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電動バイクからの出火で高層住宅が燃える

中華人民共和国ニュース
この記事は約8分で読めます。

一昨年辺りから気になっていたんだけど、電動バイクが燃えたねぇ。

中国の高層住宅で火災、59人死傷 停車の電動バイク付近から出火か

2024年2月24日 11時15分

中国江蘇省南京の高層マンションで23日早朝、火災が発生し、15人が亡くなり、44人が煙を吸うなどして重軽傷を負った。国営新華社通信が伝えた。1階にとめていた電動バイク付近から出火した可能性があるという。

朝日新聞より

かつて「チャイナボカン」として話題になっていたネタがあったけれども、そんな話を思い出した。そんなわけで、本日は軽めの話題である。

よく燃える電動バイク

支那の国技

「チャイナボカン」とは、支那では「何でも」爆発するというネタで、実に様々なモノが爆発してニュースになっていた。

「チャイナボカン」で検索して頂ければ、様々なネタが出てくる。

その一例を紹介しておくと、以下のようなモノになる。

<爆発することに無理がない例>
ガス管、炭鉱、石油パイプライン、飛行機、タクシー、バス、etc.
<珍しいが爆発する可能性に理解が及ぶ例>
炭酸飲料、タイヤ、圧力鍋、湯沸かし器、マンション、厨房、ボイラー、テレビ、冷蔵庫、etc.
<意味が分からない例>
液晶テレビ、温水便座、IH調理器、ロウソク、マンホール、下水管、パソコン用電源、省エネ電球、下水道、カーエアコン、マンション、電子たばこ、銀行、盗難防止装置、うどん屋、風邪薬、椅子、裁判所、脱水機、洗濯機、パソコン、西瓜、トマト、スルメイカ、etc.

とまあ、事例を紹介してもあまり納得されないかも知れないので、コラムを1つ紹介しておこう。

「中国爆発ニュース」なぜ激減? 背後に感じる当局の圧力

2017年04月11日 15時46分 JST|更新 2017年04月11日 JST

中国で発生した爆発を扱う記事を、一時期は1日に4本も5本も書いていた。そもそも、私が「中国爆発ニュース」に注目したのは2011年1月だ。同年の春節(旧正月)は2月3日。中国では爆竹や花火で派手に春節を祝う習慣がある。事故も多かった。

そこで、「爆炸(中国語で「爆発」の意)」の語で、簡体字に対応しているGoogle香港版で検索。その結果に驚いた。「奇妙な爆発」が実に多いのだ。「下水道で爆発、マンホールの蓋が吹き飛ぶ」、「ボイラー爆発、熱水噴射して飛び去る」などだ。

ハフィントンポストより

まあ、何か語る必要はない記事ではあるが、チャイナボカンに注目していた人もいたという話ではある。あ、もう1つ。

https://www.cyzo.com/2018/12/post_188053_entry.html

こちらも爆発系のニュースなので、参考までに。

EVからの出火以上に多いのが電動バイクからの出火

で、「国技が発動したのか?」と、今回引用した冒頭のニュースも興味深く読んだのだが、どちらかというと去年辺りからの関連ニュースという位置づけであったようだ。

つまり、意味不明な爆発系ではなく、EVや電動バイクに搭載するバッテリーに起因する不具合が起因しての出火だ。

去年、最初に目に付いたニュースがこちら。

電動バイク原因、NYで火災急増

2023年2月14日 14:30

ニューヨーク市で、電動バイクやキックボードに使われるリチウムイオン電池が原因の火災が急増している。不適切な充電や取り扱いが原因として当局が注意を呼びかけている。集合住宅で電動車両の屋内での保管禁止を検討する例も出始めた。デリバリー業者に打撃となりかねず、議論が激しくなっている。

日本経済新聞より

このニュースを見た時は、「中華系のバッテリーは出火しやすいから」というありきたりの感想だった。

電動バイクやキックボードが普及した背景には、支那でこの手のアイテムが爆発的に増えてからである。

そして、支那国内において安全基準が緩いために、外国に出荷された後に問題に発展するケースも少なくない。

チャイナボカン・シリーズの多くも、支那において安全基準が緩く、また利用者が想定外の利用をするケースなどが多々あり、結果的に理解不能な「爆発」に繋がるのだという分析がなされている。

つまり、「安かろう、悪かろう」で買い物を下アメリカ人の「自業自得だな」という感想を持ったわけだ。

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次々と出火

ところが、これが一時的な問題に留まらず、続報が幾つももたらされるとになる。

Eバイク発火で4人死亡 電池原因、今年108件目―NY

2023年06月21日09時50分配信

ニューヨーク市消防局は20日、マンハッタン南部のチャイナタウンでEバイク(スポーツタイプの電動アシスト自転車)のリチウムイオン電池から発火し、4人が死亡、2人が重傷を負ったと発表した。ニューヨークでは同様の火災が相次いでおり、当局が注意を呼び掛けている。

時事通信より

これも、「マンハッタン南部のチャイナタウン」というところで、「ああ」と思ったが、その数が凄い。

同市消防局によれば、同様の火災は今年に入って108件目で、今回を含め13人が死亡、66人が負傷した。ニューヨークでは近年、電動自転車や電動スクーターの購入者増加を背景に、関連した火災が急増。2020年に44件だったのが、昨年は220件に上った。

