本日の記事はかなり胸くその悪い推論に至る可能性があるので、イスラエル関連のニュースを見て心を痛めている方にはご注意頂きたい。寧ろ、読まない方が良いかも知れない。
さて、予防線を張って置いてなんだが、コメント頂いた言葉から少し調べたみたいと思うことが出てきた。長いこと封鎖されて自由も制限されているガザ地区だが、その人口密度は極めて高いのが実情だ。
ガザ地区 “早産が増加”避難所で出産も 妊婦と赤ちゃん状況は
2023年11月2日 15時51分
ガザ地区への攻撃が激しくなる中、妊娠している女性や生まれてくる赤ちゃんの状況について女性や子どもを支援しているUNFPA=国連人口基金のパレスチナ事務所、ドミニク・アレン所長が今回、NHKのオンラインインタビューに応じました。
NHKニュースより
このNHKニュースは、戦闘が激しくなって早産が増えているとする内容を紹介しているのだが、人口増加の状況を確認すると、ガザ地区の人口は222万人で、2000年の2倍になったとされる。なかなか驚異的なスピードだ。
支援は「役に立っている」のか?
人口増加のスピード
ヨルダン川西岸地区でも、人口増加のスピードは速く、2000年の1.7倍になったと言われている。
だが、何故、こんなに人が増えたのか?鹿児島県の種子島くらいの大きさの地域に恐るべき勢いで人が増えている。20年で100万人以上の人口増加というのは、なかなか凄い。そして、その人口増加はガザ地区封鎖(2008年1月)より目立って増えている。
だが、調べてみたのだけれど、人口増加の理由について詳しく言及しているサイトは見当たらない。
よって、幾つかの記事からその事情を類推してみたい。
UNRWAはまた、ガザに住む約110万人に食料支援などを行っています。人口の8割は食料支援がないと生活が成り立たない状態だといいます。封鎖前の2000年当時は8万人未満の人しか食糧支援に頼っていなかったことから、現在と比較すると食糧支援に依存する人の数が明らかに増えたことがわかります。
Globe+より
治安がかなり悪く、労働環境も悪く失業率も高いこの地区で、一体何故こんなに人口が増えたのか。
特に、食糧支援に依存する人口が多く、人口の8割は食糧支援がないと生活が成り立たないのだとか。
出生率が高いことと子供の数が多いこと
出生率は2022年で3.9とかなり高い。このお陰で人口の半数近くが子供であるという。
これは2016年のガザ地区の年齢別人口のグラフだが、見事にピラミッド型になっていることが分かる。人口の半数が15歳以下の子供だと言うから、その歪さは理解出来るだろう。年齢中央値は18歳らしい。日本の年齢中央値は48.4歳(世界でもトップレベルの高齢国家だ)だから、その差は歴然だね。
とはいえ、そもそも中東全体では七割が25歳以下の若者だというから、中東全体もこのような傾向だといえるだろう。貧困国家では年齢中央値が20歳以下というのはさほど珍しくない。
言ってみれば、爆発的な人口増加が見られる地域で年齢中央値が低いのはある意味当然である。そして、それだけの数の子供が毎日のように生まれていることを意味する。
そうすると、ガザ地区への出入りは厳しく制限されていることと、高い出生率を維持していること、これが人口増加に繋がっているのだという風に理解出来る。
非常に大雑把な計算だが、ガザ地区の15歳から35歳までの女性の数は40万人程度と見込まれるので、生涯3.9人の子供をもうけるという計算で20年間で156万人ほど増える計算になる。「子供を産まない女性もいるかもしれない」というトンチンカンなことは言わないで欲しい。出生率とは、出生数を人口で割ることで求められるのだから、当然、子供を産まない女性の数を加味した数字となる。とはいえ、乱暴な計算なので別の角度からも計算してみよう。
数字から分かること
NHKニュースではこんな一節が報じられていた。
アレン所長によると、ガザ地区では現在およそ5万人の女性が妊娠中と推定され、1日におよそ150人が出産を予定しているとしています。
NHKニュースより
1日に150人増える計算だと、年間5万4750人。20年で110万人ほどになる。地域の実情から数%は亡くなってしまうとしても、2000年から100万人以上人口が増えてしまうという数字の裏付けが出来るわけだ。こちらもザックリした計算なので、「裏付け」というのは恥ずかしいのだが、なんとなく納得できる数字が出てしまうことはお分かり頂けただろう。
しかし、それだけの人口増加を支えるのには、当然、インフラが必須となる。
そこでこんなニュースが引っかかった。
アレン所長
