韓国、固体燃料ロケットを2024年に打ち上げ予定

迷走韓国宇宙開発史

んー、あれ?液体燃料のロケットじゃないのか。本日は短く行こうと思う。

小型衛星搭載の固体燃料ロケット 24年に打ち上げへ=韓国政府

2021.09.16 11:57

韓国国防部と科学技術情報通信部は16日、共同報道資料を出し、韓国の独自技術で開発した固体燃料エンジンを搭載したロケットを2024年ごろに打ち上げる計画を発表した。

「聯合ニュース」より

10月にも打ち上げられる予定になっていたハズ(予定では10月21日頃)なのだけれど、銅やらその話とは別らしい。

志を高くというのは悪くは無いんだけど、1つずつ積み上げるべきじゃないかなぁ。

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固体燃料ロケット打ち上げ計画をぶち上げる

固体燃料ロケットは難しい?

固体の燃料と酸化剤を混練した固体燃料を、ロケット本体に充填し、コレを燃やして飛翔するタイプのロケットが固体燃料ロケットである。

まあ、簡単に言えばロケット花火と同じ構造なんだよね。

したがって、構造は結構単純なのだけれど、これが真っ当に飛翔するように製造することは結構難しいようだ。でも、結構、ミサイルにはこの技術が使われているんだよね。比較的小型なミサイルであれば、固体燃料を使うのは主流なので、割と枯れた技術だと思うんだけどねぇ。

この固体燃料エンジンの性能は、来月に初の打ち上げを予定する韓国型ロケット「ヌリ」の液体燃料エンジン1基と推進力が同級(75トン級)とされる。この固体燃料エンジンを用いた2段式ロケットが2024年ごろ完成する予定だ。

「聯合ニュース”小型衛星搭載の固体燃料ロケット 24年に打ち上げへ=韓国政府”」より

で、韓国が予定している固体燃料ロケット(記事で「は固体燃料エンジン」)の推進力は、ヌリ号の液体燃料エンジンと同じ75t級なんだそうな。

……マジすか。

日本のイプシロンロケット

ちなみに日本でよく知られているのが、イプシロンロケットである。

日本では何故か固体燃料ロケットの開発が連綿と続けられていて、M-Vロケットの次の世代として用意されたのがイプシロンロケットなのだ。

で、このイプシロンロケットのペイロードは1200kg(LEO)と、割と非力である。尤も、1段目の重量は75tと結構な重量があるのでロケットの推進力自体は2.271kNとなっている。

つまりだ、韓国はいきなりこのクラスを作るぜ!と言っている訳なんだね。

いやー、韓国君、勇ましいけど、この日本の固体ロケットの技術は設計図があるから作れるシロモノじゃないんだけど、大丈夫かな。

民間企業主導で固体エンジンロケットの製作と衛星打ち上げが実現するよう、技術支援も進めることを決めた。

「聯合ニュース”小型衛星搭載の固体燃料ロケット 24年に打ち上げへ=韓国政府”」より

民間主導で作るらしい。韓国でその方式はヤバいと思うんだが。

7大宇宙強国

で、コレが実現すればいつもの○○強国というわけだ。

韓国政府は「液体燃料ロケット『ヌリ』の開発で確保した技術とあわせ、固体燃料ロケット技術を短期間に確保することで7大宇宙強国に一歩近付けるだろう」と説明した。現在は米国、中国、ロシア、欧州、日本、インドの6カ国・地域が宇宙強国に挙げられるという。

「聯合ニュース”小型衛星搭載の固体燃料ロケット 24年に打ち上げへ=韓国政府”」より

もう、何でも良いんだけど、固体燃料ロケットを作ってどうするつもりさ。

液体燃料ロケットで成功すれば、それで宇宙開発を続ければ良いじゃ無い。何故、わざわざ固体燃料ロケットに手を出してしまうのか。

ちなみに、韓国がいきなり固体燃料ロケットに手を出す積もりだというわけでは無い。

固体燃料ロケットエンジンの実験成功 小型衛星打ち上げ用=韓国

2021.09.15 17:07

韓国青瓦台(大統領府)と国防部は15日、小型・超小型衛星打ち上げロケット用の固体燃料エンジンの燃焼実験を国防科学研究所(ADD)で7月29日に行い、成功したと発表した。

