【韓国空軍】空の花形戦闘機達

空軍

韓国の空の守りの一翼を担っているのが、アメリカ製を取りそろえた韓国空軍戦闘機部隊である。

それなりに高性能な戦闘機を取りそろえている韓国空軍だが、実は不安な面もそこそこある。幾つかある不安要素のうち、人的資源の部分は少々笑えない。

韓国空軍は「ブラック企業」だった パイロットの異常な離職率…給料安く、機材も不安 「ふぬけ扱い」で士気低下

2015/9/26 11:00

韓国空軍のパイロットが、毎年平均で150人以上も職場を見限って転職していたことがわかり、韓国内で波紋が広がっている。

~~略~~

韓国メディアNEWSis(電子版)によると、韓国空軍パイロットの年間飛行時間は約80時間。米軍や英軍は約200時間で、日本の航空自衛隊が約180時間とされる。韓国空軍のパイロットは米英の半分程度の時間しか飛べない。つまり操縦技量を磨くのも難しくなってきているのだ。

「産経新聞」より

「暴言」に「体罰飛行」まで…続く空軍の暴露=韓国軍

2021/09/14 09:26配信

韓国空軍部隊で一部の教官が学生パイロットらに暴言や過酷な行為をしたという暴露が出できた。

去る13日、MBCの報道によると第3訓練飛行団のある教授は、昨年飛行中の訓練機の中で、学生パイロットの教育の際、「人の話を聞いてたのか。同じようにするか? 答えないの?この〇〇め。(飛行)するな。お前は落第だ」と暴言を吐いた。

「WowKorea」より

パイロットの質も量も心配になるニュースがチラホラ見られるのだ。大雑把に言って、韓国空軍に注入される資金不足がこうした問題を招いているのだけれど、それでも防衛費はそろそろ日本を超えるレベルで注ぎ込んでいる。

アンバランスなんだよね、色々と。

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破損するF-15K「スラムイーグル」

当時最新の機能を保有していた戦闘機

さて、お待たせしました!

まずは韓国空軍主力戦闘機のF-15K「スラムイーグル」を紹介しよう。

本家F-15E相当(劣化バージョンという噂があるが)の高性能機のハズだが、「キムチイーグル」と揶揄され笑い話も絶えない。

が、先ずは簡単にF-15Kの導入経緯などについて説明をしておきたい。

F-15KのベースとなったF-15Eは、アメリカ製の高性能戦闘機であり、F-15制空戦闘機の派生バージョンである。F-15戦闘機初飛行(1972年)より14年後の1986年に初飛行した戦闘爆撃機で、制空戦闘に重きを置かれたF-15に対してF-15Eは対地戦闘に重きを置いて改良されている。

F-15と比べると、追加の搭載器材や大量の兵装を搭載する必要があるため、機体重量が重くなり、降着装置はこれに耐えられるように強化されている。電子装置類の大幅な更新も考え合わせると、内部はほぼ別の機体となっている。コレもまたアメリカの傑作機だと言えよう。

韓国では、F-4E戦闘機の後継機の選定が始まった1990年代に第1次F-Xの候補としてF-15Eが挙がり、2002年3月にF-15K スラムイーグルとして採用されるに至っている。当初は120機調達する予定だったんだけど、資金的な問題もあって58機(60機調達し、2006年と2018年の墜落事故でそれぞれ1機ずつ失われている)の調達に留まっている。

マンホールとの戦い

F-15Kで一番有名な話がコレ、韓国で使っているF-15Kが空を飛ぶ前に戦闘機がマンホールにやられたという話である。

写真はイメージです

戦闘機が地上で撃墜されるだけでもお笑いなのに、相手がマンホールとは!

空軍のミスでF-15K翼が破損

2007年02月19日11時12分

  空軍のミスで1機=1000億ウォン(約120億円)の最新鋭戦闘機F-15Kの翼が破損、空軍が修理方法について頭を悩ませている。軍消息筋が19日伝えたところによると、今月9日、大邱(テグ)空軍基地でF-15K1戦闘機を移動させる途中、右側のタイヤがマンホールに落ち、右側の翼が破損した。 

