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カナダ首相がインドを非難して大変な騒ぎに

北米ニュース
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おいおい。

カナダ首相トルドー、シーク教徒殺害へのインド関与はファイブ・アイズから情報

2023年9月25日(月)10時54分

米国のカナダ駐在大使、デービッド・コーエン氏は23日放映されたCTVニュースのインタビューで、カナダで6月に起きたシーク教徒殺害事件について、トルドー・カナダ首相は米英などの機密情報共有同盟「ファイブ・アイズ」の共有情報を通じて、インド政府工作員が関与した可能性を知ったと述べた。

Newsweekより

この人、本当に空気読めんなぁ。

西側諸国の思惑にヒビが入るか

カナダ人向けビザ発行停止

何というか、大事になりつつあるんだよね。

インド政府、カナダ人向けビザ発行を停止 トルドー首相の発言影響か

2023年9月21日 8時30分(2023年9月21日 21時00分更新)

6月にカナダ国籍のシーク教徒がバンクーバー近郊で殺害された事件を巡り、カナダのトルドー首相が「インド政府の関与」を主張したことを受けて、両国の関係悪化が懸念されている。

インド外務省のバグチ報道官は21日に開かれた会見で、「(インド人に対する)暴力の扇動やカナダ当局の不十分な対応、我々の総領事館などの活動を妨げる環境がある」と述べ、カナダ人向けの全てのビザ業務を一時停止したと明らかにした。バグチ氏は、今回のカナダ政府の主張を「政治的な動き」と批判し、「(我々に)事前も事後も、事件に関する特段の情報提供はなかった」と主張した。

朝日新聞より

この話は、今年の6月にカナダ国内でシーク教徒の指導者が殺害されてしまった件で、9月18日、カナダ首相のトルドー氏が「インド政府のエージェントの犯行だ」とか言っちゃった。

何故そんな発言をしちゃったかは、それなりに理由はあったと思うんだけど、しかし、言うべきではなかったと思うんだ。

カナダ国籍のニジャールは、カリスタンと呼ばれるインドのパンジャブ州のシーク教徒による分離独立運動の指導者だった。インド政府は、カリスタンの運動を禁止し、ニジェールをテロリストとして指名手配していた。

トルドー首相は、自身の告発がカナダ政府が収集した情報に基づくものだと述べ、インドの当局にカナダの捜査に協力するようプレッシャーをかけると述べた。同首相は、今月初めにニューデリーで開催されたG20サミットで、この事件についてインドのモディ首相に直接問いただしたと述べた。

Forbesより

なんかこう、トルドー氏は「正義バカ」みたいな部分があって、空気が読めない感じがするんだよね。

対立悪化

で、インドとしてもカナダ首相の放言を放置できなかったようで。

インド、カナダ人へのビザ発行停止 シーク教指導者の殺害めぐる対立悪化

2023年9月22日

インド政府は21日、カナダ市民へのビザ(査証)発行を停止した。インドから分離した独立国家の樹立を目指すシーク教指導者が今年6月にカナダ国内で殺害された事件をめぐり、インド政府が関係した可能性を示す「信頼できる訴え」を調べているとカナダのジャスティン・トルドー首相が議会報告したことで、両政府の対立が高まっている。

インド政府は、カナダ国内における在外公館で「安全が脅かされ」ており、業務に支障が出ていることによる、一時的な措置だとしている。

インド政府は、ビザ発行停止は「第三国にいるカナダ人」にも適用されると説明した。

BBCより

なんとも強烈な対応をしちゃった。

外交的な措置としては、大使の呼び出しとか召喚とか色々な段階があるんだけど、ビザ発行停止はその先にあるかなり強烈な対応ということになる。それをいきなりやっちゃったというのが、インドの怒りを感じるわけだ。

カナダでインドのビザ発給停止の余波、不安募らせる渡航予定者

2023年9月23日 1:39 JST

カナダでは、インド政府が査証(ビザ)発給を突然停止した余波が広がっている。インドへの観光旅行や出張、あるいは一時帰国を計画していた人々は航空券の日程変更や前払い分の旅行代金に関する問い合わせを急いでいる。

Bloombergより

このお陰で結構な混乱が発生しているのだが、冒頭の引用記事に示すように、カナダ側としても引く気はないようで。「ファイブアイズからの情報だから」とか言ってしまった模様。

