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広がる熊被害とその対策、そして「クマを殺さないで」という声

報道
この記事は約14分で読めます。

あまり積極的に取り上げる積りはなかったんだけど、ちょっと気が変わったので少しだけ。

[論説]後を絶たない熊被害 政府主導で実効策急げ

2023年11月14日

11月に入っても熊の被害が後を絶たない。冬眠の時期は近づくが、引き続き警戒が必要だ。北海道や東北の知事らは、国に対し、熊対策への支援を要請した。現場からは、狩猟者の高齢化が進み、捕獲体制は「崩壊の危機」との声も挙がる。政府主導で実効性ある熊対策を急ぐべきだ。

日本農業新聞より

ちょっと変わったニュースソースなのだが、「クマが来たー」「怖いー」位しか書いていない多くのメディアに触れる気はないし、「殺すな」「可哀そう」というのはもっと触れる気になれない。

熊は「悪」ではないんだけど、人に優しいわけじゃない

人と熊は共存できない

今年は特に熊被害が多いのだけれど、5人も死亡しているし、住宅街に顔を出すような事態になっている。異常事態と言っていいだろう。

環境省によると、今年は4~10月にかけて全国で180人が熊の被害に遭い、うち5人が死亡。統計開始以来、最多を記録した。屋外での作業が多い農家にとって気が抜けない。例年なら11月は、熊が順次冬眠に入る傾向にあるが、いまだに目撃や被害の情報が寄せられている。

日本農業新聞より

今年が取り立てて多いのか?ということについては、マスコミはロクなデータを出さないので、環境省のサイトで調べてみた。

なるほど、現時点で過去最大の被害となっているね。

日本に住む野生動物の中でもトップレベルの脅威が熊である。武器を持っていても一般人が熊に立ち向かうというのは、あまり考えられない。共存するのは不可能だよね。別れて暮らすしかないのだ。

餌となるどんぐりの凶作

で、その原因は「どんぐりの凶作」だということなんだけど。

なぜ、ここまで被害が多発するのか。今季は餌となるドングリが凶作であることに加え、人を恐れない熊の出現が背景にある。東京農業大学の山崎晃司教授によると熊は11月以降、山に餌がないと諦めて順次冬眠に入るが、人を恐れない熊は、農作物の残さや実が着いたまま放置された果樹があると、それらを求めて動き回り冬眠が遅れる可能性があるという。

被害を防ぐために、必要なのは「熊を近づけない環境づくり」だ。冬眠に入るまで最大限警戒し、地域を挙げて対応に当たりたい。農作物の残さや放任果樹など熊を誘う原因を除去しよう。

日本農業新聞より

ふむふむ。

これは上毛新聞の紹介しているデータだが、確かに一見すると相関関係はありそうだ。

クマ出没の危険増 ドングリ不作で餌求め人里に 群馬県が注意呼びかけ

2023/9/29 06:00

クマの餌となるドングリ(堅果類)について、群馬県鳥獣被害対策支援センターは28日、今年は「不作」だとする調査結果を発表した。不作は2年連続で、2013年以降で5度目。クマは冬眠に備えて9~11月に食欲が増すため、秋から冬にかけての重要な食料となる堅果類の実りが悪いと、餌を求めて人里に出没する危険性が高まる。同センターは「市町村などが提供する出没情報に注意してほしい」と呼びかけている。

~~略~~

13年以降では不作が5度と最も多く、並作4度、豊作と凶作がそれぞれ1度だった。同センターは2年連続で不作となった明確な原因は分からないとした上で、「受粉期などに雨が多いと実が付きにくくなるほか、植物自体にも豊凶の周期がある」としている。

上毛新聞より

しかし、ドングリが不作になる理由というのはイマイチ良く分かっていないらしい。

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林野を破壊する勢力

そういえば、太陽光発電パネルの設置で昨今はかなり問題になっているね。

傾斜地の太陽光発電230か所、パネル崩落のリスク…土砂災害警戒区域内・住宅近くに設置

2023/05/14 08:02

山の傾斜地に太陽光発電施設が相次いで設置され、豪雨災害などによるパネル崩落が懸念されている。読売新聞の調査では、全国の太陽光施設のうち、「土砂災害警戒区域」内に立地し、近くに住宅などが存在するものが230か所以上、確認された。一部の自治体では、リスクの高い場所への設置を禁止する動きがあり、国も規制のあり方を検討している。

