ついに韓国に到着、グローバルホーク

空軍

おおっと、延期すること5回。ついに到着したか。

グローバルホーク韓国に… 弾道ミサイル発射車の動きなど北全域の監視

記事入力 2019.12.24

北朝鮮全域を監視することができる高高度無人偵察機「グローバルホーク」(RQ 4)が23日、韓国に到着した。これまで軍の先端戦力導入に非常に反発してきた北朝鮮がこれを名分として追加軍事挑発に出るのか注目される。

「NAVER」より

待った甲斐があったな!

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ブロック30iの導入

紆余曲折あったらしい

ところで、この韓国に納入されたグローバルホークなのだが、どうやらブロック30iというバージョンらしい。確か、日本の自衛隊が発注したのも同じバージョンだった気がするぞ。

2012年のDSCAのサイトの情報がこちらだ。

Republic of Korea – RQ-4 Block 30 (I) Global Hawk Remotely Piloted Aircraft

WASHINGTON, December 24, 2012 – The Defense Security Cooperation Agency notified Congress Dec. 21 of a possible Foreign Military Sale to the Republic of Korea for four RQ-4 Block 30 (I) Global Hawk Remotely Piloted Aircraft and associated equipment, parts, training and logistical support for an estimated cost of $1.2 billion.

「DSCA」より

ブロック30iが如何なるバージョンか、と言うことなのだが、Wikipediaによると以下の通りなのだとか。

  • RQ-4A
    • ブロック10:初期生産型
  • RQ-4B
    • ブロック20:画像偵察型
    • ブロック30:画像偵察/Sigint兼用型
    • ブロック40:地上監視/指揮用の最新型

えーっと、SIGINTって諜報活動の事だったような気がするんだけど、ここでいうSIGINTは何なんだろう。

調べて見ると、文字通り諜報活動に利用できるシステムらしく、ASIP(航空機搭載信号情報収集)機材の搭載によって広帯域の信号情報の収集を実現するらしい。Wikipediaの記載ぶりを見ると、SIGINT任務はオプション的な扱いらしいので、非搭載のブロック30というのもあり得るんだろう。

なお、ブロック30とブロック40の違いは、運用によって選択されるもので、性能の高低ではないようだ。

The Republic of Korea (ROK) has requested a possible sale of four (4) RQ-4 Block 30 (I) Global Hawk Remotely Piloted Aircraft with the Enhanced Integrated Sensor Suite (EISS). The EISS includes infrared/electro-optical, synthetic aperture radar imagery and ground moving target indicator, mission control element, launch and recovery element, signals intelligence package, an imagery intelligence exploitation system, test equipment, ground support, operational flight test support, communications equipment, spare and repair parts, personnel training and training equipment, publications and technical data, U.S. Government and contractor technical and logistics support services, and other related elements of logistics support. The estimated cost is $1.2 billion.

「DSCA」より

ところが、一部情報によると韓国に供給されたRQ-4は現段階でこの機能が搭載されていないという噂があるというのだ。

ニュースで報じられている様子がないので、真偽の程は定かでは無いが、この手のダウングレードがあったのであれば、その調整に色々と時間がかかったというのは納得の出来る。

北朝鮮の監視

とまあ、裏の取れない話はともかくとして、これまで色々と手を焼いていた監視体制の一部が改善されるという意味では、今回の韓国軍へのグローバルホーク供給は、韓国軍にとってメリットがあるし、アメリカにとってもメリットがあったという風に理解出来る。

アメリカへの情報供給に関しては、米韓GSOMIAがあるので問題とはならないだろうが、韓国側が意図的に情報を出さないなんてことはやるかも知れない。

 北朝鮮の核とミサイルの脅威が強まっていた2011年3月、韓国政府は米側の提示額を受け入れる「対外有償軍事援助(FMS)」によりグローバルホークを調達することを決定した。

 グローバルホークは翼幅35.4メートル、全長14.5メートル。特殊な高性能レーダーや赤外線探知装置などを使い、高度20キロから、地上にある0.3メートルの大きさの物体まで識別できる偵察衛星並みの無人偵察機だ。38~42時間の作戦任務が可能で、作戦半径は3000キロと、朝鮮半島の外にまで及ぶ。

 米軍は在日米軍に配備したグローバルホークを朝鮮半島上空に出動させて北朝鮮を監視している。韓国軍は現在、通信傍受は中朝境界の白頭山付近まで可能だが、映像情報の収集は平壌のずいぶん手前までしかできず、北朝鮮内陸部の映像情報の収集は米国に頼ってきた。

 韓国軍は今後、グローバルホークを通じて独自に北朝鮮を監視、情報収集できるようになる。昼夜や天候を問わず飛行させ、各種ミサイルを載せた地上の移動式発射台の動きをとらえることも可能だ。空軍は円滑な運用に向け、前線に任務統制の基地を、後方に離着陸用の基地を設置したとされる。

「朝鮮日報」より

ともあれ、北朝鮮内陸部の映像情報の収集は、これまで出来ていなかった部分なので、今後はそういった情報を手に入れる事が可能となるという意味でもメリットがあろうと思われる。

ただ、この記載の中にも広帯域の信号情報に関する話が出ていない。うーん、やっぱりSIGINTはやらないっぽい?

