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プリゴジン氏を巡る騒動

ロシアニュース
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ちょっと、岸田政権ネタは頭が冷えるまで触りたくないので、ロシアネタで行きたいと思う。といっても、大した話ではない。

プリゴジン氏に近い将軍拘束か 反乱を事前把握―ロシア報道

2023年06月29日08時19分

ロシア紙モスクワ・タイムズ(電子版)は28日、国防省関係者2人の話として、ロシア軍のスロビキン上級大将が拘束されたと伝えた。スロビキン氏は、23、24両日に武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏に近いことで知られる。

時事通信より

どうも、アメリカやイギリスを筆頭に、西側諸国はプリゴジンの行動を把握していた節があって、それどころかロシアのトップもある程度情報を把握していたんだということらしい。

ロシア国内で動揺が走る

情報戦が行われる

ワグネルが前線でスタンドプレーしていたという話はあるけれども、兵站を担っていたのはロシア軍である。ロシア軍がワグネルの動きをある程度察知していたという話が出てもおかしくはない。

ロシア軍将官、プリゴジン氏の反乱を事前把握か 大統領府は米紙報道を否定

2023.06.29 Thu posted at 13:24 JST

ロシア大統領府は28日、民間軍事会社ワグネルのトップ、エフゲニー・プリゴジン氏による反乱計画についてロシア軍将官が事前に知っていたとの米紙ニューヨーク・タイムズの報道に触れ、「臆測とうわさ」に過ぎないと否定した。

CNNより

で、疑いをかけられたロシア軍将官は否定したと。

タイムズ紙はまた、米当局者の話として、他のロシア軍将官もロシア国防省の指導部を力ですげ替えるプリゴジン氏の試みを支援していた兆候があると報じている。

CNNより

しかしソレを煽っているタイムズ紙。

アメリカとしてはロシア軍に混乱して貰った方が嬉しいのだろうからね。

要はコレも情報戦の一環で、ロシア国内にプリゴジン氏率いる軍隊が浸透したという事実を使って揺さぶりをかけている真っ最中だという風に理解すれば良いだろう。

プリゴジン暗殺計画

で、話は変わってルカシェンコのオジキの証言だ。

プーチン氏は一時プリゴジン氏「抹殺」を企図、ベラルーシ大統領が会話内容明かす

2023年6月29日9:17 午前

ベラルーシのルカシェンコ大統領は、ロシアのプーチン大統領が武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏の「抹殺」を一時企てたが、説得して思いとどまらせた、と明らかにした。ベラルーシの国営メディアが28日、軍高官や記者団にルカシェンコ氏が語ったプーチン氏との切迫したやり取りの詳しい内容を伝えた。

プーチン氏は当初、ワグネルの反乱を武力鎮圧すると表明したが、結局はルカシェンコ氏が間に入る形で態度を軟化させ、プリゴジン氏やワグネルの戦闘員がベラルーシに出国することに同意した。プリゴジン氏も矛を収め、モスクワへの進軍を停止してワグネルの部隊に宿営地への撤退を命じた。

ただルカシェンコ氏によると、24日に自身が交わしたプーチン氏との会話では、プーチン氏は抹殺を意味するロシアの犯罪者が使う俗語を口にした。

ロイターより

この話を鵜呑みには出来ないだろうけれど、ベラルーシ大統領が無闇に嘘をつくということもあるまい。なんとなく飲み屋での自慢話に近い気はするけれども、説得力はあるね。

話を盛っている可能性は当然あるにしても、プーチン氏の殺意はあったということは確実だろう。

つまり、プリゴジン氏は今後もプーチン氏に命を狙われる可能性があるという意味だ。

プリゴジン氏が経営の企業グループ、解体の動き…プーチン政権の意向か

2023/06/30 10:49

ロシアで反乱を起こした民間軍事会社「ワグネル」創設者のエフゲニー・プリゴジン氏が経営する企業グループについて、解体する動きが出ている。

露独立系メディアの「ベル」は29日、プリゴジン氏の企業グループのメディア部門がロシア銀行大株主のユーリー・コワルチュク氏所有のメディア・グループに引き継がれる可能性が高いと報じた。コワルチュク氏はプーチン氏に近く、ウクライナ侵略開始の決断に影響を与えたとされる。

