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【悲報】岸田氏、根本的にオーバーツーリズムの問題を理解していない

経済
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軽めの記事にしておきたいと思う。

岸田首相 今秋にも「オーバーツーリズム」対策とりまとめ 首里城で表明

8/26(土) 13:03配信

岸田首相は、26日、沖縄県那覇市の首里城で、観光客が人気スポットに集中することによって起きる「オーバーツーリズム」の問題について、重要な課題だとして、今秋にも政府として対策をとりまとめる方針を表明した。

Yahooニュースより

岸田氏、沖縄県の首里城で「オーバーツーリズム」の問題について言及したそうな。

高級路線を目指そう

オーバーツーリズムってなに?

オーバーツーリズムとは、単純に言えばキャパオーバーになっているという意味だ。日本の観光地に、想定以上の観光客が押し寄せて、観光どころではなくなっている。

これは令和4年(2022年)までのデータで、沖縄県への観光客は武漢ウイルス感染症の影響を受けて観光客が一時的に減ったが、再び増えている様子が分かる。

だが、沖縄って観光資源が多いところではないし、食べ物だって特別美味しいというわけではない(注:訪れる外国人観光客が求める観光資源は、「豊かな自然」ではないという意味だ)。

同じグラフで比較していなくて申し訳ないのだけれど、令和元年(2019年)までのデータで劇的に外国人客数が増えていることが分かる。

どこの国から?

ではどこの国からの観光客が一番多いのか?というと、ご想像通りである。

海外からの観光客を国・地域別に見ると、最多は台湾の93万9700人(前年比5・6%増)で、海路・空路ともに増えて初めて90万人台に達した。中国の75万4200人(19・3%増)が続き、前年からの増加率は最も大きかった。

一方で、韓国は同31・5%減の38万人にとどまり、過去最多だった18年の55万人から大きく減った。

琉球新報より

近い国、台湾からの観光客が多く、支那、韓国と、アジア辺りからの観光客が多いのだとか。

年によって若干違うが、傾向は似ている。要は、近隣諸国からの観光客がほとんどという訳だ。

韓国から観光客を招いてもねぇ。

「韓国人はお金を一番使わない」…「脱韓国」に勝負かける日本観光業界

2019.10.18 08:33

9月一カ月間に日本を訪問した韓国人観光客が前年同月と比較して58.1%減少するなど暴落傾向が続くと、日本観光界が「脱韓国」などの自己救済策を探り始めたと日本メディアが報じた。

~~略~~

日本は1人あたりの消費額が大きい外国の富裕層観光客にも大きな期待をかけている。読売は「元々、韓国からの訪日客は、ウォン安や経済低迷を背景に、昨年後半以降、前年割れが続いていた」とし「韓国は地理的に近く滞在日数が少ないこともあり、旅行中の1人あたり消費額が少ないのが特徴」と伝えた。

中央日報より

支那人も「爆買い」で有名になったものの、実際にはさほどお金を使ってくれるわけではなく、転売目的のことが多いようだ。

更に、支那人が支那人旅行客に対して率先して行っているシロタク事業や民泊事業など、ほとんど日本の利益にならないようなケースも目立ち始めていて、ルールやマナーという意味でかなり問題点の多い客層である。

要は、金にならない外国人を「観光客」として招くメリットは無い。「安くて手頃な観光地」という位置づけでは、沖縄観光にはマイナス要素が多くなる。

オーバーツーリズムの問題

なぜならば、「インバウンド需要」は、旅行客にお金を使ってもらわなければならないからだ。

ところで、沖縄が売りにしているのは「自然」と「ゆったりとした時間」というような部分で、割とインバウンド需要には結びつかない部分が多い。

岸田首相は、「インバウンド客がさらに回復していくことが見込まれる」とした上で、「観光客が集中することによって生じる混乱、マナー違反による混乱など、いわゆるオーバーツーリズムへの懸念について、政府として、重要課題だと受け止め、この秋にも対策を取りまとめていきたい」と述べた。

Yahooニュースより

そして、そういった沖縄県の売りという部分は、観光客が増えれば増えるほど減っていく。

つまり、オーバーツーリズムは非常にメリットが薄いのである。

具体的に、沖縄観光の売りを上げているサイトで8つほど項目が上がっていたので引用しておこう。

  • 綺麗な海
  • 豊かな自然
  • 美味しい食べ物
  • 人柄と繋がり
  • 独特な雰囲気
  • さまざまな離島
  • 珍しい生物
  • 豊富な沖縄土産

……まあ、人を増やせば沖縄が観光地としての自殺行為という事になりかねないよね。

これのヒントは東京にある!いや、千葉の浦安だけどさ。

東京ディズニーリゾート、10月1日からチケット値上げ。大人は1万900円~7900円に

2023年6月23日 16:43

オリエンタルランドは、10月1日以降のパークチケットについて変動価格帯の幅を改定することを発表した。

現在、平日・休日・時期などの繁閑差に応じて、4つの価格帯のチケットを提供しているが、大人と中人(中高生)についてはその上限を改定する。

例えば、大人料金は現在(9月30日まで)9400円~7900円だが、10月1日以降は1万900円~7900円になる。なお、具体的な日付別の料金も10月~2024年1月で公開している(別掲)。

トラベルWatch

要はサービスの質を上げるためには、値上げをするしかないのである。値段を上げて観光客が減ったとしても、サービスを向上させて対応すると。

日本人が気軽に行けないレベルの高級観光ゾーンを作って、外国人をもてなすくらいの気持ちで作ったら良いんじゃないかな。まあ、そういうのはプロデュース能力が必要で、外すと目も当てられないんだけどね。バブル時代に散々失敗事例があるから。