讀賣新聞より

この記事にはこんな写真が紹介されていた。

令和2年の西日本豪雨の時の写真なんだそうな。コレの他にも2021年7月3日に熱海で発生した土石流も、太陽光発電パネル犯人説が出ていた。

結論的には「土石流発生と直接的な因果関係はない」というモノだったんだけど、どうも最近のメディアは太陽光発電を悪者にするのはタブーという扱いのような気がしていて、本当に真相究明がなされたのかは気になるところ。

んで、熊の記事に何故こんな話を書いたかというと、今まで森林開発を放棄してきた日本がいきなり山肌を削って太陽光発電パネルを設置するような暴挙に出た結果色々なトラブルがでている。そして、その話は熊被害と無関係なんかい、という事を言いたいのである。もちろん直接因果関係があるとは思わないが。

https://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/keieikanri/attach/pdf/sinrinkeieikanriseido-88.pdf

ただ、日本林野庁がこんなパンフレットを出している程度には、日本の林野は放置されている。木材需要が輸入木材に押されてしまって細り、日本の林業は今や絶滅危惧される業種になってしまっている。つまり山に手が入っていないという意味でもある。

ウッドショック問題が過ぎ去って再び国内木材動向は低調であるので、一時的に回復した林業需要も復活ということは無いんだろう。多分、また見向きもされなくなる方向なんだろうと思う。

「ウッドショック」収束へ 気をもむ関係者 国内外で需要減、価格下落|あなたの静岡新聞
約2年前にウッドショックと呼ばれた木材の深刻な供給不足が一転、国内外での需要減速で供給超過に陥っている。今年は輸入量が減少しているものの国産材の荷動きは鈍く、木…

そうすると、林野の手入れもされないままが続く。しかし、良くも悪くも山野の手入れをしないと、トラブルの発生の前兆を捉えることもできない。集中豪雨が多発するようになったから水害が発生し易くなっている、気候変動ガーと吹き上がる方もいるんだけど、手入れしていないこともかなり影響しているんじゃないですかね?まあ、憶測だけれども。

少なくとも放置は悪手なんではないかな。というか、森林環境税を取ってるんだから、キチンと使えや。

森林を活かすしくみ 森林環境税・森林環境譲与税:林野庁

林野庁はそういう認識があるのかな。

狩猟免許取得数の増加

話は変わって。

クマ被害の影響?北海道で「狩猟免許試験」に応募殺到 若年層&女性増加「いつまでも人任せにできない」

11/13(月) 20:45

ヒグマの出没が相次ぐ北海道で、狩猟免許試験の事前申請の抽選に落ちたものの追加で受験できるようになったと、X(旧ツイッター)上で投稿があり、注目を集めている。

抽選になったのは、若者などの希望者が以前より多かったためと、北海道の野生動物対策課が取材に説明した。なぜハンターを目指す人が増えたのか、関係者に取材した。

Yahooニュースより

なんと、今年に入って狩猟免許試験が人気なんだとか。まあ、一過性のものなんだろうけれど、少しでもこうやって気にする人が増えることは良いことなんじゃないかと。

ただ、狩猟する人が増えたところで、おそらくは直接被害に遭われる方も出るんじゃ無いかと思う。これは後で紹介する環境省の出したマニュアルにも最後の方で触れられているんだけどリスクの方が大きいんだよね、狩猟って。リターンは少ないから、よっぽど趣味でやれる人じゃないと続かないと思うんだ。

一方でこんなニュースが。

自衛隊にクマ襲来 その対応の法的根拠は何になる? 武器使用が認められるにも条件アリ

2021.06.20

2021年6月18日(金)の早朝、北海道札幌市東区の住宅街に体長1.5mほどとみられるクマが出没しました。移動しつつ近隣住民にケガを負わせるなどした後、陸上自衛隊 丘珠駐屯地の正門から内部に侵入、そこでクマの侵入を防ぐべく門を閉じようとした40代の男性隊員が襲われ、軽傷を負いました。そして午前11時過ぎに、駐屯地の飛行場である丘珠空港の敷地内にいたクマに対して猟友会のハンターが猟銃を発砲し、これを駆除しました。

乗り物ニュースより

これは熊が自衛隊駐屯地の敷地内に侵入したときに、ハンターに退治して貰った話だ。実は、自衛隊を熊狩りに参加させた事例が1961年と1962年にあって、災害派遣扱いであったようだ。ただ、効果が上げられたというほどではなかった模様。