「中央日報」より

一機1000億ウォン(約120億円)もするF-15Kだが、こんな粗末な扱いをされてはあまりに悲惨である。

誘導路から外れてわざわざマンホールの上を通過させる運用も問題だが、現地報道でこのマンホールの工事が手抜きだったことも判明。周囲の隙間をセメントで充填(じゅうてん)しなければならないのに、適当に板を張って上にセメントを塗っただけだったのだ。そこへ重さ約15トンの戦闘機が乗ったのだから、陥没するのも当然。普通の道路でも大問題だが、こんな手抜き工事を空軍基地で施工するのが韓国水準だ。

「SankeiBiz]より

なお、後にマンホール自体が手抜き工事だったことが発覚。手抜きは韓国の国技なので仕方がないのだが、よりにもよってF-15Kを地上で撃墜してしまうのだから、驚くしかない。

とはいえ、この主翼を大破したF-15Kは高額な修理費を支払って修理された模様。

打ち上げられる少将

これも有名な話。

F-15K戦闘機の非常脱出装置を誤って操作、10億ウォンの損失

2010年07月27日15時28分 

戦闘機内で後輩操縦士を教育していた空軍の将星が非常脱出装置を誤って操作し、滑走中に空中に飛び出すという事故が発生した。 

「中央日報」より

戦闘機内で後輩操縦士を教育していた空軍の少将が非常脱出装置を誤って操作し、滑走中に空中に飛び出すという事故が発生。なかなか珍しい事故ではあるな。

写真はイメージです

少将、何を教育していたんですか!(笑)

後輩操縦士も、これに習って脱出しないと(笑)

この事件の被害総額は10億ウォン(約7500万円)に上るそうで。高い授業料ではあったが、予定されていない操作でも、きちんと作動することを確認出来たことは不幸中の幸いである。

整備マニュアルのないF-15K

一方、これはかなり深刻な話だ。

別のF-15K、維持事故で致命的損傷あった  CBS特別取材チーム

2006-06-09 07:35

東海に墜落したF-15K戦闘機よりも二ヶ月前に導入されたもう一つのF-15K戦闘機が昨年致命的な整備が誤って機体に異常が生じたものとCBSの取材の結果明らかになった。

~~略~~

これと共に今回墜落した空軍の最新鋭戦闘機であるF-15Kには、台1千億ウォンに達する高価装備にもかかわらず、ハングルになった整備マニュアルさえない整備に多くの困難があることが分かった。 空軍は昨年10月、米国からF-15Kを導入しながら、当然整備マニュアルも一緒に入れてきた。しかし、この整備マニュアルは、すべて英語でされており、整備士が利用するのに困難を経験している空軍関係者は語った。

「ノーカットニュース」より

流石に現在はハングル版のマニュアルは出来ただろうけれど、F-15K配備決定が2002年のことだから、2006年までは少なくともハングル版マニュアルは無く、まともに整備されていなかったことになる。

マニュアルがなくて、どうやって整備していたんですかね?

故障すると、ほかの戦闘機の部品を外して利用

2009.10.14

1機当たり1000億ウォン(約77億円)に及ぶ空軍最新鋭戦闘機F15Kが故障すると、部品が足りず、ほかの戦闘機のものをいったん外して修理する「使い回し」で運用率を合わせていることが分かった。

空軍が国会国防委員会所属の金章洙(キム・ジャンス)議員に提出した資料によると、F15KのCSP(同時調達修理部品)的中率は昨年16%を記録、ほかの戦闘機の70-80%に比べ圧倒的に低かった。CSPとは、空軍の飛行機部品の場合、故障時に備え前もって必要な部品1年分を大量に購入しておき、必要なときにこれをすぐに投入するわけだが、買い置きした部品が実際に必要な量とどれだけ合っているかを示す指標だ。16%という数値は、1年間買い置きしていた部品のうち、16%しか故障の修理に使えなかったという意味だ。

リンク切れ

部品の使い回し(共食い整備)の話も色々出ており、とにかく韓国空軍は最新戦闘機に対しても整備はかなりの手抜きというか、真摯さに欠ける。

共食い整備とブラックボックス

記事によると、「F15KのCSP(同時調達修理部品)的中率は昨年16%を記録、ほかの戦闘機の70-80%に比べ圧倒的に低かった。」という恐るべき内容が書かれているが、これは故障が少なかったことを意味するのではなく、故障しても他の戦闘機から同じ部品を外して融通していたことを意味する。

いわゆる「共食い整備」と言う奴だ。

ただ、韓国空軍を擁護するつもりは無いのだが、共食い整備自体は他国でも割とやられる修理手法である。自衛隊でも見られるし、本国アメリカであっても暫定的に行われる整備手法である。まあ韓国の場合は、部品取りされたあと放置される事が多いことに大きな問題があるのだけれど。

