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【韓国軍】KTSSMは超精密射撃が可能だと報じられる

韓国空軍
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スゴいな!(棒)

100キロ先の標的にホールインワン…これが韓国型戦術地対地ミサイル

記事入力 : 2020/09/05 09:00

北朝鮮の長射程砲の脅威に対抗して韓国軍当局が開発した韓国型戦術地対地ミサイル(KTSSM)が100キロ以上離れた標的の真ん中へ正確に当たる様子が、4日に公開された。海上の標的の真ん中に立てられた旗を「毛抜き」のように正確に打撃する写真が、国防科学研究所(KDD)のウェブサイトで公開されたのだ。地対地弾道ミサイルが100キロ以上離れた標的に「ホールインワン」するかのように命中する事例は世界的にもまれだという。

朝鮮日報より

合成写真かどうかは分からないが、何故、動画を公表しなかったのか。こんなジャストタイミングで撮影できた如何にも怪しい写真を公開する事は無いだろうに。

韓国のキルチェーンを担う

韓国の開発した戦術弾道ミサイル

このブログでKTSSM(Korea Tactical Surface-to-Surface Missile)について触れたことは無かった気がする。いや、何かの折に触れた可能性も否定できないのだけれど、確かキルチェーンに関しては触れたような触れていないような……。

まあいいや、簡単に説明していこう。

韓国はスカッドを攻撃できる新しいミサイルをテストする

2017年10月25日/午後1:57

10月25日(UPI)-ソウル軍は、韓国の自己開発の戦術面対面ミサイル(KTSSM)が火曜日にテスト打ち上げに成功したと語った。

UPIより

ハンファが国防科学研究所(ADD)と共同設計した武器で、キルチェーンの一翼を担う戦術弾道ミサイルなんだそうな。

射程距離は120kmで、アメリカのMGM-140 ATACMSミサイルのコンセプトを戴いている兵器のようだ。

K-MLRSこと多連装ロケットシステムK-239天武だが、射程距離は40kmのものと80kmのものがあったハズだ。これとKTSSMでキルチェーンシステムの一翼を形成するという事らしい。

キルチェーンシステム

で、正直よく分からないキルチェーンシステムだが、要は韓国版MD計画のことを指す。ただし、迎撃だけではなくどちらかというと攻撃が主体なんだが。

韓国国防部、キルチェーンなどの構築を2020年代前半に前倒し

登録:2017-04-15 00:12 修正:2017-04-15 10:11

軍当局が北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対応するための軍事的能力を2020年代序盤までに繰り上げて構築することにした。

~~略~~

国防部はまず、北朝鮮の核・ミサイルに備えるための「韓国型3軸体制」の構築時期を当初2020年代半ばから2020年代初めに繰り上げる方針だ。韓国型3軸体制とは、北朝鮮のミサイル・核攻撃の兆候を探知した際に、先制攻撃する「キルチェーン」(Kill Chain)と北朝鮮のミサイルを迎撃する「韓国型ミサイル防衛」(KAMD)、北朝鮮が核攻撃をした場合、北朝鮮指導部などに直接報復する「大量応懲報復システム」(KMPR)など三つの軍事手段を指す。

 キルチェーンと関連しては、偵察衛星4~5基を外国から借りて北朝鮮を監視することにした。偵察衛星の借用は、2020年代初めに独自の偵察衛星を開発して運用するまで、一時的に実施される。また、北朝鮮の核・ミサイル施設を攻撃する複合誘導爆弾や玄武2弾道ミサイル、玄武3巡航ミサイル、タウルス空対地ミサイルなども新規または追加確保する計画だ。

ハンギョレより

基本的には報じられるように、「迎撃」+「先制攻撃」+「大量応懲報復」の3つを組み合わせた概念のようで、やられたら迎撃した上でやり返せ!10倍返しだ!という事らしい。この考えは僕は間違ってはいないとは思う。