「聯合ニュース”小型衛星搭載の固体燃料ロケット 24年に打ち上げへ=韓国政府”」より

実際に実験に成功したというニュースが報じられていて、これが本当であれば実際の試験飛行体を飛ばすというところに向けて動き出すわけだ。

そのテストを終えた上で2024年に飛ばすとなれば、コレもまた忙しいスケジュールを組まねばならないだろう。

また、来月のヌリの打ち上げと固体燃料エンジンの燃焼実験成功を機に宇宙産業育成のための宇宙開発振興法を改正し、宇宙産業関連で産学研が相互連携・発展できるよう、宇宙産業クラスター指定なども推進する。

「聯合ニュース”小型衛星搭載の固体燃料ロケット 24年に打ち上げへ=韓国政府”」より

あーはいはい、いつもの皮算用ですな。

まあ、夢があってイイと思うのだけれども、いつも通りに計画は無茶苦茶である。固体燃料ロケットを作って、その技術をフィードバックしてミサイルを作るぜ、というのが韓国の本音なんだろうけれども。

コメント

  1. まぁ、お金を引っ張ってくるためには皮算用もそれはそれで必要ではありますか。でもまぁ、何をするにも最終的にどう稼ぐのかの説明を逐一求められるんでは、基礎研究をやる環境としては窮屈にすぎるし、そりゃ伸び悩むよなぁ、と…

    • 日本が成果を求める研究を追求するあまり、基礎研究を疎かにしている状況に今ある、とはよく言われますね。
      結局のところ、予算をつけてもらわないと研究が出来ないわけですが、予算が付く研究がSDGs絡みだとかだと、もうどうしようもない感じはします。

      とはいえ、韓国のこの無秩序な研究姿勢には共感は出来ないですよ。
      何というか、騒ぐだけ騒いで何もできないパターンが多すぎますから。

      • う~ん、、、しかしながら基礎科学研究分野に無秩序ギャンブル国策投資を継続できるか、はモロに「国力」を反映し、まだ日本はそこまで国力を失っておらず、、しかし今のうちこのギャンブルを再開しないと再起不能にならないか心配しています。

         酷いですよ旧民主党政権の「仕分け」「独立行政法人化」で失われた大学研究費は、、、木っ端準教授では年間10〜30万円程度って保有分析装置のメンテナンス費用にも足りないじゃないですか。
         学術を愛する「日本の研究者」は、意外と個人報酬には無頓着ですが、まともな研究環境の維持・発展には敏感です。維持できますか?

         民主主義「分業社会」の本来の強みは「万能の天才」じゃない「専門バカ・プチ天才」(せいぜい数年〜数十年に出現)を社会の力に出来ることですが、、、彼らの知見は天才的だったとしても、総合人物評価は「曹操・シーザー・信長」より数桁劣ることでしょう。

         大学研究に戻って、まともな研究しようと思えば企業に媚びを売るプレゼンに大半の時間を費やす必要があり、数年以内に儲けにつながる、内容は未来の国力に資する基礎研究ではなく、、最先端研究者視点で言えばつまらない研究ばかりです。

         中国1000人計画に貴重な人材が流れてしまう。規制すると流れは止められても研究者廃業に繋がるだけ。という意見に大いに賛同します、、、

         私は企業技術者ですが、尊敬する大学研究者の酷い研究環境や酷待遇には同情を禁じ得ずどころか、日本の危機を感じます。

        実際今の日本にも「学生を含め」私では足元にも及ばない天才優秀人材は多数いて、しかし彼らの報酬は米国・中国の数分の1です。
         この感覚は上述の基礎科学研究者の話でなく私の実感できる範囲「ITや機械設計技術」の範囲でさえそうで、私や同僚十数人を解雇して、彼らを私たちの数倍報酬で雇用した方が、我が雇用社はより良い利益を得られるだろうなと感じます。