そもそも、共食い整備が行われる背景には予備部品が在庫していないことに起因する。何しろF-15Kの部品の多くは韓国空軍にとってブラックボックスで、アメリカからユニットを調達して組み込むだけだけという状況になる。

また、機密度の低い部品についても、韓国内で製造されるものは数が多くない。これは韓国の製造技術は未発達であることも影響しているが、ライセンス料をケチってライセンス国内生産したがらないという事情もあって、色々過去の報道を調べると、「ライセンス国内生産です」という報道があっても実態はノックダウン生産状態であることが多い。

一方で、アメリカの軍需産業はいつまでも同じ部品を作り続けるというわけにも行かないために、一部の商品が品薄になるケースも。その結果、いざ韓国軍でF-15Kの部品が必要になった場合に、アホみたいに高い部品代をアメリカから請求される羽目になる。

そうすると、共食い整備を取り敢えずやっておいて、部品が剥がされてしまった機体は当分放置という事になる。韓国の兵器は基本、この整備方法で整備されているので、数字よりも実戦力は低いのが実情だ。カタログスペック至上主義はなかなか直らないらしい。

最近になって漸く部品の一部が韓国国内で製造可能に?

それでも、流石にその事態には懸念を示しているようで。

F-15Kの電子部品修理、韓国でも可能に

2015年03月10日15時50分

  慶尚北道永川(ヨンチョン)に米ボーイング社の航空電子整備(MRO)センターが最近完工した。これを誘致するのに核心的な役割をした李鎮鶴(イ・ジンハク)航空力発展研究所長は「ボーイングが海外にMROセンターを設立したのは韓国が初めて」と述べた。 

「中央日報」より

韓国空軍、戦闘機の部品を3Dプリンターで製造=韓国ネット「形はいいけど質は大丈夫?」「これって軍事機密じゃないの?」

配信日時:2015年11月28日(土) 5時53分

 2015年11月26日、韓国・聯合ニュースによると、韓国空軍が最新鋭戦闘機F−15Kのエンジン部品の一部を3Dプリンターで製造しているという。
 韓国空軍はF−15Kに搭載されたF110エンジンの高圧タービンカバー14個を、3Dプリンターで製造し整備に使用した。高圧タービンカバーは高温高圧の燃焼ガスの通路の役割をする部品で、年平均10個程度必要となる。新品購入の単価は4000万ウォン(約430万円)で、これを国外から調達すると60日かかる。しかし、3Dプリンターでこの部品を製造すると、単価は300万ウォン(約32万円)で部品調達期間も20日となる。今年は部品価格のみで、3億700万ウォン(約3300万円)の予算が削減された。 

「レコードチャイナ」より

こんなニュースも。

これで、共食い整備やエア整備などの事情が多少なりとも改善されるかもしれない。「3Dプリンターを活用」というのが間違った方向性を目指さない事を祈りたいが。

信じられない永川市…ボーイング社、MRO撤退8月にすでに通知

2018-11-29 07:17:17

ボーイングコリアが去る8月に「永川ボーイング航空電子MRO(メンテナンス・保守・整備)センター撤退」を永川市に一方的に通知したことが明らかになった。これは市がMROセンター撤退計画を初めて認知したと明らかにした根拠である所管を受ける1ヶ月前の時点である。市と慶尚北道はこの時から事実を隠したまま、今までの3ヶ月間、市民が納得する対策も立てずに対処したわけだ。

「 yeongnam 」より

あれ、撤退しちゃった。それも、撤退した後、その事態を公にしていないという感じ。条件が折り合わなかったのかもしれないが、韓国戦闘機の整備面での苦難は続きそうである。

搭載兵器にも懸念のあるF-15K

この他にもF-15Kには悲惨な話も。

あー、いつもの勿体ない病だろうか?まあ、貧乏な軍隊なら仕方がない面もあるのだけれど、だったら新兵器に金を使うのではなく、この手の消耗品に金をかけたいのだけれど……、それでは見栄がはれないんだよね。

「F-15K左の翼にJASSM装着できず」

送稿時間| 2012-11-05 06:01

空軍最新鋭戦闘機F-15Kに長距離空対地ミサイルの一種であるジェジュム(JASSM)が完全装着することができないものと伝えられた。

~~略~~

この関係者は、「戦闘機の翼にミサイルを装着するには、翼のパイロン(武装スタンド)に対応するミサイルを取付けることができなければならない」とし、「F-15Kのパイロンが相対的に大きくJASSMの上翼が左にのみ折る問題があるため、F-15Kの両方の翼の両方にJASSMを装着することはできない」と説明した。

