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【テロリスト】千葉県で殺傷能力のある銃の密造をした男が逮捕される

社会
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物騒な世の中だ。これ、確実に模倣犯である。

千葉 自宅で殺傷能力ある銃を密造か 26歳容疑者逮捕

2024年4月27日 16時11分

殺傷能力のある手製の銃を自宅で密造したなどとして、千葉市の26歳の容疑者が逮捕されました。調べに対し「世の中に失望し、こんな国にした者たちを攻撃することを想像していた」などと供述していて、警察は密造したいきさつについて詳しく調べています。

逮捕されたのは、千葉市緑区大木戸町の自営業、田代靖士 容疑者(26)です。

NHKニュースより

自家製銃でも人を殺すことが出来る実例が示され、そのテロリストが一部で英雄のようにもてはやされたことは、日本にとって確実に悪い影響を与えている。

テロに甘い国家

第一の事件

安倍晋三銃撃事件(令和4年7月8日)は、近年の日本にとって最悪の事件となった。被害者が大物政治家であったことも大きいが、選挙の応援演説中に白昼堂々と人を殺しておいて、未だに捜査すら満足に行われたとは言い難い。不可解な点の多い事件である。

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裁判は継続中ではあるが、判決が出るまでには何年もかかるだろう。そして、不可解な点がすべて明らかにされるかというと、かなり怪しい気がしている。

当時、様々な憶測が飛び交っていたが、僕自身も報道された内容が真実であったとは信じていない。一人のテロリストが単独で銃の製造、火薬の製造、作動テストなどして、殺傷できる兵器を作り上げた。そして、実行犯として逮捕されるに至ったわけだが、まあ普通に考えたらありえない話だ。

ここで当時の事件を蒸し返しても意味はないので、これ以上言及をするつもりはないけれども。

第二の事件

そして、令和5年9月6日に第二の事件が発生する。

現職の総理大臣である岸田文雄氏に対して、手製のパイプ爆弾を投げつけようとしてその場で取り押さえられた事件である。

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幸いなことに、パイプ爆弾が作動することなく、怪我人なども出なかった。しかし、構造からして十分に殺傷能力があったことがわかっている。

しかし、こちらの事件も取り押さえられたテロリストは黙秘を続けていて、十分な捜査は行えていないようだ。

民主主義の危機

で、冒頭の記事の話に戻るのだが、テロリストは鉄パイプを使って殺傷能力のある武器を製造していた容疑で逮捕されている。

警察によりますと、去年6月から9月までの間、銃弾を発射できる鉄製のパイプ銃1丁を自宅で製造し所持していたとして武器等製造法違反と、銃刀法違反の疑いが持たれています。

NHKニュース「千葉 自宅で殺傷能力ある銃を密造か」より

実のところ、火器の製造はさほど難しくはない。筒から弾が勢いよく飛び出せば良いのだから、火薬と筒さえ手に入れば、殺傷能力を出すことは難しくない。

実際に、この手の手製の武器を製造する事件というのは、数年に1件くらいの割合でニュースで見かける程度には昔からあった。正直、工業高校の授業で使う機械があれば、それなりの精度の火器を作ることは可能だ。

ただ、「兵器」として取り扱えるレベルにするためには、狙った場所に弾を打ち込める必要があったり、繰り返し安全に運用できることが求められるためにハードルが上がる。

調べに対し「日本の政治を含め、世の中に失望していた。日本の未来をよくするという自分なりの正義のため、こんな国にした者たちを攻撃することを想像していた」などと供述し、容疑を認めているということです。

パイプ銃は去年12月、警察が別の事件で容疑者の自宅を捜索した際に見つかり、鑑定を行った結果殺傷能力があることが確認されたということです。

NHKニュース「千葉 自宅で殺傷能力ある銃を密造か」より

個人で使う分には、鉄パイプ製の武器でもそれなりの殺傷能力は出せる。ただ、それで実行が可能か?というとかなり難しいというのが正直なところだ。はっきりいうと、鉄パイプを現場に持ち込めるなら、それで殴りかかる方がまだ確実性は高い。

しかし一方で、こういった自作の武器を作って「政治を変えてやる」などというアホが大量発生するようになると、もはやそれは民主主義国家としての死を意味する。

そして、そんなことで政治が変わるなんて実例を残してはならなかったのである。

もちろん、日本だって政治家が暗殺される事件がこれまでも発生している。明治政府が出来上がった後、そもそも初代の総理大臣もテロリストによって暗殺されている。原敬、高橋是清、濱口雄幸、犬養毅、齋藤實、そして安倍晋三と、過去に6人もの総理大臣経験者が殺害されている。未遂に終わったのは3件、襲撃されたが殺害には至らなかったのが9件と、なかなかの数である。こういった事件は、何も日本だけではないのだけれども。

だが、日本人はこうした悲惨な事件に対して真剣に向き合ってこなかった。その事は民主主義政治にとっては大きなマイナスとなる。

冒頭の事件は、武器製造段階であったために特に被害に結びつくものではなかったが、テロリスト予備軍といって良い立ち位置にいたことにはかわりない。テロリストを許してはならないし、テロを許してはならない。

コメント

  1. アバター 山童 より:

