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海上自衛隊がシーガーディアンを監視任務に用いる計画が報じられる

安全保障
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え?今更?遅いよ。

海上自衛隊 東シナ海上空の警戒監視任務に“無人機” 検証へ

2024年2月16日 14時32分

防衛省は、海上自衛隊が試験的に運用している大型の無人機について、中国海軍の艦艇などが活動を活発化させている東シナ海の上空を飛行させて警戒監視の任務ができないか検証すると明らかにしました。

NHKニュースより

以前にもお伝えしたニュースと関連した話なんだけども、海上自衛隊が無人機運用する話になった。いや、なんでさ。

無人機を増やして効率化を!

シーガーディアンの運用計画

えーと、以前の話がこちら。

現在、海上自衛隊八戸飛行場にて3機のシーガーディアンが運用中である。運用しているのはもちろん海上自衛隊で、海上保安庁からの委託を受けて運用している形になっている。

したがって、取得した情報は海上保安庁が使う形になっているはずだ。

海上自衛隊は、有人の哨戒機で行っている警戒監視などの任務を無人機で代替できないか検証するため、去年5月から大型無人機「シーガーディアン」1機の試験運用を行っています。

NHKニュース「海上自衛隊 東シナ海上空の警戒監視任務に“無人機” 検証へ」より

そして、海上自衛隊でも「使えないかな」という話が出てきたらしい。何でさ!

有人哨戒機での海上監視

で、海上自衛隊は、といえば有人哨戒機の運用がメインとなっている。

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そう、P1哨戒機とP3C哨戒機である。

そして、P1哨戒機と言えば……。

こちらの記事でザックリ纏めているのだが、韓国艦船による火器管制レーダー照射事件(2018年12月20日)が思い出される。

未だに韓国側からの謝罪はないし、再発防止策を講じるというような話もない。そもそも事件の発生を認めていない始末である。ダメだなこの軍隊……。

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検証開始

で、そろそろP3C哨戒機の退役の話も出てきていて、P1哨戒機で不足分を補う計画だったはずなのだが、どうやらその方針を転換する積もりらしい。

検証は、ことし7月から9月にかけて鹿児島県の鹿屋航空基地を活用して3回程度行うとしています。

NHKニュース「海上自衛隊 東シナ海上空の警戒監視任務に“無人機” 検証へ」より

ふーん、検証はそれなりにやっていたような気はするんだけど、手順を踏んでやると言うことなんだろうか。

実は去年の夏頃には、似たような話が出ていたんだよね。

15キロ先の船をワンクリックで識別 無人機の実力は

2023/6/26 18:42

海上自衛隊が試験運用を始めた大型無人航空機「シーガーディアン」(MQ9B)が21日、初めて公開され、青森県八戸市の八戸航空基地へ向かった。中国やロシアが艦艇の活動を活発化させる中、防衛省は従来の哨戒機による警戒監視任務を無人機で代替可能か検証中だ。

~~略~~

この日は三陸沖での約8時間にわたる監視任務の一部を見せてもらった。

警戒監視は哨戒機による監視員の「人の目」が大きな役割を果たしてきた。目視でも10~20キロ先の船を見つけることはできる。だが、不審な点を確認するために高度1千メートルから150~300メートルへの接近降下を繰り返さなければならない。シーガーディアンならばクリック一つだ。

哨戒機は潜水艦を見つけられる対潜能力がある。ただ、それすら将来的には人工知能(AI)を搭載した無人機が代替する可能性もある。

「ついにここまで来たかと思った」。哨戒機パイロット出身の基地幹部は初めてシーガーディアンを見たときの衝撃をこう話す。

産経新聞より

海上保安庁の機体を海上自衛隊が使っているので、実質、海上自衛隊の実証実験扱いのような気がしていたのだが、そうでもないんだろうか?

で、これ、以前読んだ時には気がつかなかったんだが、去年の段階で、「哨戒機の任務を代替できるか」という点について、2024年9月までに試験飛行をやるとしていた。

現在は契約先企業の所有機を使用し、米国企業が運用を行う。海自は来年9月までに計2千時間の試験飛行を行い、どこまで哨戒機の任務を代替できるかを見極めるという。

産経新聞「15キロ先の船をワンクリックで識別」より

これを改めて鹿児島県にある海上自衛隊の鹿屋航空基地にて、運用するテストをやると報じられているので、おそらく鹿屋航空基地の設備を使うんだろうね。

既に運用実績はある

朝日新聞はこんな報道をしていたので、おそらくは間違いないと思う。

海自の無人偵察機、鹿屋基地を拠点に試験運用 7月以降東シナ海へ

2024年2月15日 19時30分

防衛省は青森県八戸市を拠点に海上自衛隊が試験運用している無人偵察機「シーガーディアン」1機について、4月以降は鹿児島県鹿屋市も拠点に加え、東シナ海での警戒監視を試験的に始めることを決めた。

