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【韓国空軍】KF-21戦闘機の初期生産量は20機に決定

韓国空軍
この記事は約9分で読めます。

恐らくそうなるだろうと予想していた話なので、まあ良かったんじゃないだろうか。

[単独]結局、KF-21初生産「半分」20機に…ユン大統領に報告される

入力2023.11.30.午後4時56分 修正2023.11.30. 午後5時12分

韓国型戦闘機KF-21初の量産物量が結局計画より「半分」の20機から生産することでユン・ソクヨル大統領に報告される。

NAVERより

記録の目的で記事にするので、手短にしておこうと思う。

やっぱり半分で!

結局半分に

以前も言及したが、韓国で開発中の戦闘機KF-21は初期生産分は20機になることが決まったようだ。

韓国政府もお金がないので、完成品の出来に不安のある戦闘機を一機に作るというギャンブルは避けた模様。

防衛事業推進委員会ではKF21初期生産計画を既存40機と承認していたが、予算策定基準となる韓国国防研究院(KIDA)が事業妥当性調査の結果、初期生産数を20機に減らすのが望ましいと提案し、予算編成の問題から20機生産で推進するしかないためだ。

これに伴い、軍では来年に初期生産数20機を生産する予算4兆ウォン台を配分された後、2025年に追加で20機予算4兆ウォン以上を追加増額される別名「20+20」生産を推進することにした。

NAVERより

韓国軍側は、初期生産分20機を製造した後に、2025年に追加で20機作る方針としたようなんだけど、これも怪しいというのがNAVERの見方である。

僕自身も、2025年には無理なんじゃないかと思っている。

戦力化の目処が立っていない

正直、韓国がKF-21戦闘機を良く作ったなと、個人的には感心している。もっとグダグダするんじゃないかと懸念していた部分があったし、逆にソレを期待もしていた。ネタとしては美味しい。

ただ、韓国の技術水準は随分向上しているようで、ちゃんと形にして飛ばして見せたのである。戦闘機としての性能はさておき、きっちりと離陸して飛行し、着陸できる性能を得たと言うことは素晴らしい。

しかし、前回も書いたのだが、戦闘機は飛行できるだけでは戦えないのだ。

開発が終わっていない状況で量産に突入したため、KIDAは空対地武装分離試験など技術的完成度を懸念して、最初の量産物量を40機から20機に半減することを提案した。これに軍や防産業などで反発が強まると、KIDAは今後の武装試験結果が成功した場合、早期に20機を追加導入できるという付帯条件を盛り込んだ。

しかし、KIDAのこのような事業妥当性調査結果をもとに予算を策定する企画財政部は、来年にKF-21初の量産事業予算として8兆ウォン台ではなく4兆ウォン台予算を策定した。

NAVERより

予算4兆ウォン(4,600億円相当)を盛り込んで、20機のKF-21を生産か……。1機あたり130億円で製造して、出来上がった戦闘機は空対空戦闘すら怪しい状況というのは、不安ではあるよね。

現時点で終わっているのは、亜音速飛行での試験と、音速突破して飛行する試験。

韓国製戦闘機「KF-21」 初の超音速飛行に成功

Write: 2023-01-18 10:27:28/Update: 2023-01-18 10:29:33

韓国の独自技術で開発された戦闘機「KF-21(ポラメ)」の試作機が、超音速飛行に初めて成功しました。

防衛事業庁は17日、 KF-21の試作機1号機が同じ日の午後3時15分に初の超音速飛行に成功したと発表しました。

~~略~~

KF-21の1号機は、去年7月に初の飛行を行ってから、6か月間で80回余りの試験飛行を行いながら、飛行高度や速度を高めてきました。今回は、高度およそ1万2200メートルで飛び、3回にわたって音速を突破したということです。