    そもそも良く解らないんですけれど。
    そんなにテロリストになりたいならば、
    合法的にハーフライフルの所持免許を取って、海外に射撃練習に行って、こう、戦闘訓練を積みません?
    わざわざ火縄銃みたいの作って何をしたいのですかね?
    てか、もう3Dプリンターでフルオートは無理でもバースト射撃くらいはできる自動小銃が出てきてますし。ガチでカチカチなセミオートなら楽勝で、見た目ももう兵器としか思えないのが出ている。
    ネットで設計図などダウンロードできます。金を貯めてそういうの作れば効果的なのに。なんでやらんのかね?
    まぁ、それだけ利口ならテロリストにならんですか。ただ、この手のローンウルフテロリストが続出してくると、政治家も無策だと狙われる時代にはなりますね。自分たちはアンタッチャブルたとタカをくくってますけど。

    • アバター 山童 より:

      ああ…弾丸の問題だがあるか。
      でも…すよ、たしか不発率は高いけれど、
      黄燐マッチを作るか入手して、そのヘッドを小さく削ったビーズ玉に詰めれば信管にできたと想うです。3Dプリンターあるなら信管部も自作できると想うし。
      従って廃棄薬莢の再生可能も想うすよ。
      10発中に6発くらいは不発だろうけれど。
      手際が良くなれば精度も上がるでしょうから。本気でテロやるなら、これくらい勉強すると想うですが。なんでこう短絡的な奴ばかりなんですかね。
      まぁ、それくらい努力できる奴なら、きちんと定職についたり、海外へ雄飛できるでしょうから、やれる奴はやらないと想うけれど。

    • 木霊 木霊 より:

      彼らが何を目的として行動したのかはさっぱりわかりませんが、効率的ではなかったことは間違いないでしょう。
      ただ、安倍晋三襲撃に関しては目的を達している。
      テロリストにしてみれば大金星だったでしょう。

      今の日本の体制では、意外に簡単に目的を達せられることは明らかになってしまったわけで、その模倣犯もこれからも出てくるでしょうね。

  2. アバター 山童 より:

    う〜ん。やはり考えてみるに、素人が個人的に戦闘技術を身に着けて、武器を入手して、テロを実行するくらいなら、
    そのリソースと資金で、個人的に社会で上昇を目指す方がコスパ良いですね。
    中東やソマリアじゃないんだから。
    それが解らんという自体、アホなんでしょうね。

  3. アバター 山童 より:

    ああ、あとテロは絶対に許さないとか言うお話については無駄と思います。
    そもそも社会的に同調圧力が強く、まとまりの良い日本でも、戦前はテロは普通に起きてました。日本共産党なんか50年代まで武装革命を画策していたし、実際にテロやっていたし。第2事務室という
    非合法諜報活動の専門部隊持ってたし。
    民青の、あかつき行動隊は新左翼より武闘は強かった。
    戦後の日本が異様に平和でこれただけで、テロは普遍的にありますよ。許すとか許さないとかの情緒論は無駄だと思いますね。やる奴はやるし。そういう奴らは社会的に一定数いる。そこが木霊様の反テロ論に承服できんところですね。
    これは黒社会に接した処で仕事した者として本音です。実際、ヤーさん相手の雑誌のライターした時には(私の記事でないけれど)編集部のマンションの金属ドアに、朝でかけたら弾痕ついてた(笑)
    そういうの経験してると、「いる」「ある」を前提に治安維持を画するべきで、許せないのとか論は無意味と思いますよ。

    • 木霊 木霊 より:

      「テロを許さない」というのは、無くしたいという意味ではありませんよ。
      ご指摘の通り、意外に多くの政治家が犠牲になっている。
      許さないと言ったら無くなるなどとは思っていません。

      ただ、社会的にテロリストを称賛するような土壌は許してはならないと思っています。
      テロリストには重大な制裁を。テロを疑うような行動を見かけたら、未然に阻止できるような社会になることを、願ってやみません。

      • アバター 山童 より:

        いえ、だから重大な制裁を加えても無駄ですって。一定数に因子はいるし。死刑にしたって今の自爆テロ的な犯罪を観ると抑制にならない。
        やらとしたら拷問と北朝鮮なみの「苦痛を与える」事しか無いんてすけれど、先進国じゃそれムリですよね。だから無駄なんですよ。

  4. アバター 山童 より:

    やるなら超法規的な処刑装置を作り、密かに消してしまうしかないでしょう。
    でも、それやる度胸って為政者側にも無いと想うんですね。正直、自民党だろうと何だろうと平和ボケして使い物にならんと思ってますから。
    領土の一部を奪われて、いちどぶん殴られて目覚めるしかないと思いますね。痛い目にあわんとムリでしょ、この国は。

    • 木霊 木霊 より:

      そうですか。
      それは民主主義の国ではやれません、ね。法治国家である以上は、その建前を守る必要はあるのでしょうから。

  5. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    一方ではオモチャの鉄砲をがんじがらめに規制し、一方では殺傷能力のある銃の製造が野放し。
    法の限界はありますが、どうにかならんもんですかね。
    ※一部上層部と現場の点数稼ぎが原因、などと言う事は思ってても口にしてはいけない。

    • 木霊 木霊 より:

      こんばんは。

      規制しやすいところから規制するので、そう云う歪なことになるんでしょうね。
      つい最近までボウガンが規制されていませんでしたから、目に付くところが規制される感じなんでしょうか。

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