韓国国内で、軽空母が必要なのか議論になる

海軍

気が付いちゃダメェェ!!!

韓国、軽空母事業に着手も…必要性めぐる論争続く

2020.10.28 14:31

韓国防衛事業庁が27日、軽空母の設計と建造に必要な「核心技術開発会議」を開き、韓国の軽空母事業が本格的に始まった。しかし軽空母の必要性をめぐる論争は続いている。

「中央日報」より

記事を読んでみると案外冷静なんだな、反対派は。

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必要のない軽空母

足りない技術

さて、韓国が空母を手に入れる事は個人的には大変興味があるのだが、何に興味があるかというと、「どうやって作るか」という点である。

韓国防衛事業庁は27日の会議で、優先して確保すべき核心技術について官民軍の専門家らが議論した。これに先立ち防衛事業庁は、先進国が内容公開や技術移転を避ける技術のうち、先に確保すべき核心技術9件を選定した。1000度以上の垂直離着陸機の排気熱から甲板を保護するコーティング剤、艦載機用武装弾薬の輸送体系、艦載機離着艦シミュレーション、艦載機衝突解析、水中放射騒音低減技術など。

「中央日報”韓国、軽空母事業に着手も…必要性めぐる論争続く”」より

核心技術9つか……。

案外少ないな。

  • 艦載機の排気熱から甲板を保護するコーティング剤の開発
  • 艦載機用武装弾薬の移送体系確保
  • 艦載機離着艦シミュレーション
  • 艦載機衝突解析
  • 水中放射騒音低減能力

記事には5つしか紹介されていないんだが、字面を追ってもよく分からない。ただ、分かる事は、本気で「軽空母」なんだな、ということだ。

例えば……、甲板の排熱保護コーティングは、F-35B戦闘機を運用する前提で必要とされる。たった20機程度買う話はでているが、将来的にはもっと増やすのだろうか?

その他の、艦載機関連の技術だが、そもそも艦載機を運用したことの無い韓国からしたら、未知の領域のハズ。加えて、シミュレーションやら衝突解析やらは、正直、F-35Bのモデルがないと無理だろう。

実機を使って試してみるにしても、F-35Bと同じ挙動をする戦闘機を保有していないのだから、検証のしようがないよね。

あと、水中放射騒音低減能力というのが一体何のことを指しているのか、僕にはよく分からないのだが……。これは通常の船舶でも必要な技術じゃないのかな。

外国から貰うニダ!

なお、排熱保護コーティングについて言えば、米海軍はセラミックス+アルミを使った塗装剤を、英海軍はアルミ+チタンの混合物を使った塗装剤を使っているらしい。耐熱塗装は民間でも結構使われていて、自動車のマフラーとかサイレンサーにも吹き付けられている。これもセラミックス系が多いのだけれど、剥離強度と耐熱性を両立させるためには結構なノウハウが必要なのだろうね。

そして、韓国としてもそれに自信がないと。

排気熱コーティング剤の開発が難しいため、軍需業業界では英国が技術の輸出を狙っているという話が出ている。業界関係者は「英国は2万トン級(満載排水量基準)インヴィンシブル級軽空母にハリアーを艦載機として運用した軽空母のトップ走者だった」とし「この分野の援助を前に出して技術協力を狙っている」と説明した。

「中央日報”F-35Bが着陸すれば甲板に1000度の熱…韓国が軽空母技術開発会議”」より

あ、なんだ、イギリスから技術貰う積もりなんだ。相変わらずだな!自分で先進国が内容公開や技術移転を避ける技術と言っておいて、結局貰う気満々らしい。

しかし、「援助を前に出して技術協力を狙っている」って、技術クレクレまっしぐらだな。ある意味潔いと思うが、この精神はちょっとキモチワルイ。

そして、技術を強請る相手がアメリカではなくイギリスというところも何というか……。

この辺りはむしろ素直にアメリカに教えを請うしかないんじゃないかな?え?もう教えてくれないニダ?……それは自業自得だと思うぞ。

北朝鮮対策として必要がない

だったら後回しにしろよ……

うん、必要無いね。少なくとも空母は北朝鮮対策にはならない。

一部では、韓国に軽空母が必要なのかという疑問の声が出ている。韓国にとって最も大きな脅威は北朝鮮の核ミサイルと長射程砲だが、軽空母はこれと関係がないからだ。

「中央日報”韓国、軽空母事業に着手も…必要性めぐる論争続く”」より

そして、空母が北朝鮮対策にならない事は、それなりに自覚がある様だ。もはや擁護のしようがないな。

無理矢理考えれば全く無関係とも言い難いが……、海に浮かべた空母からF-35Bを飛ばす事を考えるのであれば、寧ろF-35Aを運用した方がよっぽど効率が良いんじゃないだろうか。

