うーん、朝鮮戦争再燃リスクかな。
北朝鮮、韓国・延坪島近くで2日連続の砲弾射撃-60発余り発射
2024年1月6日 20:23 JST
北朝鮮軍は6日、韓国の延坪島に近い朝鮮半島西側の海域で2日連続で海岸砲射撃を実施した。韓国軍合同参謀本部がテキストメッセージで明らかにした。
Bloombergより
北朝鮮側の挑発行為があって、コレに応えた韓国側なんだが……。
朝鮮戦争再燃リスク
緩衝区域はもはや存在しない
かなり強気らしい。
韓国軍 緩衝区域「もはや存在せず」砲撃訓練など再実施の方針
2024年1月9日 8時05分
北朝鮮軍による相次ぐ海上への砲撃を受けて、韓国軍は2018年の南北軍事合意で双方が砲撃をしないとした緩衝区域が「もはや存在しない」として、合意で取りやめていた砲撃などの訓練を再び実施していく方針を明らかにしました。
~~略~~
その上で、緩衝区域は「もはや存在しない」との見解を示し、韓国軍は合意によって取りやめていた砲撃訓練などを再び実施していく方針を明らかにしました。
NHKニュースより
まだ撃ち返していない感じではあるんだけど、時間の問題だろうか。
北朝鮮軍の砲撃は“欺まん作戦” 韓国側の探知能力探るねらい
2024年1月7日 22時19分
韓国軍が6日、発表した北朝鮮軍の砲撃について北朝鮮は「砲撃を装うために爆薬を爆発させた欺まん作戦だった」と主張しました。
韓国側の探知能力を探るねらいだったとしていて、韓国軍は北朝鮮に対して、緊張を高める軍事活動をやめるように要求しています。
~~略~~
一方、韓国軍は、7日午後4時ごろから5時ごろにかけて、ヨンピョン島の北側で北朝鮮軍が90発以上の砲撃を行ったと発表し、北朝鮮軍の総参謀部は、海上訓練として88発の砲撃をしたと主張しました。
NHKニュースより
何か、北朝鮮側は良く分からない主張をしているが、韓国側の言う「緊張を高める行為だ」ということには間違いなさそうだ。
まあ、停戦合意は北朝鮮側から破棄を通達されているので、既に朝鮮戦争は再開されている状態であると言っても良い。
緊張が高まるのは間違いない
そして、今後、緊張が高まることも避けられないだろう。
韓国情勢に詳しい政治アナリストたちは、北朝鮮の敵対宣言だけでなく、韓国の尹錫悦大統領が率いる保守政権の強硬姿勢もあって、緊張激化の危険性をこれまで以上に懸念している。
「2024年は、挑発行為や緊張の高まり、DMZやNLL沿いでの戦術的衝突の可能性が高まる年になりそうだ」と、元CIAアナリストで、ヘリテージ財団のシニアリサーチフェローであるブルース・クリングナーは語る。
「衝突の可能性は高まっている。南北ともにDMZの付近の大胆な軍事行動にさらに前のめりになっており、尹大統領は前大統領よりも(北に対して)毅然と対応する姿勢を示している」
東洋経済より
韓国側の強硬姿勢が問題だという指摘には納得できないモノの、衝突の可能性は高まっているとの分析は正しいと思う。
昨日はこんな記事も書いたのだが、そもそも韓国にとって北朝鮮は話が出来る相手ではないし、西側諸国からの援助などもおそらくは期待してはいない。貰えるモノは貰うのだろうが。
何しろ、大口の支援者の支那が経済の不調でアップアップしている状況なので、ロシアとの距離を詰めている真っ最中だ。だが、そのロシアとて戦争中なので寧ろ援助が欲しい状況である。
そして気がかりなのは台湾情勢だろう。
しかし、北朝鮮を囲む強力な隣国や同盟国との関係を長年観察してきたランコフ教授は、「特に台湾侵攻の準備が加速した場合、中国がさらなる問題を引き起こす可能性があるというシグナルをアメリカに送ろうとするシナリオは想像できる」と警告する。
それでもランコフ教授は、「北朝鮮には韓国と対決する理由があり、また静観する理由もあるが、いずれもロシア・中国・北朝鮮の三角関係の状況に大きく影響されるものではない」と考えている。
東洋経済より
現状で、一番大きな影響があるのは1月13日に予定されている台湾総統選挙である。そして、ここへの揺さぶりをかけているのが支那だ。
揺さぶりの一環として、北朝鮮に働きかける可能性もある。そうすると、アメリカは動きにくくなるからね。
東洋経済の記事では、「年明けからいきなり極端な行動はないだろう」と予想しているが、僕自身はかなり甘い分析だと思う。
確かにここで台湾有事の方向に振れるか、朝鮮有事の方向に振れると、台湾総統選挙は与党・民進党の頼清徳氏に大きく傾く可能性が高い。だからこそ支那は「おとなしくしている」という分析は一定の説得力があるのだが、一方で、支那の脅威を示す方向で揺さぶりをかけて融和ムードを引き出す作戦にでる可能性は否定できない(成功する可能性は低いと見ているが、そう支那共産党が判断するかは別である)。
或いは台湾総統選挙が終わった段階での揺さぶりということも、可能性としてはありうる。
経営不振なサムスン
そして、韓国経済が危ういことも心配材料だ。
23年の営業益、84%減 半導体が不振―韓国サムスン
