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アメリカで可決されたTikTok禁止法が成立

北米ニュース
この記事は約7分で読めます。

大統領が署名したことで、この話が本格的に動き始めたわけだが、ここからは法廷闘争ということになるようだ。

米、TikTok「禁止」法が成立 バイデン大統領が署名 9カ月以内の売却を要求

2024/4/25 00:48

米上院は23日、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」について、運営側が米国での事業を期限内に売却しなければ、全米でアプリ配信を禁じる法案を超党派で可決した。下院は既に通過しており、バイデン大統領が24日に署名し、同法が成立した。米国でティックトックが禁止される可能性が高まった。

産経新聞より

技術の発展は様々な分野に歪みを生むので、法規制が追いつかない。それでも必要だとバイデン氏が判断したから、署名、可決という流れになったようだね。

しかし、期せずして最近は支那の話題ばっかりだな……。

実はデータベース運用のあり方を問われる話

TikTokが狙い撃ちされるが

しかしこの話、スムーズに全面禁止にできるのか?といえば、そうはならないだろう。

「単なる踊りのアプリじゃない」 TikTok禁止法案に利用者反発

2024年3月14日 8時00分

米議会下院は13日、中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の利用を、全米で事実上禁止できる法案を可決した。米国の情報が中国に漏れるといった安全保障上の懸念からだが、米国には1億7千万人の利用者がおり、法案への反対は根強い。仮に法律として成立しても、差し止め訴訟が相次ぐ可能性もある。

朝日新聞より

僕自身はTikTokを1mmも利用する機会がないので、何がそんなに良いのかは不明ではあるが、なかなかの人着っぷりのようだ。

トランプ氏がTikTok規制に反対 「禁止」の立場一変させた理由は

2024/3/12 13:15(最終更新 3/12 18:07

トランプ前米大統領は11日のCNBCテレビの番組で、大統領在任中は推進していた中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の規制強化に反対すると表明した。連邦議会で規制強化法案の審議が進む中、トランプ氏は立場を一変させた理由について「ティックトックがなくなれば“国民の敵”であるフェイスブックが利益を得て、大規模化する」と主張した。

毎日新聞より

トランプ氏はフェイスブック憎しでTikTokを容認するような働きかけをしているようだが、この話はTikTiokが良いとか悪いとかそういう次元の話ではないと思っている。

日本はLINEを禁止すべき

日本においてTikTokが問題視されるケースはあまり多くないように思われるが、最近はLineの話が出ていて、おそらく同根の問題だと思っている。

LINEヤフー情報漏えい問題 総務省 経営体制に踏み込む行政指導

2024年3月5日 16時05分

LINEの利用者の情報など、およそ51万件が漏えいしたとみられる問題で、総務省は、LINEヤフーに対し行政指導を行いました。漏えいの原因となった韓国の企業との資本関係も含めて、経営体制を見直す検討を求める異例の内容となっています。

NHKニュースより

報道はされたものの、ニュース解説などでは殆ど注目されなかったこの問題だが、LINEヤフーは極めて深刻な問題を経営体制に抱えている。

行政指導も2度目になったが、恐らくはLINEヤフー自身にこれを解決する意志も能力も無い。

この問題で、総務省は5日、LINEヤフーの出澤剛社長を呼び、通信の秘密の保護を定めた電気通信事業法に基づき、再発防止を求める行政指導を行いました。

さらに、行政指導では、 ▽ネイバーに対する管理監督が不十分であり ▽その背景として、LINEヤフーの親会社にネイバーが50%出資している今の資本関係が影響していると指摘しました。

そのうえで会社に対し、今の資本関係も含めて経営体制の見直しを検討し、ネイバーとともに50%出資する通信大手のソフトバンクに対しても、必要な働きかけをするよう求めました。

NHKニュース「LINEヤフー情報漏えい問題」より

行政指導をしたところで、Lineアプリの設計に関わる話でもあるので、そう簡単に解決するとも思えない。

この行政指導に対しても、おそらく有効な対策が行われずに、3回目を迎えることは確実である。

ティックトックは中国政府の情報収集や世論操作に悪用され、安全保障上の脅威になると懸念される一方、禁止は言論の自由に反するとの見方も出ていた。

産経新聞「米、TikTok「禁止」法が成立」より

TikToKがアメリカで問題視されている点は2つ。

1つ目は、アメリカ国民の個人情報が支那に流出している点。これは、支那がアメリカ国民のデータを収集すると共に、これを分析して工作活動に流用できる状況になっている点が問題視されている。この対策は、アメリカにとって支那で起こっていることはコントロールができないため、データ流出そのものを止めるより他にない。

2つ目は、世論操作工作のプラットホームになっている点。こちらもアメリカ側で対策できることは殆どない。

そして、その話は確実にLINEヤフーでも言えることである。

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そもそも外国のサーバーに個人情報が管理される体制がマズイ

この話は何度も言っているが、そもそもこの手の話は根幹的な問題として、外国のサーバーに国民の個人情報が管理されているという話に帰結する。ただ、これを言い出すと、GoogleやFaceBook、そしてXなどでも同じことが言える。

個人情報に発言内容などを組み合わせると、個人の弱味になる。

そういった個人情報が外国に蓄積されることは、すなわちリスクになり得る。何しろ、そのデータが利用されるのは外国であるため、時刻の法律で縛ることができない。そうすると、サーバー運用するアプリは国内のサーバーを利用するという縛りをつけるべきだという話に繋がってくる。

アメリカがそういったところまで踏み込まない理由は、Google、Amazon、FaceBook(元メタ社)、Appleなどがすべてそういったデータ産業で巨大な利益をあげているからである。下手に規制すると、外国から批判を喰らう事になりかねない。