「総合ニュース」より:リンク切れ

ま、ボーイング社の悪意も若干感じるが、F-15Kに最近になってJASSM(長距離空対地ミサイル)が装着できない話も出てきている。

「F-15Kのパイロンが相対的に大きく」って、購入した時に実物見りゃわかるでしょうに。片側だけにJASSMを取り付けるとバランスが悪くなるので、両方に取り付けられないという結論になる訳だが……、どうすんのよ?これ。

そして大変だぁ(棒読)、ミサイルも足りていない。

[単独]北打撃「致命的弱点」、F-15K装着ミサイルが…

記事入力 2013/3/16 01:44 最終修正 2013-03-18 13:27

空軍の主力戦闘機F-15Kに装着されている武装性能が相当数の期待以下の水準である上、一部は展示利用可能、使用日が10日にも満たないことが分かった。
F-15Kが北朝鮮の脅威に対抗する遠距離打撃電力で自らの役割を実行することができるか疑問視される。

「NAVER」より

簡単にまとめるとこんな感じらしい。

  • 地対空ミサイルAGM-84Hは射程距離に伴う任務制限により貫通能力1.2mとなる
  • AGM-84空対地ミサイルは60機のF-15Kに1つづつ装着するにも足りない数しか保有していない
  • 精密誘導弾GBU-31は保有量が少なく、使用可能日数が10日余り
  • レーザー誘導弾LGBは旧式のGBU-10/12が大半を締める
  • サイドワインダーAIM-9Xは戦時使用可能な量は3日分

まあ、北朝鮮相手に3日も戦えれば十分ってことかな?(苦笑

データリンク相手の少ないF-15K

そうそう、忘れるところだったが、F-15Eは随分と電子装備も充実されていて、F-15Kもそれを引き継いでいる。その中でも目を惹くのが韓国型戦術データ・リンク(TDL-K)と呼ばれる、戦術級通信基盤の整備の一環として採用された統合戦術情報伝達システム(JTIDS)である。

戦術データリンクは、双方向通信を高速で行う事のできるシステムで、お互いのセンサーをノードとして情報共有することで戦術の幅を広げられる。情報は武器となるからね。

そんな訳でF-15Kにも戦術データリンクが搭載され、リンク16での通信を行う事のできる構成となったのだが、現時点ではまだ地上側設備も整っておらず、F-15K同士以外では、烏山市の中央防空統制所(MCRC)やボーイング737 AEW&C機、韓国海軍のイージス艦である世宗大王級駆逐艦とリンクできるのみの状態となっている。

あ、後述するがKF-16の一部もリンク16に近代改修されているはずだ。

つまり、だ。「使えるハズ」だけど、実感できる程の性能じゃないということだ。残念だったねー。

近代化改修を目指そう!

ところで、F-15K戦闘機はF-15E系列の比較的新しい戦闘機であるという指摘は既に行ったが、それでも近代化改修が不要というわけではないのだ。

最近になって、「やっぱり近代化しないと」という議論が出てきている。

したがって、韓国もF-15K戦闘機の性能改良を急がなければならない。我が空軍が保有したF-15Kは、60余台で去る2000年代初頭に導入された後、まだ特別な改良なしに15年ほどを使ってきた。このF-15K 60台を日本より優れた仕様であるAN / APG-82 (V)1レーダー、デジタル電子戦システムや新型ミッションコンピュータなどを適用して改良するには、1台あたり400~500億ウォンほどのコストが入ると推算される。 。

最大3兆ウォンの予算がかかるこの事業は、現在様々な電力増強事業を展開している軍の立場では、かなり負担となる課題ではない。しかし、予算負担を理由に改良を遅らせると、1台当たり1200億ウォンを超えるF-15Kは、周辺国の新型戦闘機を相手にミサイル一発飛ばせず、ジャムダミーになってしまう公算が大きい。

「NAVER」より

この議論は結構エグい話で、自衛隊のF-15MJ近代化改修がそこそこ大型案件であり、アメリカ空軍もF-15EXの導入を始めたということで、近代化改修のための部品が潤沢に出てくる可能性がある。

