韓国の輸送艦「馬羅島」就役

海軍

大したニュースではないが、記録までに。

韓国、「独島」より性能高い輸送艦「馬羅島」就役、軽空母建造に一歩近づく

2021.06.28 15:34

韓国海軍が28日、慶尚南道鎮海(チンヘ)で「馬羅島(マラド)」(LPH-6112)の就役式を開いた。就役式とは正式に海軍の艦艇になったことを宣言する行事。戦力化訓練で作戦遂行能力評価を受けた後、10月ごろ実際の作戦に配備される。

「中央日報」より

韓国海軍に就役したのは、独島級揚陸艦の2番艦である。2020年末には就役するスケジュールだったのに遅れたね。

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2番目にして最後の輸送艦

無用の長物、独島級揚陸艦の2番艦は輸送艦

このブログではおなじみ、ホテル独島の名前を恣にしている独島級揚陸艦1番艦「独島」だが、もともとは強襲揚陸艦という位置づけで設計されたはず。韓国軍の指揮艦としての役割も担うことが想定されているとか。

ところが、経緯はよくわからないけれども「輸送艦」になってしまった。

もともと、設計にあたってはBAeSEMA社の技術支援を受けていて、建造は資金繰りの厳しい赤字経営体質に転落してしまった韓進重工業が手掛けていた。

まあ、この時にお決まりの不正疑惑とか出てきちゃうんだけどね。

韓国海軍「独島」建造で韓進重工業に不正疑惑

2018.07.27 07:34

韓国海軍を代表する揚陸艦「独島(ドクト)」の建造過程で不正があったと、韓国CBS放送局が報じた。

CBSは26日、「独島」を建造した韓進重工業が作成した内部文書を入手したと伝えた。この文書によると「本艦契約の40%を外注すれば予想費用減額は約336億ウォン(約33億円)」と書かれている。

~~略~~

韓進重工業が臨時工を秘密裏に採用し、「独島」建造減額事由を海軍に知らせないというものだ。このため、関連部署の「業務協力」と「秘密維持」を徹底すべきだと文書に書かれている。

「中央日報」より

契約では、韓進重工業が1から10まで作る約束だったようなのだけれど、どうやら下請けに作らせて建造費用を浮かせたらしい。

そのおかげなのか、随分と施工ミスがあったんだよね。この辺りは別の記事に書いたけれども。

2番艦建造も韓進重工業

で、今回の2番艦も韓進重工業が建造している。2番艦はどういう理由化は不明だが、若干大きくなったようだ。ただ、基本コンセプトは変わらず、「大型輸送艦」ということで就役するようだ。

「馬羅島」は重量1万9000トン(満載数量基準)、全長199.4メートル、幅31.4メートル、最大速力時速43キロ。規模が大きく、乗組員330人と海兵隊兵力など計1000人の兵力と装甲車、車両を搭載できる。またヘリコプターと空気浮揚艇(LSF-II)2隻を搭載できる。規模で見ると軽空母級だ。さらにヘリコプターを運用する能力を保有する。このため「馬羅島」を軽空母に分類する見方もある。しかし「馬羅島」の甲板は耐熱性が不足し、垂直離着陸機は離着陸できない。

「中央日報」より

しかし、F-35B戦闘機を買う話も出ていたのだから、甲板の設計くらい途中で見直せばよかったのに、そういう芸当は苦手らしい。オスプレイも発着可能にするという話もあったんだけど、そういえば韓国軍はオスプレイ持っていなかったっけ。

多分、ヘリコプターを運用する能力はあっても、当面は1番艦同様に専用のヘリコプターは割り当てられない可能性が高い。

「馬羅島」は2番目の大型輸送艦で「独島」以来14年ぶりに就役した。2014年12月に韓進重工業と契約を締結した後、約7年間にわたり艦艇の建造および搭載装備の設置をしてきた。

「中央日報」より

随分とまあ時間をかけて建造したようだが、入念に1番艦の欠点は潰したに違いない。特に、発電機の火災で消化したら隣接する発電機まで使えなくなってしまったという残念な1番艦のエピソードはきっちり生かされているハズ。興味のある方はこちらを。

少しそのエピソードをまとめてある。

外国産を使用していた主要装備は性能が向上した国産装備に変わった。国内で開発した探索レーダーおよび戦闘体系を搭載し、対艦誘導弾防御誘導弾「海弓」で艦艇を保護する。

「中央日報」より

不安な一文も書かれているんだけどね。

韓国の国内開発って、ろくな結果にならないことが多いから。

空母に一歩近づく

ちなみに、3番艦は軽空母になる予定である。

「馬羅島」就役で2030年代に導入を推進する軽空母に一歩近づいたという評価だ。「馬羅島」は2007年に就役した「独島」(LPH-6111)より性能を向上させ、これを建造しながら軽空母技術を蓄積した。海軍関係者は「『馬羅島』の就役は軽空母運用ノウハウの習得と能力の確保にも寄与する」と述べた。

