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【能登半島地震】海底が隆起?地震の影響で海岸線が変化

政治
この記事は約6分で読めます。

コレはまた大変だな。

っと、そうそう、本日より平常運転となります。改めて、本年も宜しくお願いします。

沿岸部の海底85kmが隆起して露出、海岸が最大200m海側にせり出す…国土地理院が解析

2024/01/06 20:07

能登半島地震で、石川県珠洲市から輪島市、志賀町にかけて、沿岸部の海底が総延長約85キロにわたって隆起して陸地となっていることが、国土地理院の解析でわかった。これに伴い、以前より最大約200メートル、海岸線が海側にせり出していた。また、津波による浸水被害が珠洲市だけで約130ヘクタールに及ぶことも判明した。

讀賣新聞より

新年早々、大きな災害や事故に見舞われた日本だが、負けてはいられない。細々とではあるが頑張っていきたいと思う。

で、年明けの2本目のニュース記事も、やっぱり地震関連なのだが。

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地殻変動の影響

地球観測衛星「だいち2号」で観測

ニュースの内容自体は特に言及すべき内容も思いつかない。

一報が出た後も、次々とニュースが出ていたが、地震の被害だけでなく津波の被害も大きかったようだ。

が、その他に出てきたのが、地殻変動のニュースである。

国土地理院は、地球観測衛星「だいち2号」が地表に電波を照射して計測したデータを地震の前後で比較。能登半島の広い範囲で地盤が隆起し、半島北側の沿岸部では海底が露出していた。地図上で計測すると、約85キロになる。

讀賣新聞より

観測は、人工衛星によって行われたようで。

img

Lバンド合成開口レーダーを持つ衛星で、「地球観測衛星」と名付けられている。

何が凄いかというと、地震や火山活動による地殻変動や隆起などの地表面の動きを数cmの精度で捉えることができる能力を持っている点だ。

だいち2号(ALOS-2) – JAXA 第一宇宙技術部門 サテライトナビゲーター
ミッション大地にも、精密検査が必要だ。「だいち2号」は、災害状況の把握、森林分布の把握や地殻変動の解析など、様々な目的で使われています。「...

具体的にはリンク先を読んで欲しいのだが、かなり高精度の観測が可能で、そこから出された情報なのでそれなりの精度がある話だということだ。

東京新聞より

こちらは東京新聞の記事に添付された写真で、従来ならばこのような写真で状況を判断するよりなかったが、衛星写真を使うことでより詳細な事実が分かるようになった。

讀賣新聞より

真上から見た方が分かり易いという点でもそれなりの意味はあるが、衛星からだと定点観測が可能である点も大きいだろう。

津波観測計が使えず

一方で、こんな問題も明らかになった。

輪島市皆月湾周辺では、地表が約4メートル隆起し、地震前に比べて陸地部分が約200メートル分拡大。珠洲市長橋町の漁港では海底が露出し、設置された津波観測計が観測できない状態になった。

讀賣新聞より

地震発生当時より、津波情報が一部送られていないという報道があったが、地表が隆起することで津波観測計が機能しなくなったとのことだ。

データ届かなかった石川・珠洲の津波観測計、地盤隆起で観測できず…気象庁

2024/01/05 20:38

気象庁は5日、能登半島地震の発生直後からデータが届いていなかった石川県珠洲市にある津波観測計について、地盤隆起で海底が露出したため、観測不能になっていたと発表した。

讀賣新聞より

津波観測計の種類は主に2タイプあるようだが、何れの場合にも水位が想定の範囲内でないと機能しない。

こんな感じで、どちらも水圧センサーが水没していないと使えない。もちろん、隆起してしまって津波の心配がなくなったという事であれば問題ないが、残念ながらこの地域の津波は1m以上の高さがあった地域である。他の地域の津波観測計から推測できる範囲には限界もあるので、トラブルとしては深刻に捉えた方が良さそうだ。

今後はこうしたトラブルも想定して設置場所が検討されることになると思うのだが、どこが隆起するのか?ということまで想定することは難しかろう。

是非とも代替観測手段も含めた検討をお願いしたい。

……そういえば、国土地理院や気象庁って国交省管轄だったよね。やっぱり大臣ポストを公明党に渡しているのは危険じゃないのか?

