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ロシアで殺害されたナワリヌイ氏の追悼の動き広がる

ロシアニュース
この記事は約4分で読めます。

多分、いつかはそうなると思ってはいたんだけど、どうしてこのタイミングだったのか。大きな意味のあるニュースになる可能性はあるので、軽く触れておきたい。

ロシア ナワリヌイ氏が死亡 プーチン政権批判の反体制派指導者

2024年2月17日 23時05分

ロシアでプーチン政権を批判する急先ぽうとして知られ、刑務所に収監されていた反体制派の指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏が死亡したと当局が発表したことを受けて、ロシア国内外で追悼する動きが出ているほか、欧米各国などからはプーチン政権を批判する声が相次いでいます。

NHKニュースより

事故だったのか、故意だったのか。何れにしても殺されたことは間違いなさそうである。

反戦の動きはまだ弱い

反体制派の旗頭

ロシアにとって、反体制派の人物はかなり目障りであったと思う。

そして、このナワリヌイ氏が民主主義的な手法によって反対運動を盛り上げていたことで、西側からの評価は比較的高い。

ナワリヌイ氏は1976年、モスクワ州生まれで、2000年代初めからプーチン政権の高官や国営企業の汚職を主にインターネット上で告発する活動を続け、若者を中心に人気のブロガーとして支持を広げていきました。

政権側の汚職や選挙の不正に対して、ナワリヌイ氏は反政権デモを呼びかけ、ロシア全土に広がりを見せました。

NHKニュースより

ただ、反政府運動をやってきたことで、拘束されたり、逮捕されたり、毒殺されそうになったりと、かなり酷い目にあっている。

民主化の旗手みたいな扱いをされてきたナワリヌイ氏だが、「よくやるな」とは思うけれども、立ち位置的には反政府で目立ちたいという感じの人物っぽい。

それでも迫害に屈せずに反体制的な主張を続けてきたようで、NHKニュースはソレが目障りで選挙に影響しそうだからという仮説を紹介している。

血栓症?!

なお、ロシアメディアはあくまで病気を主張する模様。

「ナワリヌイ氏は血栓症だった」ロシア国営メディアが報じる

2024年2月17日(土) 12:02

ロシアの反体制派指導者・ナワリヌイ氏が16日に収監先の刑務所で死亡したことをめぐり、ロシアの国営メディアは、ナワリヌイ氏は「血栓症だった」と報じました。

ナワリヌイ氏が亡くなった当時の状況についてロシア当局は、散歩した直後に体調を崩して意識を失い、救急隊が蘇生を試みたものの死亡したとしています。

TBS NEWSより

はいはい、そうですね。

多分ロシア人でもこの説明を受け入れないと思うぞ。

当局はこれまでに詳しい死因を発表していませんが、支援団体の幹部によりますと、刑務所を訪れた母親と弁護士は「死因は『突然死症候群』だ」と言われたということです。

しかし、母親らが遺体を受け取るために、刑務所の職員から伝えられた場所に向かったものの、そこに遺体はなく、独自に死因を確認することができない状態が続いています。

NHKニュースより

なお、支援団体は「突然死症候群」だと言われたらしい。そりゃまあ、突然死には違いないだろうさ。

追悼して拘束

なお、ナワリヌイ氏の死を悼んで、ロシア各地で追悼の動きがあるようだ。

ナワリヌイ氏追悼の動き “少なくとも36都市 400人以上拘束”

2024年2月18日 19時16分

ロシアではプーチン政権を批判する急先鋒として知られ、刑務所で死亡したナワリヌイ氏を追悼する動きが全国の少なくとも36都市に広がり、ロシアの人権団体は、これまでに400人以上が拘束されたとしています。

NHKニュースより

どういう理由で拘束されたのかは良くわからないのだけれど、おそらく大した理由はないんだろうね。

治安部隊も各地で出動していて、少しでも怪しい動きを死た人物を拘束するような感じらしい。

……意味がわからないね。

先日は、反戦を訴える候補が候補者登録を拒否される話もあったのだけれど、ロシア全体的に見て、まだ反戦の流れが出てきているとは言い難い。多分、当局が活発に動いているのだろうけれど。

あと、バシコルトスタン共和国でのデモも報じられていて、各地で軋轢が大きくなってきているのは事実なのだろう。少数民族から重点的に徴兵をして戦地に送り込んでいることが、反感を買っているようだ。

ナワリヌイ氏の死を引き金に、一気に反戦の動きが出ないように当局は目を光らせているのだろうけれど、これが果たしていつまで続けられるものか。

コメント

  1. アバター 砂漠の男 より:

    ナワリヌィ氏はヤマロ・ネネツ自治管区(西シベリア)の北極圏内にある刑務所に収監されていたとBBCが報じていた。
    彼は昨年から何度も刑務所を転々と移動させられ、どこにいるかわからなかった。
    大統領選間近ということもあり、プーチン氏への風当たりも心象も悪化しそう。
    プーチン氏は自己の権力を正当化したいのならば、むしろナワリヌィ氏の身を守るべきだっただろうけど、ロシア人にはそういう発想はないんだろうね。

    • 木霊 木霊 より:

      この件で個人的に不思議なのは、本当に「なんでこの時期に」という話なんですよね。
      一応、何とか結論にこじつけてはみましたが、それでもなんかすっきりしません。
      反戦派の主張は全て潰していくということなんでしょうかね。それにしても、時期が悪い様な気がしますよ。

  2. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    >追悼して拘束

    人の死を悼むことも許されない社会。
    まあ、共産主義、社会主義では日常チャメシインシデントなのですが……

    ナワリヌイ氏について、西側で好意的、ロシア政府としては攻撃的なのは当たり前として、ロシア人民の「本音」が知りたいところです。
    政府のプロパガンダがどこまで染みこんでいるか、ナワリヌイ氏自身がどのように思われているか、そもそも、活動そのものが受け入れられていたのか。
    ロシアは「民衆は強い指導者を求め、多少の問題があっても盲従する」国家だという感触があります。
    この色眼鏡が不幸にして正しいなら、この一件を起爆剤にするのは難しいでしょうね。

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      独裁国家ロシアの面目躍如ですね。
      そして、ロシア国民は従うことに慣れているので、喰えているウチは何も起こらないでしょう。
      この冬、喰えなくなったロシア国民が噴火するんじゃないかという期待をしてはいましたが、そうはなりませんでしたね。

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