これで、「いずも」と「かが」が揃うわけだ。
空母になった巨艦「かが」海上試験を実施! あと少しで “特別改造”完了へ 海自が写真公開
2023.12.26
海上自衛隊の第4護衛隊群は2023年12月25日(月)、軽空母への改造工事を実施した護衛艦「かが」が海上公試を行ったと発表。公式X(旧Twitter)で、公試の様子を公開しました。
乗り物ニュースより
これで、「実質空母」を2隻手に入れることになった海上自衛隊なんだけど、実際に運用出来るようになるためにはF-35B戦闘機を運用しなければ始まらない。
実質、空母だよね?!
新田原に2機飛来
では、自衛隊にF-35B戦闘機はいつ来るのか?
防衛省、新田原に臨時F-35B飛行隊新設
2023年12月23日 14:06 JST
防衛省は、宮崎県の航空自衛隊新田原基地に「臨時F-35B飛行隊(仮称)」を2024年度に新設する。12月12日には、米海兵隊岩国航空基地に所属する2機のF-35Bが新田原に初めて着陸している。
Aviation Wireより
えーと、臨時?
F-35Bは、米ロッキード・マーチンのステルス戦闘機F-35「ライトニングII」の短距離離陸・垂直着陸型。防衛省は42機調達する計画で、2024年度末に最初の6機を新田原に配備する計画を進めている。海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」型を改修して事実上の空母化後、F-35Bを運用することを想定している。
Aviation Wireより
今回の「臨時F-35B飛行隊(仮称)」新設は、最初の6機が令和6年(2024年)待末に届くので、その準備って事らしいね。
にしても、F-35Bは航空自衛隊所属って事になるのか。ちょっとややこしい事になるのかな。
取り敢えずは42機調達して、「色々試してみよう」という事になるんだろうけれども。
四角くなった船首
で、このF-35Bが搭載される予定になっているのが、冒頭に紹介した護衛艦「かが」と護衛艦「いずも」である。いずも型護衛艦というヤツだね。
以前はこんな形をしていたので、こちらと比べると一目瞭然である。
船首がめっちゃ四角くなってる!
改設計の大前提として(1)の右舷艦橋と滑走する戦闘機との安全距離の確保という理由があります。次に(2)の理由があり滑走線を斜めに引けず、滑走線を左寄りにしたまま真っ直ぐ引かなければなりませんでした。しかしそうすると艦首が台形のままでは滑走距離が短くなってしまいます。そしてさらに(3)の理由、斜めになった台形の角の部分で発生する乱流上に滑走線が引かれていると発艦に悪影響が出る恐れがあります。(2)と(3)を同時に解決する手段が「艦首を四角形にする」ことだと推定できます。理由としては(2)の「前部エレベーター群と滑走線が掛からずに滑走距離を確保したい」が優先的な動機になるでしょう。
Yahooニュースより
改造した理由については、色々説明されているので僕が出る幕ではないのだけれども、要は空母として使うなら必須の改造だったということだね。
262.1億円をかけて2021年度から改修工事が行われている「かが」の外観上の特徴は、なんといっても長方形の飛行甲板です。上から見るとアメリカ海軍のアメリカ級強襲揚陸艦のような形状になっています。
中央に見える紅白の線がセーフ・パーキングラインで、右舷側のエプロンと左舷側の滑走路とを分けています。ヘリコプター・スポットを貫く黄色の線はF-35Bが滑走する中心線に当たるトラム・ライン。艦首に引かれているのが滑走路の先端を表すバウ・ラインで、その後ろに見えるのが、F-35Bが推力ノズルを下に向けて上昇を始める際に目安とされるショート・テイクオフ・ラインです。第4、第5スポット付近はF-35Bが着艦する際のジェットエンジンのブラストに耐えられるよう、耐熱塗装が施されました。
さらに、夜間における航空機運用のための灯火装置を設置したほか、動揺を防止するためのフィンスタビライザーの増設、艦橋後部への着艦誘導装置の設置なども行っています。ただ艦内については、F-35B関連の改修が行われておらず、第2回特別改造工事で艦内の搭乗員待機区画などを整備する予定です。
乗り物ニュースより
ただ、任務の合間に改造が行われているので、まだまだやるべき工事が残っている。次は「かが」と「いずも」が交代をして、「いずも」の改造工事をする必要がある。
この一連の改修のスケジュールは令和9年(2027年)完了の予定であるとのことで、まだまだ3年くらいはかけて徐々にやっていく工事みたいだね。
コメント
こんにちは。
>まだまだ3年くらいはかけて徐々にやっていく工事
……間に合うといいんですけどね……
※何に、と問うのは野暮。
あけましておめでとうございます。
まー、コレを使うような事態にならない事を願っておりますが、使える状態にあると言うだけで、それなりに意味がありますよね。
ヘリ搭載護衛艦(DDH)として建造された「ひゅうが型」は小さめですが、
こちらもいずれは空母へ改造される?
「いずも型」が35B搭載機数を10機とすれば、予定で22機余る勘定。
35Bは艦載機仕様なので、艦に載せて運用しないと意味がない。
あるいは、普段は半分陸に置いて、交代で飛行隊を回すのか。
あけましておめでとうございます。
ひゅうが型はどうでしょうねぇ、ご指摘通り小さいんですよ。
僕の予想では、後の方の「半分は陸に置いて」のパターンになるのでは?と。海自の船に空自のパイロットを常駐させる形にするのは難しい気がしますから。