断層のズレ

今回の地震の原因だが、能登半島の海側に伸びる断層のズレが原因だったようだ。

M7・6は能登半島で過去最大、「海側に延びる断層が100キロにわたってずれた」…活動収束の見通し立たず

2024/01/02 14:49

石川県能登地方では2020年12月から揺れを感じる地震が600回以上発生し、昨年5月には、最大震度6強を観測したマグニチュード(M)6・5の地震が起きた。今回のM7・6は気象庁の統計がある1885年以降、同地方では最大だ。

従来の震源は、能登半島先端部の北東~南西約30キロ・メートルに集中していたが、1日夕以降は130キロ・メートル程度の広い範囲に拡大した。

讀賣新聞より

断層のズレといわれても、なかなか素人にはピンとこない。

讀賣新聞より

ただ、こういった視覚的な情報を見ると、その威力の大きさをなんとなく感じることは出来る。

讀賣新聞より

尤も、プロであっても地中のことはなかなか判断が難しいのも事実で、ズレの範囲が広いことから、このズレがどうなるにせよ影響は長引くだろうとしている。

一連の地震は、地下に存在する水のような流体が地下の断層を滑りやすくさせるなどして誘発されているとみられている。過去約3年間で、震度1以上の地震が2日午前9時までに計653回発生、うち147回は1日以降に起きた。活動収束の見通しは立っておらず、同庁は「これまで地震が少なかった地域でも警戒が必要だ」と呼びかけている。

讀賣新聞より

正直、「まだ、これから何が起こるか分からない」という状況のようだ。少なくとも、コレで終わりと言うことではなさそうである。

地表観測の技術にしろ、地中調査の技術にせよ、日本は他国の追随を許さぬほどの地震に特化した技術を保有している。積極的に活用することと、資金を投入して防災に役立てるようにして欲しい。

そして、国交省は少しやることが多すぎるので、機能を分けて他の省庁に権益を移譲するのが良かろうと思う。昔は科学技術庁があったのに、今は役に立たない文科省に併合されている。宇宙や原子力関連技術が文部科学省管轄って、やっぱり科学技術を軽視しているのでは?もっと力を入れるためにも、ここいらも少し改編が必要な気がしている。

一応、特命大臣は設置されて、科学技術政策担当がいるんだよね。今は……、高市氏か。彼女は凄く大切な事に着手している最中なんだが、こちらの方面でもその能力を発揮して欲しい。つまらない風評被害で仕事に手が付かなくなるような、アホな事態だけは避けて欲しいところ。

コメント

  1. 七面鳥 より:

    寒中見舞い申し上げます。

    能登の方に活断層が……と言う話はずっと以前から出てましたが(というか、日本はどこ掘っても活断層だらけ?)、今来るかよ……という感じです。
    そもそもが陸の孤島に近い(ので、無人自動運転の実験場になってたりもします)から、こういう時はインフラも物流も、復旧に手間かかりますよね。
    そして、これを機に大規模な開発を入れるかというと、それをするメリットやベネフィットが得られるような場所でもない。
    でも、人はいる。
    痛し痒しで、しかし、自衛隊を筆頭に現場は頑張っていると思います。
    LCACだって魔法の絨毯じゃない、ビーチング出来る場所にはやはり制約がある。
    そもそも、母艦がないと意味が無い。

    なのに、ここぞとばかりに声高にあげつらう「人のふんどしで相撲を取るハイエナ共」には、心底嫌気がさします。
    現場入りしている迷惑系私人逮捕系自分も逮捕された系Youtuberとか、それと同類のあたおか政治家とか。
    現場には失礼ですが、いっそそいつら地割れに飲まれてしまえ。