そして、これに対する回答と思われるのがコチラ。

軍関係者は韓国日報に「我々が軽空母を導入すれば、北の前方に配備された戦力を海岸で分散させる効果もある」とし「軽空母を導入し、我々に触れれば大けがをするということを象徴的に見せる必要もある」と述べた。

「中央日報”韓国、軽空母事業に着手も…必要性めぐる論争続く”」より

いやはや。

分散効果というのはあると思うんだけど……、それなら陸上に基地増やした方が効率的だと思うんだ。どうしても海の方面から攻撃したければ空中給油機買ったのだから、それを使えば?

最優先にすべきは、北朝鮮対策だと思うんだが、ムン君がそれを許してくれないからなのか、どうにもその辺りに対する意識は薄いようだね。

周辺国の脅威に対応するにも不足

更にこんな発言が。

また、周辺国の海洋安保脅威に対応するという目的にも軽空母は合わないという声が出ている。海域が狭い韓国で軽空母を使用することはほとんどないという指摘だ。

「中央日報”韓国、軽空母事業に着手も…必要性めぐる論争続く”」より

だめっ!それに気が付いては!

ハングル表記で申し訳無いが、これが韓国の主張するEEZのようだ。となりはGoogle Mapで海の深さが何となく分かるので載せてみた。

黄色:韓国主張のEEZ
赤:支那主張のEEZ
橙色:日本のEEZ

なお、韓国主張のEEZの上半分は北朝鮮の主張する領域と絡むため、実際はこの半分と言うことになる。もちろん、船の大きさに比べればそれなりの広さがあることは事実だが、空母を浮かべられる海域が限定されている事実は地図から明らかである。そんなことは、誰にでも分かる話だ。

しかし韓国軍当局は軽空母の必要性を強弁している。最近、中国が2040年までに6隻の空母を配備し、日本はヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」と「かが」を空母化するなど、周辺国の動きが尋常でないということだ。

「中央日報”韓国、軽空母事業に着手も…必要性めぐる論争続く”」より

……いや、韓国は理解していないかも知れないが。

そもそも、対日戦闘能力の向上という意味で空母を手に入れるのであれば、軽空母はNGだ。どう考えても正規空母の方が未だマシである。

ただ、正規空母を真っ当に運用する為には日本海に浮かべておくだけでは不足で、太平洋にまで出て行かないと作戦的にはイマイチである。そうだとすると空母打撃群が必要ということになる。

支那に対抗するために空母が必要か?というと、これも又ちょっと違うと思う。思うが……、シーレーン防衛とかに使える可能性はもしかしたらあるかも知れない。韓国はやらないと思うけどね。

結局、韓国の本音は日本の「いずも」と「かが」が空母化するという一点なのだろう。

軽空母の予想図

よっぽど欲しいらしい

さて、韓国国防部は早速、完成予定の軽空母の予想図を出してきた。

うーん……、これでいいのかな?まあ、これで3万t級の軽空母ということらしいのだけれど、戦力としてカウントするには戦闘機の数が少ない。この軽空母を複数持つって同時展開するよということであれば又違うのかも知れないが。

何れにしても、この段階で出てくるポンチ絵だから信用はできないかも。

色々な葛藤はあるようだけれど、どこに向かって走っているかを見失っている気がするな。

【写真】韓国軽空母の予想図
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それはこのポンチ絵からも伝わってくる。何しろ、コンセプトがよく分からないからだ。

現在、空母を保有する国は米国、中国、ロシア、英国、フランス、イタリア、インド、タイ、ブラジルの9カ国で、軽空母級揚陸艦を運用する日本、スペイン、オーストラリアまで含めると12カ国となる。

「中央日報”韓国、軽空母事業に着手も…必要性めぐる論争続く”」より

結局はこれが本音なんだろうね。日本も持っているから欲しいニダ!だと。

でも、韓国はカンチガイしているようだけれど、日本は「F-35Bの離発着ができるように改修」する話になっているけれど、韓国のように、とにかく軽空母!という話ではないんだよね。

