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【韓国海軍】コンセプトのはっきりしない独島級

韓国海軍
この記事は約9分で読めます。

コンセプトのはっきりしない兵器というものは、大抵ロクなものではない。

ここで紹介する独島級揚陸艦(仮)も、そんな兵器の1つである。

日本人としてはまず名前が気に入らないのだが、そこはさておくとしてこの独島級、どういうわけか、軽空母→強襲揚陸艦→揚陸艦→輸送船と、名前が変遷していった。用途が変わった訳では無いのだが。

実のところ、この船は「デカい船が欲しい」という韓国海軍の願いを体現したような艦船である。だがそれ以上の意味はなかった。

まあ、何となく導入時には、その意義は説明はされていたのだけれど、今となってはも納得しない理由だったよ。

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独島級揚陸艦

そんなわけで韓国海軍の誇る「揚陸艦」がこちら。

設計当初は軽空母を目指したらしい。

この独島級は強襲揚陸艦に分類されるとされている。

「揚陸艦」と命名されている以上は、港湾施設がない海岸にも歩兵や車両を上陸させる能力を持っている必要がある。当然、ソレは備えられているんだけどね。イージス艦の護衛対象になる艦である。

で、盗っ人猛々しくも「独島(日本の領土、竹島の韓国での名称)」という竹島の韓国側の名称を付けている辺り、センスが壊滅的である。尤も、反日姿勢を明確に示している故にそうなったとも言えるんだけど。

搭載する航空兵器の無いヘリ空母

で、この「揚陸艦」なのだが、大きさ的には軽空母として運用できるほどの大きさらしい。が、今のところ搭載する航空兵器に乏しい。

揚陸艦である以上は、航空戦力と砂浜などに歩兵を上陸させるための船艇が必要である。ホバークラフトなど、水陸両用で動ける装備が望ましいし、実際持っている。

航空戦力については、本艦就役に合わせて本命のUH-60「ブラックホーク」ちゃんをアメリカから買っっていた。ただし、発注ミスだったのか、コストダウンを目指したのかは知らないが、韓国に届いたのは海では使えない仕様のブラックホーク(未防塩処理)だったらしい。

なお、この独島級揚陸艦だが、ヘリコプターの搭載数は12機程度。似たような大きさのフランス海軍のミストラル級は16~35機程度まで搭載することが可能だとされている。運用形態が違うので、一概に比較はできないのだが、一体、独島級はどんな事態に備えて就航させたのか(棒)。

ともあれ、購入したUH-60は艦上用ヘリコプターとして使えないので、貯水池の上でヘリコプター機動訓練をやっていた時代もあったらしい。何だ、訓練用だったのか!(棒)

襲いかかる設計ミス

加えて、この独島級の艦は最大速力で23ノットとかなり鈍足なのだ。もちろん、アメリカの揚陸艦などを見ても、速力は22~24ノット程度であり、揚陸艦としては遅くはないハズ。……なのだが、単独運用している様子を見ると、そもそもコンセプトにミスがあったのではないかと疑いたくなる。

更に、色々な設計ミスも。

独島艦、レーダー虚偽標的問題修正されないまま

 2008.10.14 09:40:48

[プライム経済]ハンナラ党キム・ヨンウ議員が14日、海軍本部の国政監査に先立ち独島艦(LPH-6111)レーダーに虚偽標的が表示されるエラーがあると資料を公開しました。
独島艦は14000t級大韓民国海軍の大型上陸講習ことで、2002年10月末に、韓進重工業が受注を受けて乾燥を開始し、2005年7月12日進し、2007年7月3日に就役した。
独島艦は西側(英国、スペイン、イタリア)で保有している小型空母大きさで、約8000億ウォンもかけて作った私たちの大韓民国を代表上陸艦である。

魚拓より

韓国、パネぇっす。

8000億ウォンも投入して建造された大型揚陸艦なのに、レーダーが作動すると、レーダーのビームが甲板に反射してレーダーモニターにゴースト(虚偽標的ゴースト)が発生するとか。