その時期を見計らって、韓国空軍のF-15Kも近代化してしまおうぜ!きっと安くつく、という話なのだ。

だが、日本の自衛隊のF-15MJ近代化改修に暗雲が垂れ込めてきたため、この話も頓挫しそうな予感である。

KF-16の改修で大騒ぎ

F-16は言わずと知れたアメリカ軍の名機であり、世界各国で運用されている戦闘機だ。

ブランド物が大好きな韓国は、当然F-16戦闘機も欲しがった訳で。

KF-16戦闘機

もともと、「ハイローミックス」という形、即ちF-15とF-16は併用されるというコンセプトで作られている。当時、F-15があまりに調達コストが高くなりすぎたので、戦闘機の性能が落ちても良いのでもう少し安価な戦闘機を導入したいという発想でF-16が作られている。

結果的にはなかなかの名機になったF-16は世界各国で運用されるに至ったわけで、その一角に韓国がいたとしてもなんの不思議もない。むしろ、効率的な戦闘機運用という面では、KF-16導入は理に叶っている。

KF-16は特別仕様

で、F-16C/Dのブロック52を豪勢に仕上げたのがKF-16である(一部は異なる)。 ま、アビオニクスの仕様がショボイのはお愛想であるが、導入時期は1986年から順次行われて、1994年以降はブロック52が導入されている。

だが、ライセンス生産で72機も韓国内で生産していて、170機も運用していながら、何故かKF-16の修理は殆ど出来ない。

この辺りの事情はF-15Kも一緒だ。ライセンス生産とは言え、主要部品は殆どアメリカから輸入しているのだから、修理するには部品を輸入せざるを得ないんだよね。ライセンス生産の定義が崩れる……。

で、導入から30年も経とうという時期になって、近代改修の話が出てきた。

近代改修で大騒ぎ

日本ではF-2というF-16ベースだけど、形が似ているだけでまるで別モノの戦闘機が存在するが、近代改修は随時行われている。

一方の韓国だが、ある程度は改修がおこなわれていたようで、2009年から2011年までCCIP(Common Configuration Implementation Program)アップグレードを通じてJDAM運用能力を獲得したといった話はあったが、2012年になって大規模な近代化改修をしようという話が持ち上がった。

韓国空軍が主力戦闘機KF16を改良へ 英BAE社を選定

japanese.china.org.cn | 06. 08. 2012

韓国空軍の主力戦闘機KF16をアップグレードする1兆1000ウォン(約763億円)規模の「KF16性能改良事業」から米国ロッキード・マーチン社が脱落し、英国BAEシステムズ社の米国法人が選定された。韓国紙「朝鮮日報」が伝えた。
ロッキード・マーチンは現在試験評価が行われている韓国空軍の次期戦闘機(FX)第3次事業の参加企業で、KF16のメーカーでもあり、今回の脱落は意外という声がある。

http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2012-08/06/content_26142127.htm

しかし、何故かその近代化改修をBAEシステムズ社にお願いしてしまう。……え?何で?だって、ロッキード・マーティン社製造の機体でしょ?

F-16のレーダーの修理に最長3年

入力2013.04.14 02:10 修正2013.04.14 12:24

KF-16(国内組み立てたF-16)戦闘機一台が轟音を立てて急離陸し訓練飛行に突入した。
しかし、機敏に動くがKF-16系列うちのいくつかの戦闘機は、最近のような危機的状況や実際の戦闘状況で投入されない。敵味方を区別する「敵味方識別装置の内部が故障したからだ。

「中央日報」より

近代改修のメニューは、主にセンサー周りである模様。

ところが、この近代改修にあたって、何故だか入札制度を使って、製造元のLM社では無くBAE社に依頼することに。それも入札をやってからFMS契約をアメリカ政府に迫るという意味不明っぷり。

もちろん、BAEも戦闘機を作っている会社なので、近代改修くらいは問題無いと思われたが……、何やら値上げを要求されて韓国がキレてしまう。

戦闘機改良事業 韓国政府が契約事業者の変更推進

2014.11.13 11:42

【ソウル聯合ニュース】韓国空軍の主力戦闘機KF16の性能改良事業をめぐり、英航空・防衛大手BAEシステムズが費用の引き上げを要求している問題を受け、韓国防衛事業庁が契約事業者を変更する方向で調整を進めていることが13日、分かった。

聯合ニュース 」より

挙げ句の果てに、LM社に再び依頼をする流れになり、BAE社からは発生した金額の支払いや損害の補償を巡って提訴される騒ぎに。

意味不明だが、 そこは韓国のやることである(苦笑

エンジン故障で大騒ぎ

そして、更に問題なのがこちら。

S. Korean F-16 fighter jet crashes, 2 pilots eject safety

16:32 March 30, 2016

SEOUL, March 30 (Yonhap) — A South Korean F-16 fighter jet crashed during a drill on Wednesday, but the two pilots safely ejected from the stricken plane, the Air Force said.