引用記事にもあるんだけど、法律的な問題と技術的な問題があるので、仕方がないよね。そもそも本職じゃない。

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被害の対策はあるのか

熊対策グッズが売れる

とまあ、色々書いたんだけど、実害がある以上は対策を必要とする。

クマ対策グッズ 各地で大幅売り上げ増

2023年10月19日 19時26分 

クマによる被害や出没情報が相次いでいることから、クマ対策グッズが各地で例年にない売れ行きとなっています。

NHKニュースより

こういう商売も成り立つほどニュースによる影響はあるようなんだけど、個人で出来ることは「音を出すグッズ」を持つという事くらいしかない。

行政がやれることは注意喚起だろうね。

環境省のマニュアル

環境省はこんなマニュアルを出しているんだけど、これがまた物議を醸しそうな内容で。14年ぶりの改訂版なんだって。

https://www.env.go.jp/nature/choju/docs/docs5-4a/pdfs/manual_full.pdf

何というか、全国津々浦々に適用しようとして、無理した感じが出ている。

出没を抑制するためには、誘引物の除去や管理、侵入しにくい環境の整備が必要です。出没した個体に対しては、事前に対応の方針と体制を整えた上で、追い払いや捕獲等の方法を出没状況に応じて判断します。

環境省の資料より

まあ、このマニュアルは今回の事態を前提にして作られたわけではないので、突っ込みはちょっと見当違いなんだけど、昨今問題になっているのはゾーニングが崩壊したという話からのスタートなんだよね。人の生活圏内に熊が入ってきている!という話だから。

市街地に出没があった場合、県、市町村、警察、関係団体(猟友会等)が対応にあたるが、主たる現地対応(注意喚起、追い払い・捕獲、安全確保等)は市町村が行っている。

環境省の資料より

で、熊発見が為された時に、真っ先に連絡が行くのが地方行政で、市町村レベルでヤレという事になっている。だけれども、実際に対処が出来るのは猟友会で、警察は住民の避難誘導とかが関の山なんだよね。「地域の実情に応じた適切な人材を配置することが重要」とか言われましても。初動では、警察に連絡が行くらしいんだけどね。

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予防は大切

で、ゾーニングするために、熊の誘引物質を熊の生活圏から近いところに置くなとか、緩衝地帯を作れとか、まあ必要であることは分かるんだけれども、地方はそんな予算ないんだよね。その為の森林環境税というヤツかも知れないけれども。

あと、72P~105Pの「クマ類に遭遇した際にとるべき行動」からの内容はかなり為になった。尤も(5)の「クマ撃退スプレーによる撃退」の項目は寧ろ宜しくないと思ったけれども。至近距離でしか使えないアイテムを推すな。

こういった知識の拡散というのは、行政としては積極的にやるべきだと思うんだ。

じゃあ、何がダメかというと、コメントでも頂いたんだけど、警官に対応を任せるという発想がダメだと思うんだ。ライオットシールド(防護盾)とか無いよりはあった方が良いけど、あれで対応出来ると思われるような書き方は止めるべき。大きい個体に遭遇したら、盾ごと持ってかれるんだが。

まあ、全国に向けて作った内容だと思うから、地域によっては随分違うんだろうけどさ。危険なヒグマの住む北海道ではやっぱり温度感は違う。

ヒグマ管理の計画・方針等 - 環境生活部自然環境局
ヒグマの保護管理 ヒグマは日本に生息する陸上動物の中では最も大きく、国内では北海道のみに生息する、北海道の生態系を...

直接的な書き方じゃないんだけど、「問題行動個体」の特定とその「駆除」するのは仕方ないよねというスタンスである。問題行動を起こすヤツは積極的に排除することも「予防」にはなるよね。

何しろ、北海道に生息するヒグマは、本州にいるツキノワグマに比べて一回り大きく、記録に残っている個体では体長2.4mを超えるモノ、体重500kgを超えるモノが存在する。なお、この「体長」というのは、立ち上がったときの高さではない。

