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韓国航空宇宙産業が過去最大の売上げを叩き出す!

韓国空軍
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え?マジですか。

韓国航空宇宙産業、昨年の営業利益2475億ウォン、74.8%↑…過去最大の売り上げ

2024年2月9日 11:00

韓国航空宇宙産業(KAI)はこのほど、昨年の連結営業利益が2475億ウォン(1ウォン=約0.1円)と暫定集計されたと発表した。前年度より74.8%増加した。

AFPより

どういう決算なのかは、韓国語を理解出来ない僕にとっては調査することも難しいのだが、KF-21の開発費は負担していないんだっけ?

業績好調ではあるが

インドネシアは未だに未納

このブログでもKF-21はコンテンツとして優秀である。色々追いかけてきたのだが、ここ最近の話はこちら。

どうやら初期ロットは40機作る目標だったところ、20機まで減らす話が出ていた。

KF21分担金未納のインドネシア「韓国との約束、最優先」…2月大統領選が分岐点

2024年1月23日 12:00

韓国型戦闘機「KF21」共同開発分担金を未納しているインドネシア側が今年、未納金約1兆ウォンのうち1000億ウォン余りを納付し、開発事業を持続するという意思を明らかにした。ただ、インドネシアはKF21事業だけでなく、最近カタールと契約を締結したフランス製中古戦闘機「ミラージュ2000-5」の購入も延期することにして信頼を失っている。

AFPより

これの遠因として、共同開発国であるハズのインドネシアが、開発費を出さない状況が続いている事が挙げられる。

予算がないから、作る数を減らす。もちろん、主な要因はそちらではなくて、寧ろKF-21が成功するか分からない状況なので、韓国政府としても「初期ロットは減らしておこう」という判断をしたのである。だが、予算が潤沢であればそういう話は出てこないわけで。

そんな状況なんだけれども、KAI自身は過去最大の売上を達成したらしい。

昨年の売り上げは3兆8193億ウォンで前年より37.0%増加し、歴代最大を記録した。昨年の純利益は2218億ウォンで、前年より91.4%増加した。

AFP「韓国航空宇宙産業、昨年の営業利益2475億ウォン、74.8%↑……」より

売り上げは3兆8193億ウォンねぇ。

KF-21の開発費は8兆8千億ウォンと報じられており、更にかかるだろうと予想されている。純利益が2218億ウォンというから、開発費は分割して分担するにしても、純利益が吹き飛ぶレベルで必要としているはずなんだけど。

いや、開発費は政府から供給されているので、寧ろ売り上げに含まれるのだろうか?KAIの開発費分担は20%だったはずだが(政府が60%、インドネシアが20%)……。

T-50が売れる!

まあ、開発費分担分がどのようにKAIの予算に反映されているのかは良く分からないが、利益を得た理由はこちら。

KAI関係者は「KF21韓国型戦闘機体系開発事業の安定的推進と2020年初めに中断されたT50系列航空機の納品が3年ぶりに再開され、歴代最大の売り上げを牽引した」と説明した。KAIは今年、ポーランドにT-50系列の軽攻撃機FA-50を12機輸出した。

AFP「韓国航空宇宙産業、昨年の営業利益2475億ウォン、74.8%↑……」より

この話はこちらの記事が参考になるのかな。

バカにできないぞ戦闘機版「軽自動車」 ポーランド“爆買い”韓国製FA-50の実力 食われる“小型”戦闘機

2023.08.22

ポーランドが韓国から“爆買い”したFA-50戦闘機が初飛行。もともと練習機ベースの「軽」戦闘機ですが、装備が充実した「軽」が「小型」戦闘機を食う――日本の自動車市場に似たことが世界の戦闘機市場で起こっています。

乗り物ニュースより

いやまてよ、僕も記事にしたな。

色々改良されたFA-50軽戦闘機は、FA-50GFとしてポーランドに輸出されたわけだが、その中でも注目された機能が「Phantom Strike」である。

記事にも書いた通り、正確にはFA-50PLという型式の軽戦闘機に搭載される予定の小型航空機向けのAESAレーダーが「Phantom Strike」なのだが、アメリカのレイセオン社が開発した高性能AESAである。