法案は、ティックトック運営企業の親会社、北京字節跳動科技(バイトダンス)に発効から約9カ月以内に米国事業を非中国企業に売却するよう要求。従わなければ米国でのアプリ配信を禁じる。

産経新聞「米、TikTok「禁止」法が成立」より

アメリカのやりたいことは分かり易いのだが、根本的な部分に手を入れることには二の足を踏んでいる様子。

そしてもう1つの問題である情報工作への利用の問題だが、こちらは更にハードルが高い。古今東西、情報戦は戦争の要であり、近年は特にその重要性が高まっている。選挙戦においてもかなり情報の取り扱いというのは難しい時代になってきていて、様々な問題が発生している。

ただ、容易に世論誘導に使えるツールとしてTikTokが利用されている実態があり、表現の自由をどこまで容認するか?という点まで含めてなかなか深いテーマではある。

禁止法は「違憲」、TikTokが法廷闘争を表明-「最後はわれわれが勝つ」
動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」は、親会社の中国の字節跳動(バイトダンス)が米事業を売却しない限り、米国で禁止される法律が成立したことについて、「違憲」だと主張し、法廷で争う意向を表明...

バイトダンス社は「最後には我々が勝つ」などとKANのようなことを言っているが、心配だらけだよ!

古市憲寿氏 米国“TikTok禁止法”に「一般の人まで含めた禁止は反対…自由の敗北だと思う」

 2024年4月25日 09:17

社会学者の古市憲寿氏(39)が25日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。米下院が、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」について、運営側が米国での事業を1年以内に売却しなければ、全米でアプリ配信を禁じる法案を超党派で可決したことに言及した。

スポニチより

「自由の敗北」だとか寝ぼけたことを言っている人もいるのだけれども、一般人の認識はこの程度のお為ごかしに揺さぶられるものだろうか?

こういった規制がどこまで許されるのか?ということについては、真剣に向き合う必要がある時代になっている。

追記

そういえば、見逃していたのだがこんなニュースがあったようだ。

韓国ネイバー、LINEヤフーの経営権喪失か…日本政府の圧力でソフトバンクが株式売却要求

2024/04/25 11:15

韓国のインターネット企業ネイバーがLINEとヤフーの統合新会社LINEヤフー(本社東京)に対する経営権を失う可能性が高まっている。ソフトバンクがネイバーにラインヤフー株を売却するよう求めているためだ。LINEヤフーは日本のメッセンジャー最大手であるLINEとポータルサイト最大手のヤフーを運営している。5年前にネイバーの創業者・李海珍氏がアジア最高のインターネット企業」を夢見て、ソフトバンクの孫正義会長と手を携えたLINEとヤフーの合併は、経営権喪失という最悪の結末に終わりかねない状況を迎えている。

朝鮮日報より

そっか、行政指導にはそれなりに意味もあるんだね。

LINE問題、ソフトバンクが韓国ネイバーと株取得交渉 総務省の行政指導に対応
通信アプリLINE(ライン)の個人情報が大量流出した問題を巡り、ソフトバンクが運営元であるLINEヤフーの中間持ち株会社の株式を韓国IT大手ネイバーから買い取…

この先どうなるのかは見守っていきたいが、経営権がソフトバンクに移れば行政指導を遵守する方向に舵を切れるかも知れませんな。

コメント

  1. アバター 山童 より:

    まぁ、あれだけバックドアだらけのプラットフォームが、Z世代にあれだけ利用されてると、将来を見据えて禁止せざる得ないでないすか?
    グレタなんとかだの、ビーガンだの、
    パレスチナ支援だの、やたらとZ世代に多いのは、やはり北京が手を回して誘導してくからでないですかね?
    ジジイの私しゃYouTubeで充分!

    • 木霊 木霊 より:

      そもそも、ラインの開発者はKCIA出身のエンジニアですから、そのノウハウを使う一方で、KCIAには情報ダダ漏れと考えていいでしょう。
      まあ、有り体に言ってスパイツールなんじゃないかと。

  2. アバター 山童 より:

    古市氏については、香山リカとか宮台真司のような空虚なタレント学者ですので。こいつらの醜悪な部分は核心的に大事な優先順位を話す時に「自由の敗北」とか「抽象的」な事しか言わん事です。
    自由ってさ、そもそも、デジタルな世界の話をしてるんたから、どの範囲までを自由とするか数値化して言えよ!
    こいつ社会学者したけ。だから文系は理系にバカにされるのよ!
    次いで言えば文部科学省は「人文科学」なるワードを教育現場から廃止して!
    人文はヒューマニズム、科学はサイエンス。つまり人文科学なんて用語はそんざいしない! 経済学者がやたらと数字をつかいたがるのと同じで、これは文系つまり人文分野の「科学コンプレックス」から来てます。科学だって言いたいんてしょ。劣等感あるから。
    まず、そこを直さないと、こういう輩は絶えないでしょうな。

    • 木霊 木霊 より:

      あー、古市氏は活動家の方々との親和性が高いので、まあ、マスコミにちょうどいいコメントを出すんでしょう。
      「自由」には責任も伴いますから、無制限に自由が認められると勘違いするのはちょっとおかしいですね。

  3. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    >「自由の敗北」
    自由の敗北だとか、報道の自由が侵されてるとか、そういう事をマスコミで言える時点で、発言の自由が確保されてるのに。
    ※本当に敗北してたら、彼はもう息をしてないと思います。
    ※まずい、一個前の記事のコメントの影響で、七面鳥の本性がダダ漏れになってる……

  4. アバター 匿名 より:

    学者は真実に忠実で、
    活動家は信念に忠実。
    別物だから、学者風の活動家には、気をつけろ!

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