「ふだん必要な物資の量は、ガザ地区全体で1日にトラック500台分以上と考えられていますが、いま実際に入ってきているトラックは20~30台ほど。その程度の支援物資ではまったく足りず、大幅に増やす必要があります。特に出産後の女性は子どもに授乳するために、一般の人よりも多くの水を必要とします。しかし、1~2本の小さなボトルに入った水しか得られない人もいて、その水さえも黒っぽかったり、塩分を含んでいたりすることがあります。それらが安全な飲料水か否か、私たちには確認できません。ガザ地区に、医薬品や物資を大量かつ緊急に届けなければなりません。
NHKニュースより
NHKニュースで報じられる情報から、普段はトラック500台分程度の支援物資がガザ地区に届けられていることが推測できる。
これの意味するところは、ガザ地区の猛烈な人口増加のスピードは、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に支えられているといっても良いだろう。
UNRWAとは
UNRWAは、第一次中東戦争後、1949年12月8日に採択された国連総会決議302(IV)により、パレスチナ難民のための救済と事業実施を目的として設置され、1950年5月1日に活動を開始しました。
UNRWAは、当時難民となった70万人のパレスチナ人とその子孫に対し、支援と保護を提供するために活動しています。パレスチナ難民という一つの難民グループに対し長期的支援を約束している点はUNRWA独特です。パレスチナ難民問題が依然解決されていないため、支援は今や四世代にわたります。
UNRWAの活動分野には、教育、保健、社会サービス 、難民キャンプのインフラ整備・環境改善、保護、小規模金融、緊急支援があります。
UNRWAのサイトより
なかなか手厚い支援が続けられているようで、支援事業に従事される方には頭が下がる思いではある。
UNRWAは5地域で702校を運営し、年間約55万人のパレスチナ難民の子どもたちに無料で初等教育を提供しているほか、次の教育・訓練施設を運営しています。
- 教員養成校2校(ヨルダン川西岸およびヨルダンに各1校):約2000人が教育学を学んでいます。
- 技能・職業訓練センター8校:約8000人のパレスチナ難民が様々な分野の技能・職業訓練や高等教育を受けています。
~~略~~
UNRWAは、特に脆弱な立場にあるパレスチナ難民に対し、能力開発と自立支援を行っています。支援対象者には、女性、子ども、障がい者、高齢者が含まれます。
UNRWAのサイトより
ただ、様々な支援はどういう結果を生み出したのか?というと、なかなか複雑な気持ちになる。
ハマス幹部は裕福だという噂
ハマスがテロ行為を実行した後に報じられたこのニュースなのだが、なんとも引っかかるニュースだ。
総資産6000億円 ハマスのトップ「5つ星豪華生活」 優雅な“安全圏”から攻撃見守る?
2023/10/19 18:24
■ハマスのトップ「5つ星豪華生活」
戦局の鍵を握るハマスのトップ。その居場所に批判が集まっています。
英 テレグラフ:「カタールで5つ星の豪華な生活をしている」
ガザからはるか離れたカタールで送る5つ星生活。知られざる実態とは。
■優雅な暮らし?総資産6000億円
軍事衝突の発端となったハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃。その様子をテレビで見つめる男性。微笑んでいるように見えます。イスマイル・ハニヤはガザを実効支配するハマスの最高指導者です。
~~略~~
防衛研究所 地域研究部アジア・アフリカ研究室 西野正巳主任研究官:「もちろん日常生活の情報はないです。(ハマスは現地で)テロリストじゃなく政治勢力として扱われている。平均的な日本人の基準から見たら裕福な暮らしを行っているとみられる」
組織のトップなだけに具体的な生活ぶりは分かりませんが、ハニヤ氏の推定資産は約40億ドル、日本円で約6000億円と報じられています。海外の要人ともカタールで会談を行っていることから、歓迎されているのは間違いなさそうです。
Yahooニュースより
ハマス幹部はガザ地区にはおらず、比較的裕福な暮らしをしているのだと言われている。事実だとすれば何とも腹立たしい話ではあるが、その原資となるのは世界各地に散らばるイスラム教徒達からの寄付金などであると言われている。また、イランからもかなりの額が支援されていると言われている。
本来ならばそのお金はハマスが使うのではなく、パレスチナの人々が使うハズのものだ。国際援助が100%パレスチナ人救援に使われていると信じるほど僕もおめでたくはないが、テロリスト養成に使われているとは余り信じたくはない。
が、そうだと推測するだけの材料は十分にあるのだ。
そしてここで注意して欲しいのは、「支援しなくて良い」などと言っているのではないという事だ。結果としてそうなっているのではないか?という単純な推測に過ぎない。
被害者の多くは子供
連日報道されるニュースの中で、被害者に関わるニュースもチラホラ見られる。
【25日詳細】ガザ地区の死者の多くが子ども
