このニュース、かなり意図的なタイトルの付け方がなされていて気になった。
マイナ保険証 「協会けんぽ」約40万人分の情報 ひも付かず
2023年8月16日 21時42分
マイナンバーカードと一体化した保険証をめぐり、中小企業の従業員などが加入する「協会けんぽ」で、およそ40万人分の情報が、マイナンバーとひも付いていない状態になっていることが分かりました。
NHKニュースより
これは、マイナンバーやマイナンバーカードの問題ではないんだよね。
保険証の方の問題
全国健康保険協会の不手際
先に答えを言ってしまうと、健康保険証そのものの問題である。
しかし、中小企業の従業員とその家族などが加入する医療保険「協会けんぽ」を運営する全国健康保険協会によりますと、加入者の1%にあたるおよそ40万人分の情報がマイナンバーとひも付かず、マイナ保険証を持っていても、使うことができない状態になっているということです。
加入者のマイナンバーの情報が協会側に提供されていないことや、住所や氏名などをもとに情報を照会してもマイナンバーが判明しないケースがあったことなどが原因だということです。
NHKニュースより
全国健康保険協会のデータベースには、会員の保険証の情報があるわけなんだけど、これがどうやら不正確らしい、という話なのである。
何か、タイトルを読むと「また、マイナンバーカードの問題が発覚した!」みたいは印象を受けるんだけれども、じつは違う。
「マイナンバーカードと一体化した保険証は使えない」という問題が起きるが、紙の保険証を使った場合は「正確な情報に基づかない状態で使える」ということになる。
恐ろしいことに、これは不正利用に繋がる話だ。
マイナンバーと紐づかない保険証
マイナンバーは、マイナンバー独自のデータベースを持っている。一方で保険証の方も独自のデータベースを持っている。どちらの正確度が高いか?といえば、マイナンバーのほうが正確だ。理由は簡単で、マイナンバーの付与は、住民基本台帳に基づいているからだ。住民基本台帳の正確性を担保することは、行政の義務なので、おそらくは正確性が高い。
一方の健康保険証は、窓口への書類提出によって紙ベースのデータに基づいてデータが構築されている。提出された情報の誤りだったり、入力時のミスだったりといった多重のエラーが生じる環境がある。入力エラーと言う意味ではマイナンバーも確率的に大差はないのだが、保険証は使用時におけるチェックが杜撰なため、貸し借りしてもバレにくいし、偽造されたものを使われても確認が難しい。
したがって、これを照合して紐づけをすると、当然、情報の齟齬は出てくるはず。その数字が40万件というわけだ。
加入者の1%というから、誤差率は多くないと思うのだが、それでも40万件のトラブルが有るというのは問題である。
事態を重く見た厚生労働省は、他の保険組合でも同じような事例がどの程度起きているか実態を調査する方針です。
NHKニュースより
慌てて調査に乗り出したようだが、おそらくはもっと出てくるだろう。そのうちの何割かは怪しい保険証だったという事になるだろう。
これの他に、保険証の誤登録は年間500万件ほどあるようなので、これがかなり問題となっている。
紙の健康保険証「年間約500万件差し戻し」 平井元デジタル大臣マイナンバーカードとの一体化の必要性訴え
2023年7月21日(金) 04:07
自民党の平井元デジタル大臣は、来年の秋に廃止予定の紙の健康保険証について、自民党の平井元デジタル大臣は、来年の秋に廃止予定の紙の健康保険証について、本人確認ができないことなどを理由に、年間およそ500万件の差し戻しが起きているとして、マイナンバーカードとの一体化の必要性を訴えました。
TBSより
どこが費用負担しているのか知らないが、おそらくは医療機関が「差し戻し」の影響を直接的には受けていると思う。ただ、それが治療費や医療費に載せられることになるので、結果的に負担するのは国民だということに。
これを機に、保険証のチェックをしっかりして、問題を洗い出したほうが良いね。
NHKはなぜか、マイナンバーカードの写真をサムネイルに使っているけれど、どう考えても誤解させる意図があるようにしか思えない。最近は、この手の手口が更に悪質になっている。
コメント
マイナンバーカードを普及されると困る人たちが騒いでいるのでしょう。マイナンバーカードを返納しても困るのは返納した人達です。
野党は本来なら、謝りが多いならもっと予算をつけて対処すべき。と政府を叱咤すべきです。まぁ立憲や共産・社民は、日本人より外国人、特に支那人、朝鮮人の方が大事みたいですから無理でしょうね。
少なくとも私はマイナンバーカードがあってコンビニで気軽に住民票が発行出来たので役に立ってます。国に個人情報を把握されてもやましい事がないので全く気になりません。
日本はデジタル化を加速すべきだと思います。
厚生労働省は、またもや「消えた年金」と似たような不祥事が明らかになってしまうので、嫌がるでしょう。主に監督責任という意味でですが。
野党は厚生労働省関連であれば、自治労あたりがうるさくて口出しできないかもしれません。
しかし、日本人より外国人優遇というのは意味が分からない。どういう思想に基づいているのでしょうね。
マイナンバーカードの利用については……、お薬手帳との一体化に期待しています。