噂ではこれがFA-50GFにも後から搭載されるという約束をしたのだとか。そうでなくとも、AN/AAQ-33 スナイパー ポッドと統合されたり、Link16に対応したりと、それなりに高性能に作られている。

これがポーランドに受けたと言うわけだ。で、12機がお買い上げとなったってな話なんだよね。で、コレが利益増に繋がったと。今後、継続的にポーランドに売れるかはちょっと怪しくなってきたが、性能が良ければ売れるよ。

資料持ち出し疑惑で揺れる

ただ、KAIには最近こんな話もあって、喜んでばかりもいられない。

インドネシア技術者、韓国戦闘機の資料流出疑惑で摘発…「出国禁止」

2024年2月9日 10:00

韓国に派遣され勤務していたインドネシア国籍の技術者が韓国の戦闘機KF21「ボラメ」の技術情報資料流出疑惑で当局の調査を受けていることが確認された。

軍と複数の防衛産業の消息筋によると、KF21開発に参加するために韓国航空宇宙産業(KAI)に派遣されたインドネシアの技術者が先月17日、多数のKF21関連資料が入ったUSBメモリーを外部に持ち出そうとして摘発された。

AFPより

このデータがどこまで重要なモノだったかは不明だが、セキュリティレベル的にはお粗末な話であったようで。

この技術者は、個人的な資料蓄積のために使用していたUSBを誤って会社に持ってきて、勤務後退勤する際に検索台で摘発されたことがわかった。

AFP「インドネシア技術者、韓国戦闘機の資料流出疑惑で摘発…」より

日本もこれくらいのことはやって欲しいものだが、コレに関していえば、退勤する際に引っかかったのは偶々だったとしたら、ちょっと拙い。

情報漏洩が徹底されている事案とみるべきか、偶々引っかかった杜撰な事案だとみるべきかは難しいところ。確か、潜水艦の技術が台湾に漏洩したという疑いも持ち上がっていたが、ニュースになるってことは、セキュリティレベルが高いと見るべきだろうか。

ともあれ、業績が好調である時には様々なトラブルも付随してくるものである。そして、今後の業績が好調だと、KF-21の開発も続けられるんだろうけれど、なかなかどうして。

少なくとも、ポーランドの件は政権交代によってセールスが続くかどうか怪しいし、意外にヨーロッパ各国や中東からも良い評価が得られているという報道はあったけれど、実際にセールスに結びつくかはちょっと怪しい。UAEからもお声はかかっていたけど、アノ国はなぁ。

で、インドネシアの未払い問題と、韓国政府が予算捻出に苦しんでいることを考え合わせると、今年もこの好調を維持できるかどうかは。お手並み拝見というところだね。

コメント

  1. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    KF21にしろFA-50にしろ、地対空兵器が発達して航空優勢取るのが難しくなってきたことを、ウクライナ戦争が教えてくれましたから、軽戦闘機保有国は大幅なドクトリン変更を余儀なくされるでしょう。
    日本のように、四方を海に囲まれていれば、着上陸前に洋上で相当数を減らせる(はず)ですが、地続きの国だと、歩兵がスティンガー担いでやって来ますからね……始末に負えない。

    まあ、実用される事が無いことを祈ります。
    というより、韓国ちゃんは自分の国境線の心配した方がよさそうですけどね、北の将軍様の言動からすると。

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      イスラエル戦線で、イスラエルもロシアも両方とも航空優勢とれていないのは、両国とも防衛のやり方を失敗した側面もあるし、ドローン兵器が発達した側面もあるし、これまでの常識が通用しない世界になってきていることは間違いないかも知れませんね。
      日本はそういう意味で、海に囲まれたアドバンテージと、それを活かすための努力をしないとダメですよね。警戒すべきはドローンの海上拠点構築とかでしょうかね。

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