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韓国・証券会社クライシス

大韓民国ニュース
この記事は約4分で読めます。

ああ、まあ、色々な導火線があるね。本日は軽めのネタで、韓国経済のアレに少し触れておきたい。散々「アブナイ」って話は書いたのだけれども、本日のこれも似たような理屈でアブナイ話である。

セマウル金庫に続いて証券会社も不良となった?金監院、緊急招集

入力2023.07.20 午後7時59分

セマウル金庫不良事態が一段落してしまったが、今回は証券会社がまな板の上に上がりました。 不動産プロジェクトファイナンシング事業にしてくれたローン延滞率が16%まで上昇し、不良規模がしきい値に達したという懸念混じった声が出ています。 金融当局は証券会社の責任者を緊急招集しました。

NAVERより

証券会社がどうしたって?どうやら、遅延率が問題らしい。

悪い時には重なる重なる

証券会社が買い占めた不動産PFローン

証券会社のローン遅延率という意味の分からない単語に頭を抱えることになったが、どうやら関係しているのが不動産PF不安のことらしい。

ローンの延滞率は現在、いくつかの 金融業権の中で最も高い水準です。不動産PFローン残高は131兆6千億ウォンで、2021年から毎年急増している状況。

昨年、不動産市場の低迷により資金回収に問題が生じたPF事業所が増え、延滞率は深刻な水準に上がっています。

証券会社のPFローン延滞率は3月基準で15.88%でバンクラン事態を起こしたセマウル金庫など相互金融延滞率よりもかなり高い水準です。

NAVERより

不動産PFとは、不動産開発の資金調達のために発行される金融商品で、開発案件が生むキャッシュフローを担保にして金融機関から資金調達をするものだ。

で、これを抱えているのが韓国の場合は証券会社なんだよね。

ちなみに、2022年6月末の段階で、この残高は112兆ウォン強だった。

韓国、銀行除く金融機関のPF貸付73兆ウォン…市場の信管に

2022.10.25 07:22

レゴランド問題で揺れる韓国金融市場の火薬庫はプロジェクトファイナンス(PF)だ。「不動産開発業者(デベロッパー)→PF貸付→金融機関の収益」と続く循環に雑音が生じ、連鎖倒産危機説が現実になりかねないためだ。6月末現在PF貸付は112兆2000億ウォン(約11兆5923億円)で、10年間で3倍に増えた。このうち保険会社、与信専門会社、証券会社など銀行以外の金融機関のPF貸付は73兆3000億ウォンに達する。

中央日報より

で、今年7月の時点では131兆ウォン。増えてるね。

住宅バブルが弾けると成り立たない不動産PFローン

去年の段階でもこんな指摘はあった。

PFは危険だが魅力的な商品だ。平均年10%前後の貸付利子が毎月得られ、基準金利0%台の時期でも5%の利子を得ていた。PFが金融業界の信管に浮上したのには構造的要因がある。PFは不動産事業の「始まりで終わり」と呼ばれる。韓国では数百億~数兆ウォンに達する不動産事業費を確保できる手段は多くない。不動産開発企業の立場では大きな資本がなくてもPFを活用して大規模事業を進めることができる。

問題はPFの貸付根拠が事業価値(事業性)というところにある。信用・担保を基準として資金を貸す一般貸付と違い、該当企業が「これから作る不動産の未来価値」を「それぞれの基準」で評価する。PFをした金融機関は該当事業の「土地取得→許認可→着工→分譲→入居」まで全過程にわたるリスクを分け合うことになる。

中央日報より

標準金利0%台の時期で5%の利子を得ていたというのはなかなか凄いが、今は韓国で5%台の貸付利子などざらだ。2022年の段階で平均年10%前後の貸付利子と。

いやー、凄い。

詳しい話は避けておくが、この遅延率が16%ということが、今回の話。で、流石に対応したと書かれているのだが、金融当局が、「回収できないと判断される不良債権は、早急に償却または売却するなど迅速に整理するよう注文」って、2月の段階で遅延率が8.2%だったのに、まさかその時点で対策を打たなかったとは思えない。

つまり、放置していなくても遅延率が倍増しているという意味だ。証券会社が不動産PFを買い漁ったことで、これの支払いが滞った結果体力低下して、潰れかねないと。

韓国は色々と経済的に行き詰まっているので、これもまたリスクの一環と言えばそれまでなんだけど。

証券会社も不動産バブルのあおりを受けているという理解で良い。証券会社が潰れるのは、セマウル金庫のようなところが潰れるより被害は少ないんだろうけれど。

コメント

  1. アバター 砂漠の男 より:

    韓国の不動産PFの詳しい仕組みについては知らないけど、証券会社の場合なら、投資家からカネを集めてプロジェクトに投資する一種の『高利回り投資信託』なんだろうね。

    説明によると、銀行や証券会社などの金融機関が、プロジェクトによって造られる新たな資産の”将来価値”を独自に算定し、投資して予定利益を回収するのがPFということなので、もしそのプロジェクトが計画通りに進まないと、金融機関が損失を被るのだろうね。それで、現状はプロジェクトへの貸付金が焦げ付き始めて、多くの証券会社が資金ショートを起こしていると。
    もしも、証券会社が銀行等からも融資を受けてPFに投資しているならば、銀行等にも影響することになるね。

    大変だね(棒 

    その莫大なローン残高をみると、PFの実態はポンジスキームじゃないのかねぇ。韓国には近寄りたくないね。

    • 木霊 木霊 より:

      僕も「韓国の不動産PFに関して」は詳細には存じ上げないのだけれど、大雑把には開発に関するキャッシュフローを担保にしてお金を借りることの出来る金融商品ですから、ご指摘の通りプロジェクトが転けると、成り立たなくなってしまいます。
      何というか、ネズミ講に近いイメージでしょうか。
      サブプライムローンもこんな感じだった気がします。
      まあ、前提が不動産物価が上がり続けるというものだったので、破綻するのは時間の問題ですよね。

  2. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    PFなんて空手形、カイジでもウシジマ君でも手を出さないだろうに……

    って思います。

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。
      いや、ウシジマ君はともかく、カイジは手を出しそうな気がします。あちらは、ヤバイ山ほど儲かるという感じですからね。

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