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信頼できない韓国気象庁の天気予報

大韓民国ニュース
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ちょっと肩の力の抜けるニュースを1つ。

スパコンなどに数百億円投入しても…韓国・気象庁の降水予報、精度はダウン

2023年10月12日 9:00

韓国型数値予報モデル(KIM)開発とスーパーコンピューター運用などに数千億ウォン(1ウォン=約0.1円)の予算が投入されたものの、いざ気象庁の降水予報に適用すると精度は落ちたことが、気象庁の資料でわかった。

AFPより

韓国の気象庁の天気予報が信頼できないのは、昔から良く知られた話。最近、この信頼を向上するために巨額の投資をしたら、ちょっと失敗しちゃったという話だ。いやまあ、失敗じゃないよ。経験を積んだんだ、韓国気象庁は。

当たらない天気予報

信用出来るか!

えーと、今年に入ってからもこんなニュースが。

7月のソウルは4日間を除いてほぼ毎日雨!衝撃の天気予報が拡散、気象庁がコメントを出す事態に

2023年5月17日(水) 6時0分

2023年5月15日、韓国メディア・韓国経済は「7月はほぼ毎日雨が降るという非公式の天気予報がネット上で拡散され、気象庁が『信頼性に欠ける予報だ』との見解を示した」と伝えた。

レコードチャイナより

なるほど、2023年7月の韓国は毎日雨か。過去の天気予報のデータが見当たらなかったのでネットを探ってみたら、記事にしておられた方が。

天気予報

なるほど、確かに雨ばっかだね。

しかし、専門家は今の時期に7~8月の天気を予測するのはやや無理があると指摘している。現代科学技術でいつ雨が降るか予測できるのは、最大で2週間ほどだという。気象庁関係者もこうした予報について「天気予報に必要な複数の項目のうち、ごく一部の要素だけを活用した結果とみられ、相対的に信頼性に欠ける」とコメントを出した。

レコードチャイナより

5月に7月の天気を予測して出しちゃったと言うことらしい。長期予報にしてもちょっと意味不明だね。なお、日本の気象庁は2週間予報までしか出さず、3ヶ月予報というのはかなり意味不明なほどザックリとした予報になる。

さて、韓国気象庁のこの予報の結果どうだったのか?というと、こんな感じだ。

雨が降った日には「降水量」が示されているので、そこは分かり易いように水色に塗りつぶしてある。

雨が多かったのは事実だけど、流石に随分と外れた模様。当たり前と言えば当たり前なんだけど、予想できないような情報を出すのはどうかと思うんだ。

ここ数年外れる傾向に

とまあ、イレギュラーな話はともかくとして、データ的にも的中率の低下が確認出来たようだ。近年の天気予報は精度が悪化気味らしいよ。

それによると、最近4年間(2019~2022年)の降水予報の精度を示す指標である▽降水有無の精度(ACC)▽降水有無の的中率(POD)▽降水有無の臨界成功指数(CSI)は大部分で下落する傾向にある。

AFPより

そっかー、頑張って投資したのにね。

628億ウォン投じた韓国気象庁…世界最高の気象用スパコンは韓国に

2022.09.28 07:25

異常気候時代に入り気象予報技術が国の競争力の新たな基準になっている。各国は予報の正確度を高めるために数千億ウォンの費用を投資する。

~~略~~

現在世界で最も性能が良い気象用スーパーコンピュータは韓国が保有している。国家気象スーパーコンピュータセンターにある気象庁のスーパーコンピュータ5号機「マル」と「クル」がその主人公だ。現在世界31位と評価されるマルは18ペタフロップス(1秒間に1.8京回の演算をするという意味)の演算性能を誇る。同型機のクルの性能も同水準だ。気象庁は昨年8月に約628億ウォンを投じてスーパーコンピュータ5号機を気象予報に投じた。

中央日報より

去年はかなり鼻高々だったのに、結果がこれかね。

というか、過去よりも酷くなっている理由は一体何なんだろうね。ソフトウェアが不味かったのか、そもそも入力するデータが不味いのか。

2019年から昨年までACCは92.7から92.4に、PODは0.7から0.64に下がった。CSIは2019年の0.46から、ソウル・江南駅浸水など都心浸水が発生した昨年0.41まで低くなった。降水予報的中率が下がったという意味だ。

AFPより

大分下がっちゃったね。

最近は異常気象も多いので、外すのは仕方がない面はあるかも知れないけれども、投資が無駄になったのは残念な話である。

追記

コメントを貰ったのでちょっと調べて見た。

韓国人工衛星「千里眼2A」からの初の地球映像見ると…気象予測の向上に期待

2019.01.29 14:35

2018年12月5日午前5時37分(日本時刻)、南米のギアナ宇宙センターから韓国静止軌道気象衛星「千里眼2A」が成功裏に打ち上げられた。千里眼2Aは打ち上げから約17日目に高度3万6000キロにある地球静止軌道に到達した。その後、1カ月間の汚染物質除去作業を完了した千里眼2Aは、今月26日に初めて地球映像を観測した。千里眼の「目」から見た地球はどのような姿をしているのだろうか。

中央日報より

2018年12月5日に千里眼2Aが打ち上げられ、正常に稼働していて、これが天気予報に使われていることは間違いない。

千里眼2Aは千里眼1に比べて空間解像度が4倍向上した全地球映像を10分間隔で生成する。韓半島は2分ごとに映像を生成する。これに伴い、成長と移動が速くて集中豪雨を発生させる対流雲の発達とその変化の様子をリアルタイムで観測できるようになる。

