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韓国が夢見る第7鉱区で一儲け

大韓民国ニュース
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海洋資源に関して言えば、支那が採算度外視でやっているくらいで、あまり積極的な開発はどの国も出来ていない。他に有名なのは北海油田くらいか?

ところが、韓国紙はこんな話を取り上げていた。

韓国「第7鉱区産油国の夢」46年の無駄な歳月…4年後に日本に奪われる危機

2024.02.14 08:19

韓国と日本が50年間共同開発するとした大陸棚第7鉱区の協定期間が近づき、領有権問題が両国間の争点になる展望だ。

中央日報より

第7鉱区?原油?知らない子ですね。

過去の協定とその経緯

日韓大陸棚協定の落とし子

さて、第7鉱区の話をする前に、日韓大陸棚協定(北部協定:1974年1月30日、南部協定:1978年6月22日)の話をしておかねばならない。

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これは日本が主張する排他的経済水域(EEZ)の概略図である。

海洋法に関する国際連合条約(1994年4月30日)に基づいて決定された日本のEEZは、支那や韓国の主張するソレとは相容れない部分がある。

そもそも海洋資源開発に関しては、日本近海でも様々な摩擦があって、北海油田の開発(1960年~)が始まってから自国が石油産出国になる可能性を夢見る国も増えてしまった。

で、海洋資源開発の権利を巡って色々とトラブルが発生し、東シナ海に石油埋蔵の可能性が指摘され、尖閣諸島に注目が集まった1970年代に至ると、日本近海でも石油が掘れるのでは?と盛り上がった。

日韓大陸棚協定は、そうした背景で韓国との間で決定された協定である。

韓国側の欲張りな主張

ちなみに、韓国側はどんな主張をしていたかというと……。

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化学業界の話題より

支那の九段線に関する主張を笑えないレベルのものである。まあ、主張するなら、利益を最大限にすべきだという点は理解すべきかも知れない。

ただ、理解をするのと譲歩をするのは違う。だからこそ日本と韓国とは南部協定と呼ばれるエリアの共同開発を提案してこの話を収めた。支那からの主張もあったし、早めに話を決着する必要があったんだよね。

で、この図は南部協定に基づく共同開発区なんだよね。「理解をするのと譲歩をするのは違う」と書いたのだけれども、まあ、譲歩した格好かな、情けないことに。

再交渉とは

さて、この協定は2028年に満期を迎えることになっている。

……なんだけど、中央日報は何かおかしな事を書いているんだよねぇ。何を言っているのやら。

韓国メディア「聯合ニュース」は13日、日本衆議院予算委員会の議事録を引用して、上川陽子外相が9日、無所属の緒方林太郎議員の協定期限満了についての質問に「再交渉を行うことを含めて、諸般の事情を総合的に判断して適切に対処する考え」と述べたと報じた。

上川氏は「国連海洋法の規定や国際判例に照らして中間線を基に境界を確定するのが公平な解決になるとされている」とも明らかにした。上川氏の発言のように、日本政府が中間線を基礎として第7鉱区の領有権を主張すれば相対的に日本と近い海域である第7鉱区の大部分は日本側へ渡る恐れがある。

中央日報「韓国「第7鉱区産油国の夢」46年の無駄な歳月」より

日本側の主張としては、中間線に基づいて境界を画定するべきだという話であり、これは現代の国際慣習上不都合のない考え方である。

しかしながら、韓国としては第7鉱区と呼んでいるこの共同開発区に関して、「ウリのモノニダ」と主張している。

韓国政府は朴正熙政府時期当時には国際法判例上の「(大陸棚)自然延長論」に基づいて第7鉱区に領有権を宣言して開発を企てた。その後、日本と対立する過程で領有権問題を暫定保留して50年間の期間を設けて共同開発するという協定を結んだ。

中央日報「韓国「第7鉱区産油国の夢」46年の無駄な歳月」より

そして、その主張をしたのは当時の大統領だった朴正熙なんだよね。李承晩が決定したラインをそのまま踏襲するつもりだったらしく、こんなふざけた主張について、譲歩した当時の外交姿勢に頭が痛くなるんだけど、当時は当時の事情があったのでそこを突っ込んでも仕方がない。