選挙が2024年に

ちなみにインド、2024年に総選挙がある。先日、「インドをバーラトと呼ぼう」というニュースが出ていたが、どうやらこれも選挙対策っぽい話のようだ。

インドが国名を変更? モディ首相 総選挙への思惑

2023年09月22日 (金)

インドでは、先日開かれたG20サミット=主要20か国の首脳会議をきっかけに国名をめぐる議論が起きています。藤下解説委員とお伝えします。

Q)ロケットに乗っているのはモディ首相ですね。

A)探査機の月面着陸を成功させたあと、G20サミットで議長の大役を果たしたモディ氏。 来年春に予定されている総選挙に向けて、まさに上り調子といったところですが、議論を呼んでいるのが、サミット議長席に記されていた国名です。

~~略~~

Q)なぜモディ氏は、今回あえてバーラトを使ったのでしょう。

A)背景には、3期目を目指す総選挙に向けた思惑があると思います。 モディ氏に対抗して、7月に発足した野党連合は、英語名の頭文字をとってINDIAと称しています。 バーラトの使用は、この野党連合への当てつけではないかと、野党側は批判しているのです。 また、ヒンドゥー至上主義の団体が、インディアの呼び名はイギリス植民地時代の名残だとして、バーラトに統一するよう求めていることも影響したと見られています。 モディ首相は、選挙に向けてヒンドゥー色を強める動きを見せているためです。

NHKニュースより

モディ氏が大統領3期を狙うにあたって、色々な事を画策している模様。その延長線上に今回のカナダへの対応もあるようで。

こういったインドの事情を加味しないで、上から目線、正義バカ路線で対応してしまったトルドー氏が、今回の騒ぎを大きくしているように思える。

インドはそもそも民主主義国家とは一線を画す政治体制である。見た目は民主主義ではあるが、選挙さえやれば独裁政権で問題ないんだというような意識が見えるし、カースト制度などを基盤とした階級社会も是としているので、民主主義の国々とは考え方が異なる。

そもそも独立独歩で政治を進める感じが強く、アメリカの下に着くというようなやり方は国民からも支持されないだろう。そういう意味では寧ろ支那やロシアとの方が親和性が高い国なのだ。

西側諸国もその事はある程度折り込みながら仲間に入って貰うという流れだったんだけどねぇ……。カナダの首相は分かっていないのか、分かっていてこの調子なのか。困ったモノである。

コメント

  1. アバター けん より:

    おはようございます

    本件で、米国とカナダは水面下でつながっていそうです。
    インドから見れば、シーク分離独立派がカナダに拠点を作って工作している。
    カナダはそれを保護しているートルドー政権はシーク教徒寄りですね。
    https://www.youtube.com/watch?v=JECnMCWkuVY

    そういえば、少し前にはトルドー政権にシーク教徒の閣僚がいたような。
    何が起きているのでしょう。

    • 木霊 木霊 より:

      アメリカとカナダは、持ちつ持たれつの関係ですからね。
      ファーウェイのCEO逮捕事件の時も、アメリカの指示でカナダ司法が対応していましたし。

      それはそれとして、シーク教徒絡みの話は、前アメリカ大統領のトランプ氏にもありました。
      北米ではかなり影響力を持っているのかも知れませんね。

  2. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    >トルドー氏は「正義バカ」みたいな部分があって
    どうしてこう、「無能な働き者」が多いのか。
    「無能な働き者」だからこそ、無辜に自分の誠実さと正義を追い続けて、周りも最初のうちは騙されて(気付かなくて)、後で偉いことしでかして大騒ぎになるパターンが多すぎるかと……
    ※それでも、「トラストミー」からの「僕は詳しいんだ!」は、史上まれに見る「最悪から最悪への禅譲」であったかと。

    それはそうと、どう考えても、トルドー氏というかカナダ政府は、インドを下に見ているように思えてなりません。
    イギリスのスナク首相も、思うところあるのでは……

    • 木霊 木霊 より:

      そうですね、カナダ政府は「インドより上」という意識があるような感じはしますね。
      しかし一方で、インド側も「カナダなんかに舐められて溜まるか」という雰囲気を感じますよ。
      インドはなかなか厄介な国ですよね。