「総合ニュース」より

何が問題かというと、エンジンの部品が一部脱落してエンジンのタービンブレードを破壊して飛行中にエンジンが止まってしまうと言う事故が起きた。事故を起こしたのはF-16Dなので、KF-16と違うと言えば違う。問題のエンジンもF100-PW-220とF100-PW-229とで仕様が若干異なるのだが……。

韓国空軍F-16D戦闘機が墜落、パイロット2人は無事

2016年03月31日08時32分

 韓国空軍19戦闘飛行団所属のF-16D戦闘機1機が30日午後、空対地射撃訓練中に慶尚北道青松(キョンサンブクド・チョンソン)に墜落した。空軍のパン・グァンソン広報課長は「午後4時5分ごろ、任務を遂行していたF-16D航空機が墜落した」とし「パイロット2人は緊急脱出して無事で、民間への被害もなかった」と明らかにした。

リンク切れ

これって整備の問題でもあるわけで、同じ問題を抱えていると考えた方が良いだろう。

そもそも、記事では扱っていないがKF-16は2007年にも墜落事故を起こしており、その際にはエンジン部品に問題を抱えていることを知りながら放置して運用を続けたことが原因だと言うことが判明している。2016年の事故も同一の問題を抱えていた可能性は高そうである。

エア整備でも大騒ぎ

あと、整備問題の深刻さを印象づけたのはこんな事件があったからだ。

元軍幹部も関与した整備業者… F-16部品書類偽造で243億ウォン横領=韓国

2015.02.18 16:09

戦闘機整備部品を国内に持ち込み整備したように見せかけ整備代金数百億ウォンを横領した容疑で予備役空軍中将ら3人が裁判にかけられた。彼らは除隊後、戦闘機整備業者に入社し、ロビイストとして活動して犯行に及んだことが明らかになった。

防衛事業不正の政府合同捜査団(団長キム・キドン)は、戦闘機整備業者「ブルーニア」の役員として働きながら、数年間で整備代金243億ウォン(約26億円)を横領した容疑(特定経済犯罪加重処罰法上詐欺)で空軍参謀次長を務めた予備役中将のチョン・ギグァン被告(67)と予備役大佐チョン被告(58)・ウ被告(55)らを拘束起訴したと16日、明らかにした。

~~略~~

2011年までに防衛事業庁および空軍軍帥司令部とKF-16戦闘機の敵識別装置など合計2092個の空軍戦闘機部品関連の整備契約を締結した。

だが、ブルーニアと締結した契約の相当部分は履行されなかった。パク被告らが整備代金を着服したためだ。パク被告は仁川(インチョン)空港を通じて部品を持ち込んだかのように虚偽書類をつくったあと、高価部品を交替・整備したと偽る手法で合計243億ウォンの整備代金を横領した。国内整備用部品に対しても虚偽購入税金契約書を防衛事業庁に提出した後、整備代金を支給された。彼らはあらかじめ作っておいた模造部品をまるで交換した部品のように見せかけ、廃資材として処理する緻密さも見せた。

「中央日報」より

長々と引用したが、要は退役軍人が整備業者に天下りした後にロビイストとして活躍し、整備業務をぶんどってきておいて、KF-16の部品を整備せずに韓国軍に納品。いわゆるエア整備である。

そして整備代金はポッケナイナイしたという。

いやはや。

こんなのKf-16だけに留まらないと思うんだが、本当に大丈夫かね。

敵味方識別装置で大騒ぎ

韓国軍のF-16は韓国内でノックダウン生産したKF-16の他に、アメリカから先に導入したF-16C/D Block32が存在する。

KF-16は最新バージョンのF-16V相当にアップグレードされる予定なんだけど、F-16C/D Block32の方はF-16PBと呼ばれていて、実は先にアップグレードがなされている。