ただ、交渉の余地があるのか?と言われると、そんな余地はないわけで。交渉する利益は日本にとって皆無なので、スルーで良いのではないか。

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話し合いで解決するものか

再交渉するのは次の韓国大統領

何故ならば、現韓国大統領のユンユンは、おそらく今年の5月の選挙で大敗の可能性が高く、無事に任期を終えた場合でも2027年5月には次の大統領が登場する予定になっている。

もしかしたらもっと早い段階での交代の可能性すら出てきているが、それはさておこう。とにかく、交渉はユンユンとしたとしても、実際に協定を結ぶ段になれば、別の大統領が出てくる。

当時結んだ協定は1978年に発効して2028年6月22日に終了する。協定満了3年前からは再交渉を要請することができるため、日本政府が中間線による領有権設定を主張することになれば来年から両国間紛争が表面化する可能性も出てくる。

中央日報「韓国「第7鉱区産油国の夢」46年の無駄な歳月」より

その時に、交渉内容がひっくり返される可能性はかなり高い。理由は、次は反日勢力が韓国の政権を握ると予想されるからだ。

数々の犯罪に手を染めた可能性を指摘される李在明氏が無事に韓国大統領に就任すれば、目も当てられない事態になるだろう。

韓国最大野党代表元側近、遺体で発見 自殺か、周辺で5人「不審死」

2023年3月10日 12時00分

市長時代の汚職疑惑などで検察の捜査を受けている韓国の最大野党「共に民主党」の李在明代表の最側近だった人物が9日夕、自宅で死亡しているのが見つかった。韓国メディアによると、李氏がソウル近郊の城南市長や京畿道知事だった当時の秘書室長で、警察は自殺の可能性があるとみて捜査しているという。

朝日新聞より

5人の大物政治家が相次いで病死や自殺でなくなっている。それも1年ほどの間に、李在明氏の周辺に居た人物が、だ。

まあ、どのような事が起きたのかは定かではないが、李在明氏が大統領になればかなりの対日強硬派なので、交渉は難航必至。場合によっては直接対立なんてこともあり得る。李在明氏でなくとも、「共に民主」の所属の議員が大統領になるのであれば、似たような結果になりそうだ。

つまり、今交渉をやっても、将来的にひっくり返されるから日本にとっては意味がないんだよね。時間切れまで放置すれば良い。

そもそも海洋法条約が出来たので

何故なら、日本にとって譲歩する意味はほぼない。

第7鉱区は石油や天然ガスなどが埋蔵されているとされ、一時韓国に産油国の夢を抱かせた海域だ。だが、日本は協定締結後、共同探査や開発に消極的な姿勢を見せた。

協定締結当時とは違い、1982年国連海洋法条約が作られ、その後の国際判例も中間線を基本に境界を決める傾向にあることから、協定期限が終了すれば日本に有利な立場を譲ることになりかねない。協定終了までわずか4年しか残っていない。

中央日報「韓国「第7鉱区産油国の夢」46年の無駄な歳月」より

韓国側としては、日本が金を出して共同開発をして、成果は韓国に寄越せという主張をしてくる案件で、日本としては長らくお断りしてきた事案だ。

何しろ、海底開発には莫大なお金がかかる上に、採算が取れる可能性は低い。実際に北海油田も採算の面ではしょんぼりな事になっている。

支那が開発している海底油田も、どの程度石油が産出しているかは知らないが、設備維持に莫大なコストが投じられている。それでも設備を維持しているのは、あれは海洋拠点の意味合いが強いからだ。軍事的に価値があると、そのように判断しているからこそ赤字垂れ流しでも開発を続ける意味がある。

また、大陸棚が続く支那にとっては日本と異なり、海底にパイプラインを敷設することが現実的であり、日本がやるよりコストを抑えられるというメリットもある。それでもペイできないんだけど。

韓国はどうなんでしょうねぇ?必要であればプラットフォームを建設したいという思惑が強いのだろうけれど、日本としては海洋法条約を盾に(韓国も批准している)、日本側の主張を押し通した方が都合が良い。第7鉱区は韓国の夢と言うことで処理したら良いんじゃないだろうか。

日韓漁業協定も停止中

序でに、日韓漁業協定(1999年1月22日発効)の話も少し書いておこう。

EEZの話が出てきてから、日韓の間で漁獲資源の取り扱いについても定める話が出てきた。竹島絡みの話もあって、これも揉めていたんだよね。で、一応1999年に発効した協定があったんだけど、韓国側がこれを容易に破ってくるので、日本側はブチ切れた。

日韓漁業交渉が再決裂… 密漁やり放題の韓国が自ら棚に上げて「中国は乱獲やめろ」というのは論理矛盾ではないか? 