KBS WORLDより

開発はそれなりに順調のようだが、テストはしっかり熟しておく必要がある。

防衛事業庁は、2026年2月までに、試作機1号機から6号機まで、合計2000回あまりの試験飛行を行う予定です。

KBS WORLDより

この飛行回数が十分かは知らないのだが、コレに加えてKF-21は空対空ミサイルの分離試験と、バルカン砲の発射試験などを既に終えている。が、ドッグファイトをやってみたという話は聞かないんだよね。つまり、未だに空対空戦闘ができる能力も獲得していない可能性が高い。

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空対地武装分離試験は未だなの

一方、今回の生産数削減の理由とされた対地攻撃についてなのだが、KF-21戦闘機に搭載される予定のKEPD 350「タウルス」を用いたテストは行っていない。なお「タウルス」は、韓国国内で生産をする噂だったし、開発が予定されている「韓国型タウルス」が完成したという噂を聞かない。どうなっているんだろうな。

長距離空対地ミサイル「韓国型タウルス」を開発へ

Posted December. 15, 2016 08:27, Updated December. 15, 2016 08:33

最大500キロ離れた所から平壌の金正恩労働党委員長の執務室などを攻撃できるタウルス水準の長距離空対地ミサイルが韓国内の技術で開発される。

防衛事業庁は14日、韓民求国防部長官を中心に第98回防衛事業推進委員会を開き、「韓国型タウルス」の開発計画を議決したことを明らかにした。防衛事業庁は、国防科学研究所(ADD)を中心に2018年から「韓国型タウルス」の研究開発を始め、2031年までに約200発を量産する計画だ。

東亜日報より

開発が進んでいないのか、明らかにされていないのかはハッキリしないのだが、少なくともKF-21にタウルスミサイルを統合するのに障害があるのは事実だろう。

そして、KF-21戦闘機から空対地ミサイルの分離試験をしたという話も聞かないが、こっちは当初の予定でブロック1のスケジュールに載ってはいない。また、対地攻撃にはJDAM辺りを採用する噂があったのだけれど、これも実のところハッキリしない。どうなっているんだろうねぇ。

ともかく、初期生産分に関してはブロック1相当、すなわち空対空攻撃能力を獲得できれば良いはずだ。おそらくは、そこにまだ苦戦しているというのが実情なんだろうね。

そういう状況なので、大量生産するというわけにも行かないのだろう。

まあ、K-2戦車の時はボディだけ大量に作って、倉庫に死蔵していた時期があったので、似たような事をやらかすとは思っていたんだけど、流石にソレはやらないらしい。

戦力空白が懸念される

しかしそれはそれとして、捕らぬ狸の皮算用が過ぎるな。

空軍は当初、2026年から2028年までKF-21初の量産物量40機を戦力化し、武装試験を経て2032年までに80機を追加生産し、合計120機を導入する計画だった。これを通じて老後戦闘機F-4・F-5の席を埋めて戦力空白を減らすという方針だった。

しかし、KIDAのこのような事業妥当性調査で、当初の生産量から減るようになり、納品期日が遅れる可能性が提起される。

NAVERより

韓国空軍は、2026年~2028年の期間で40機を製造して戦力化するところまで漕ぎ着ける予定だったらしい。

あと2年で戦闘機の開発の完了を目論んでいると言うのも驚きなんだけど、この記載ぶりだと武装試験は2028年以降、つまり量産したあとで武装試験をやるということかな。遅くないか?それ。

それはさておき、予定通り最短で開発完了しても2028年までに40機しか調達できず、現状では2028年までに20機が制式化する想定である。

FILGHT INTERNATIONALによると、2023年の時点で韓国空軍は未だにF-4E戦闘機を69機、F-5E戦闘機は156機程使用しているらしい。

この数がどの程度信用出来るのかは不明(保有数なので、戦闘機として使えるかどうかは……)だけれども、老朽化で飛べなくなっている戦闘機も少なくない中で、あと何年我慢すればいいのか、と韓国空軍も苦い顔をするのは良く分かる。いや、別の戦闘機を繋ぎで用意した方が良くないか?