~~略~~

鹿屋基地では2022~23年の約1年間、米軍が無人偵察機「MQ9」を一時配備しており、この実績を踏まえて拠点に加えた。

朝日新聞より

ふーん。でも、鹿屋基地の話って、なにか鹿屋市がスパイみたいなことをやっていたんだけど、あれは良いのかな?

米軍無人機MQ-9の一時展開に関する情報について

公開情報なんだろうけど、これを市のサイトに載せる意味は良く分からない。そういえば、一時期オーバーランしたとか騒いでいたっけ。去年8月の記事だね。

鹿屋航空基地に配備の米軍の無人偵察機がオーバーラン

08月23日 17時57分

自衛隊の鹿屋航空基地に配備されているアメリカ軍の無人偵察機が22日、着陸する際に滑走路を外れオーバーランしていたことが防衛省への取材でわかりました。

~~略~~

一方、今回の事故について、地元・鹿屋市は22日午前11時半に九州防衛局から連絡を受けていたということですが、具体的な状況など情報収集に時間がかかり、発表していなかったと説明しています。

今回の事故について、鹿屋市の中西市長は「このような事故の発生は市民の安全・安心を脅かすもので、あってはならないものであり、極めて遺憾だ」とするコメントを出しました。

NHKニュースより

ともあれ、少なくとも運用実績があるので、スムーズに運用開始ができると思う。

そもそも令和5年の防衛白書に、海上保安庁との連携強化をし、シーガーディアンの運用するぜと書いてある。

防衛省・自衛隊|令和5年版防衛白書|<解説>海上保安庁との連携強化について
防衛省・自衛隊が行っている広範多岐に渡る取組について、図表・写真・コラムを活用してわかりやすく紹介。

海上保安庁と海上自衛隊との情報連携は、これまでスムーズにいっていなかった部分もあっただけに喜ばしいことではあるが、MQ9ベースの機体を運用するということに気を遣っている可能性はあるんだよね。

過去の報道っぷりも、殊更MQ9の運用実態を強調するような話が多かった様に思う。活動家様は大喜びでやるんだろうね。

コメント

  1. アバター 匿名 より:

    どうやらP-1の性能は改良版P-3Cに劣るみたいで。んで、その原因は国産ソナーの性能不足らしいですね。何が原因かははっきりしませんがP-1自体の稼働率も非常に低い。
    結局のところこのままP-1を増やすよりP-3Cを改修延命するかシーガーディアンを導入するかの2択となり、後者を選んだものと考えられます。

    • 木霊 木霊 より:

      あー、その話、キヨタニソースではありませんか?
      申し訳ありませんが、あの人の話は全面的に信用していません。違うのであれば申し訳ありませんが。

      P1哨戒機に関して言えば、P3cよりも性能は上ですよ。一時期、トラブルがあったようですが、原因もハッキリしましたし。
      ただ、人員不足に関しては如何ともし難い部分はあるようで、無人機シフトはそちらの要因が大きいのかと。

    • アバター 七面鳥 より:

      横合いから失礼します。

      少なくとも、厚木基地周辺では、P-1はP-3C同等以上に稼働しています、会社の真上バンバン通るので。

      木霊さんもおっしゃってますが、キヨタンの言動は事実無根どころか悪質な虚偽を含むことが多いので、ご注意くださいませ。

  2. アバター 玄米茶 より:

    韓国のレーダー照射の件、無人機なら火器管制レーダーを照射された時点で「攻撃された」と判定して管制室にアラートが鳴り響くと思われますが、腰抜けの日本政府が対応できるのでしょうかね?

    • 木霊 木霊 より:

      そうですよね、その懸念は十分にあります。
      むしろ、相手側も気軽にやってくる可能性が高い。
      その時どうするか?をしっかり考えているのかは、心配ですね。

  3. アバター 七面鳥 より:

    かなり遅刻ですが、面白いスレッドがあったのでURL貼っておきます。

    https://wikiwiki.jp/yusuki/P-1%E3%81%AE%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%A0

    P-1のエアフレーム

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