使い方には悩む韓国

しかし、韓国としては「とにかく欲しい」ということのようだ。使い方は「どうしよう」ということみたいだけど。

余談だが、この紹介した記事は随分と迷いながら書いているようで、読みにくい文章になっちゃっていた。大変申し訳ないと思う。

さておき、この記事で言いたかったことは、ここの部分だ。

ホルムズ派兵のように、米国が韓国海軍の役割拡大を要求する可能性もある。9.19南北軍事合意に休戦ラインとNLL一帯が安定し、海軍戦力増強が計画通りに進めば、米国の艦艇派遣ニーズを避けるのが難しい。しかし、「米国が行く所はどこでも行く」という風に軍隊を派遣すれば、中国やロシアとの対立を駆り立てていく可能性がある。これに対して、「海洋艦隊を作ることも重要ですが、これをいつ、どのように活用するかの悩むべき時点だ」という主張も出ており、軍当局の長期研究が必要性がさらに高まる見通しだ。

「NAVER」より

これはNAVERの記事の引用で、結局のところ韓国の防衛方針がフラフラしていて定まらない状況で、引用記事は今年の2月の段階での話なんだけけれど、「軽空母作っちゃってもどうやって使うの?」という点について、韓国自身がよく分かっていないことが感じられるし、その状況は今も変わらない。

日本で言うところの防衛白書みたいなモノは毎年出されているけれど、そこには基本的には米軍との連携ありきという観点で書かれている。方針においては自衛隊と大差は無いね。

しかしそうだとすると、本格的に韓国に軽空母が必要かということは非常に疑問になる。米軍頼み前提では、アメリカ軍とも自衛隊とも敵対するというシナリオを考えることがオカシイからだ。

そして、支那との敵対関係になった場合、アメリカ軍は韓国の空母などあてにするはずが無い。もちろん、アメリカ軍のF-35Bの離発着に使う、という事はできるのだろうけれど、アメリカ軍はそもそも正規空母を引っ張り出してくるだろうから、韓国の軽空母をアテにする可能性は薄いだろう。

だったら、まだ報復目的に原子力潜水艦を用意するという方が現実的だと思うぞ。そんな運用をアメリカ軍が許すのか?という点に関してはまた別の話なんだろうけれど。

……本当に使い方に悩んでいるかどうかも怪しいな。

必要性に悩む事は無い、とにかく作れ!

とまあ、そんな訳で、韓国としては使用方法に悩みつつ、取り敢えず作っちゃおうという方針であることが、一連の報道から透けて見える。

対日兵器だと指摘される方もいるが、牽制目的くらいにしか役には立つまい。韓国にとってはそれこそが重要なのかも知れないのだけれど。

コメント

  1. 木霊様、皆さま、今晩は

    > 「どうやって作るか」

    私としては「どんなモノが出来るか」の方に興味があります。とにかく、計画を進めてもらわないと、ネタにならないじゃないですか。

    ・F35B を発着艦させたら、飛行甲板がトロけちゃった。
    F35B を売ってもらえないから、これはなし。それよりも、熱対策が必用だと気づいたのがえらい。

    ・イギリス:耐熱材料を売ってくれない・・・もう手に入ったように思っているらしい所がなんとも、—> 韓国で開発する計画を作る。

    ・F35B 売ってもらえない —> KFX VTOL を作る計画を作る。

    ・結局、いつの間にか「ヘリ空母」になっちゃう。でも、ヘリがないんだよねぇ。

    などと思われている事を韓国政府、軍は知らないのかしら・・・

  2. 韓国は船舶用張力鋼の生産設備が無いので日本からの輸入している、軍艦用は欧州からかな?

  3. 木霊さん、おはようございます。

    色んな意味でめちゃくちゃ注目している朝鮮版空母、そしてできれば朝鮮版空母打撃群構築まで迷わず一直線で突っ走って欲しいですね。(苦笑)

    >だめっ!それに気が付いては!
    >色々な葛藤はあるようだけれど、どこに向かって走っているかを見失っている気がするな。

    使い方や不要論とか対費用効果なんて考えてたら何にもできないぜ。
    文クン王朝が健在な間に全て後戻り不可能になるまで突き進んでくれよな。
    今なら反日を理由にすれば何でもアリなんだから。(冷笑)

    P.S.
    >ハングル表記で申し訳無いが、これが韓国の主張するEEZのようだ。となりはGoogle Mapで海の深さが何となく分かるので載せてみた。

    改めて南朝鮮の主張するEEZを見てみると、李承晩ラインによって無理やり竹島を組み入れた歪な図ですね。
    竹島を取り込んで直線を描き北朝鮮とロシアの国境までほぼ直角に直線で結んでいます。(北朝鮮・ロシアは認めているのでしょうか?)
    日本のEEZは全域ほぼ国際法通り大陸棚を基準にランダムな曲線ですが、世界中にこれほど変な直線EEZを主張している国なんてあるのかなァ~。

  4. K空母と呼ぶ方が適切でしょう。
    K仕様は、不明ですが。