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女性の専用スペースを確保する議連創設!自民党で

報道
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ばっかじゃないの!

<独自>トイレ、浴場…女性の専用スペース確保へ 自民保守派が議連創設

2023/6/16 10:56

LGBTなど性的少数者への理解増進法案を巡り、自民党の有志議員がトイレや浴場などの「女性専用スペース」を確保するための法整備に向け、議員連盟を立ち上げることが15日、分かった。発起人として西村康稔経済産業相や世耕弘成参院幹事長、橋本聖子参院議員ら50人超が参加する。16日に党本部で会合を開き、活動方針を確認する。

産経新聞より

議連を作るということは、もう、ある意味仕方がないんだ。

ため息が出るような議連が立ち上げられる

本会議通過と退席・欠席

もう、こんなの記事にしたくなかったんだけど、散々突っ込んできた問題なので、軽く触れておこう。

こちらが衆議院本会議を通過した話で、理解増進法案の賛成には自民党で党議拘束がかけられていて、自民党員は反対票を投ずることが出来ない状況であった。その状態で、裁決時に退席したのが高鳥修一氏で、欠席したのが杉田水脈氏。

「自民党は変わった」高鳥修一衆院議員、LGBT法案採決時に退席 体調不良が理由も…「賛成の意思表示をすることは困難だった」

2023年6月14日 11時25分

LGBT法案(与党修正法案)が13日の衆院本会議で可決された。自民党の高鳥修一衆院議員が採決時に本会議場を退席し、採決後に戻った。自民党の杉田水脈氏らが体調不良や公務などを理由に欠席したが、議場で法案に反対した自民党議員はいなかった。保守派や女性団体、LGBT当事者団体が拙速な法制化に反対するなか、法案は「良識の府」「熟議の府」と呼ばれる参院に送付される。

楽天ニュースより

そして参議院に送られて1日で部会での議論が終了し、翌日に本会議にかけられて即日採決。

LGBT法、参院本会議で成立 自民の3氏は採決時に退席

2023/6/16 11:10

LGBTなど性的少数者への理解増進法は16日午前の参院本会議で、自民、公明、日本維新の会、国民民主の各党などの賛成多数で可決、成立した。基本理念に「性的指向およびジェンダーアイデンティティーを理由とする不当な差別はあってはならない」と盛り込み、国に対し国民の理解増進に関する施策の策定を促している。今月9日に衆院内閣委員会で審議入りし、わずか1週間でのスピード成立となった。

立憲民主、共産、社民、れいわ新選組など各党は反対した。自民の山東昭子前参院議長、青山繁晴参院議員、和田政宗参院議員の3氏が採決時に退席した。

産経新聞より

自民党は参議院でも党議拘束がかけられていて、山東昭子氏、青山繁晴氏、和田政宗氏は裁決時に退席している。

その他の議員は全員出席し、賛成している中での退席、欠席であったことを明言して置かねばならないだろう。

「反対しないのか」という疑問は当然出る。しかし、党議拘束のかかった中での反対は確実に造反扱いで、離党勧告や除名、党員資格停止処分などの対象となる。

そうすると、自民党議員としての内部での戦いは出来なくなる。自民党を完全に見限って新党立ち上げ出来るだけの求心力がある人材がいれば、それは可能だろうが、そうでなければ反対は悪手だ。

退席の意思表明は、「党の決まりには従うが、法案成立には反対だ」という意味であり、それは処分対象になる。明確な造反扱いにはならないだろうが、他の自民党議員の手前、処分しないと言うことはないだろう。その判断を褒められるかどうかは微妙なところだが、意志を示したというところは汲んでおきたい。

カウンター法案の用意

冒頭のニュースは、法案に反対まではしないけれども懸念はあるので、その懸念事項を丁寧に潰すという意味合いである。

理解増進法案を巡っては、トランスジェンダー女性(生まれつきの性別は男性、性自認は女性)による女性スペース利用の道を開きかねないとの懸念が保守派を中心に高まっている。海外ではトランス女性が女性競技スポーツに参加し、女性の活躍が阻まれているとの指摘もある。

議連は「女性専用スペースに関する法律(仮称)」と「女子スポーツに関する法律(同)」の制定に向けた政策提言を主なテーマとする。名称は「女性スペースなどを守る議員連盟」とする方向で調整している。

