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フランス移民法が成立し、要件が厳格化する

北欧ニュース
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散々失敗してきたからね。今更といえば今更なんだけど、これ以上は止めてくれと言うことなんだろう。

フランス移民法が成立、国籍取得要件など厳格化

2023年12月20日 9:52 (2023年12月20日 10:06更新)

仏上院と国民議会(下院)は19日、継続審議となっていた移民法案を可決し、同法が成立した。罪を犯した外国人などの国外追放の迅速化や仏国内で生まれた子どもの国籍取得要件の厳格化など、全体として移民受け入れを厳しくする。

日本経済新聞より

書いてあることは至極真っ当である。

フランスは移民政策の方針転換

移民が悪人とは限らないが

川口市の話は以前にこのブログでも触れており、色々な情報に触れたのだけれど、感じとしては少し記事の内容は大げさな部分もあったかとは思う。

ただし、川口市に多数のトルコ系クルド人が住み着いていて、地域住民との摩擦が生まれていることや、違法な営業状態の業者も複数存在していた事は事実で、摘発もされている。

川口の解体会社を摘発、不法就労助長の疑い クルド人の代表取締役、従業員ら逮捕/県警

2020/06/17/00:00

畳を大量に不法投棄したとしてトルコ人の解体業者が逮捕された事件で、県警国際捜査課と外事課、川口署は16日、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いで、川口市赤芝新田の解体会社「ウルジャポン」を摘発、トルコ国籍の代表取締役(50)=同市安行領根岸、威力業務妨害罪で起訴=を逮捕した。

埼玉新聞より

「経営者」6割がトルコ国籍 資材置き場でトラブル、広がる規制 埼玉・川口

2023/8/12 14:00

川口市など埼玉県南部の解体資材置き場で、ダンプカーなどの頻繁な出入りや作業時の騒音などをめぐって周辺住民の苦情が相次ぎ、複数の自治体で規制の動きが広がっていることが12日、分かった。川口市は全国で最も在日外国人が住む自治体で、資材置き場の実質的な経営者や従業員も外国人が多く、その大半がトルコ国籍のクルド人という。住民が抗議しても言葉の壁などからトラブルになるケースもある。

~~略~~

当初は外国人が雇用される形がほとんどだったが、その後、外国人側が独立するなどして経営に関わるようになり、従業員も全員が外国人という業者も増えた。このため住民から騒音などの苦情が出てもコミュニケーションが取れず、トラブルにつながるケースが多くなったという。

市開発審査課によると、市内に203ある解体業者の名簿のうち代表者が日本人の名前は約4割で、一部は中国系などとみられるが、約6割は中東系の名前が占めていた。大半がトルコ国籍とみられ、中には「株式会社クルディスタン」という社名もあった。

産経新聞より

何処の国でもそうなのだが、外国人労働者の多くは母国でも社会的地位の低い人々である。それ故に日本人がやりたがらない仕事をやるしかない。

しかし彼らも独立して仕事を始めると、彼ら独自の理論に基づいた運用がまかり通るようになってしまう。

彼らにとっては当然であっても、それが日本の法律や慣習に則っているとは限らないのだ。川口市で起こっている事態の大半はそうした話であり、川口市に住む日本人がそれをストレスに感じているのも事実ではある。

だが、一部の界隈が騒ぐ程酷いのか?といえばそれもちょっと違う話。

頻発するフランスでの暴動

したがって、直ちにフランスで起こったような暴動に繋がるという理解は間違ってはいる。

フランスでは割と日常的な光景であったデモ行進から、暴動に発展するようなこともあって、近年はいきなり暴動というケースもあるようだ。

暴動、その後

2023/8/17 07:00

フランスで、6~7月に起きた暴動の余波が続く。

南部マルセイユでは暴動鎮圧にあたった警官が、LBDと呼ばれる「防衛銃」を発射し、27歳のアルジェリア系男性を死なせる事件があった。口径約4センチのゴム弾だが、男性は至近距離で胸を撃たれ、帰宅後に死亡した。男性の妻は「通りかかっただけなのに殺された」と怒り、警官は過失致死容疑で逮捕された。

