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防衛装備品移転の議論が始まる

安全保障
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遅すぎたよね、この話は。だが、やらないよりは良い。

防衛装備移転、防空ミサイル解禁議論へ 与党実務者協議

2023/11/6 20:33

防衛装備品の輸出などのルールを定めた「防衛装備移転三原則」の運用指針見直しを巡り自民、公明両党の実務者が、安全保障面などで協力関係の深い一部の国に対して地対空ミサイルなど防御目的の武器の輸出解禁を議論する方向で調整していることが6日、分かった。

産経新聞より

防衛装備品輸出ルールを定めたらしいんだけど、これもネガティブリスト方式にすべきなんだよ。

輸出できる物が増える

輸出できる物リスト

さておき、今回決められたモノはこれまでの5類型に加えて更に3類型が加えられるとのこと。

現在、輸出が認められる「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5類型には、「地雷処理」「ドローン対処」「教育訓練」を追加する方向で検討を進める。政府は8月の与党協議で、5類型に該当すれば殺傷能力のある武器を搭載していても輸出可能との見解を示しており、与党も容認する。

産経新聞より

正直、防衛に使う兵器であれば、輸出するのは許されると思うんだけれども、どうなんですかね。

とまあ、理想はさておき、現実的には輸出できるモノの類型分類くらいはやらないと話が進まないわけで。

これについて公明党が強硬に反対しているようなのだけれども、どこまで反対を抑え込めるかがポイントになるはずだ。

防空ミサイル輸出へ

ただ、今回の話し合いで、恐らく防空防衛に用いるミサイルの輸出を解禁する流れになるだろう。

地対空ミサイルなどの輸出は、ロシアによる侵略を受けるウクライナ支援が念頭にある。防衛装備品を他国に無償提供することを認める一方、弾薬を含む武器は対象外と定める自衛隊法第116条の3を改正し、運用指針を書き換える案などが浮上している。

産経新聞より

地対空ミサイルなどを輸出出来るようにすることで、155mm榴弾砲の輸出まで行けると、ウクライナとしても喜んでくれると思う。

というか、M107榴弾くらい輸出できるようにならないと、国内で使う分が安く生産できないんだが。

ウクライナは本土防衛のために戦っているのだから、これくらいは輸出できるようにならんのかね。

なお、産経新聞は何故かPAC3の写真を紹介している。防空防衛ミサイルという意味では正しいのだと思うが、コレが輸出できるのかと言えば微妙である。いや、ミサイルだけ売るという話になるのかな。

僕の邪推ではあるんだけど、SM-3ブロック2Aを準同盟国にも売れるように下準備しているんじゃないかなと。

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地雷撤去も支援

なお、地雷除去機については既に支援を始めている模様。

日本企業、ウクライナ支援相次ぐ コマツは地雷除去機

2023年8月12日 22:00

日本企業によるウクライナ復興を支援する動きが相次いでいる。コマツ)は地雷除去機を提供し、兼松はがれき除去向けに油圧圧砕機を送る。日本政府は地雷除去をはじめとする支援を早期に表明している。技術力のある日本企業による復興への貢献に期待が高まる

日本経済新聞より

えーと、こういうヤツだ。

コマツは重機作るのは良いんだけど、装甲車両の製造は失敗しちゃったからねぇ。一方的にコマツが悪かったとは思わないんだけど、国内生産をするにあたっての防衛省のマネジメントは本当に問題なかったのかな。

これなんて、完全に儲けは度外視なんだろうと思う。もともと、イメージと違って防衛産業って儲からないらしいしね。

レーダーの製造に参画

こうした話が加速する中、レーダーの製造に参画するというニュースも飛び込んできた。

防衛大臣が木原稔氏になってから、やけにこの手の話が進むな。

三菱電機が米軍レーダー製造参画へ 海外受注獲得に追い風

2023/11/8 23:01

三菱電機が、米海軍の空母やミサイル駆逐艦などの艦船に搭載するレーダーの製造に参画する方向で調整していることが8日、分かった。レーダーの基幹部品を生産する。同社は防衛装備品の海外展開で、フィリピンに防空レーダーを輸出した実績などがある。米軍向けが実現すれば4例目となる。