三毛別羆事件(大正4年12月9日~12月14日)という有名な事件があるが、これの実物大のモニュメントが苫前村に設置されている模様。

吻端から後足の踵までの長さ2.7m(体長ではなく立ち上がった時の大きさとなる)で、体重は350kgあったというから目撃したらトラウマものである。福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件(昭和45年7月)も有名だが、こちらは体重130kg程度の小型のクマだったとされ、それでも3名の犠牲者を出している。小さくても人間が素手で立ち向かうことのできる相手ではないというわけだ。

「殺すな」とクレーム電話してくるヤツは、熊を何だと思っているんだろう。

短期的には駆除チームを編成して法整備をする必要が

さて、こうした経験則から「対策」を考えるに、短期的には駆除チームを編成して対応するしかないだろう。それも、市町村レベルの地方自治体主導ではなくて県単位で複数のスペシャリストを養成することと、街中で熊の目撃事案が発生した場合には即時武器が使えるような法整備が必須だと思う。

クマ駆除に「武器を使うのは卑怯」「素手で対応しろ」など…新潟にも数十件の“苦情電話”で業務に支障

11/13(月) 18:44配信

~~略~~

新潟県や新発田市などでも「殺処分するな」「武器を使うのは卑怯だ」「素手で対応しろ」などと苦情の電話が県外から数十件寄せられていて、業務に支障が出ていると言います。

【岩手県 達増拓也 知事】 「法に基づいて適正に行われた捕獲に関して非難が殺到することがないよう、有害鳥獣捕獲の必要性などを(国が)アピールしてくださいとお願いした」

Yahooニュースより

また、こういうアホなご意見に法的に業務妨害の罪に問えるような(実際は出来る)態勢を整えるべきだろう。岩手県の知事の主張は全く正しい。

尤も、熊被害が深刻な地域では既に対策チームが作られているんだけど、彼らの権限は極めて限定的である。熊対策のために彼らの判断で駆除できるような態勢を整えるべきだろう。

なお、環境省のマニュアルには麻酔銃を使った捕獲と放獣についての項目があるのだが、これは現実的ではない。これをイラスト化した秀逸なものがあるので、参考に紹介しておく。

実際に麻酔銃を使って対処した事例はあるんだけど、相当な練度のスペシャリストでないと実現できないかなり限定的な話だって説明であり、小型の熊ならともかく体重の重い熊には麻酔を使えというのは「死ね」と言っているに等しい。

だからこそ、スペシャリストの養成は別途必要なんだと思う。

警察にお任せするしかない地域もあるんだけど、多分、そのままだと死者が出る。いま、死者が出ていないのは幸運なことではあるが、殉職者が出ないうちに手を打つべきである。猟友会は高齢化が進んでいるので、民間頼みという考え方は止めた方が良いだろう。

長期的なアプローチは困難

一方で、長期的には林野の管理を前提に社会構造全体を見直してくアプローチが必要で、簡単ではない。どういうことかというと、環境省のマニュアルにも出ているんだけど、以下のような問題が指摘されている。

  • 過疎化地域の放棄耕作地や手入れされていない果樹が、野生動物を誘引する
  • 林野と居住地域の境界が曖昧になっている
  • 野生動物が人間を怖がらないような環境が増えている
  • キャンプ地など野生動物が入り込みやすい環境での熊目撃情報が増えている
  • 山歩きなどのトレンドが広がった結果、熊に対する知識のない人が山に入るケースが増えている

つまり、ゾーンニングを推奨している環境省のマニュアルは、かなり理想論が含まれていて現実に即していない部分があるってことだ。麻酔銃を使う話もそうなんだけどさ。

ただ、長期的にはゾーンニングをしていかねばならず、その為の制度設計やグランドデザインは県を跨ぐ話になる。そうすると、法的な縛りも足を引っ張るようになるので、都道府県の首長が連携しながら対策を立てていく必要があり、熊被害の多発している所は連携していけるような体制を整えていく必要がある。

それと共に、林野の手入れというのはやっぱり考えていく必要があって、熊被害との関係があるなしに関わらず、というか関係があるのであればなおさら、広域連携をしながら対策をやっていかねばならない。

そういうことの司令塔を必要としていて、それが環境省にできるのか?というところが一番の問題なのだと思う。長期的な話はフワッとしたことしか書けないのだけれども、地域性がある話なのでなかなかコレという対策は書けないんだよね。

