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軍事ブローガーも粛正していくスタイル?のロシア

ロシアニュース
この記事は約6分で読めます。

批判する者は皆殺していくスタイルなのでは?と直感的に思ってしまったが、どうやら自殺だったらしい。

ロシア軍の損失伝えた軍事ブロガー死亡、ロシアメディアは「自殺」と報道

2024.02.22 Thu posted at 10:30 JST

ロシアからの報道によると、親ロシア派の軍事ブロガー、アンドレイ・モロゾフ氏が死亡した。モロゾフ氏はその数日前、ウクライナ東部ドネツク州のアウジーイウカでロシア軍に多大な損失が出たと伝えていた。ロシア国営通信や新聞、新ロシア派の軍事ブロガーは、モロゾフ氏が自殺したと報じている。

CNNより

……一応、「自殺」ということになっているが、本当?

ロシア軍を批判した内容を書いたテレグラムのアカウントを削除させるだけに留まらず、本人をこの世から消してしまったか、と思ってしまったよ。

それは本当に自殺ですか?

報道では自殺とされている

一応、「自殺だった」として、その根拠についても触れられている。

テレグラムで「Murz」を名乗っていたモロゾフ氏は、ロシア軍が昨年10月に猛攻を開始して以来、兵士およそ1万6000人と装甲車300両を失ったと投稿していた。CNNは同氏の推計について確認できていない。この投稿はロシアのプロパガンダ陣営の激しい批判の的になり、その後同氏のテレグラムのアカウントから削除された。

モロゾフ氏は直近の投稿で自殺の意図をほのめかしていた。読者に対しては自分の死をいたまないでほしいと呼びかけ、「ルガンスク人民共和国(ロシアが一方的に併合したウクライナのルハンスク州)」に遺体を埋葬してほしいと書き込んでいた。

CNN「ロシア軍の損失伝えた軍事ブロガー死亡」より

ああ、そりゃ、自殺だね!(棒)

……先日のニュースなどを踏まえても、どうにも「自殺」であるということは信じ難い。いや、信じろという方が難しいのではないか。

先日のニュースとは、ナワリヌイ氏の「病死」のニュースだ。

激しい拷問の末、死亡したようなロシア以外からの報道もあって、これも「何が本当か」は良く分からない。ただ、反政府派の旗頭が死亡した、このことだけは事実である。

ヘリパイロットもスペインで死亡

後はこちらのニュースも、以前にも引用したんだが。

ウクライナに投降の露軍ヘリ操縦士、スペインで死亡 露が事前に「抹殺」示唆

2024/2/20 08:22

タス通信は19日、昨年8月にロシアの軍用ヘリコプター「ミル8」を操縦してウクライナに投降した元露軍ヘリパイロット、クズミノフ氏がスペインで死亡しているのが見つかり、地元当局が捜査しているとスペインメディアを引用する形で伝えた。ウクライナメディアによると、ウクライナ国防省情報総局高官のユソフ氏も同日、クズミノフ氏の死亡を確認した。

クズミノフ氏に関し、露国営テレビは昨年10月、露軍参謀本部情報総局(GRU)の特殊部隊員が「裏切り者はどこにいようと見つけ出して処罰する」「裁判まで生きられない」と話す様子を放映。取材した記者は「抹殺命令が下された」との見方を示していた。