2014年頃までに、戦術データリンク「Link-16」に対応させ、中距離空対空ミサイル「AIM-120」、短距離空対空ミサイル「AIM-9M」、精密誘導爆弾「JDAM」が使えるようにするのと、搭載レーダーをAN/APG-68(v)7に換装するアップデートを終わらせている。韓国軍にしては珍しく順調に終わったようだ。

一方、KF-16は、安定した改良がなされ、2009年から2011年までのCCIP(Common Configuration Implementation Program)のアップグレードを介してJDAMの運用能力を付与した。2012年からは、既存のF-16PB機体の性能改良事業を開始してAIM-120とJDAMの運用能力を付与し、リンク16を装着した。これにより、改良された機体はF-16 PBU(Peace Bridge Upgrade)と呼ばれ、2016年の終わりに30機のF-16 PBUの性能改良事業が完了した。

「朝鮮日報」より

が、そこで終わらないのが韓国軍の凄いところである。

KOREA – F-16 IDENTIFICATION FRIEND OR FOE (IFF) & LINK 16 UPGRADES

WASHINGTON, March 30, 2020 – The State Department has made a determination approving a possible Foreign Military Sale to the Republic of Korea to upgrade its F-16 Block 32 aircraft with Mode 5 Identification Friend or Foe (IFF) and Link 16 Tactical Datalink (TDL) and related equipment for an estimated cost of $194 million.  The Defense Security Cooperation Agency delivered the required certification notifying Congress of this possible sale today.

「DSCAサイト」より

この記事によれば、2020年3月に、モード5のIFF(敵味方識別装置)に更新することと、戦術データリンク「Link-16」のアップデートする認可が下りた。

実は、KF-16も似たような問題を抱えているのだが、こちらはF-16V相当にアップグレードされるまで変更更新されないのだとか。

数年前、こんなニュースがあった。

韓国軍が米軍の標的になる?主力戦闘機、敵味方識別装置の更新ならず…「韓国イズム」の悪しき弊害

2015/10/28 11:00

韓国空軍に134機配備されている主力戦闘機「KF-16」が、場合によっては米軍の「標的」になる可能性が出てきた。欧米や日本などは自国の戦闘機に内蔵している「敵味方識別装置」を、2020年までに新型へ切り替える計画を進めているが、韓国は予算を調達できず、作業は全く先行きが見えない。

「産経新聞」より

2014年頃まではIFFはモード4だったが、性能向上のためにモード5にバージョンアップというのが米軍をはじめとする西側兵器を使っている国々の意向だ。

実はIFFモード4の機器の情報が支那に漏れて、更新を余儀なくされたらしいのだ。で、時期的にバージョンアップ直後に再びバージョンアップを余儀なくされる32機のF-16PBと、F-16V相当に更新される予定のKF-16の何れもIFFはモード4(産経の記事が正しければ、だが)だ。

2020年になんとかアメリカ側の許諾が出たのでF-16PBの方は順調に行けばそろそろ更新が終わるわけだが……、KF-16の方は予定通りでも2025年まではIFFの更新もできない。

もともと予算が付かずにIFFの更新が遅れたことも問題だが、KF-16の近代化は更に遅れる可能性あり。

そして……、IFFがモード5になっていないと「味方認定」できないという悲しい事態に。

今、韓国空軍と共同軍事作戦をやると、韓国軍のF-16に撃ち落とされる可能性が!恐ろしい話である。

近代化改修は順調に?

さて、当初、BAEシステムズ社に近代化改修して貰うハズだったのだが、その時の予定が2021年までに134機のKF-16の近代化を終えるという話であった。

ところが、米ロッキード・マーチン社で近代化改修する話に変わり、ちょっと納期は不明。

いや、多分契約内容には書かれていたと思うので、何処かでは公表されている可能性が高いのだが、僕は調べられなかった。

ただし、最近こんなニュースが。

韓国空軍のKF-16戦闘機が米空軍のマークをつけて飛行、一体なぜ?