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追記

おー、台湾のF5戦闘機は引退か。

古すぎる? 「F-5戦闘機」まだ使う国/引退進む国の事情 パイロットが乗りたがらない?

2023.12.13

2023年11月29日、台湾(中華民国)東部の台東県に所在する志航空軍基地空軍で、同空軍のF-5E/F「タイガーII」戦闘機が編隊飛行する様子が公開されました。半世紀近くに渡って台湾の防衛を担ってきたF-5E/F戦闘機が、まもなく引退します。

乗り物ニュースより

流石に半世紀近く前の戦闘機である。近代化の著しい戦闘機業界では、古参というか骨董品というか。もちろん、F5戦闘機が名機だったからこそ、長らく使い続けることが出来たという側面はあるのだが、それにしたって限界がある。

ですが、近年は老朽化のため稼働率が低下し、また事故も頻発していたことから、台湾空軍は2023年11月をもって戦闘機としての運用を終了しました。残存している機体は練習機として使用されていたものの、こちらもT-5の配備が順調に進んでいることから、2024年第一四半期までに練習機としても運用終了となります。今回行われた編隊飛行は練習機の世代交代を台湾の人々に印象付けることなどを目的に行われました。

乗り物ニュースより

うん、まあ、仕方がないよね。

で、台湾では役目を終えたF5E/F戦闘機なんだけれども、韓国では未だ使っているんだよね。

韓国空軍も2023年12月現在、F-5E/Fを運用している空軍の一つです。

同空軍が初期に導入したF-5E/Fはアメリカから輸入されたものですが、1981年から導入されたF-5E 48機とF-5F 20機は大韓航空の航空宇宙部門でライセンス生産されており、台湾と同様、ライセンス生産の経験は後の韓国航空産業の飛躍に大きく貢献したと言われています。

ただ、韓国空軍のF-5E/Fはヘッドアップディスプレイや慣性航法装置などの追加は行われたものの、データリンク機能は追加されていません。このため迎撃は地上管制官の音声指示によって行われており、データリンク機能を備えたF-15K戦闘機などとの共同作戦が困難なことから、第一線で使用するのも困難になっているとも言われています。

加えて、韓国空軍のF-5E/Fは2000年から2022年までに15機が墜落事故を起こしており、16名の搭乗員が命を落としています。

乗り物ニュースより

早く引退させてあげたいんだけど、残念ながらKF-21がねぇ。

追記2

これは新しく記事にする可能性もあるんだけど、現段階ではちょっと情報が足りないので追記の形で記載しておきたい。

韓国・国防予算に「KF-21量産」反映…KAIの輸出マーケティング活発化へ

2024年1月3日 12:00

韓国の国防予算案に超音速戦闘機KF-21ポラメ40機量産の予算が反映され、生産する韓国航空宇宙産業(KAI)の輸出マーケティング活動がさらに活発になりそうだ。

国防省によると、12月21日に国会本会議を通過した予算案に2387億ウォン(約262億円)が反映された。当初は国防省予算案にも含まれていなかったが、他の国防予算が減額される代わりにKF-21事業に配分された。

AFPより

散々、「却下」という報道が出ていたのに、蓋を開けたら予算は反映されて満額ゲットですか。

空軍は2028年までに40機を運用し、2032年までに計120機に増やす計画だ。

AFPより

期間も変更なし。

この判断が妥当だったかどうかはそのうち分かるんだろうね。

コメント

  1. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    なんだかんだ言って、作って飛ばして実戦配備出来るだけすごいですよ。

    こちとらも、GCAP、上手く行くと良いなぁ。
    ※FCASは、ベルギーが参加を申し出たそうで、また一悶着ありそう……

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      韓国は自国で旗振って戦闘機作っていますから、紆余曲折はあれど前に進んでいますよね。
      本邦は一体どうすることやら。

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