何故か未完成のまま引き渡されて、一部は改善されぬまま運用しているとか記事には書いてあるが、流石にもう改修されたよね?(棒

その上、この独島級は甲板にいる自軍のヘリを「迎撃」してしまう仕様まで見つかっちゃった。お粗末な話があったものだが、設計ミスなら仕方が無い(笑)

ゴールキーパー(艦艇用近接防御火器システム:CIWS)がオウンゴールをしてしまって、死者が出たら笑い話にもならないぞ。

更に火災も

そして、火災が発生。なんと、艦載の発電機が燃えてしまったのである。

発電機の火災で停止した独島艦、曳航して整備することに

記事入力2013-09-11 15:10

 海軍は10日、発電機の火災で西海上に止まった独島艦を慶尚南道の鎮海港に曳航して整備することにしたと11日明らかにした。
 海軍によると、前日の独島で発生した火災で発電機が故障すると直ちに運航を中断し、整備要員を投じて徹夜で修理にあたったが、再生が不可能だった。

「NAVER」より

なかなかやってくれるな。

船舶において火災は、四方を海に囲まれていても困るものだ。ただ、火災発生自体よりも、その原因とその後の対応の方が問題だった。

火災の原因となったのは艦載の発電機だったのだが、予備を含め搭載されているハズだった発電機4台は何れも故障して、立ち往生する羽目に。そして復旧出来ぬまま曳航されるとか。「栄光の」韓国軍を地で行く話だな。まったく。

なお原因となった発電機の火災だが、厳密に言うと4月に発電機2台を壊して火災の発生した9月の時点で修理が終わっておらず、その当時艦載していたのは2台の発電機だったそうだ。ところが、何らかの原因で1台が火を噴き、消火作業をしたらもう1台は消火に使った水によって水没しちゃったというお粗末な話であった。

何で韓国は入れ物だけ立派なのを作りたがるのか。

<陸·海·空軍近代化>ヘリない揚陸艦・ミサイルないイージス.. 「ソックビン海軍」

入力 2014.01.23 12:01 | 修正 2014.01.23 14:41

歴代政府が掲げた「大洋海軍」の旗が無色に2014年現在までに行われた海軍化事業は、あんこのないあんパンに過ぎない。予算が確保できず、海軍戦力化に難航している間、独島とであっても·馬羅島などの領土防衛の問題は、足の甲に落ちた火になった。

「Daum」より

ちなみに、こちらの記事でも触れているが、ヘリ空母扱いなのに艦載ヘリが無いので「独島のホテル艦」という別名があるらしい(苦笑)

そして、2番艦、3番艦をを作る

……と思ったら、2番艦も導入とか、パねぇ!

領有権紛争対応「第2独島」作る

記事入力2013-12-12 03:07

大型揚陸艦の予算通過… 2020年の配置、済州海軍基地予算は300億ウォン削減[東亜日報] 軍当局が、2020年代半ばまでにイージス駆逐艦3隻を追加導入する方針を確定したのに続き、来年から大型揚陸艦2番艦化作業も本格的に着手する方針だ。

「NAVER」より

なお、2番艦の「馬羅島」は2018年5月14日に進水し、そして3番艦の「白リョン島」の事業が始まった。

何ができるか楽しみにしていたら、なんと!3番艦建造の話は軽空母を作る話になっちゃった!ある意味原点回帰だが、意味が分からない。独島級3番艦は揚陸艦ではなく空母だった?!

空母を手に入れるぜ!