讀賣新聞より

まあ、実際にプリゴジン氏の牙だったワグネルグループの解体も進んでいていて、解体が進めばプリゴジン氏の生存確率も下がる。当然だね。

「国防ツートップの身柄確保しようとして情報漏れる…プリゴジン氏、モスクワ進撃に急変更」

2023.06.29 15:08

ロシアのワグネルグループ創設者プリゴジン氏が当初ロシア軍首脳部の身柄確保だけを目標にしたが、この計画に狂い急にモスクワ進撃に方向を定めたという外信報道が出てきた。

米ウォール・ストリート・ジャーナルは28日、複数の西側情報機関当局者の話として、「プリゴジン氏は当初ショイグ国防相とゲラシモフ参謀事務局長の2人の身柄を確保しようとした」と報道した。プーチン大統領の最側近であり、国防参謀のツートップである2人がウクライナ国境に近いロシア南部の軍事施設を訪問した際にワグネルグループが確保するのがプリゴジン氏の本来の計画だったという話だ。

中央日報より

色々な情報が出てきていて、何を信用して良いのやら?という感じではあるが、少なくともプリゴジン氏を中心として色々動いていた可能性は高いのだ。

プリゴジン氏の所在、依然不明 航空機はロシア周辺を移動

2023.06.30 Fri posted at 06:20 JST

ロシアの民間軍事会社ワグネルのトップ、エフゲニー・プリゴジン氏の所在は依然として不明だ。だが、プリゴジン氏と関係のある航空機2機はロシアとベラルーシのあたりを移動し続けている。

CNNより

お陰でプリゴジン氏は居場所を特定されないように色々と手を尽くしているようだ。映像の中では元気そうだったな。

支那でも動揺が

CIAの分析

なお、ウクライナの状況に関しては、支那も騒いでいるようで。

中国主席、ウクライナでのロシア軍の状況に動揺=CIA長官

2023年2月3日9:25 午前

米中央情報局(CIA)のバーンズ長官は2日、ワシントンのジョージタウン大学での講演で、中国の習近平国家主席はウクライナ戦争におけるロシア軍のパフォーマンスの低さに驚き、動揺している可能性が高いとの見方を示した。ただ、中国とロシアの友好関係を過小評価すべきでないと指摘した。

また、ウクライナにとり今後半年が重要な局面になると分析した。

ロイターより

この話は前から言われていた話なので、驚きは無い。プーチン氏が北京冬季五輪の時に「やるぜ」と話を通していて、「直ぐに終わる」という認識だった。

それなのに1年経過してもまだ戦果が微妙である。

おそらくは支那から相当の支援が行われているのに、戦況は遅々として改善しないどころか悪化した。

独裁政治の限界

そして、プリゴジンの乱の発生である。

ロシア「プリゴジンの乱」を時々刻々と報じた中国メディアの元人民解放軍幹部インタビューから分かること

6/27(火) 6:04配信

6月24日の土曜日に、ロシア南部で突如として起こった「プリゴジンの乱」は、珍しいことに、中国で間髪なく報道された。それどころか日本の何倍もの規模で、次々と種々雑多な「新情報」が流されたのだった。

Yahooニュースより

支那でも極めて高い関心があったであろうこの話、随分と速報で支那国内で流されたらしい。

次はプリゴジンの発言を聞かないといけない。おそらくプリゴジンは現実を見ながら、自分が降りていく階段を探すだろう。自分は国防相と総参謀長の一部のやり方に反対しているのであって、反プーチンでも反体制でもないと強調するに違いない。  