検察は今月になって監視カメラ映像から、男性は暴徒の商店略奪に加担した疑いが強いと発表した。妻は抗議し、全面的に争う構えだ。

産経新聞より

6月発生の暴動も、なかなか胡散臭い話だったようだが、ちょっとしたことで燃え上がりやすい状況になっていることは間違いがなく、その原因の一端になっているのが移民問題である。

構図としては川口市と同じだが、ヨーロッパは日本よりも人種差別が激しい。人権に五月蠅い国家が多数ある背景には、人種差別が根強いという事実がある。しかし、古くから民族紛争などで領土の奪い合いをやってきた地域なのだから、仕方のない面はあるだろう。

それを、言葉だけ輸入してきて「ジンケンガー」と叫ぶのが左翼活動家の皆様というわけだ。

したがって、それに乗っかる必要はないのだが、リスクがある事は日本人としても理解しておいた方が良いだろう。

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暴動は経済活動を停滞させる

さて、フランスの移民問題なのだが、「労働力」としての魅力があったことは事実だと思う。その点を否定する積もりはないが、現実問題としてフランス人との同化は上手くいっていない。

焦点:先細る富、「厳しい時代」の到来に怒る欧州市民

2023年4月8日午前 4:26

フランスとドイツの首脳は昨年、厳しい時代が到来すると国民に告げた。貿易紛争から全面戦争まで、世界経済が多大な課題に直面したからだ。

フランスのマクロン大統領は「豊かな時代」は終わったと宣言。ドイツのショルツ首相は、低インフレと力強い経済成長をもたらした30年間にわたる自由貿易の時代が終わりに近づいている、と警鐘を鳴らした。

ロイターより

これは4月の記事だが、フランス経済は芳しくなく2023年の経済成長率は0.7%という状況のようだね。これでもここ数年ではマシな方らしいんだけど、市民感覚ではなかなかに厳しいようだ。

電気代も上がっている事も含めてインフレ率がこんな状態なので、賃金が連動しないことには生活は苦しいままだろう。

ドイツも「欧州の病人」と言われる割には、そこそこ外貨を稼いでいるよだが、国民はやっぱり苦しい。あそこは原発も止めてしまったから、高騰した電気を外国から買うしかないという状況で。それでもGDPがドルベースで日本を抜いたとメディアは大騒ぎしていたんだけれども。

で、デモや暴動が起きると、この厳しい経済状況の足を引っ張りかねない。経済状況が悪いからデモや暴動が起きるとも言えるんだけど、ともあれ命が失われる様な事態は宜しくない。フランス政府としてはその対策の一環に移民問題を考え始めたようだ。

遅いよ。

与党の一部議員は批判

この方針は、コレまでのフランス政府の方針とは大きく異なる。その為に、与党議員はかなり声を大にして反対しているようだ。

与党の一部議員は法案を強く批判し、マクロン大統領の求心力低下につながる恐れがある。

日本経済新聞より

うーん、マクロン氏、ちょっと前には別のことで批判されていたんだけど、大丈夫なのか?

仏大統領府でユダヤ教儀式、政教分離めぐりマクロン氏に批判集中

2023-12-11 15:48

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は8日、首都パリのエリゼ宮(大統領府)でユダヤ教の儀式を行わせたことについて、政教分離を定めた法律に反していると批判を受け、釈明に追われた。

時事通信より

発言の軽い大統領は困るね。台湾発言も大炎上していたけれども、この儀式も余り宜しくなかった模様。

ただ、そういったマクロン氏の軽率な発言とは異なる、大きな方針転換であると言える。

政府が当初国会に提出した法案は罪を犯した外国人などを国外に追放しやすくする一方、飲食業など人手不足の分野では滞在許可を取得しやすくする内容だった。左右両派の野党が批判し、審議が紛糾していた。この日はこれまで同法案に反対した極右の国民連合(RN)が賛成に回り、可決にこぎ着けた。

合同委員会が提示し、最終的に可決された法案は政府案よりも大幅に移民に厳しい内容になった。これまでフランスで外国人の両親から生まれた子どもには仏国籍が自動的に付与されたが、今後は16歳から18歳の間に国籍取得の意思表示をする必要がある。家族の呼び寄せや各種手当の受給条件も厳しくなった。