2024年01月09日14時34分
韓国サムスン電子が9日発表した2023年の通期決算(暫定)によると、営業利益は前期比84.9%減の6兆5400億ウォン(約7200億円)だった。半導体の不振が響いた。売上高は14.6%減の258兆1600億ウォン。
時事通信より
半導体需要は上向いていると言われているが、その価格は高まっていない。不動産バブルの状況も悪いところにさしかかっているだけに、韓国経済が上向きになる期待が持てない状況である。
韓国不動産市場で信用不安広がる恐れ-泰栄建設の株・社債が下落
2024年1月4日 16:03 JST
経営難に陥っている韓国の中堅建設会社、泰栄建設の株式と社債が4日に再び下落した。債務返済の繰り延べ(リスケジュール)を求めている同社に対し、最大の債権者が債務問題への対処で具体的な計画を提示するよう要求した。
Bloombergより
それと、ELSが拙い状況にあるんだよね。
韓国当局、H株指数連動商品の販売巡る金融機関への調査拡大へ
2024年1月7日 14:35 JST
韓国の金融監督院(FSS)は、中国株に連動する株価連動証券(ELS)を販売した国内の銀行や証券会社に対し、より広範な調査を開始する。同証券で投資家が大きな損失を被った可能性があると懸念されている。
Bloombergより
何というか、ELSという金融商品はハイ&ローでローを引くとすべてを失う(満期時期(通常は購入から3年後)に指数が買い取り時点を上回っていれば収益を得るが、下回っていればそのまま損失になる)という投機性の高い商品で、韓国当局は「危険性を説明していなかったのでは」という形で捜査をして、補填する方向に向かいたいらしい。
だが、これは徳政令に繋がる危険な発想で、年利4%超の金利で銀行融資を受けた小規模事業者に、1年間に払った利子の一部を銀行からキャッシュバックする徳政令政策を実施したばかり。
当然、そんなことをすれば経済の安定性というか信頼を失っていくので、外貨は更に逃げる結果に……。
とまあ、韓国経済が深刻な局面に来ているだけに、「思い切った政策」に踏み出す可能性があるわけだ。
北朝鮮経済は、既にもうガタガタだとされていて、両国とも「思い切ってしまう」というシナリオがあり得るんだよね。
今年5月は韓国の総選挙があって、現状のままだと与党大敗の可能性が高いと言われているだけに、危機感を煽って与党支持を得たいという思惑が出てこれば、更に危険性は増しそうである。
コメント
こんにちは。
正月早々、地震は来るわ。
距離的周辺国はみんな経済ガッタガタで、しかも例外なく反日。
※台湾も、全面的親日とは認めない。
正直、日本の置かれている状況は、イスラエルのそれと意味的には大差ないと思ってます。
※宗教的理由かどうかくらいの違い。
せめて、息子の受験が終わるまではおとなしくしててくれると良いのですが……
こんにちは。
記事にも書きましたが、結構不安定だと思いますよ、周辺国情勢は。
取り敢えずは1月13日近辺で何も起こらなければ良いのですが、北朝鮮がミサイル発射くらいはするかも知れません。困ったモノです。
>両国とも「思い切ってしまう」というシナリオ
そうなんだよね。これは自分も考えていた選択肢。
経済が破綻に近づいている韓国だから、究極の選択として考え得るんだよね。急激な出生率の低下も改善の見込みが立たないから、座して死を待つより、北朝鮮を併呑して韓国を再生するシナリオには魅力があるよね。
片や、北のドンは急いで足場固めをしているけど、北朝鮮も限界に近づいているからだろうね。
ただ、米国も支那も、半島で戦争が勃発するとて、自国のリソースを割きたくないだろうから「理解はする」けど「協力はしない」でしょうよ。
だから短期決戦だよ、電撃戦しかない!それなら北に分がありそうだが、人的資源的には、南には有り余っている男たちがいる。周辺諸国が手を出さなければ、ここらで”最終的決着”もアリだろうと思う。
あー、日本は国連軍ではないし、半島のケンカには無関係だから、始まったら即『中立宣言』しましょう。
あって欲しくないシナリオではありますが、偶発的な衝突から短期決戦というおかしな事態は……。
いや、ないことを祈りましょう。
そして、万が一発展したとしても、側からそっと見守るくらいで。
横合いから失礼します。
『中立宣言』、一朝事あれば即座にしたいところですが、在韓米軍の後方基地としての機能を在日米軍が持っている以上、難しいですよね。
「在日米軍は全てにおいて米国議会の決定によって行動し、日本国はこれに何一つとして関知も関与もしない」などというお為ごかしを唱えたとして、国連各国が飲んでくれるかどうか。脊髄反射で否定してくる常任理事国が二つありますし……
まあ、アメリカが様子見することは、同盟国である以上は難しい。
で、アメリカが動く以上は日本もバックアップとして動かねばならない。
そうすると、無関係ではいられないのが現実なんですよね。出来るだけ距離をとりたいというのが本音なんですが。