関係者によると、三菱電機は、米軍が運用する艦船向けに、レーダーの稼働に不可欠な電源装置を生産する。レーダーは、向かってくる敵の航空機やミサイルを探知し、対処するために重要な役割を果たす。

産経新聞より

高いグレードを要求されるだけに、三菱電機が本当に米軍に納入D家居るだけの電源装置を作れるのかは分からないが、実はこの手の高圧電源装置を作る技術は日本は優れているのだとか。

三菱電機は放電加工機とかレーザー加工機とか作っているから、そこそこ技術を持っているのだと思って良いだろう。

こうした話が進むと、「死の商人」だとか色々言う人も出てくるとは思うんだけど、防衛装備品を安く作れるようになることは、悪い話ではないと思うんだよ。特にデュアルユース品には力を入れて欲しい。

コメント

  1. アバター 河太郎 より:

    こんばんは。遅すぎ!
    前にコメしまさたけど(DIY兵器についてハマスのロケット弾の記事で)。
    兵器産業って儲からないんですよ。市場が小さいから。テロリストに売りでもしない限り、どこに売るにもそれは国家予算の数%以内になる。北朝鮮とか別として(笑)なので、原油やスーパーマーケット物販や不動産業、金融などに比べて破格に市場が小さい。だって市民や自治体や民間企業(PMCを除く)はミサイルとか買わないもの。
    で、問題になるのはバージョンアップなんですよね。当たり前ですが、使用したデーターが集まらないと進化させられないです。てことは、金かけて開発しても、
    より実用性を高められず、狭い市場の中でガラパゴス化してゆく。コストダウンも量産しなきゃムリですし。
    だいたい日本学術会議じゃあるまいし、
    科学技術に民需も軍需もないって!
    ステルス戦闘機のステルス素材は、そもそも日本のゴルフ用品メーカーの開発した素材を基に開発されてるんてすよね。
    B2とかに対レーダー用素材として塗られてるのって。これ学問での地政学と同じっすよ。昔は防衛大学と亜細亜大学にしか教える学校が無かった。しかし政経や歴史を考えたら、地理条件て外せない研究対象なはずでしょ?
    作家の北方謙三氏が三国志や南北朝時代〜室町時代の戦闘を描く時に、歴史学界の研究はあまりに軍事史を無視していて、わざわざ防衛省の戦史図書館を利用させてもらった…って発言してる。
    彼はガチガチの全共闘出身なんだけど、
    左翼史観だと。まったく時代小説にも役に立たんと(笑)
    それさぁ、実は輸出問題や研究開発に関連していて、要は日本学術会議あたりが、おべんちゃらアカデミズムで、軍事史研究すら認めないできた問題が大きく影を落としてると思うんですね!
    歴史学界なんかマルキシズムの塊だし。
    その辺のアカデミズムが左翼べったりなのと、文化系が大半を占める報道機関がタッグ組んで、戦争というものを正面から議論するのを忌避してきたのが、諸悪の根源だと想うんですね。
    今になって国際情勢の悪化で、地政学がもてはやされてるでないすか。
    小室直樹氏が70年代に「ソビエト帝国の崩壊」でソ連崩壊を予言した時に、バカみたいに左派の学会や報道が叩いた。
    そのお陰で日本の地政学研究は半世紀遅れてしまった。地政学てのはあらゆる情緒を廃して、地理関係とそこにある勢力の分析で、とことん冷徹に観る実学なんですが、そこを戦争反対〜!みたいな情緒で廃してきた訳でしょう?
    そういうのが遅れの根源になってるんです。別に攻撃型輸出でも構わん想うが。
    人類が存在する限り戦争は無くならないのだから!
    これ木霊様におねだりしよとしたネタすが、今の「熊殺すな」とかホザく連中そう、デビ夫人とかと同じ。
    麻酔銃あははははは!
    人間でも麻酔医がいるの何でか解らんのかな? 即効性ある麻酔弾なら動物がショック死するし、余裕もたせると狙撃手が反撃されて殺されるんだよ(笑)
    ググりゃ解る事なのに、調べもしないで
    北海道知事や役人にクソ電話(笑)
    そういうのね、何もかも日本学術会議の
    非現実的な平和主義と、報道の建前だけ平和主義が作ってきた現象ですよ。
    魚は頭から腐るというが、学問という「知性」を基準とした時に、そのトップである組織が、非現実的だったので、ここまで祖国防衛から災害(熊害)まで、
    この国は非現実的になったのすよ!
    日本学術会議を廃止しませう!!