2023年10月25日 23時42分
イスラエル軍はパレスチナのガザ地区に25日にかけても激しい空爆を続けています。
今月7日からの一連の衝突で住民の犠牲が増え続けていて、子どもの死者は2300人を超えています。
~~略~~
ガザ地区の保健当局は今月7日に衝突が始まってからのガザ地区の死者は6546人に上り、このうち子どもが2704人を占めているとしています。
NHKニュースより
しかし前述した人口構成の話をベースに考えると、「死者の多くが子供(17歳以下)」という表現から受け取る意味合いも変わってくる(注:それが良いという意味ではない。そもそも子供の死亡は民間人が多数犠牲になっていることを意味しているので事態が深刻であることは事実である)。
戦闘の犠牲者が子供、という事実は唾棄すべきものであるが、民間人が多く犠牲になっているのであれば、子供(17歳以下)の犠牲が多いのは年齢構成からして当然起こりえる結果である(繰り返すが、それは許されないことだ)。
では、これほどまでにガザ地区が劣悪な環境になり、それでも人口増加が止まない理由は一体何なのか?といえば、国際社会による手厚い支援があったからなのではないか、という結論に至る。人の出入りが厳しく規制されている以上、中で増えたという結論にならなければおかしいのだから。
人が増えれば環境は悪化する。ガザ地区では、製造業も壊滅的だというから、殆どの物資は外から搬送されていることになるだろう。だが、それでも解決出来ない問題は出てくる。
居住スペースにも事欠く
その影響はこんな記事にも見られる。
フォトログ:人口増加のガザ、生者と死者の「土地争い」
2022年10月9日11:15 午前
口密度の高いパレスチナ自治区のガザ地区では、生者と死者のあいだで「土地争い」が生じている。住居を失った人々が地区内の墓地に居座る一方、当局は新築住宅の需要増大に頭を悩ませている。
ロイターより
ガザ地区では宗教の9割以上がイスラム教なので基本土葬なのだが、埋葬スペースが無くて苦労しているという話と、人口増加によって新築住宅を建てるスペースに事欠くという事情が作用した結果、大変なことになっているという記事だ。
この話、どうしてこうなってしまうのかと言えば、おそらくはガザ地区を統治しているであろうハマスが、何ら手を打っていないからなのだろう。
必要なことは国際社会がやってくれるのだ。
もちろん、自国だと主張するイスラエルも手が出せない場所であるが、本来であればその辺りについての交渉はイスラエルにも責任がある話ではある。
誤解しないで頂きたいのは、この記事では誰が悪いと断罪したいわけではない。しかし、ガザ地区は恐らく真っ当な統治がおこなわれておらず、様々な問題を抱えている。こういった側面に光を当ててみるに、パレスチナ問題の歪みというのは、非常に根深いものがあるような気がしてならない。
コメント
レイシスト認定を受けると困るので、あくまで「仮定のフィクション」としてお話いたします。
とある青年がボランティアに誘われて、
アフリカの難民キャンプへ行った。
どうも子供が多く、とくに女児が目立ったという。で、幾つかのキャンプを巡り歩くうちに青年はふと感じた。
キャンプの状況が劣悪になるほど、親は生気がなく、女児の死亡率は高く、15歳前後の少年が元気で生存率が高い。
そこで、ある仮説を立てた。
「それは自然の摂理に依る事では?」と考えたのです。
曰く、親たちは歳を食っていて、難民キャンプから移民として新しい国や環境で、人生を再構築するエネルギーが無い
女児たちは、あと10年もしないうちに性的に成熟し、ポロポロと子供を産み始める。とうぜん、生産してないキャンプに与えられた資源の消費速度を上げる。
少年は未だ頭が固まっておらず、新しい環境や言語、習慣や仕事を覚える事が出来、本格的な生殖年齢に達するには未だ間がある。また現時点でそれを我慢きても、10年後でも生殖能力は衰えてない。
かように考えると、元気に生きているのが思春期の少年なのは自然の摂理かと。
自然淘汰説ですね。
この「フィクション」に妥当性があるならば、以下とも言えるかと。
人も過酷な状況では、自然の淘汰が及ぶようになる。資源の少ない時に消費が増えれば共倒れたからである。
しかし、この状況に「人為的な力(支援物資)」が働くと、人が生命として持っているスイッチが入らない。
そして不自然に増えてゆく……と。
確か、ナイジェリアでそのような事件がありましたね。
https://www.afpbb.com/articles/-/2803663
子供達が労働力となり得る世界では、割とある話なのかも知れませんね。
おそらく食料供給過多による残りのリソースをめぐるチキンレースになってるんだと思います。
生物は環境と食糧さえあれば増えますが、人間には最低限の生活の為の衣食住や娯楽が必要になります。
