近況は「お知らせ」に紹介するようにしました。
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韓国企業が建設中のクウェートの橋が崩れる

橋シリーズ
この記事は約6分で読めます。

これも過去の事例で申し訳ないのだけれど、「ヤバイ韓国建築物」シリーズである。

韓国で橋が落ちるのはそう珍しくないので、ニュースとしては弱い。ただ、外国の建造物でやらかすと、韓国だけでなく他国にも迷惑がかかるよね。

韓国企業がクウェートに建設中の“世界最長の海上橋”が崩れる=韓国ネット「国のイメージが台無し」「外国でも手抜き工事?」

配信日時:2016年9月6日(火) 14時50分

2016年9月6日、韓国・マネートゥデイによると、韓国の現代建設がクウェートに建設中の世界最長の海上橋「ジャベル橋梁」で、工事中に床版が崩れる事故が発生した。

レコードチャイナより

今回の被害者はクウェートだった。

  • 工事中のトラブルで床版落下
  • 工事スケジュールがおかしかった
  • 現在は無事に完成して運用されている
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クウェートと韓国とのアブナイ関係

思い出すのは MERS騒動

さて、「韓国」+「橋」で真っ先に思い出すのがは「パラオの橋」だ。他にも「聖水大橋 」だとか「李舜臣大橋」だとか有名な橋は色々ある。

この辺りはアーカイブスでも取り上げているね。

そんな韓国だがクウェートでも橋建設の受注をして、工事をしにノコノコ出かけている。これの騒ぎと関連しそうなニュースがこちら。


韓国で3年ぶりにMERS感染者 中東から戻った男性

ソウル=牧野愛博 2018年9月10日14時42分

韓国政府は8日、クウェートからアラブ首長国連邦のドバイを経由して7日に韓国に戻った男性(61)が、中東呼吸器症候群(MERS)に感染したと発表した。韓国でのMERS患者の発生は2015年以来。

朝日新聞より

MERS騒ぎは韓国を襲った恐怖のニュースだったけど、韓国は中東、特にクウェート辺りに力を入れてセールスしている。

韓国首相 クウェートで「セールス外交」始動

2019/5/2(木) 9:17配信

【クウェート聯合ニュース】韓国の李洛淵(イ・ナクヨン)首相は1日(現地時間)、クウェートで韓国企業の現地進出を支援するため、セールス外交を始動させた。10日まで同国とコロンビア、エクアドルの3カ国を公式訪問するほか、ポルトガル、米国を経由する9泊11日の日程。

 李氏はクウェートでサバハ首相と会談し、アルズールの石油化学団地事業(100億ドル=約1兆1100億円)など三つの事業や新都市建設事業への韓国企業の参画に関心を持つよう要請した。

 また、サバハ首長を表敬訪問した際はインフラ発展や保健サービス強化などを目指す「国家ビジョン2035」に韓国政府がパートナーとして参加するよう要請した。

「yahooニュース」より|リンク切れ

韓国にとって中東の足がかりが欲しいのは石油利権に食い込む為であり、今も積極的にセールスをしている。

世界で二番目に長い橋?

で、今回の話はどんなだったのか?

現代建設関係者は「今月1日(現地時間)、ジャベル橋梁の工事中に長さ60m、重さ1800tの床版が崩れる事故が発生した」と明らかにした。床版を運んでいたトラックから床版が落ち、既存の床版に覆いかぶさったという。この事故により、運搬中だった床版が海に落ち、既存の床版4枚が破損したが、けが人などはいなかった。

レコードチャイナより

ふむ、橋そのものが落ちたわけではなく、橋の床版を搬送している最中に落っことしたと、それだけの話しのようだ。落とした先が建設中の橋の床版の上だったらしく、既に設置された床版を破壊して海に……。

ダイナミックだな!

お決まりの工事遅延

しかし、この橋はそもそも色々問題があったらしい。

同工事をめぐり、現代建設は今年1月、工事遅延と構造物の不良が原因で、一部工程において工事中止の通知を受けていた。

レコードチャイナより

元から危なかったんじゃねーか!