    • アバター 河太郎 より:

      イラク戦争でも使われた散弾銃のモスバーグ社と、発射式スタンガンのテーザー社が、非殺傷型散弾銃を開発したんですよ。2004年くらいかな?
      装薬で「スタンガン機能の弾丸」を飛ばすやつ。弾丸に羽が開いて回転するので弾道が安定し、20〜30㍍先の暴徒や凶悪犯をスタンさせられる。もちろん連射できる。当然に対テロから暴徒鎮圧や凶悪犯逮捕に強みを、もつが……
      放電ショック死の可能性あるからと、販売に枷をはめられ、とうとう製造中止に追い込まれた。最近はカウボーイの輪投げみたいのを発射するタイプが開発されてるけれど、単発だしねぇ。
      熊スプレーもそうだが、私は国産でなく、ドイツのGSG9が対テロや国境警備に用いてるタイプを輸入してます。
      国産は熊を忌避させる力(ストップパワー)が足らない。では、何故に国産が弱いかと言うと「熊が苦しむから」(爆笑)
      そういう事を抜かす奴がいるんですよ。
      神社の杜と里山護る運動で、自然保護に関わってきたのすが、あの手の連中はお花畑の集まりで、下らない足の引っ張り合いは大好きだが、そういう「実用性」は学ぼうとしない!
      そこさ、かつてカンボジアにPKOで出かける陸自の車両が白塗りなのを、
      「白く塗って誤魔化そうしてる!」とパヨクが大騒ぎしたでないすか!
      昔の金属モデルガンじゃねーっての!
      戦地で偽装せず、白塗りって目立つ!
      それは、あえて武装勢力に身を晒して、
      「我々は軍事目的ではない!」と伝える為の行為なんですね。ちょいと軍事を噛じればサバゲーマニアでも知ってる事。
      それをぐちゃぐちゃと文句つけてた!
      とにかく「武力」というものに対して、
      客観的かつ科学的な視野を持たないと、
      この国は国際紛争どころか獣害すら、
      解決できませんよ!
      だから、とりあえず日本学術開業を潰しませう! 内田樹みたいのは追放!

      • 木霊 木霊 より:

        熊の話はあまり詳しくないんですが、雉撃ちに連れて行ってもらった時に、猪の話は聞いたことがあります。
        猪猟は危ないので連れていけないってことらしくて、話しか聞いていないんですが、とにかく正面に立つな、風上に立つな、というのはよく言われました。雉の方はそんなに難しいこと言われませんでしたが、猪は賢いらしいですね。あと、散弾を使うから危ないんだとか。散弾を打ち込んでもすぐには死なないらしいんで、危ないってことで。熊も体が大きい分、簡単にはいかないんでしょうね。

    • 木霊 木霊 より:

      左翼史観だと小説のネタにも困りますか。
      何とも笑えませんね。
      日本学術会議の方々、真っ当な研究をしようとしたら…。まあ、良いかあそこは。

      熊の話、切り口が難しいのですが、結論はあまり面白くないんですよね。
      だって、麻酔を打って山に返してあげてって、山に餌が無いから降りてきたのに、山に帰ったらまた食い詰めて降りてくるしかない話じゃないですか。そうしたらもう殺すしかない。これで終わっちゃうんですよね。