貧困国で人口が増える要因としては子供を労働力としてみている場合がありますが、食料以外のリソースが限られた環境の場合子供を無理にでも増やして限られたリソースの取り合いが起きているのではと考えています。
また医療面の支援による小児死亡率の低下や自身の生命が脅かされる環境において現れる生存本能によるものも関係がありそうな気がしました。
娯楽、の可能性はあるんでしょうけれど、どちらかというとイスラム教の教義の方が影響している気もします。
聖書でしたっけ「産めよ増やせよ地に満ちよ」と書かれているのは。
イスラム教も、子供を増やすことを推奨していた様に思いますから、本能的なものよりも宗教的側面の方が影響が強いようには思います。これは宗教に根差す話というよりは、どちらかと言うと教育に根ざす話という意味です。宗教国家ではどうしても教育の下敷きに宗教的価値観が入ってしまうことを避けられませんからね。
木霊様 皆様 おはようございます。
人口問題をトピック取り上げ頂きありがとうございます。
人口問題は今回の問題の主因と言えるか自信はなくなっていますが、問題の一端であろうとは今でも思っています。
なにより「狭い土地での人口爆発問題」には過去から解決方法・例あって主に4つ
(短絡的・暴力的なモノから)
1.人を減らす 2.領土を広げる 3.必需品の援助を受ける 4.必需品を外から買う
まあ
1.は非道
2.は侵略
で現代じゃ不法とされる解決策ですし、成功しても代償が大きい
(西ローマ帝国滅亡とか)(が、ネタニヤフ・ハマスはこれがしたいようです)
3.必需品の援助を受ける
は今のガサの状況。。だけど本来これは緊急避難的な対策のはず
4.必需品を外から買う
ガザのような「過密都市」が単独で食ってくにはこれが成功例が多い
ただし、買うためのお金を、少ない土地で稼ぐ手立てが必要。
この手立ての主な例は 「中継貿易」や「金融」「観光」 シンガポール・香港とか
シロート考えだと、
・ガザは封鎖されてなければ「中継貿易」にも良い立地だし、
・ヨルダン川西岸「エルサレム」は
イスラエル・パレスチナが手を取り合うことが出来ればユダヤ・キリスト・イスラム共通の聖地 :世界最大の巡礼・観光地になり得る。
ポテンシャルはあると思うのだけどなあ
こんにちは。
人口問題は、今回の問題に直結していると言えないまでも、環境構築に大きな影響を与えている可能性は感じました。
それはそれとしてガザの問題解消というのは、そもそも統治機構が満足に機能していないから難しいのだと思います。
その辺りが解消できればよいのですけれどね。
BOOK様へ。敬意を込めて。
私も感情を剥き出しにし過ぎました。
そして少し貴兄に感動しました。貴方はいわゆるパヨク的な知識人じゃない。
これは私から謝罪します。
理由は、「解らない事を解ったかに語る事の怖さ」を謙虚に認めなさる事。
これは普通の人間(内分泌による感情に左右される)にはなかなかできない。
私も含め、人は感情に振り回される。
そして(ある内容について)知らない事を、知らないと素直に認める。
それは人格と冷静さが備わねば出来ないものなんです。かつて終末期病棟に務めた時に、人が死という不可避な現実を認めまいとして苦悩する姿を何度も見ましたから。でも普通の人間でも、ギリギリの最後には認めて呑み込む勇気を発揮する姿も何度も見ました。
イスラエルもパレスチナも、市民は死の恐怖に直面してます。どちらの側も、
そのリーダーたちが「現実を直視する勇気」を持つことを願ってやみません。
とはいえ……ムリでしょうね。悲しいかな。認めて持った理想やかけてきた仲間の血を捨てるならば、それならば最後まで貫いて滅ぶので構わん。そういう結論を出すのがリーダーになる者の性ですから。終戦時の昭和天皇の敗けを認める御聖断は、陛下が本当の権力者ではなく、
しかし日本の代表として犠牲になる覚悟だったからこそ下せたと言えます。
陛下は最初から全てを、(自分の責任でもないのに)失う覚悟であらせられた。
その潔さは実際の最高指揮官ではなかったからこその犠牲精神(一種の国民の為の殉教)だったのでしょう。
それをネタニヤフ氏や、まして海外で良い暮らししているハマス幹部に求めるのは無理なのでしょうね。悲しいかな。
3ヶ月とイスラエル軍部は言ってますが、
ガスでも使わない限り、半年は掛かると私は思います。予備兵ばかりのイスラエルがそれだけもつか?というと微妙。
その時に核カードを使うかどうか、そこは解らないです。ですが、あの文化遺産相の失言が、今後、アラブ世界の核武装へと繋がるのは確率が高い。
パレスチナをすり潰す事が出来ても、いずれ中東で核戦争が起きるのは避けられないのではないかと思ってます。
では、最後に貴兄の謝罪は勇気のあるお言葉と思ってる事をお伝えして終わります。
こんにちは。
Q:何故、人口が増えるか(=子供が生まれるか)?