「中央日報」より

ちょっと書いてあることは意味不明だが、多分、軽空母の設計に2番艦建造のノウハウがフィードバックされるという意味だろう。

……ただ、3番艦の「白翎島」は(作る前から名前が決まっている!)、1番艦、2番艦を作った韓進重工業ではなく、現代重工と大宇造船が入札していて、規模も形状も機能も随分と手を入れる必要がある。船がでかいくらいしか共通しない気がするんだが、良いのかそこは?そうすると、技術の蓄積とかそういう話は成り立つか少々不安なんだが、そこはOKなんだ。

まあ、韓国だしね。

コメント

  1. 一応、お隣も命名規則みたいなものはあるのかも、なのですが。
    ※同級艦に続けて島の名前が付いてますから。
    マラド、ってカタカナで書いちゃうと日本人的にはなんともはや。いやいや、お昼時のネタには不適切ですが。

    丁度いいタイミングで、このような記事も上程されてますし。

    https://www.wowkorea.jp/news/korea/2021/0630/10305516.html
    <W寄稿>韓国海軍の潜水艦部隊の主敵は「日本」なのか?

    単純に、「おおすみ」と「ひゅうが」の合いの子みたいな多目的艦、と言うことであればそれ程間違った設計じゃないと思いますが、元々は艦隊指揮機能つけて旗艦扱いする予定じゃありませんでしたっけ……>トクト艦。それが今や輸送艦ですか。
    ※近接のCIWSとRAMしか持ってないし、対潜装備はないに等しいので、運用自体は「いずも」同様に露払いを貼り付ける形になるんでしょうけど……その露払いは誰がやるんだろう?大邱級フリゲートはいい話聞かないですからねぇ……それとも艦載ヘリに対潜哨戒と攻撃を全部任せる?ヘリがまだ無いに等しいのに?結果的に「前に出れない」船になりそうですが。

    二番艦も、電源喪失で漂流とか今時あり得ないネタ提供をしない事を祈ります。
    するなよ?するなよ?

    • 何処かに命名ルールについても触れた気がします。
      道やらこの強襲揚陸艦シリーズは、韓国の領土の端にある島ということらしいですね。

      潜水艦の命名ルールは更に酷いわけですが、コレも別の記事に触れています。でも、一度又纏めた方が良さそうですね。
      テロリストのオンパレードというのは、苦笑しか出てきません。

      そして、この強襲揚陸艦の設計コンセプトですが、イマイチよく分からないのですよね。
      強襲揚陸艦であれば、旗艦として使うのはどうかと思います。まだ、空母なら未だしも。
      色々なコンセプトを突っ込んだ結果ということなのかも知れませんね。

  2. 木霊さん、おはようございます。

    スペックだけは強襲揚陸艦なのに2番艦も「輸送艦」と何故となっちゃたのか、意味不明というか本当に不思議でなりません。

    未だ実現していない艦載ヘリ搭載(攻撃タイプ含むつもりだったんんでしょう)、戦車6両・トラック10両他・ウェルドックにエアクッション揚陸艇完備、兵員700人乗艦可能...、海自のひゅうが型+おおすみ型をドッキングしたスペックかな?。
    F-35B搭載&排水量と搭載能力はまるでかないませんが、それ以外の基本はアメリカ海軍のワスプ型と同等仕様(得意のパクリ)ですからね。

    しかし、せめて「揚陸艦」くらいの位置付けにしといてやったらいいのに「輸送艦」とは、余程まともに運用する自信がないのでしょうかねェ~?
    この2番艦就役まで何と14年も掛かっている事が、1番艦の課題克服というより致命的かつ修復不可能な欠陥を抱えていると証明してるような予感がします。

    次は軽空母仕様の「白翎島」ですか3番艦の進捗状況が楽しみですね。(といっても最短で12年後のようですが)

    おっと、恥ずかしい名前の2番艦が10月にマトモに戦力化されるかが、先に興味深々の案件です。

    • この強襲揚陸艦の記事には触れていなかったようで、一度又整理したいところですが、どうやら艦内のエレベータに不都合があるようで。
      強襲揚陸艦として使うのはあまり宜しく無いとか何とか。
      ヘリコプターも配備されたのか、そうでないのかよく分かりませんしね。

      まあ、それも3番艦登場までの話かと。どうかんがえてもネタ臭しかしませんから。多分、1番艦、2番艦は霞んで見えることでしょう。