2016/7/10 01:00

日韓双方の排他的経済水域(EEZ)における漁獲割当などを決める「日韓漁業共同委員会」の交渉が決裂し、7月1日から双方EEZ内での操業が禁止となった。同交渉が決裂するのは2014年6月に続き、2度目だ。違法操業の撲滅に実効性のある対策を出さぬまま、タチウオの漁獲割当量の倍増など、身勝手な要求を突きつける韓国に対し、水産庁は厳しい姿勢を崩さぬ構えだ。韓国側の乱獲は、限りある水産資源の維持にとって大きな妨げとなるだけに、日本は今後の交渉にも厳格に対応するとともに、当該海域での監視を徹底する必要がある。

産経新聞より

まあ、しょうがないね。

こんな感じに暫定水域が決まっているんだけど、現在は話し合いが停滞している。で、2016年以降はずっと操業出来ない状況が続いているんだよね。

日本側は実のところ、特に困らないらしい。だからこちらもスルーと言う事になっているらしいね。

まあ、話し合いをしても決まらないし、決め事を守らない実績が韓国にはあるのだから、どうしようもない。何か始めるなら、まず仏像を返してからだろうね。

コメント

  1. アバター 玄米茶 より:

    国際条約守らない(仏像)、国際規範守らない(レーダー)、国家間条約守らない(徴用工)、国家間協定守らない(漁業)、国家間合意守らない(慰安婦)、国内の最高裁判決守らない(仏像)。
    こんな国といったい何を協議できるんでしょうかね?
    仏像絡みだと、フランスだったかが「美術品を必ず返すための法律を制定しない限り、韓国に美術品の貸出はしない」と断っていたことがあったと思いますが、今の韓国だと例え法律が制定されても、真っ当に施行されるか分かったものじゃないですね。

    • 木霊 木霊 より:

      良いフレーズですね!思わず引用させて頂きました。

      しかし、フランスはしっかりしていますね。
      まあ、フランスは国家として似たような事をやらかしてきましたから、分かっているのでしょう。実際に被害に遭った事もあったようですし。
      それに比べて日本の学習能力の無さよ。

  2. アバター 砂漠の男 より:

    次の大統領が李在明かどうかはまだ不明ですが、次の大統領が誰であれ、
    この件で必ず日本に噛みついてくるでしょう。
    日本は、漁業協定放置と同様、古い大陸棚協定も放置でいいんですが、
    ただ、そのとき日本の首相が親韓派とかだと困りますね。
    一番良いのは、日本がさっさと開発を始めることです。
    日本政府が、国連海洋法条約が正しく、それを資源開発の根拠とするならば、
    2028年を待つ必要はないんですよ。

    • 木霊 木霊 より:

      次の韓国大統領は誰になるんですかね。
      5月の中間選挙は、かなり絶望的な予感がしています。直前まで分かりませんが、今のままだとかなり危うい。
      困った話ですね。そして、その流れが続くと、次期大統領も野党がゲットという流れになりそうです。

      日本独自の海洋資源開発は……、まあやれば良いのでしょうが、予算獲得も含めて未だ未だ抵抗が大きそうな気がします。
      結局はリーダーがそういった意識を持っているか?に寄るのかも知れません。

  3. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    外交は、
    ・無理筋を如何に相手に呑ませるかが腕の見せ所
    ・テーブルの上は笑顔で握手、テーブルの下は蹴飛ばしあい
    これ以上でもこれ以下でもない。

    このまま時間切れリングアウト狙いで、イチャモンつけてきたら各個撃破ですね。
    まあ、それまで「韓国」があれば、ですが。
    ※北の将軍様より、IMF第二弾を恐れた方が良い。

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      外交案件は、基本的に日本が弱腰なので困った話であります。
      ただ、努力をしている面はあって、ここ数年で外交交渉は随分と改善された部分も見受けられますから、頑張って頂くしかありません。

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