         古代には「曹操・シーザー・信長」のような「軍事・政治・経済・科学技術」の全てに通じた「万能の天才」によって社会改革が進行しましたが、問題はこうした天才は「数百〜千数百年に一度」しか出現しない上に「支配階層に天才が生まれる」必要があることです。

        さてここから「民主主義の強みの一つ」である「専門バカ天才」の国力活用、の成功例を述べます。
        (注意! この数〜数十倍の「失敗例」を許容しなければ、成功例を得られません)

         さて、国家ギャンブル投資の成功具体例をあげます。

         例1) 昨今爆発的発展を続ける「AI」の根本技術であるDNN(ディープ・ニュウーラル・ネットワーク)

         ですが、DNNの前身「NN」は1980〜90年代に、そこそこ画期的成果を上げながら「ディープ」への進化には大きなブレイクスルー(要するに天才の貢献)が必要とわかり投資は縮小してしまいました。英国はこの投資を継続し、DNNを実用レベルに昇華させました。

        例2) 最先端微細ICに使われるEUV(遠紫外)露光装置(オランダ製)

         正直私の経験・感覚で言えば、製品として成立する技術・信頼性レベルにありません 
         現実は無茶苦茶な高コスト(1台数百億円)は、木霊さん「ショベル自立運転」への私のコメント要旨「ビジネスモデル」からは破綻している代物です。

         しかし台湾、米国、韓国は投資を続け、TSMC、インテル、サムソン(サムソン技術は現在はIBM.AMD技術で、日本から盗んだ技術は賞味期限切れです)は、これに投資し成功を収めている。

         無秩序の基礎研究投資は、国の余裕に応じて必要なのでは、、、現状日本は県境すぎで全てを失わないか、心配です。

      • 基礎研究は千三つといわれますから、金をばらまいてもやらせるべき。それは僕の持論ではあります。書かなかったので、誤解されたかも知れませんが。
        僕も大学で研究に携わった身として、「金の無さ」は本当に切実なものだと、僕の時代でさえ感じていました。
        そこから更に悪くなって、自民党政権時代に相当悪化し、民主党政権でどん底に。民主党政権が終わったあたりから、多少はマシになりつつあるとは聞きますが、とても十分とは言えない環境であると、その様に理解しています。成果主義を求めすぎたのでしょうねぇ。

        日本でも、国家ギャンブル的な研究は幾つもやられているのは承知していますが、正直、細々と、レベルで、モノになりそうな研究は支那や韓国に買いあさられてしまいました。
        国家戦略の一環として、理系の研究に対してもう少し敬意を示し、予算を付けるべきでしょう。それも、「将来性がありそうだ」というものを選択するやり方は良策とは言えないと思います。
        ……そうはいっても、ばらまけるほど余裕が無いのは実情なんですけどね。

  2. 基礎研究は、言い方悪く言えば「趣味・道楽」ですからね。好き。でなければやれないし、そこに注ぎ込む余裕があるかどうかも「国力」の内なんだと思います。趣味人がなんか極めたらたまたま金になった。という感じというか…
    やるならやるで「二位じゃダメなんですか?」に対して「一位ですら全然ダメなんです。ていうか順位関係なく目指す性能に壊滅的なまでに届いてないんです。まだ全然。あまつさえ二位以下?ゴミですね。」と毅然と返せないといけないのでしょうけど…

    • 合理性を追求すると、「趣味・道楽」に金を回していられないという感じになっちゃいますね。
      本当に好きなら、金が無くても研究するわけですが、そういった研究者は少なくなってしまったんでしょうかね。

      正直、研究は金があったとしても成功しないものです。運も左右しますから。
      案外、今、日本に必要なのは「金」より「夢」なのかもしれません。研究に夢を持てる学者が増えてこそ、そこから未来が生まれるのでしょう。
      その運を掴むために金を突っ込んで確率を上げる必要はあるんですけどね。