プーチンが結局、どう収拾を図るかは、事態の進展が早すぎて、現段階では言えない。いま言えるのは、プーチンはワグネルを温存したいということだけだ。プリゴジンが完全引退するのかは、まだ分からない。

~~略~~

〈 これはロシアの内政だ。友好の隣国、新時代の全面的戦略協力パートナーとして、中国はロシアの国家安定の維持、発展と繁栄の実現を支持する 〉

Yahooニュースより

今のロシアは経済面でも低迷しているので、支那としてはロシア軍にてこ入れを図りたいところだろう。

それが出来ないが為に、注意深く観察するってことなんだろう。何しろ、他人事では無いし、支那にとってプリゴジン氏にはどうあってもロシアの「敵」であって貰わねばならない。

面白い構図になったものである。

追記

ワグネルのせいで国内配備の親衛隊に戦車を配備するってよー。

ロシア国家親衛隊、戦車配備の意向 ワグネル反乱受け

2023年6月28日 12:42

ロシアの治安部隊である国家親衛隊(ロスグバルディア)は27日、ロシアの民間軍事会社ワグネル(Wagner)の反乱を受け、戦車や装甲車を配備する意向を示した。

インタファクス(Interfax)通信によると、国家親衛隊のビクトル・ゾロトフ(Viktor Zolotov)隊長は「われわれには戦車も長射程の重火器もない。資金が調達できれば配備したい」と述べた。ゾロトフ氏は過去に、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の護衛を担当していた。

AFPより

ああ、うん。

「資金が調達できれば配備したい」って、なんというか、隊長の意向で戦車や装甲車の配備なんてできるものなのか?況してや、運用するための訓練なんかどこでやるつもりだろうか?

そりゃ、配備できれば良いんだろうけれど。

コメント

  1. アバター けん より:

    こんにちわ

    P氏の叛乱は、多方面に影響しそうなので、ロシアが本件をどう最終処理するか見ています。
    P氏はショイグ国防相とゲラシ―モフ総参謀長にケンカを売りましたが、それは戦術としてどうだったんでしょう? (男には負けると判っていても、戦わねばならない時がある?)
    また、なぜ途中で進軍を止めたのか!と期待外れだったロシア市民も多いみたいです。
    P氏はどこかに行方を晦ましており、自分の城(ワグネルPMC)は陥落して、いまや落ち武者同然ですが、この先何が起こり誰がどうなるかで、ロシアの運命も変わって来そうな気がします。

    • 木霊 木霊 より:

      この記事、纏まらなくて散文的になっちゃいましたが、結局のところプリゴジン氏の狙いや動向が分からないからこうなっちゃうんですよね。
      ガッツリ予想をぶち込むと陰謀論に終始する感じになっちゃいますしね。

      そんなわけで、注視はしているんですが材料不足というのが現状であります。
      ロシア革命に大きく関わる人物だとは思うんですけどね。

      • アバター 河太郎 より:

        こんにちわ。
        う〜ん。やっぱり何を考えていたのかよく解らないです。
        記事を拝読しまして感じたのは、
        「想定外」っすね。本人としてはもっと別な着地と思っていた。下手するとプーチンがここまで激怒すると思ってなかったとか……。
        ほら……陛下を救わん!とクーデターしたら、陛下が激怒して逆賊指定されちゃったみたいな。 
        プーチンと対立する事は計算していたでしょうが、邪魔な2トップ排除して、後はプーチンを丸めこめると甘くみていたような。
        あの逃げ腰(なら、やらなきゃ良いだろ!と想うてしまう竜頭蛇尾なトホホ結末)からすると、きちんと作戦を練ってなかった気がするんです。どうかなぁ。

        • 木霊 木霊 より:

          実際によくわからないんですよね、プリゴジン氏の発想は。
          単なるアホという感じでも無いのですが、深い考えがあったようには見えません。
          そのうち分かるかもしれませんが、不満があったとは言え「何故実行したのか」という点は疑問が残りますね。

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