追記

そうそう、費用のことを書くの忘れていた。

クマ討伐隊「パートに命かけられない」OSO越えクマも【詳細版】
アナウンス:「この地区において、クマが目撃されています」

趣味の範疇でしかできない狩猟者にも、害獣扱いになった野生生物を捕獲して報告すると、一応、報酬らしきモノは出る。だけど、すすめの涙である。この辺りは改善しないとやってくれる人居なくなるよ。

資格が無いと出来ない仕事なんだから、この程度の端金で命を賭けろ、銃や弾丸、その他の装備は慈悲で負担してね、ではなかなか。結局、ボランティアなんだよね、現状では。

コメント

  1. アバター 山童 より:

    こんばんは。取り上げていただいてありがとうございます。問題の大事なところは木霊様がカバーされてます。
    熊は悪ではないが人に優しくもない…は
    名言です。
    んで、各論となると「麻酔銃はアテにならない」旨も説明して下さってるので、
    さて何を書くべきか……。
    先ず「理想のタイプ」の麻酔だと、撃つ者の安全を考えると。熊ショック死しますね。神経毒だってまわるのに時間がかかるんだから。象がコロリゆくような麻酔剤と量になる。
    記事にもある射程距離だと、2.3秒で目前であり、逃げる間もない。もともと麻酔弾は、捕獲して発振器を取り付けるような場合の代物で、治安上の出動みたいな事案に用いるものではないんですね。
    現実論として射殺しかない!
    で、太陽光パネル説となると、熊を囲い込んでる可能性は否定できないが、アレが主因なのかと言うと、そうは思えんですね。広さが限定的だもの。
    過疎化した里に、放置された果樹や栗などがあるてのは事実です。かなりウエイト大きい。ただ、廃村の元所有者に伐採しろとも言えないし、高齢化した過疎地のご老人に求めたら被害者を増やすだけ。そこへ来てハンターへの締めつけがキツイ国でして日本は年々にハンターが減ってる。
    どうともならんのですよ。
    里のリエゾンの草刈り、伐採したとして、それでも昔に比べ足らないものかある。それは犬。さらに野犬!
    野犬って実は熊にも苦手な生物てす。
    熊の方が単独では強いが、犬は群れを成して襲う。野生獣には病院も薬局もないですから、小さな傷が行動制限して餓死に繋がるリスクある。なので群れで襲ってくる獣には猛獣でも弱い。
    かといって……野山に野犬を増やすわけにはゆかないし。
    考えられるとしたら、里に飼われる家犬は放し飼いOKにして、里に侵入したら集団で威嚇する事を可能にする…なんですが。それもまぁ……ムリぽいなぁ。

    熊スプレーなんですが、あれって最後の手段てして。木の幹を抱えて腹を護り、
    至近まで接近してきた熊に発射する。ホントに最後の手段なんですよ。警察官の拳銃みたなもん。全体的な解決手段にはとうていならない!
    とまぁ、対処療法しかないんですねぇ。

    とりあえずドングリ運びして、熊殺すなとバカを誘導してる疑いのある、日本熊森協会とかなんとかして欲しいです。

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      麻酔銃の射程が思いの外短いことと、熊撃退スプレーは完全に至近距離(せいぜい3m)での使用なので、最終手段であって、上手く行けば重傷を避けられるくらいの意味合いしかないことは、記事を書いていて改めて思い知らされました。だから持ち歩くことを否定はしないんですが、自爆するリスク(風下にいると自分が喰らう)もあることは知っておかないと不味いですね。

      太陽光パネルの話は、山の手入れが為されていないこととセットの話なので、主原因であるとは考えていません。もともと太陽光発電って「メンテナンスフリーで電気が得られる」という宣伝(実際は違う)なされて広がっていますから、山を放置している地主が「ちょっとお金になるかな」くらいの気持ちでやっている話なんですよね。非常に筋が悪いことだと捉えています。

      ドングリをばらまいている団体、結局、人の入れるところにドングリをばらまくので、どちらかというと誘因する原因になっていると思います。富士山にばらまいた人もいたようで、悪意すら感じます。

  2. アバター 砂漠の男 より:

    熊被害発生の根本的な理由は、「林野と居住地域の境界が曖昧になっている」=『里山の消失』だろうね。高齢化でみんな都市部に降りてくるから、里山が限界集落になって機能していない。いまの日本には山に入る仕事がほとんど無いから、こういう事態は避けがたい。逆に人間のほうがキャンプ場を造ったりして、山奥に入り込むことも遭遇の原因だろうね。
    アルピニストの野口健君が言うように、”泣きながら(熊さっ処分の)苦情電話をされる方は、森づくりにご協力ください”は正しいね。

