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韓国製自走砲K9の早期導入をベトナムが画策

韓国陸軍
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おお、ベトナムに売れそうだね。本当にK9自走砲は世界で人気だな。

韓国製自走砲K9の早期導入に期待表明 ベトナム砲兵司令官

2024.04.25 10:57

韓国国防部は25日、ベトナムのグエン・ホン・フォン砲兵司令官が24日にハノイ付近の砲兵部隊を訪れた同部の金善鎬次官に対し、韓国製自走砲K9の早期導入に期待を示したと明らかにした。

聯合ニュースより

インドも随分と大人買いをしたK9自走砲なので、ベトナムとしても導入に前向きだとしても不思議はない。

購入できる自走砲の中では最優の製品?!

国際的に大人気なK9

国際武器市場においてK9自走砲はかなりの評価を得ている。その性能についてはこのブログでも散々疑問を呈してきた。

しかし、性能に懸念はあるものの、金を出せば手に入る商品であるということの意味は大きい。

K9はトルコやポーランド、オーストラリア、エジプトなど9カ国で運用されている。

聯合ニュース「韓国製自走砲K9の早期導入に期待表明」より

ポーランドはちょっと怪しいが、トルコやオーストラリア、エジプトなどでは重宝されている模様。

  • 韓国:1300輛
  • トルコ:281輛(140輛追加予定)技術移転及び共同生産前提で導入
  • インド:100輛(100輛追加予定)技術移転及びインド生産を前提で導入
  • ノルウェー:24輛(4輛追加購入予定)
  • フィンランド:58輛(38輛追加予定)
  • エストニア:18輛(18輛追加予定)
  • オーストラリア:30輛 オーストラリア国内で製造予定
  • エジプト:200輛契約済み エジプト国内にて製造の予定
  • ポーランド:24輛(648輛契約済み) ポーランド国内にて製造予定
  • ウクライナ:18輛(54輛追加予定)

凄いね!これは素直にそう思う。

そしてベトナムに

で、ベトナムもこれが欲しくなったという話になる。

ベトナムのホアン・スアン・チエン国防次官も今月23日、ハノイで開かれた韓国との国防戦略対話で金氏に対し、K9など韓国の武器導入を含む両国の防衛産業協力を拡大する考えを表明していた。

聯合ニュース「韓国製自走砲K9の早期導入に期待表明」より

まあ、数が出ている兵器であれば、中古品の導入にも有利である。他の国では調達が難しい以上は、韓国から買うという選択肢はありだろう。

アメリカから輸入するというわけにも行かないけれども、アメリカも一応自走砲を持っているんだよね。

アメリカ軍「鼻長くするの辞めます!」70年近く使った自走砲のアップデートをついに断念か

2024.03.19

アメリカの防衛系メディア「Defense News」は2024年3月12日、アメリカ陸軍が拡張射程砲兵(ERCA)プログラムを中止したと報じました。

~~略~~

ERCAは、M109A6「パラディン」自走榴弾砲に58口径の砲身を装備することにより、155mm榴弾砲の射程を70kmまで伸ばそうという計画で、2018年から行われていました。M109A6「パラディン」の原型であるM109は1950年代に開発が開始され、1960年代からアメリカ陸軍で使用されていますが、新型自走砲の導入の案が出る度、これまで砲身を新規のものにすることで対応してきました。

乗り物ニュースより

なお、アメリカ軍が運用するM109自走砲は世界30カ国以上で運用されているようだが、流石に「最新の」というわけにはいかない。アメリカでは未だ改良されて運用が続けられているが、世界では退役しつつある。

他国でも新しい自走砲を設計する国はなく、最新の自走砲を今手に入れようと思うと、韓国製のコレしかないのである。世界中でそういう状況だから、韓国製の自走砲は人気なんだよね。

そういえば、射程距離を伸ばすとか色々な改良も続けられているので、これからより一層、人気を博すかも知れない。

イギリスは共同開発

なお、ベトナムはともかくとしてイギリスは独自開発の方向に向かうようだ。いや違った、共同開発に向かったようだ。

英独首脳、自走砲の共同開発で合意 ウクライナ支援に向け

2024年4月25日午前 5:54

英国のスナク首相とドイツのショルツ首相は24日、防衛協力の強化で合意し、ロシアに侵略されたウクライナに対する支援を強化するために欧州は団結する必要があると述べた。

英国政府によると、英独は遠隔操作可能な自走式の155ミリ榴弾(りゅうだん)砲(RCH 155)の共同開発計画と、ドイツのエネルギー投資を含むエネルギープロジェクトでの協力について協議した。

ロイターより

ドイツにも自走砲はあって、PzH2000という比較的新しめの自走砲を持っていたはずである。そこそこ性能が良かったはずだが、そういえばイギリスはAS-90という自走砲を持っていたね、ちょっと改修に手間取っていたようだ。

つまり、近代化するにあたってお互いの技術を持ち寄って共同開発しようという話なのである。

で、何故、韓国製自走砲の話にイギリスの自走砲の話をしたかというと、おそらくこの共同開発に成功出来れば、ヨーロッパ諸国はこちらを採用する可能性が高いからである。もちろん、価格次第な部分はあるんだろうけれど。

ただ、上に紹介したようにK9自走砲がマーケットにしているヨーロッパに、売れなくなるリスクがある。だからこそ、今回のベトナムがK9自走砲が採用する可能性があるというニュースは、韓国にとっては新たな顧客の開拓という意味でも「良い話」であったと言える。

コメント

  1. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    西側の最近の流行は、ウクライナの戦訓も取り入れて、リアクションタイム全振りの装輪型155mm52口径で一致している感じですね。
    本邦も19式の導入が始まりましたが(そしてkytnがディスり記事を書く様式美)、203mmの退役等もあり、99式のような装軌式は西側では減っていくのかなと。
    K9は第三国の要求にマッチする性能と値段で人気のようなので、ここでガツンと売り切って次の開発費の足しに出来ると良いと思います。

    ……ところで、韓国には装輪式の自走砲は……寡聞にして聞かないのですが、(導入計画含め)あるんでしょうかね?

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      155mmの採用はウクライナ戦線でその有用性が示されている以上は、陸軍主体の国家では欲しいのでしょうね。

      K9自走砲の装輪式化の噂は出ていたように思います。ただ、開発されたという話は寡聞にして聞きません。
      朝鮮半島ではあまり装輪式の運用が適切ではないのでしょうかね。

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