特に、台風はその中心位置と進路を集中的に観測することができるようになり、予測の向上にも役立つことが期待されている。また、時空間解像度とともにチャネル数が増えて雲・山火事・煙・火山灰などの探知や分析にも大きく貢献するものとみられる。

中央日報より

気象衛星の性能が向上したことに寄る恩恵は、期待される内容と、実際の結果に開きがあるというのが、現在の状況なんだろうけれど、残念ながら気象観測所を減らしたというソースは見つからなかった。

こんな記事はあったが。

6種類だけ見れば季節の変化が分かる? 「予算ない」観測を減らした日本気象庁
中央日報 - 韓国の最新ニュースを日本語でサービスします

尤も、この話はちょっと違う。予算が無いのは本当だが、日本の場合は観測所の機械化・無人化を進めていて、その結果、観測項目が減ったという事のようだ。

気象庁|報道発表資料
気象庁の報道発表資料です

https://www.jma.go.jp/jma/press/2011/10a/20201110oshirase.pdf

つまり、完全に嘘では無いが、曲解させるような記事と言うことだね。確かに観測項目は減っているんだけど、時代に合わずに観測できなくなった項目を減らした部分もあってのこと。それが良いことばかりとは言えないんだけどね。

コメント

  1. アバター 匿名 より:

    気象衛星(千里眼2A)が有るから気象観測所を減らしたそうです。
    つまり、夜間のリアルタイムデーターは必用無いらしい。

    木霊さん私には理解できません。

    • アバター 匿名 より:

      木霊様、匿名様、おはようございます

      >気象衛星(千里眼2A)が有るから気象観測所を減らしたそうです。

      まさか・・・

      それではシミュレータに入れる初期値が少なくなってしまうでしょう。夜間だけではなく昼間も。CPUの性能を上げるのは、データが増えた結果、演算が間に合わないからとか、高精度のアルゴリズムに対応するためには高速のCPUが必要などでしかありません。データを減らしてCPUの性能を上げたら短時間で予報できるでしょうが、結果は「ゴミ」でしかないでしょうね。・・・だから何か月も先まで予報できるのか・・・

      その昔、予報に携わっていた人が初めて気象衛星を使えるようになった時「これで予報は完璧になる」と思ったそうです。でも、「そうは行かなかった」と話したのをTVで見た覚えがあります。

      「千里眼2A」がどれほど高性能か知りませんが、すべての地点、高度の気象データを得られるわけではないでしょうに。。。それとも「超技術格差」で何とかなるとでも思ったのでしょうか。

      実際には「ポッケないない」レースの結果でしかないような気がします。

      • 木霊 木霊 より:

        こんばんは。
        天気予報は日本でも「当たらない」という感じですから、韓国のソレはもっとイメージが悪いのでしょう。「バタフライエフェクト」を完全に予測するのはかなり難しいのでしょうね。
        胸を張っているスパコンも、かなりお安く作っているようですから、その辺りの影響はあるのかも。

    • アバター BOOK より:

      メカものコストダウンだと、コンピューター演算による補間能力を上げてセンサを減らす。 てのはまあ良くある手です。

       例えばGセンサを使ったデジカメのブレ補正を、コンピュータ性能が上げて画像処理だけで代替する。 コンピューターの性能アップと値下がり速度が、センサのそれより大抵速いので成り立つ手ですね。

       ただそれで性能落ちたら新製品の意味ないので、初めは逆にコストアップでも両方使って、次に減らすセンサ決める。のが正当な手順と思いますが。。。。

      高価な気象衛星とスパコン買うために、先に削減する気象観測所を決めちゃったとかでしょうかね?

    • 木霊 木霊 より:

      いや、僕にも理解出来ませんよ。
      ただ、気象観測所を「減らした」という所までは確認出来ませんでした。本当に減らしていたとしても、何らかの観測手段を増やしているのであれば、「合理化した」ということになるかも?まあ、実際には予測精度が悪化したので、ダメなんでしょうが。

  2. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    先日、というか事ある毎にカミサンが「天気予報が当たらない、昔より当たらない」とぼやいてます。
    気象庁もスパコン使って高精度化、リアルタイム化してますが、そのベースになる過去データが当てにならない状況が多発している気がします。
    ※実際の的中確率はまた別の話で、どこまでを的中とするか、体感と違ったり思い出補正だったりで定量化難しい領域ですね……

    で、韓国ちゃん、そもそものバックデータの蓄積はどうなんでしょう?スパコンだAIだといっても、要はビッグデータの量と、それの処理速度の問題と理解してます。
    ましてや、定置の観測所を減らすとは……データ減らして正確な予想が出るわけない。

    まあ、いつものポッケナイナイなのかなってのは、木霊さんと同意見です。

    • 木霊 木霊 より:

      こんばんは。
      天気予報って、その程度のシロモノです。その日の空模様と空気の乾燥度合いなどを肌で感じて予想する方が、確度は高い気がしますよ(気のせい)。
      さておき、スパコンを良くしたからって、結局はデータの評価の仕方1つで天気予報の精度は変わってしまいますから、精度が高くなるわけでは無いのでしょう。日本もコンピューターを新しくする話はチラホラでていますしね。

      • アバター 七面鳥 より:

        >天気予報って、その程度のシロモノです。

        これはその通りだと思います。
        みんな、自分勝手にメリットの享受だけを追い求めすぎだと。

        七面鳥は、高校大学と「自分達で天気図書いて明日の天気予報する」スキルの要る部活だったので(山では無いです)、今でも天気図見て「ものすごくざっくりな」予測はつくし、なんならNHKの10時天とかで手描きの天気図描けると思います(記号の大半忘れてますが)。

        天気予報なんて、その程度の精度で充分ですよ。

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