    • 木霊 木霊 より:

      熊が生息する地域と、人が住む地域をしっかりと分けることは大切なんですが、なかなか分けることは難しいです。
      里山の消失もかなり問題ですよね。他の野生動物もうろうろするようで、山間に住む方(ハンターをやっている親戚ですが)に話を聞くと、かなりの食害が出ているようです。山に入る人が減ったことは人の気配のしない森になったという意味でもあります。そうしたことも境界を曖昧にする要因なのでしょう。

      野口氏の主張は正論であります。是非ともクレーマーは口だけではなく金も出して欲しいものであります。そういう意味で、記事でも紹介しましたが狩猟資格試験を受ける人が増えたことは喜ばしい事だと思います。……僕も受けてみようかな。

    • アバター 七面鳥 より:

      横合いから失礼。

      >森づくりにご協力ください

      富士山の森林限界の上にどんぐりぶちまけたバカが居るみたいですね。

      本当に、ああいう人達は短絡的でダメ。

  3. アバター 匿名 より:

    原因

     キョン等もそうですが、野犬が減った(狂犬病対策で撲滅した)のが原因と言う方や、そもそも数十年レンジで見れば野生動物のこの程度のテリトリー変化は特別な現象でも何でもないと言う方も。。。ならば数十年レンジの調査研究の後じゃないと、原因は判明しないかも知れませんね。

    駆除の善し悪し

     スズメバチや毒蛇(ハブ等)の駆除と同じことと思うけど、反対派ってのはプーさんのお仲間が傷つくのを黙認すると粛清くらうような方々なのだろうか?

    人命重視の駆除&熊害予防

    ・人命重視:
       圧倒的火力が有効? (???)
    ・熊害予防:
       見せしめ死骸つるし。バルカン/ガトリングのような「超」連射型の機関砲で熊を「引き裂く」熊はそれが効くぐらい知能は高いはず。ハチの巣死骸は銃器知識がないと殺された感がよくわからないような気がする。(気がするだけ)

     –> 自衛隊さんにお願いできる法改正は必要でしょうねぇ。

    • 木霊 木霊 より:

      野犬が減ったことで他の野生動物が増えたってな話は、キョンだけでなくハクビシンやイタチなんかの小型の動物が増えたことと関係しているのでしょうね。明確な因果関係は分かりませんが、だから野犬を増やそう、外飼いの犬を増やそうという話にもならないのであります。

      スズメバチ駆除や毒蛇の駆除事態も、なかなか難しい問題があるそうで、簡単に1つの種を絶滅させると他に影響が波及する可能性があるってなことになるらしく、失敗の事例は暇がありませんね。ニホンオオカミは絶滅してしまいましたが、彼らが残っていたらまた違ったかも知れません。

      自衛隊にお願いするのは……、無理があるんじゃないでしょうかね。ハンターを兼業して貰うというのはアリかも知れませんが。

  4. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。
    情報としては、木霊さんがほぼ全部出していただいているので。

    正直な話。
    今ほど、銃の免許を取っていないことを悔やむ日々はなかったです。
    ※カミサンがダメというので取ってない。
    ※オヤジが持ってたので、一通り色々知ってます、狩猟免許とかも。

    持ってれば、手弁当で馳せ参じるのに……と夜な夜な涙で枕を濡らしています(違

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。
      猟銃免許は取ることだけならなんとかなりそうですが、猟銃の保管とかそういう話になるとなかなか家族の了解が得られないと難しいですね。
      罠ならワンチャン。

  5. アバター 山童 より:

    違法なんですが……コレもう口発破しかないんでないかなぁ。噛むと破裂して顎をふっとばす罠ですが。間違いなく殺しますが、射殺と違いハンターのリスクが少なくて済む。
    まぁ法改正が必要ですし、間違いなく愛護団体が騒ぎますけれどね。
    現況、対人負傷リスクを避けるには、爆薬式の罠しかないと思います。毒殺はムリと思います。臭覚で気づく。
    すると物理攻撃で地雷型になる。人がかかるリスクを引いて考察すると、噛むと爆発する口発破になるかと。

    • 木霊 木霊 より:

      口発破ですか、それはまた過激な。
      効果はありそうですけど、SNSとかに流れたら凄いことになりそうですね。

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