産経新聞より

LGBT理解増進法案という理念法を成立させたときに、議論を進める中で上がった懸念事項というのは、外国で既に起こっている混乱が日本国内で起きるのでは無いか?という事。

その具体例が、「トイレ」「浴場」「更衣室」などに「女性スペースがなくなるのでは」という懸念だ。

実際にフライング気味に、女性のトイレが無くなっている事例があるのだから、対岸の火事では無い。

“女性トイレがなくなった”!?何があったか調べてみました

2023年3月15日 17時10分

東京・渋谷区の街なかに設置されているトイレをめぐってSNSでこんな憶測が広がり、議論を呼びました。 区は「女性トイレをなくす方向性など全くございません」とすぐさま否定。 いったい何が?

NHKニュースより

「NHKでは何か良いことが起こった!」「不安は無いよ」「バリアフリーって素敵!」みたいなことが書かれているのだが、バカも休み休み言えと。

性別の観点からバリアフリートイレを使っていた人が、オールジェンダートイレを使うようになれば、バリアフリートイレの混雑は和らぎ、そのほかのバリアフリートイレを必要としていた人にとっても利便性は高まる。

これが、「機能分散」の効果です。

NHKニュースより

こういったトイレで女性が襲われる事案は、海外で多発している。もちろん女性トイレがあれば安心だが、バリアフリートイレは不安、という二元論的な話をする積もりはない。

しかし、女性にとっての安心感は確実に失われる。トイレの個室に入ろうとしたら、中から男性が出てきた!それが女性にとっての心理的に不安にならないと思えるのであれば、ちょっと反省した方が良いと思う。

今は、実験的な要素が強い部分はあるのだろうが、社会実験的な事をいきなり実施してしまって、その効果についてのデータを調べないまま、コレを広めるというのは極めて危険なことに繋がると思う。

スポーツの話は別次元の話なので、ここでは話をするのを避けたいが、トイレ1つをとっても如何にも不安要素が大きい。

そこを汲んでの議連立ち上げということなんだが……。

LGBT理解増進法は本当に必要だったの?

「本当に必要だったの?」「立法事実はあったの?」と言う話はこちらで散々やったので、ここを掘り下げるつもりは無い。

が、「女性専用スペース」を確保するための法整備を必要とした理由は、確実に理解増進法案が議論されたことが要因である。

もちろん、諸外国の動きを受けて、LGBT理解増進法が出来上がる前から、おかしなトイレが増え始めていた。だから、寧ろLGBT理解増進法案はそれを止める抑止力として機能する可能性は否定しない。

だが、この議連の設立趣意書にはこんなことが書かれている。

設立趣意書では「安心安全を守る制度を確立して、女性と女子の『生存権』を確保しなければならない」と明記。法整備によって、「理解増進法についての女性たちの恐怖と不安が緩和され得る」とした。

産経新聞より

つまり、自民党議員としても、理解増進法が女性達の不安・恐怖を増幅しているのだという認識があって、少なくとも議連を立ち上げ、立法しなければならないという責任感に駆られたという事を意味している。

ここで断っておきたいのは、LGBT理解増進法がダメだとか、こんな法律を作ったら、犯罪が増えるとかそういう直的な効果が出るとか、そういうことを言いたいのではないのだ。

実際に法案を読めば、「理念法」という位置づけの通り、罰則規定も無ければ、悪用するには不都合な文言も盛り込まれていて、抑制的な内容になってはいる。

いるんだけど、本来であれば、カウンター法案作るんじゃ無くて、LGBT理解増進法の中に盛り込むべき話だったのでは?少なくとも、女性の専用スペースを侵さないような条文を盛り込むか、そうならないように配慮するという直接的な文言を入れるべきだったのでは無いか。

つまり、立法を急ぐ余り、あっちにもこっちにも綻びがある状態で作られた杜撰な、無残なものだったのではないかという懸念が強い。そして、そもそも、立法事実はあったのだろうか。