  3. アバター BOOK より:

    こんにちは。正直私は木霊さんと意見は違ってて

     「カナダ国籍のシーク教指導者ハルディープ・シン・ニジャール氏」殺人事件は3か月前ですし、背景(印当局の関与有無)ほぼ判明していて、

    すなわち、加・印の政府間の水面下交渉は既に終わってて、

     今回の国際問題は
     「加・印の演出されたプロレス(演出バトル、今後の落とし所も裏合意済み)」

    であっても不思議ではないし、
    と言うか個人的願望としてプロレスであって欲しい。

    なぜなら「国家として」は加・印とも行動は正しいと思うから

    日本だって他人事じゃないですし。

    つまり

     ニジャール氏は要するに、インドから国土を盗ろうとする武装テロリスト【カリスタン運動】のリーダーの一人ですからね。
     トルコで言うならクルドTKKで、その国外分子についてトルコはフィンランド・スウェーデン(芬・瑞)には引き渡し要求をし、★シリアにいるTKKには【空爆】した。

     「国家の最低限の責務」を「国民と国土を守ること」とするならば、トルコ政府はやり方はともかく責務を果たしている。

    また別の言い方をするとトルコは芬・瑞 国は「国家の責務」を理解し果たすだろうと信用したから交渉・プロレスしたし
     シリアは信用してないから【空爆】した。事実、空爆に反撃しないシリアは国家の責務を果たしてない(能力がない)とも言える。

     【カリスタン運動】のインド国外分子は英・米でインド大使館等へのテロ仕掛けたりしてますからね(2023年3月)、その予兆があったのならインド政府の行為はインド国民に対する責務遂行の一環とも言える。(そこまでエスカレートすることの良し悪しは別としますが)

     一方、ニジャール氏はテロリストだとしても「カナダ国籍持ち」です。
    するとトルドー氏の行動は別の意味で「カナダ国家の責務遂行」として正しい。

    http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/04/post-101290_1.php
    https://www.risktaisaku.com/articles/-/83306
    https://forbesjapan.com/articles/detail/66174

     日本だって沖〇県のデ〇ーとか静〇県の川〇とかの知事が支〇秘密警察やC〇Aに暗殺されたりしたら内心嬉しいかもでも
     ネタが割れれば「日本国家の責務」としては外交問題に発展するぐらい支那or米国に抗議行動するのが正しい。

     すなわち、インドもカナダも「国家の責務遂行」という意味では行動は正しい。
    (立場上、トルドー氏はこうした行動を取らなければ首相の責任を放棄したと言える)

     なので
       【根本問題は「テロリストに「カナダ国籍」を与えたこと】

     これさえ無ければ、あるいは、国籍与えても期限付きで剥奪可能な制度が要るような。

     日本も「帰化」とか「永住権付与」に、こうした場合の時限・剝奪条件を考えていかないと、国家の責務を果たせない。と国際社会に見なされかねない。

     別の見方をすると、人道・人権の過剰な拡大解釈をするパヨクの問題と言う気がします。
     (例えば、自国民を北朝鮮に殺されても売り渡した某国・前政権とか)

    • 木霊 木霊 より:

      「演出されたプロレス」説は、なるほどと思って読ませて頂きました。
      確かに殺害された二ジャール氏は、随分と困った方のようですし、それに対してカナダ政府が「カナダ国民を殺しやがって」と憤る気持ちは分かる気がします。
      ただ、そうであったとしても、「インド政府のエージェントが殺害した」というようなことを、表だって持ち出す必要があったのかどうか。
      カナダ政府は、責務として殺害された方を擁護する必要はあるのでしょうが、敢えて発言する必要性があったのかは疑問が残ります。国民向けのメッセージとも考えがたいですから。
      一方インドも困った国ではあるんですが、ある程度飲み込んで付き合うメリットはあります。それが分かっているからこそいう部分はあるにせよ、今回のエスカレーションは余り良い方向に見えません。そのうち答え合わせができるとは思いますが……。

      • アバター BOOK より:

        >カナダ政府が「カナダ国民を殺しやがって」と憤る気持ち
        カナダ政府の「ホンネ」は、厄介者うまく始末してくれた、に近いような。

        >カナダ政府は、責務として殺害された方を擁護する必要はあるのでしょうが、
        はい、そう思います。

        >敢えて発言する必要性があったのかは疑問が残ります。
        しかし隠し切れなくなり、バレる前にバラしたのじゃないでしょうか?