  2. アバター 河太郎 より:

    山童(=河太郎)の蛇足!
    バイオレンスってWordは、もともとは
    「力を行使する」という意味です。
    つまりパワー(権力)を行使しての問題解決の意味です。それがいつの間にか
    暴れ狂うとか、暴走する力の意味になってしまった。明治にコレを「暴力」と訳したのが、まぁ今の日本のダメさの一因になってると思いますね。

  3. アバター 山童 より:

    尚、山童はガザ戦争のコメ投稿を中止いたします。理由は……
    LEGPQの集団がパレスチナ支援デモを後押ししてるの解って、やる気失せました。まぁイスラムは男色とか死刑すから解らないでもないんですが。
    そういう政治利用はウンザリ!!
    イスラエルも海近いんだから、海水引いてきて注水しちゃえばオシマイなのに。
    海水で溺れさせて、そして水の流れを音波探知すれば、そこで結節点にバンカーバスター撃ち込んで終わりと想うけど。
    ハマス片付ければ良いんでしょ?
    なのにやらない!
    ようするにガザを消滅させて、エジプトに一人残さず押し付ける所存なのでしょ。コメやめるけど、まぁイスラエルの意図は民族浄化と変わらんですよ。
    一神教はどっちもダメだな。ハルマゲドンでお前らだけ消えてくれや!

    • アバター 山童 より:

      因みに一つだけ弁明させて下さい。
      反イスラエルと木霊様は想うかもしれませんが、私はイスラエル人の個人には親近感を持ってます。ストリートで仲良くしたから。いま普通になったが、昔は托鉢は珍しかった。80年代の頃、私はスキンヘッドにしてバイト先が無くなった(笑)仕方なく偽托鉢(カトリックのくせに)を始めた。
      お店の前でお経を唱えてると、追い払いたい店主が御布施くれるんですよ。
      んで、その頃、路上でアクセサリを売ってる外人がたくさんいて、彼らは兵役を終えて東洋旅行に来たイスラエルの元兵士たちです。地廻りを避ける彼らは、自然と私と仲良くなった。
      ヤクザも人前で修行僧(偽物だけど)をいたぶる事は控えるので、私が間に入ると時間稼ぎできる。それで見張りを頼んできたんですね。そうして彼らと組んで
      偽托鉢の旅に出たんです。お金もらった方々に済みません。でも、彼らと組んだ旅は青春の思い出です。元兵士たちも本当に面白い奴らでした。約束必ず護るし。彼らと香港で再会した時に、九龍城塞にある「香港コミックス」の制作タコ部屋でアシスタントのバイトを紹介され、九龍に土地ボスとのコネが出来て、
      たまたま来ていた企業舎弟にスカウトされたのがフロント入りした契機です。
      いろんな意味で、退役イスラエル兵との思い出は青春の一コマであり、決してイスラエル人を嫌悪してる訳ではありません。そこ御理解ください。

      • 木霊 木霊 より:

        なんというか、すごい経験されていますね。
        あまり適切なコメントを思いつかないんですが、そういえば昔、路上でアクセサリーを売っている外国人をたくさん見た気がします。
        ヤクザとの繋がりがあるから、と注意されたことがありますが、それが本当なのかどうかは。

        ともあれ、お気になさらず。

    • 木霊 木霊 より:

      ガザの話ですが、僕も大きな動きがない限りは、もう追いかけません。

  4. アバター 砂漠の男 より:

    >「地雷処理」「ドローン対処」「教育訓練」を追加する
    緩いけど、軍事協力するにはあったほうが良い。
    自衛隊や海保が外に出ていく理由になるしね。
    陸自がインドやベトナムでいろいろやっているから、建前は用意しておくべきだし。
    支那エージェント公明党の嫌がらせは、もう無視でいいでしょう。

    • 木霊 木霊 より:

      日本の自衛隊がどこまでやれるかは未知数ですが、国内開発の弾みにもなると思います。
      やるべきでしょうね。

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