鶏が先か卵が先か、という言葉を書き込んだが、まさにそんな状況が出来つつあって、これ以外にも複数のカウンター法案を用意する必要がありそうだ。

追記

党議拘束に反した方は、やっぱり問題になるようだ。

LGBT法案採決での自民議員退席 世耕参院幹事長「党議拘束に反した行動」

2023年6月16日(金) 17:08

性的マイノリティへの理解を促す「LGBT理解増進法案」の参院本会議での採決で、3人の自民党議員が退席したことについて、自民党の世耕参院幹事長は「党議拘束に反した行動」として、対応を検討する考えを明らかにしました。

~~略~~

自民党 世耕弘成参院幹事長
「退席をするという方が出たのは大変残念だという風に思います。しっかり対処していきたいという風に思います」

TBS NEWSより

この法案成立にあたって、部会手続きからして異常な状況だったのは、すでに国民の知るところ。一方で、党議拘束を使って反対を封じたやり方にも異論が集まっていた。

しかし、党議拘束をかけた以上は反対の立場に立った人間に対して処罰ナシでは党内の規律にヒビが入る。特に今回は岸田氏の肝いり法案で、岸田氏の号令の下、無理が通された。案外、穏便な方法で処分される可能性も残っているんだけど、そうすると退席したり欠席して見せた覚悟が無駄になるというジレンマ。

国民に指示されなければ大損だね、反対した議員は。

コメント

  1. アバター みみこ より:

    党議拘束をかけたということは、そうしなければ反対多数になる恐れがあったということですよね。

    「女性の専用スペース」ですか。
    確かにこのままだと「授乳室」に「心が女だから赤ちゃんを見たい」なんて入ってくるのも出てきそう。
    「授乳室」は「男性の立ち入りはご遠慮ください」とはあるけれど、
    「入室目的は授乳に限る」とかは特に記してない場合も多いので。

    • 木霊 木霊 より:

      党議拘束の見返りが公明党との選挙協力です。
      もう、バカバカしくて。
      おそらく反対した5人は、選挙において公明党の協力が得られないとかいう話になりそうです。

      「女性の専用スペース」の「女性」の定義が乱れる要因になるのが、今回出来上がった理解増進法なんてことにならないようにして欲しいものです。

  2. アバター 河太郎 より:

    そもそも人は何かを決める時に、定義・定理を持たねばなりません。もちろん特例とかはある。よってそこからはみ出る事案も出てくる。しかし仕方ないです。
    人は神ではないので。全てを包括して、
    全てが満足できる前提などありえない!
    そこで「性別」の定義をするとする。
    そこ大事でせう??
    切り捨てられる方もいるかも知れない。
    だが、我らは神ではなく、現実の現象に対処せねばならないです。大多数を前提にするのは止む得ない。それが嫌なら独裁制にするしかない。
    その定義を定める事を、腰を引いて決めるのは、誤魔化してるのは、それは不正義だと思います。そこで腰を引くなら政治の場に出てくるな!そう思います。

    • 木霊 木霊 より:

      どこかで線を引かねばならない。
      そして、それが出来るのが政治家なんですよね。そこを履き違えている輩のなんと多いことか。

  3. アバター BOOK より:

    木霊さま 皆様 こんばんは

     まあ利権方面は上手く固まったのでそこには手をつけず、一般人の不安を表面的に取り除く法律作りを開始。実に順調なモノゴトの運べてるんじゃゃないでしょうか(苦笑)

    >実際に法案を読めば、「理念法」という位置づけの通り、罰則規定も無ければ、悪用するには
    >不都合な文言も盛り込まれていて、抑制的な内容になってはいる。

     役割とか努力はおおむね ~務めるものとする。 となってるいて、罰則も決められてはいない ことを仰ってるような気がしますが

     でも「国の法律」すなわち我々日本人が皆で守ろうと決めた約束ですからね。フツーの人は守ります。どこかの「法律や規則をマジメに守るのは愚か者などと言う価値観をもつ」国と違ってフツーの日本人は。

     ついでに政府・内閣等には計画策定と進捗報告の義務、捗らなければ関係各位に命令する義務がありますし)

    • 木霊 木霊 より:

      何とも政治的な話ですよね。
      そして、政治的には正しくても、日本に及ぼす影響がどうなるのかは……。
      今日はトイレの話を少し書きましたが、法律が出来上がると更に混乱が加速しかねないような気がしますよ。

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