        >国民向けのメッセージとも考えがたいですから。

        上では触れませんでしたが、
        「人口4千万人のカナダには140万人のインド系カナダ人がいて、うち約77万人がシーク教徒」
        https://jp.reuters.com/world/security/CIWWUTLTVRMUNCBG5C5XPI2JVM-2023-09-19/
        (【カリスタン運動】は、シーク教徒の国土分離運動なので、教え事態は穏健なのでややこしい)

        で ニジャール氏にそれなりに近い、カナダ人口の約2%という、巨大な集団・政治集団含む
         ・だから隠し切れない
         ・人口の2%≒無視できない票田
        のインド系国民がいて、これらの「国民向け」メッセージが必要だったと推定します。

        ちょっと穿ちすぎで、答え合わせが出てからですね(苦笑)

        で一番の問題
         日本の「帰化人」とか「永住権持ち」の元国籍、特に1.2番目の母には、こうしたプロレスが通じそうにない。なので予防処置の必要性が痛感されます。

        • アバター 七面鳥 より:

          横合いから失礼します。

          >演出されたプロレス
          >日本だって(略)暗殺されたりしたら内心嬉しいかも

          このへんは、大いに同意出来るのですが。
          だとしたら、だからこそ。
          「仕込んであるんだから、なんでバラすかな?」
          で、実務者間は頭抱えてるのではないかと。

          仮にも法治国家で、他国のヒミツ組織に好き勝手されて黙ってたら主権云々の話ですし、だからこそ黙っておくべきだったのに。

          ※ドラマでよくある
          「俺たちのプライドが、警察の威信が」
          「上からの命令だ」
          ってヤツですかね。

          何でも白日の下に曝せば良いってもんじゃないよって事で、でも、「無敵な、無垢の人」にはそれが分からない、腹芸が通じない。
          そう言う案件だったのかなって、プロレス説の説得力から言って、お話聞いて思いました。

  4. アバター BOOK より:

    【木霊様】上のコメント削除のお願い。
    —————–
    上記では半角不等号を多用しましたが、木霊さんコメント欄はこれをエスケープする仕様だったらしく、意味の通らない文章になってしまいました。半角不等号を【】に置き換えた分を以下に再投稿します。
     お手数ですが、直上のBOOKコメント削除お願い申し上げます。
    ————————

    七面鳥様 木霊様 皆様こんばんは、返信ありがとうございます。

    う~ん 上手く伝わって無いようで、己の文章力の無さが悔やまれる。
    以下クドくなりますが御免なさいm(..)m

    【前段】 (ここまではプロレスじゃなく、単なる:大人の秘密:笑)
    印:ニジャちゃん始末しちゃった。ゴメン~!
    加:えー!でもまあヤな奴だったから許す
    印・加:うん!お互い黙ってようね。

     【ここから、プロレス・ストーリー作りの密談】

     【事件】
    ?:プーor熊のプーにバレそう、そっから印・加のシーク教集団(合計数千万人)にバラされそう
    ?:プー&プー方面がバックに、印・加のシーク教集団が印・加で反政府大集団になるとマズい
    ?:どうする

     【解決案の相談】
    ?:プー2方面からバラされるぐらいなら、先にバラしちゃえ、
      さりげなくプー2よりクワッド賢いと宣伝いれつつね(苦笑)
    加:順番上こっちが先にバラすね。立場上、もう激おこプンプンのふりして発表するからね!
    印:オーケー、勿論こっちも立場上、激おこプンプン、アドリブも覚悟してね!
    印・加:ダイジョブ。トルコ・スウェーデンだってやってたし、ホントは僕ら仲良し(笑)

    【ここからプロレス開始】
    激おこプンプン! 大使返すぜ、ビザ停止するぜ!
      — どっから見てもプロレスじゃなく見える? 落としどころはどうなんでしょう?

    【以上】
    あ、いちおう全て現段階いつものBOOK妄想です。

     インドもカナダも大人で激オコ喧嘩のふりして裏では仲良し 

    という願望もこめたBOOK妄想(大事なことなので2度言いました、(笑)