    ※国交省は、やはりトップをそーかそーかから切り離さないと。
    ※高市さんには、ここで実績付けて、次期首相候補に躍り出ていただきたい。

    • 木霊 より:

      本日は随分と寒くなりましたね。

      日本列島はどこもかしこも断層だらけでして、そういう意味で原発がどうのこうのという議論になっておりまして。
      そして、この手の災害救助や復旧こそ、無人でやることが難しい分野でありまして、人々の英知を結集して頑張って日常を取り戻したいところですね。

      しかし、素人考えで申し訳ありませんが、空母ならぬ海上拠点構築が出来るような巨大な移動可能基地を作ることは出来ないんですかねぇ。……移動に時間がかかるからダメかなぁ。

      • 七面鳥 より:

        >人々の英知を結集して

        英知を結集し、人手を投入して、面で復興する、地道に、コレしかないのですよね。
        ※避難所は、面に散らばった被災者を点に集結させて対応を迅速化する手法に他ならない。
        ※同様に、現地の司令所は、面の情報を集積する拠点、拠点毎のデータを最終的に首相(最高責任者)に上げる。
        ※なので、高位の責任者が現地の「面の一部」に入る事は意味が無い。帰ってくれタロウマン。

        拠点としてのメガフロートとか、一時期検討されましたが、メガフロート自体には移動手段は皆無ですからねぇ……むしろ、受け入れ拠点としてのヘリポートの整備と、そこからの「点」への移動経路の確保が重要、でしょうか。
        ※ヘリポートでなくても、備蓄庫でも良い。拠点間の移動経路と、拠点からの各家までの「ラストワンマイル」が確保出来れば。
        ※東北の時は、殆どの現場にヘリが入れた。今回は、そうは行かない。この違いが大きいですよね。

        • 木霊 より:

          こういう話もありますので、先遣隊が入って現場を整えるのは必須なんだと思います。
          駐屯地がある地域なら、地域の状況をある程度知っているということになるので、迅速な展開に繋がるんでしょうけれどね。

  2. 砂漠の男 より:

    皆さんもご存じでしょうけど、遥か南の小笠原諸島では、いま現在活発な断層&火山活動で海底隆起が頻発していますから、今回の能登半島地震は環太平洋地域の一角で起こったそれのひとつなのかも知れないね。
    国土強靭化計画があったけど、進捗具合はどうなんだろうね。整備されない国道とか耐久年数超えた橋梁とか、結構増えているからね。

    • 木霊 より:

      小笠原諸島の西之島でしたっけ、西之島新島でしたっけ。新たに領土獲得したニュースは興味深く見ていましたが、火山活動の活発化ということを考えれば、我が国の国土は地震と切っても切れない縁があるのだと思い至りました。
      国土強靱化計画は、目に見える形で進んでいるものの、土木事業者の減少や予算の関係で、老朽化スピードの方が早いような気がしますよ。

  3. 砂漠の男 より:

    最近つべで視たんですが、近年硫黄島も急速に隆起しているそうで、なにやら地下でマグマの活動が活発らしいですね。滑走路が派手に盛り上がって断層ができたり、200メートルほど沖合いにできた火山島がボンボン噴火して、硫黄島本体と合体したらしいですよ。島にいる人たち、本当に大変らしい。

    それはそれとして、今回能登では200名以上の犠牲者が出てしまいました。
    災害用シェルターでもあれば、それなりに役立っただろうと思いました。
    各自治体は自前で対策した方がいいでしょうね。

    • 木霊 より:

      硫黄島もかなり火山活動の影響受けているみたいですね。
      記事で見かけましたが、島が大きくなる?!みたいな話もチラホラ。

      能登で災害用シェルターが役に立ったかどうかはわかりませんが、それ以前にインフラ強化に課題があったんですよね、この地域は。
      交通アクセス悪いし、上下水道インフラも脆弱なんだそうで。過疎が進んでいるからこそなんでしょうけれど。