空母入手計画

さて、2012年に「空母導入」を「国会主導」で研究すると言い出してしまった韓国。これが後に独島級揚陸艦3番艦計画に併合されていくことになる。

韓国軍の空母導入研究、国会が初めて予算策定

Posted November. 14, 2012 08:34,   

韓国軍の空母導入に関する研究が来年から国会主導で推進される。中国、日本との紛争に備えた「戦略機動艦隊(いわゆる独島—離於島艦隊)」創設案が推進されている中で、空母導入が公論化すれば、海軍力増強計画に拍車がかかる見通しだ。

「東亜日報」より

空母導入研究のための着手金は100億ウォン。本来の敵を考えるのであれば、なぜ空母が必要という結論になったのか意味が分からない。

3万トン級の軽空母になりそうな予感

そもそも、空母作ったら空母打撃群をしっかりと整備しなけりゃダメなんだぜ?そして、維持・運用にも金がかかるんだが……。

韓国軍、垂直離着陸機を搭載する軽空母建造へ

記事入力 : 2019/07/23 10:20

韓国軍が、垂直離着陸(VTOL)型のF35Bステルス戦闘機およそ10機を搭載できる3万トン級の軽空母の建造を推進する。今回の決定は、このところ韓日関係が最悪へと向かう中、日本の軽空母保有の動きに対応しており、注目される。

朝鮮日報より

我らの心配を余所に、ネタじゃなく空母導入検討をし始めた韓国だが、だんだん話が大きくなるのは「仕様」である。

韓国海軍、7万トン級中型空母建造を検討していた

2019年10月10日 13時23分

韓国海軍が空母建造事業を推進し、7万トン級の中型空母の建造を検討していたことが分かった。
国会国防委員会所属の崔宰誠(チェ・ジェソン)共に民主党議員は10日、海軍が大型輸送艦-II計画を確定するために行った研究過程で、中型空母と軽空母の2つの案を検討したと明らかにした。海軍が考慮した中型空母は全長298メートル、満載排水量7万1400トン。固定翼航空機(戦闘機、支援機)32機と回転翼航空機(ヘリコプター)を共に搭載できるよう建造される予定だった。乗組員は操縦士・整備士など航空人員640人を含む1340人だった。

中央日報より

一時期は正規空母の建造計画も検討されていたようで、資金的に「無理」という事にはなった。図体だけでかい船を作っても意味は無いんだぞー。

入札が始まる?!

さて、軽空母を作る路線がほぼ決定したらしく、入札を予定している企業が2社。ただし、この2社はこれまでも韓国海軍に船を収めている会社なので、予定通りであるとは思う。

えーと、こんなタッグになっている。

  • 大宇造船 (DSME) +イタリア企業フィンカンティエリ社
  • 現代重工業+イギリス企業バブコック社

フィンカンティエリ社にしてもバブコック社にしても空母や強襲揚陸艦の建造実績があって、F-35Bを運用する前提でもどちらの企業であっても問題なく建造できるだろう。なお、韓国議会はF-35B戦闘機の導入を決定したが、アメリカ議会がOKを出したかは今のところ不明である。

ともあれ、コレで少なくとも製造に関しての問題はかなりクリアされたのではないかと、その様に思える。……思えたんだけどねぇ。

再び漂流

ところが、文在寅政権は唐突にこの計画を放り出してしまう。

韓国、軽空母など兵器導入予算大幅削減…「次期政権にボール渡す」

2021.11.16 16:41

軽空母導入事業など韓国軍の大型兵器導入事業予算が国会の審査過程で大幅に削減された。国会国防委員会予算審査小委員会は16日に来年度国防予算審査結果を提出し、軽空母基本設計予算を72億ウォンから5億ウォンに大きく減らした。

「中央日報」より

予算削減って、ムン君肝いりでこの空母建造計画を進めていたんじゃ無かった?ノリノリでCG動画まで作っておいて、予算は削減しますというのはどうなんだろうか。

コレで少なくとも空母建造時期は後ろにずれたと考えてイイだろう。

実際に、ムン君の次、ユンユンが政権をとったら、軽空母建造計画も何処かに行ってしまった。そもそも僕には必要性が全く分からなかった韓国海軍の空母獲得事業だが、最近はKF-21の開発が順調らしく、KF-21N(艦載機版)を作って空母に乗せようという話まで飛び出してきた。

しばらくは漂流しそうである。

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