何れにせよ、数を頼むのは良い結果を産まない

とはいえ、訪日外国人の「数」を増やす方向は間違いだと思うよ。岸田氏は賢明だからきっとそこは分かっていると思うんだけど。

何故ならば、沖縄観光の売りを最大限に活かすのであれば、リピーターを増やす必要がある。

例えば、修学旅行客を増やすとかいう手段は最悪だね。

修学旅行はリピーターにつながらない? ポストコロナの沖縄観光の課題とは

2022/2/23

沖縄振興開発金融公庫と日本交通公社が、現在の10代後半~30代の世代を「これからの旅行市場を牽引する世代」(以下、旅行牽引世代)と位置付けて、コロナ後の沖縄観光のあり方に関する調査研究の結果を発表した。

調査結果では旅行牽引世代の車離れが明らかになり、そのことによって沖縄旅行への意向が低下している傾向が指摘された。また、修学旅行のみで沖縄を訪れた場合には、修学旅行生がリピーターとなる割合が低いことも示されている。

HUB沖縄より

毎年、修学旅行に学生が来てくれるというのであれば、リピーターを期待しなくとも良いかもしれないのだけれど、沖縄県は観光地としては絶望的に交通機関が未発達であり、特に若年層にとっては不便である。

それでもバス移動が可能なら修学旅行ターゲットというのもありかもしれないんだけど、ね。ただ、沖縄の夜で「何をするのか」という話になってしまう。楽しめるところは少ないのだ。

加えて、旅行牽引世代の13.9%が「沖縄県内の交通が不便」という項目を選択していることからも、若い世代にとって交通手段の選択肢が限られていることが沖縄旅行をしない1つのハードルになっている可能性がうかがえる。

HUB沖縄より

狙い目はお金が自由に使えて余裕のある高齢者層で、あっちにもこっちにもアプローチするような観光プロデュースは最悪である。

結局、その地域の実情に合わせたキャパシティを超えてしまったことが、オーバーツーリズムという状況を招いたという意味であり、ボトルネックを解消してキャパシティを増やすより、訪れる人の数を制限するという方が正しい対処である。ボトルネック解消の方向性は、いわばモグラ叩きのようなもので、何処かを潰せば別の箇所が問題となるややこしい話だからだ。

何より、沖縄の場合には完全に方向性が間違っている。そもそも多くの観光客を呼び寄せるような観光地ではないのだ。良いとこ年間600万人程度で制限して、質を向上させる方向に舵を切るべきだろう。無理をして貴重な自然を失ってからでは、遅いと思うぞ。

こういった話は全国的に言えると思うのだが、全般的に外国人観光客を増やそうという試みは、あまり上手く行かないだろうね。

追記

讀賣新聞でも冒頭の記事と同趣旨の内容が報じられていたが、やっぱり環境を気にしているようだね。

「世界遺産の禁止区域に入る」など観光公害対策、政府とりまとめへ…首相「重要課題」

2023/08/26 17:51

岸田首相は26日、観光客が集中することによるオーバーツーリズム(観光公害)対策を今年秋にもとりまとめる考えを示した。コロナ禍の収束で国内外の観光客が増え、自然や生活環境への影響を懸念する声が出ていることを踏まえたものだ。

沖縄県の観光事業者らと那覇市で車座対話を行った後、記者団に明らかにした。首相は「インバウンド(訪日客)回復が見込まれる中、観光客のマナー違反などを重要課題だと受け止めている」と述べた。

讀賣新聞より

インバウンドってそんなに必要なの?日本に。

寧ろ、観光公害を増やしてはいけないのである。旅行者に気持ちよく日本で過ごして貰うためには、旅行者を減らすことが大切だと思う。

コメント

  1. アバター 河太郎 より:

    木霊様ども。鎌倉の話なんですが、あそこ京都などよりずっと狭いのに、やたらと観光客が多うございますでしょ?
    住民と観光で食う業者とが対立してんですよ。特に民泊など、商工会に入らないで個人営業する業者が。
    適正な許容量てのがありますからね。

    • 木霊 木霊 より:

      鎌倉辺りは、あの込み入った感じが良いんですよね。
      しかし、それはすなわちキャパシティが少ないって事なんで、オーバーツーリズムに陥りやすいという。
      民泊の許容というのは、僕個人の感想を言わせて頂くと、「ダメなんじゃないかな」と。

  2. アバター けん より:

    おはようございます。

    先日友人が富士登山に行ったのですが、あそこも外国人がやたら多いといっておりました。日本人も大きなことは言えませんが、とにかく彼らの登山マナーが酷いと。

    • アバター 七面鳥 より:

      横合いから失礼。
      富士山で赤い旗振ったバカヤロ様が居ましたね。
      神罰下るといい。

    • アバター けん より:

      最近、富士山5合目の休憩用仮設プレハブ小屋の床下で、寒いからと焚火した東南アジアからの観光客グループがいました。その当時、小屋の中は暖をとりたい人たちで満員状態だったから危なかったと。どの観光地にも規制は必要でしょう。

      ちなみに、いまの富士登山道はこんな状態だそうです。
      https://news.yahoo.co.jp/articles/67684b168ce22532072530e27ea77787850b33c0

    • 木霊 木霊 より:

      富士山は悲惨みたいですね。
      何の特集で、イスラムの施設を作るとかアホな動きが出ていると報じられていましたが……。

      • アバター 七面鳥 より:

        こんにちは、横合いから失礼します。

        富士山は、入山料をバカ高くして取れば良いんですよ。
        新五合目までは一般道があるから仕方ないとしてそこから上は1合1000円とか。もっとでも良い。
        そうすりゃ、興味本位のセコケチシナチクは減るでしょう。

        ※本件については、結構本気で頭にきてます。

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