産経新聞より

ロシアの国営テレビが「処罰」とか「抹殺命令」とかそういう話をしていただけに、元ロシア軍ヘリパイロットの亡命先での「死亡」も、ちょっと怪しく感じる。

ロシアにとって不都合な言動を示していた人が、次々に亡くなる。偶然だよね!きっと。

アウジーイウカに関する問題の投稿については、これが原因でいじめに遭い、「仲間の大佐」から投稿の削除を命じられたと訴えている。

同氏はまた、前線のロシア軍は武器が不足しているとも伝えていた。

CNN「ロシア軍の損失伝えた軍事ブロガー死亡」より

もう、怪談か小説の世界かもしれない。

そういえばオリガルヒも

なお、根拠無く妄想を繰り広げてしまう理由は、過去にも似たような事があったからだ。

ロシア石油大手の会長が「病院の窓から転落死」 企業重役の不審死相次ぐ

2022年9月2日

ロシアの石油大手ルクオイルのラヴィル・マガノフ会長(67)が1日、死亡した。モスクワ市内の病院の窓から転落したと報じられている。

ルクオイルはマガノフ会長の死を認めたものの、「重病の末」と説明している。

ロシアのメディアは、マガノフ氏はモスクワの中央病院でけがの手当てを受けたが、同病院で亡くなったと報じた。

BBCより

オリガルヒとはロシアの富豪の事を指し、プーチン氏の政治活動を支援してきたのもオリガルヒであると言われている。

しかし、戦争開始によってオリガルヒ達は経営が立ち行かなくなった。外国からの経済制裁が本格化したからである。

ロシアではここ数カ月で、エネルギー企業の重役やオリガルヒ(富豪)が不審死している。

  • 4月には、天然ガス大手ノヴァテクの前社長セルゲイ・プロトセーニャ氏と妻子の遺体が、スペインの別荘で発見された
  • 同月、石油大手ガスプロム傘下の金融機関ガスプロムバンクのウラジスラフ・アヴァエフ前副社長と妻子の遺体が、モスクワのマンションで発見された
  • 5月には、ルクオイルの大物役員アレクサンデル・スボティン氏が心不全で亡くなった。報道では、シャーマン(宗教的職能者)による代替医療を探していたという

ルクオイルは、ロシア最大の民間企業。 世界最大級のエネルギー企業に成長したのはマガノフ氏の経営手腕によるものだと、同社は声明で述べている。

BBC「ロシア石油大手の会長が「病院の窓から転落死」」より

何というか、あからさますぎる。いやもちろん、西側の報道が真実であるとは限らない。でも、なんというか、おかしな話が多いんだよ。

このように、ロシアから逃げ遅れたオリガルヒ達は相次いで不審死を遂げてしまったのだが、おそらくはプーチン氏を批判していたのだろうと想像される。そして、冒頭のニュースもそうだった。

こっちの記事にも書いたのだが、ロシア絡みのニュースはどうにも不安をかきたてられるニュースが多くなったね。

戦果の拡大を望む

そして、こんなニュースが。

ロシア大統領、戦果拡大を指示 ドネツク州全域制圧狙う

2/21(水) 18:30配信

ロシアのプーチン大統領は20日、モスクワでショイグ国防相と会談し、ロシア軍によるウクライナ東部ドネツク州の要衝アブデーフカ制圧は「疑う余地のない成果だ」と述べ、戦果の拡大を指示した。ロシアはドネツク州全域の制圧を狙っており、プーチン氏が通算5選を目指す3月の大統領選を前に攻勢を強める構えだ。

Yahooニュースより

何というか、構図的には3月のロシア大統領選挙に向けて、プーチン氏が「形振り構わず」色々な作戦を立案しているのではないか?という気がする。

無論、一連の話はあくまでバラバラなニュースだし、無理矢理繋げるべきではないのかもしれない。

兵士不足のロシア “勧誘”から大規模動員へ?(油井’s VIEW) - 国際報道 2024
プーチン政権は、国内で兵士の追加動員に踏み出せば政権に対する批判が高まりかねないとして、大規模な動員を避けてきました。油井秀樹キャスターの解説です。

ただ、こちらの記事にもある様に前線の兵士は枯渇状態にあって、あちらこちらから動員しているようだ。一方で、戦局不利だとするような言動は全て封じるような動きがあるらしい。

過去にスターリンがやらかした大粛正も、不都合な事実を消す目的で行われたことを考えると、同じ事が起こっているような気がしてならない。プーチン氏はおそらく、他人を信用出来なくなっていて、独裁者は常にそうした立場に立たされるモノだから。

コメント

  1. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    いやはや、そう考えると、ベレンコ中尉はよくぞ天寿を全う出来たものです。
    国は違えど、周庭氏にはよくよく身辺に注意して戴きたいものです。

    ウクライナですが、矢折れ弾尽き状態の上に政治軍事ともゴタゴタですから、一気呵成に攻めようと思うのは自明。
    延びた補給線を横合いから叩くなり、突如としてロジが復帰してMLRSなり155mm誘導砲弾の雨あられが降るとか、期待したいところなのですが……ポーランドが税関閉めてて、欧州があの及び腰では……

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      ペレンコ中尉亡命事件は知っていましたが、彼がその後どうなったかはあまり調べたことがありませんでした。最期はイリノイ州の老人ホームで亡くなられたんですねぇ。
      きっちり逃げ切れないと、不幸なことになるんですな。

      ウクライナは……、厳しい状況が続いていますね。積極的に記事にはしていませんが、3月のロシア大統領選挙までは何とか耐えきって欲しいですね。プーチン氏が勝てば、一息つく余地がありそうですよ。

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