2023年までに軍の偵察衛星5基を配備すれば、監視、偵察能力は大きく向上すると見込まれる。

「朝鮮日報」より

えーっと、この偵察衛星5基というのも、配備出来るかどうかよく分からない話だね。

そんな訳で、監視、偵察能力の向上というのは、もうちょっと先の話になる可能性があるな。そもそも、画像情報を取得したところで、それの分析をキッチリ出来なければ意味がないから。

空軍はグローバルホークの導入が終われば、2020年代前半中に中高度無人機MUAV数機を追加導入する計画だ。

「朝鮮日報」より

この辺りも、期待大だな。

今後も3機導入予定

で、来年初頭から中盤にかけて2号機から4号機まで導入の予定らしい。

空軍は今月1号機を皮切りに、来年5月までに順次、2〜4号機まで導入し、グローバルホークの読影処理システムなども構築する計画である。また、パイロット8人、センサー統制使4人、メカニック16人などの国内教育も実施する予定である。政府は、グローバルホーク4機導入に8800億ウォンの予算を投入した。

「中央日報」より

更に、人員の国内教育も頑張るらしい。

分析用の専用施設は、既にあるのかそれとも作る必要が無いのか、報じられていないな。

日本が3機のグローバルホークの購入を決めたというニュースが2018年に流れていたが、韓国軍が4機導入というのは、それで足りるという計算があったというより、「日本より多く」という意識が働いたのかもしれない。

ただ、上の記事では $1.2 billion と紹介されているので、日本円で12億円程度か日本円で1200億円程度。それが4機だと4800億円程度と計算される。(大変失礼しました。ゼロを2つほど忘れていました

そこで8800億ウォンを投入と言うことは、「色々買う」と言うことで良いんだよな?

コメント

  1. 木霊さん、おはようございます。

    >ただ、上の記事では $1,2 billion と紹介されているので、日本円で12億円程度か。それが4機だと48億円程度と計算される。

    単位がBillion$なんで総額1200億円以上だと思いますよ。
    Wikipediaによるとユニットコストは1.04億$とありますので約110億円(多分ブロック20の試算かな?)、4機で約450億円(SIGINTオプションなし)と+αの750億円は分析専用施設の任務統制基地整備・離着陸整備・メンテナンス費などではないでしょうか。
    日本の推定予算も3機で1200億円ですから整合性はありますね。(何故か1機分が割高ですけど、それがSIGINT分なのかも?)

    >そこで8800億ウォンを投入と言うことは、「色々買う」と言うことで良いんだよな?

    DSCAの記事が1200億円以上に対し朝鮮日報は800億円...、この差が何なのか相変わらず意味不明なんですけど巨額な軍事投資である事は変わりありませんね。

    >とまあ、裏の取れない話はともかくとして、これまで色々と手を焼いていた監視体制の一部が改善されるという意味では、今回の韓国軍へのグローバルホーク供給は、韓国軍にとってメリットがあるし、アメリカにとってもメリットがあったという風に理解出来る。

    11月末から盛んに戦略偵察機を飛ばして朝鮮半島を監視&威嚇しているアメリカですが、余計な予算と手間を削れるメリットは考えての売却なんでしょうかね。
    「少しはテメェ~んところで何とかしろよな!!」という意味も含めてですが、南朝鮮はこっそり配備するなど北を刺激しないか心配でたまらないみたい。(冷笑)

    >アメリカへの情報供給に関しては、米韓GSOMIAがあるので問題とはならないだろうが、韓国側が意図的に情報を出さないなんてことはやるかも知れない。

    支那・ロシアへの重要軍事機密漏洩リスクも含めて、この売却事案の肝の部分ですね。
    多分、機密漏洩に関してはアメリカも十分な対策を打ってると思いたいのですが、常識が通じない蛮族が統治する国家なんで油断だけは禁物でしょう。

    ところで23中期防によると、日本の配備計画は2019年末以降となっているのですが、研究開始から既に9年経っていますから、かなり慎重に吟味しているのでしょうか?
    とりあえず三沢基地に暫定配備されているアメリカの2機を利用すればいいし、国防装備案件としては優先順位が高くないって事なのかなァ~。

    • ご指摘ありがとうございました。
      12億ドルの間違いですね。ですから、1200億円相当と言うことに(汗

      さておき、価格面に関しては整合性の採れない話もチラホラ見えますが、韓国メディアというか行政側が、「低い価格で兵器が買えました」という工作をやりがちなので、1200億円か800億円かはあまり気にしても仕方が無いのかもしれません。
      ちょっと裏が取れていないのですが、SIGINTオプションが付けられなかった背景に、じつはGSOMIAがある、なんていう噂もありまして。
      割と整合性がとれちゃう話ではありますが、別のところからはSIGINTは後付けで盛り込むんだと、それは約束できたんだと。
      そんな訳で、先々、この裏の取れない話がハッキリする可能性はありますが、これらの噂が本当だとすると、アメリカは相当韓国に対する警戒を強めている感じですね。

      日本国内でのグローバルホークの運用に関しては、かなり腰砕けですよね。
      さっさと導入すれば良いのに、何かネックになる部分があるのかも知れません。