今回の事故は、印象としては構造的な問題というよりも、現場管理が適切でなかったということのようだが、一歩間違うとトンデモナイ事故に発展した可能性もある。いや、十分にトンデモナイか。

何度も事故

さて、関連記事を探していたが、どうやらもう少し詳細な記事があったようなので紹介しておこう。

現代建設、相次ぐ事故…クウェート連陸橋天板「がらがら」

 2016.09.06

現代建設が施工している「 ジャベル連陸橋」で天板が崩れる事故が発生した。

~~略~~

このような重要な工事に発注的な、クウェート政府監理団は去る1月に現代建設協力会社が天板の製作と関連し、未承認の図面を使用するなど、手抜き工事の恐れがあり、工期が遅れされるとし、「繰り返される失敗とこれによる工期の遅れにすべての結果は、現代建設の責任と警告する」と通知を送った。

韓国語サイトより

機械翻訳なので内容が若干おかしいのだが、ともあれ、何度かトラブルを生じていたようだ。

現代建設は2013年11月、地元企業と26億2000万ドルでこの工事を受注した。現在の為替相場では約3兆654億ウォンに達する。これは「檀君以来の最大工事」と呼ばれた東亜建設のリビア大水路工事(第1段階は37億ドル、第2段階は64億ドルで計101億ドル)以降、韓国国内建設会社が受注した最大規模の土木工事といえる。3位は、GS建設のシンガポール・トムソンイーストコースト線工事(約15億ドル)だ。

東亜日報より

結構な規模の建設事業だったらしく、かなり韓国メディアもホルホルしていただけに、工事遅延やトラブル発生にはかなり焦りを感じた模様。

現代建設はこれに天板工事を担当した協力会社と下請契約を解除し、現在直営で工事を進めている。当時、現代建設は協力会社の技術力が不足して問題が生じたと主張し、協力業者は現代建設が提供したコンクリートの品質が施策基準に達しないことに支障をきたしたと対抗して議論をした。契約解約後、協力会社が廃業し、現代建設の「突然」、「責任転家疑惑」が議論になったことがある。

韓国語サイトより

どうやら、「協力会社の技術不足のせいだ!」と責任転嫁して、事態収拾をはかったようだ。

完成はしたがかなりの無理をしたようだ

で、結局この橋、完成はした。

<フォトニュース> 世界で2番目に長い全長48.5㌔㍍の橋

2019/05/10

現代建設とGS建設が、クウェートで総延長48.5㌔㍍の世界で2番目に長い橋「シェイク・ジャーベル・コーズウェイ」(前国王名)を完成した。主要部分の36.1㌔㍍は現代建設が、残り12.4㌔㍍をGS建設が担当した。世界最長の橋である中国港珠澳大橋(全長55㌔㍍)と比較して6.5㌔㍍短い。

~~略~~

工事期限に合わせるため、現地に派遣された作業員は、1日2交代で24時間続けた。

東洋経済日報より

が、相当無理をして建設をしたらしい。24時間作業を1日2交代って、ブラックにも程がある。2018年11月の完成を目指していただけに、半年の工期延長になってしまい焦っていたのだろう。それは分かるんだが、チョット無理をさせたよね。そして「工事期限にあわせるため」って、素直に「遅れていました」と書くべきだ。

まあ、完成後の橋は、クウェートにおいて重要インフラとして使われているから、結果的にはこの橋の建設は大成功であったと言えるのかも知れないけれど、完成を急いだ悪影響が出なければ良いな。

コメント

  1. 砂漠の男 より:

    韓国建設業界は、世界の至る所で欠陥建築を披露してきたが、その記憶というより記録は凄まじい。サッと思い出しても5件くらいは指摘できるぞ。

    シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズは、3つのホテル建物の上にボートのような構造物を載せた複合施設で、その中に清水建設ですら技術的にムリと降りた、設計で”52°傾斜させる(湾曲させる)”ホテル建物がある。それをいまは亡き韓国の双竜建設が予定工期の半分(2年半)で竣工させたのだが。人間の健康と同じく、経年劣化とともに病巣が顕れてくるかもしれないね。
    マレーシアのツインタワーもどうなるか、先のことはわからんな。

    • 木霊 より:

      マリーナ・ベイ・サンズの話は、あくまで噂レベルですから何とも。
      傾いた、いや、傾いていない、という論争はありますが、実際に営業を続けていますから、本ブログではノーカウントの建築物です。
      マレーシアのツインタワーの噂も、多少信憑性はありますが、使えないというレベルではなさそうです。
      まあ、惨事になってからでは遅いんですが。