日本経済新聞より

この法案成立にあたって、中道連立と保守派の票で可決したらしいのだけれど、極右勢力からも賛成を得たようで、結果的には左派勢力の批判を喰らった形になったようだ。

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入国しにくく追放しやすく

さて、今回のフランス移民法だが、どんな内容なのだろうか。

  • 人手不足の部門で働く不法移民に滞在許可を与えるための条件の厳格化
  • 外国人労働者が家族手当などの社会保障を受ける条件の厳格化
  • 不法移民の追放の手続きを簡素化
  • フランスで外国人の両親から生まれた子供の自動国籍付与を止め、16歳から18歳の間に国籍取得の意思表示をさせる

今のところ分かっているのはこんな感じなんだけど、残念ながら詳しく説明しているところを見かけないので、分かったら少し補足しておきたい。

が、とにかく「外国人に優しい」「移民ウエルカム!」という方針は止めたってことだね。

コメント

  1. アバター 山童 より:

    こんばんわ。いや書いて下さると思ってました。えー、基本的にっすね、フランスに嫁いだ従妹と旦那(純粋仏人)、その友人である元仏外人部隊員の日系、ベトナム系などアジア系の意見では賛成と。
    基本的に何らかの技能を持って仏政府に価値を認められて移民した人や、外人部隊で仏の為に体を張った人たちからすると、こいつら「図々しい」なんすね。
    意外ですが、パリ周辺でアジア系コミュニティでは、日系もベトナム系も韓国系も仲が良いす。アジア人そのものが差別に晒されるので、小さい民族差などでいがみ合ってらんないんすよ。
    んで〜、アジア系は2代、3代かけて事業したり、子供の教育に熱を入れて、着々と地域社会で地盤を作るてきた人が少なくない。単純労働を厭うなら、例えば軍に入って技能教育や奨学金を貰うなり、子どもの教育に力を入れて次世代に
    地位向上を任せるとか。
    米国でも移民ってそうですしね。そこをすっ飛ばして騒ぐっしょ、だから正規の努力で国籍を得た移民には嫌われるのす。実はルペン支持は白人たけでなく、
    アジア系にも多いんですねぇ。
    今回、法案成立したのは、左派とルペンらの国民戦線が反対していたので(真逆な意味でだけれど)、思い通りに行くだろうと考えていたのでせう、「♪毛糸洗いに自信が持てます」氏は。
    それが土壇場でルペンらが賛成票に投じたので、ガラッと逆風になって慌ててるんでせう🤣 はっきり見通しが甘い!
    核保有国のトップに座るにゃ、役不足な人なんでないすかね?

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。
      前からちょいちょいブログで触れていましたから、「待ってました」というニュースではあります。フランスがこういう方針に方針転換するという話は、既に予測されていた話でしたしね。
      ただ、今回はマクロン氏の戦略ミスでおかしな分裂が出来てしまいましたが、フランスでは左から右まで「もうこれ以上は無理」と考えているようでして、それは従妹の旦那さんが「NG」出している理由と同じなんでしょう。地域に根ざすつもり方々にとって、集る気満々の移民に辟易としているんでしょうね。

  2. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    日本人が想像する、おフランスのパリィ~は、パツキンのチャンネーとグッドルッキングガイがシャンゼリゼ通りを闊歩してる、そんな感じでしょうけれど。
    実際には、歴としたフランス人のナイジェリア移民とか、ずいぶん昔からいっぱい居るのですよね。
    そしてもちろん、「固定された」身分差が存在する。
    固定しているから、それが身分差だと当事者が認識しないレベルで。

    欧州って、そういうところなんですけどねぇ……

    ※というか。ジョン・ウィック4観ると、パリには殺し屋しか住んでないのかい!ってなりますね。ああ、大画面でもう一度観たい。

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。
      おフランスは、結構昔からテロのカオリのする国ですよね。
      そして人種差別も根強い。

      「ジョン・ウィック」は観てなかったな。年末に時間を見つけてみてみようと思います。そういえば、新作やるんでしたっけ。

      • アバター 七面鳥 より:

        新作、最高っす。
        「こういうのが観たかったんだろ?見せてやるぜ、ゲップ出るまで!」
        というスタッフの思いが伝わってきます。
        ネタバレになるから詳しくは言いませんが……途中の長尺シーンのカメラアングルが「そう来か!」って思いました。
        あと、同じシーンで、ショットガン用特殊カートリッジ(市販)の「ドラゴンブレス」がもう最高!でした。

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