時事通信より

2020年には44件、2022年には220件、2023年は半年で108件と異常なペースで電動自転車や電動スクーターに起因する出火が発生している。

もちろん、こうした話はアメリカに留まらない。

【火災相次ぐ】充電中の電動スクーターが突然爆発 2023年、電動自転車48台に電動スクーター12台が発火 英・ロンドン

2023年5月27日 土曜 午後3:40

イギリス・ロンドンで、電動スクーターが爆発し、炎上する事故が相次いでいる。

FNNプライムオンラインより

似たような話はベトナムにもあって、やっぱり出火しているようだ。

アパートオーナーが電動バイク・自転車を禁止、電池爆発を懸念

2023/09/18 14:00 JST配信

ハノイ市タインスアン区クオンディン街区クオンハ通りの狭い路地にあるミニアパートで56人が死亡し37人が負傷する火災が発生したことを受け、アパートオーナーらは、電動バイクと電動自転車に対する取り締まりを強化している。

VIET JOより

タイでも似た話が。

バンコクの倉庫で火事、電動バイクなど全焼

2023/9/7

6日深夜、バンコク都ジャトゥジャク区ソイ・ウィパワディランシット22通りの倉庫で火事があり、倉庫建屋1棟と倉庫内に保管してあった電動バイク、バッテリー、ロボット掃除機、健康食品などが全焼した。

newsclipより

いやはや、世界各地で燃えているね。

実際に調べて見ると、数年前から電動バイクや電気自転車からの出火のニュースが出ているようで、こちらはインドでのニュースだね。

ワールドウオッチ:電動二輪の発火事故相次ぐ、成長市場に求められる安全性=久保亮子 | 週刊エコノミスト Online
インド 急増の電動二輪で発火事故多発=久保亮子  インドで電動二輪の発火事故が相次いでいる。3月下旬の4日間で計4件の事故が報告され、うち1件は火災による煙で父子が死亡した。

手軽な移動手段として爆発的に普及して、世界のあちらこちらで出火しているらしいね。

支那のマンションは1階から出火?!

というわけで、冒頭のニュースもよくある出火事件の1つということになるんだけれども。

地元当局の説明として現地メディアが伝えたところによると、消防に通報があったのは同日午前4時半すぎで、火は約1時間半後に消し止められた。建物には256世帯約760人が居住。SNSの映像などによると、建物の1階や高層階、最上階の34階付近までの広い範囲で火が燃え広がった跡が確認できる。

朝日新聞「中国の高層住宅で火災、59人死傷」より

電動バイク1台燃えただけで大惨事になった模様。

燃えた高層マンションの様子がこちらなんだけど、どういうわけか1階で出火したはずなのに、中央辺りの階で焦げ跡がある。

これが燃えているときの写真なんだけど、こちらも焦げ跡が激しい部分辺りから炎が出ている様子が分かる。

1階にとめていた電動バイク付近から出火した可能性があるという。

~~略~~

当局は初期段階の見方として、1階の共用スペースにとめてあった電動バイク付近から発火した可能性があると説明し、さらに詳しい調査を進めるとしている。また、現地メディアは出火当時、1階付近で爆発音が聞こえたとする住民の証言のほか、マンションの別の棟の同じスペースには電動バイクや充電設備が多数置かれているとの状況を伝えている。

朝日新聞「中国の高層住宅で火災、59人死傷」より

本当にぃ?

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EVや電動バイクはリスクが高い

というわけで、電動バイクはリスク高すぎぃ!という話にはなるんだけど、多分その前に「支那製の」という事になると思う。

実際、支那の国家消防救助局の統計データによると、年間2万件もの電動バイクによる火災が発生しているのだとか。

中国「電動バイクの火事」が多すぎる。平均「1日に57台」燃えている
すでに読者の皆さまもご存じかもしれませんが、2024年02月23日、中国・南京市雨花台区の「明尚西苑」6号棟で火災が発生。34階建ての高層マンション(集合住宅)ですが、日本人の目には「ペナペナの板みた...

Money1さまのサイトを紹介しておくが、国家消防救助局の統計データを引用できなかったので、数字はここを参考にしたよと言う意味である。

それにしても、年間2万件は凄いな。

おそらくは、電動バイクが簡単な構造で作られているので、価格競争をするあまり安全性を犠牲にした結果だろうと思われる。リチウムイオン電池は、強い衝撃を加えると短絡して出火しやすくなる。

雑に扱われることでリスクが高まるのだけれど、一般的に、電動バイクがハンドキャリー可能な大きさ、重量になっていることも、安全性を下げることに関係しているかも知れない。で、特に支那では電池の質の問題で出火しやすいと、そういう話なんだろうと思う。

そうしてみると、やっぱり「チャイナボカン・シリーズ・再び」という流れなのかもね。こういうのは安易に輸出しないで欲しいのだけれど。日本国内でも電動キックボードが増えているらしいけど、大丈夫?

コメント

  1. アバター 匿名 より:

    今年の春節にも爆竹を下水管に落としてメタンガスを爆発させていたような、毎年の事なので今年か確信が無いが。

  2. アバター who より:

    こんにちは。
    日本でも電動キックボードのL◯◯Pさんが都内での設置拡大を目指して営業されてますね。
    土地建物所有者には自販機程度の収入を得られるようです。
    お小遣い程度なのでなかなか広まらないようですが副作用が心配になりますね。

    • 木霊 木霊 より:

      電動キックボード事業は、来年まで生き残っているでしょうかね。
      数年でキックボードの入れ替え時期を迎えますが、その時に果たして更新するかどうか。

  3. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    見える!見えるぞ!
    リチウム電池の発火から、マンション外壁の違法断熱材(タダの発泡スチロール)に延焼して大惨事になる様子が!

    ……実際、しゃれにならないですよね……

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      実際大惨事になったんですよね……。
      記事では突っ込みを入れていませんが、燃えた高層住宅も日本の基準から考えると相当危ない建物のようです。

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