2021年4月28日(水) 22時20分

2021年4月27日、韓国・ソウル新聞は、韓国空軍のKF-16戦闘機が米空軍のマークをつけて飛行する姿が捉えられたとし、その理由について報じた。

今年2月26日、米エドワーズ空軍基地のホームページに掲載された写真の中に、米空軍のマークをつけて砂漠を飛行するKF-16戦闘機が写っていた。記事によると、このKF-16は性能改良のために米国へ送られたものだったという。

「レコード・チャイナ」より

133機(別の記事より1機減っているのが気になるが)のKF-16の近代化改修をアメリカでやっているので、アメリカ空軍基地で目撃されても不思議ではないのだが、それにしたって約1兆3000億ウォン(約1266億円)以上の予算を投じて近代化しているのだから、早めに手に入れたいところだと思う。

さて、どれだけ改修が進んでいるのやら。

米韓が静かに「合同空中演習」実施…韓「F-15K」米「F-16」など200余機が参加

2021/11/01 16:16配信

韓国と米国はきょう(1日)「合同空中演習」「戦闘準備態勢の総合訓練」に突入した。

今回は、韓国空軍のF-15KとKF-16、そして米空軍のF-16など両国の空中戦力100余機ずつが参加するものとみられ、今月5日まで実施される予定である。

「WowKorea」より

共同演習で元気に飛んでいる姿が目撃されているので、これが近代化改修できた機体かどうかはよく分からない。

無事に近代化できているのであれば、良いのだけれど。

落下するミサイル

そーいえば、韓国保有のF-4D戦闘機からAGM-142を落っことした、みたいなニュースもあったな。

F-4D戦闘機

問題はバッテリー

AGM-142は対空地ミサイルだから、地上への精密爆撃に使う目的である。即ち、落っこちても問題ない……、訳ないわな。

韓国軍「落とし物」伝説

韓国空軍は2011年6月、ハープーン対艦ミサイル同様に物騒な空対地ミサイルAGM-142「ポップアイ」を2発、海に落としている。この時は旧式(米軍の中古)のF-4ファントム戦闘機を使い、同機からポップアイを発射する訓練中だった。3発のうち2発を機体から「発射」したが、この2発は機体から離れたものの、故障で推進部(ロケットモーター)に点火されることなく、海へボチャンと落ちたのだ。

「産経新聞」より

3発中2発が発射直後に落下って話も凄いが、その原因が推進体バッテリーの作動不良で、韓国には事前にバッテリーが作動するかどうかを確認する技術がないというところも凄い。ついでに、予算不足で定期的なバッテリー交換も怠っていたとか。

まー凄い(棒

そして更に落とす

このミサイル落下事件、1度や2度では無い辺りが韓国軍らしい。

韓国軍で相次ぐ事故…戦闘機、離陸直前にミサイル“落下”であわや大事故

2014年05月01日11時08分

セウォル号沈没を機に社会全般にわたって公共の安全への憂慮が広がる中、軍で各種事故が相次いでいる。

 先月29日午前には17戦闘飛行団訓練の過程で、ファントム戦闘機に装着された短距離空対空ミサイル(AIM-9)が分離落下する事故が発生した。戦闘機は離陸のため滑走路で速度を出していたところだった。ミサイルは地面にぶつかった衝撃で一部が破損したが爆発することはなかった。幸い人命への被害はなかったが、ミサイルが爆発していれば大事故につながりかねないところだった。 

「中央日報」より

戦闘機から落ちたミサイル、2.4キロ転がる=韓国

2014年05月07日11時40分

先月29日、空軍第17戦闘飛行団〔清州(チョンジュ)基地〕のファントム戦闘機から分離落下した短距離空対空ミサイル(AIM-9)が、地面の上を2.4キロも転がっていたことが分かった。

「中央日報」より

ニュースでは「転がった」と表現しているが、どう考えても誤射である。2.4kmも転がるわけが無い。

恐いところである。

こんな状況の韓国軍F-4「ファントム」だが、すでに全機退役の予定だったのだが……。

F-4Eは、もともと2019年に全量退役することになっていたが、F-35の導入とKF-Xの生産日程が遅れ、2024年になって、完全に退役することができるものと予想される。

「朝鮮日報」より

まだまだ退役させて貰えそうにないよ。まあ、F-5Eは更に遅くて2030年でも退役しているかどうか怪しい状況だというから、スゴイというか何というか。

ニュースでは「転がった」と表現しているが、どう考えても誤射である。2.4kmも転がるわけが無い。

恐いところである。

こんな状況の韓国軍F-4「ファントム」だが、すでに全機退役の予定だったのだが……。

F-4Eは、もともと2019年に全量退役することになっていたが、F-35の導入とKF-Xの生産日程が遅れ、2024年になって、完全に退役することができるものと予想される。

「朝鮮日報」より

まだまだ退役させて貰えそうにないよ。まあ、F-5Eは更に遅くて2030年でも退役しているかどうか怪しい状況だというから、スゴイというか何というか。

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