A:そりゃ、他にすることがなきゃ、励むしか……
Q:支援金の行き先は?
A:例え正しく難民に届いたとしても、第一世代はともかく、第二世代以降は「金は空から降ってくる」と認識してしまう確率が非常に高い。そして、「降ってこなくなった≒誰かが搾取している」になり、搾取しているのが自分達のトップだと疑う事は宗教上あり得ない(ここが洗脳のミソ)ので、「異教徒が我々を差別している」の図式がたやすく、それも衝動的に行動しやすい青少年期に刷り込まれ、以降マインドセットとして定着する。その結果はいわずもがな。
今目の前で飢えている子供を救うな、と言う事は出来ないし、当方もその場に居れば救うでしょう。
が、長期的に、それが恒常化し、そこに何らかの利権構造が組み込まれているとしたら。
正論でいえば、難民側の自浄作用を期待する処ですが、そんなもの期待するだけ無駄なので、業を煮やして根絶やしに……というのは、短絡的すぎますが理解出来る所でもあります。
この問題は(これに限らないが)「全ての陣営が納得する解決は不可能」な命題です。
ただし、明確に現状に寄生している宿痾を切り取ることだけは、なんとしても成し遂げないといけないとは思います。イスラエルのそれは、その決意は買うがやり方はスマートとは言えませんが……
こんにちは。
記事を書いていて絶望的な気分になったのは、第2次世界大戦の後70年経過する間、欧米人の贖罪意識を慰めるためだけに支援が続けられてきた訳です。それが適切であったならば良いのですが、どうにも歪んだ結果を生み出しているような気がしてならないですね。
イスラエル政府の決断、ある意味理解出来るところがなんとも度し難いです。
七面鳥様。
相変わらずキレキレに鋭い考察すね。
なんで「異教徒の仕業」になるかを、
リアルに考察なされてる。
また「降ってくる援助物資」の概念って、
まんまカーゴカルトですね。
ニューギニアでも近代化についてゆけない居留地の先住民が、カーゴカルトにハマり、暴動に発展したケースがある。
最新鋭の設備を持った病院の近くで、いつもは白衣を着ている看護師が、いきなりもろ肌脱いで石槍や棍棒を持って、暴動に参加しちゃた話を、現地で見た精神科医が書いてますね。中公新書だったかな。あ然とした読後感を憶えてます。
野蛮と言うよりも、背景に貴兄の推察するような仕組みがあるんだと思うです。
>カーゴカルト
残念ながら、「約束の地」には「大いなる仮面」もコドワも居ないんですな、これが。
アエンなら掃いて捨てるほど居るのに……
ンバギもいませんな(笑)
オンゴロの仮面ネタに久しぶりに出会った。あとハインラインの引用は良かったですよ。そこベトナムの頃に変動するアメリカ社会を捉えた海軍退役ハインライン中尉の本音ですからねぇ。
その頃のサブカルを観ると、
ダーティハリーで、シリアルキラーがマスゴミを利用して、警察を牽制するとか、今そこにあるような現象が見られますね。周回遅れで米国が上陸するてのは、ジャニーズ観てても感じます。
なんかアサヒが先頭に立って「宗教問題じゃない」とガザ戦争をホザいてます。
そういう形にしたいという米国の民主党の思惑が見える。マスゴミって民主党支持一択ですからねぇ。