早ければ70日後に!韓国型ロケット「ヌリ号」打ち上げ

迷走韓国宇宙開発史

汚い花火にならないと良いな。

韓国型ロケット「ヌリ号」カウントダウン始まる…70日後に宇宙へ

2021.08.12 18:04

早ければ70日後に韓国型ロケット「ヌリ号」が宇宙へ向かう。

科学技術情報通信部は12日に国家宇宙委員会を開催し、ヌリ号打ち上げ許可を最終承認したと明らかにした。宇宙ロケットを打ち上げるためには宇宙開発振興法などにより国家宇宙委員会の審議と科学技術情報通信部長官の許可が必要だ。

「中央日報」より

無事に成功するとして、1次打ち上げは10月21日になるようだぞ。今、記事のする程の内容もないのだが、せっかくなので触れておきたい。

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打ち上げ予定は10月

ダミー衛星打ち上げ

さて、7月にも似たような記事を書いた気がするが、前回の予定通り10月に打ち上げをやるようだ。

前回の記事でもふれたが、ヌリ号の軌道投入能力は1.5t程度であるとされている。

ヌリ号が宇宙に向かう理由は、韓国で初めて開発した韓国型ロケットの性能を確認するためだ。1次打ち上げには1.5トンのダミー衛星だけ打ち上げ、2次打ち上げでは1.3トンのダミー衛星と0.2トンの性能検証衛星が宇宙に上げられる。

「中央日報”韓国型ロケット「ヌリ号」カウントダウン始まる…70日後に宇宙へ”」より

1次打ち上げでは、その目いっぱいの重量をダミー衛星として搭載して打ち上げをやるようだ。2次打ち上げでも、1.2t+0.3tの合計1.5tとギリギリまで積み込む予定らしい。攻めるねぇ。

しかし、性能試験をやるのであればギリギリまで狙うのはあながちおかしい話ではない。

不慮の事故には配慮

ちなみに、保険は加入したようだ。

国家宇宙委員会はこの日、ヌリ号打ち上げ時の不慮の事故を未然に防止するため打ち上げ安全統制計画をまとめた。打ち上げ過程でもし墜落しても被害者が発生しないよう落下予想区域と飛行終了システムなど21の細部項目を確認した。もしヌリ号打ち上げ過程で事故が発生する場合、被害を補償するため最大2000億ウォンまで補償が可能な責任保険にも加入した。

「中央日報”韓国型ロケット「ヌリ号」カウントダウン始まる…70日後に宇宙へ”」より

最大2000億ウォンの被害補償ねぇ。

もちろん、保険に入らないなどという選択肢はないのだろうけれど、どこの保険会社が補償するんだろうか?なかなかチャレンジャーだな。

ちなみにこれ、僕が勝手に地図上に描いた線なのだが、全羅南道高興郡の羅老宇宙センターから打ち上げを行うとすると、韓国にとってはこの赤い線の間くらいしか打ち上げの幅が採れない。これもまた打ち上げのハードルを高くしている原因であるとは思う。

なお、1.5t程度の打ち上げ能力というと、そこそこの成功か?と思うのだけれど、正確に言うと低軌道投入能力が1.5tということだ。低軌道じゃダメということではないのだけれど、低軌道の環境はスペースデブリで混雑が進んでいる。ゴミを打ち上げるのは遠慮して欲しいところなんだが。

打ち上げの準備は完了?

なお、記事には完全に打ち上げ準備が完了しているという風に記載されてはいる。

国家宇宙委員会はこのほかにもヌリ号開発点検結果と打ち上げ準備現況の報告を受けた。この過程でヌリ号開発に異常がないことを確認した。15人の専従評価団の点検結果、ヌリ号はエンジンやタンクなどすべての部品の開発を終え最終組み立てを進行中だ。1段・2段・3段ロケット別性能検証も成功し、ロケットと打ち上げ台の認証試験も完了した。

打ち上げ台を離れたロケットを追跡するシステムも適切なことがわかった。科学技術情報通信部のクォン・ヒョンジュン巨大公共研究政策官は「ヌリ号が打ち上げられればひとまず光学カメラがこれを撮影・追跡する。光学カメラの撮影範囲を超えると済州島(チェジュド)に設置した2台のレーダーが追跡し、さらに高く上がれば東南アジアとパラオに設置した遠隔測定施設がヌリ号の位置を追跡する」と説明した。

「中央日報”韓国型ロケット「ヌリ号」カウントダウン始まる…70日後に宇宙へ”」より

エンジンのテストは終わっているのかな。燃焼テストは継続してやっているとは思うのだけれど、そこが順調ということなのだろうか。

7.5t級エンジンを4本クラスタリングすることで打ち上げ能力を確保する考えなのが韓国のこのヌリ号らしいのだけれど、なかなか最初のロケットでハードルを上げるねぇ。

ロシアがこの手の手法は得意なんだよね。しかし韓国はロシアからその技術は得られなかった。

アメリカのロケットもいくつかクラスタロケットを採用していて、スペースX社のファルコン9は9基、ファルコンヘビーは1段目に9基、2段目に1基で、1段目にはさらに2本用意されるサイドコアにそれぞれ9基と、合計27基+1基という多数のエンジンをクラスタリングして使う構造になっている。もちろん、これらの技術も現時点では売ってもらえてはいないようだ。

ただ、エンジンのクラスタリング技術は、低コストで多数のエンジンを製造してくっつけて使うということが出来るので、技術が高まれば打ち上げ能力を高めることも夢ではない。

したがって、今後増えていく可能性のあるクラスタロケットを研究するという意味では、意義があることかもしれないから、頑張って欲しい。ゆくゆくは4基クラスタ程度ではなく、20基くらいクラスタして打ち上げ能力も向上させて欲しい。

多角的に戦略を進める

スペースX社との契約

ところで、優秀なロケット打ち上げを控えて、7月、KAIはスペースX社とこんな契約をしていた。

KAIハンチャンホン常務、「画像解析などの高付加価値サービスの市場参入すること」

2021.07.19

韓国航空宇宙産業㈜(以下KAI)は、スペースXと次世代中型衛星4号発射体の契約を締結したと18日明らかにした。

KAIは発射成功率が高く、しかも低コスト、スペースXと発射体の契約を締結するとともに、戦略的協力方案も検討している。

KAI最高財務責任者(CFO)キム・ジョンホ常務は去る5月米国現地でスペースXの高官に会っスペースXのアジア市場への進出を協議し、そのためにKAIとスペースXの協力の可能性を確認した。

「KAIのサイト」より

韓国の中型衛星の打ち上げは、相変わらずスペースX社頼みである。そもそも韓国が運用している衛星の数も数機しかなく、軍事衛星は僅か1基だが、制御できているかどうかは謎であるという為体である。

ここを強化していこうというニュースなのだが、KAIが成功できるかどうかはちょっと怪しい。

KAIは、衛星の設計から製作、組立、試験などすべての過程が可能な唯一の国内メーカーに大型から小型衛星まで同時に大量生産が可能な民間宇宙センターを建設して、量産体制を確保した状態だ。

「KAIのサイト」より

何か、大型から小型まで人工衛星を生産可能な工場を建ててしまったらしいが、気が早いねぇ。

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