ただ、その時々で表現が異なるので、果たしてどれが何なのか?という点はよく分からない。案外、韓国メディアも、或いは韓国の軍部も正確に把握していないのかも知れない。こんな構想図は出ているんだけど。

韓国型ミサイル防衛と関連してはパトリオット(PAC)3を新規確保し、中距離地対空ミサイル(M-SAM)などの性能改良を早期に進めることにした。また、大量応懲報復システムの構築に向け、特殊部隊が敵陣に侵入するためのUH-60とUH-47Dヘリの性能改良、特殊作戦用の無人偵察機の確保などを推進する方針だ。

「ハンギョレ”韓国国防部、キルチェーンなどの構築を2020年代前半に前倒し”」より

そういえば、未だにPAC3を手に入れたという話を聞かないが、いや、ちょっとは配備したのかもしれない。

韓国軍、大統領府近くにPAC3配備 北朝鮮への警戒強化

2020年01月07日17時46分

韓国メディアは7日、韓国軍が今年に入り、ソウルにある大統領府付近に地上配備型迎撃ミサイルパトリオット(PAC3)を配備したと報じた。北朝鮮のミサイルに備え、大統領府など政府の主要機関が集まる首都圏の防衛態勢を強化する狙いがあるとみられる。

時事通信より

1月にはソウル周辺に配備したとかなんとか。

なお、この「キルチェーン」という言葉は現在は使われていない模様。

北ミサイルへの先制打撃「キルチェーン」、韓国軍は現在使わず

2019.01.10 15:13

韓国国防部が北朝鮮の核・ミサイル脅威に対応する戦力を意味する「3軸体系」という用語を「核・WMD対応体系」に変更することにした。WMDは大量破壊兵器を意味する。

~~略~~

政府情報筋は「今後『キルチェーン』は『戦略目標打撃』、『大量反撃報復』は『圧倒的対応』と呼ぶことになる」と述べた。

中央日報より

言葉遊びだろうと思ったが、割りと自衛隊も似たような事をやっているな。まあいいや、キルチェーンに関する突っ込みを入れると色々とキリがないので、この辺りにしておく。

ともかく、現在は「キルチェーン」という言葉を使われるのを躊躇われているが、構想としては北朝鮮に報復することを目的としたキルチェーンの機能に組み込まれたのがKTSSMで、冒頭に紹介したように素晴らしい命中精度を誇っているのだとか。

2022年に配備される予定

そんな訳で、待望のKTSSMは2022年に配備される予定なのだけれど、しかしそれにしても上の写真はスゴい写真だな。

KTSSMは2010年に起きた延坪島砲撃挑発の後、北朝鮮の長射程砲の坑道陣地などを破壊する目的で開発された。弾体の直径は60センチ、射程は150キロ以上、1発の価格は8億ウォン(約7140万円)で、2022年から実戦配備される見込みだ。現在開発中の改良型は射程が伸び、有事の際に金正恩(キム・ジョンウン)の執務室や地下バンカー(掩蔽壕〈えんぺいごう〉)など北朝鮮首脳部の「斬首作戦」に活用できる。

先に北朝鮮は2017年5月、スカッド・ミサイルを改良した新型ミサイルを東海に向けて発射し、450キロ先の標的に7メートル以内の精度で命中させたと主張していた。韓国軍の消息筋は「KTSSMは北朝鮮の新型弾道ミサイルよりはるかに精度が優れている」と語った。

「朝鮮日報”100キロ先の標的にホールインワン…これが韓国型戦術地対地ミサイル”」より

これが韓国の技術力か!

100km先がピンポイントで狙えるのであれば、日本の都市も完全に射程範囲内だ。こんな兵器が大量に配備されたらそれこそ国防上のリスクである!

00kmだと、釜山から発射して、なんと対馬が完全に射程圏内に!!!

……えーと、これって北朝鮮の都市を殲滅する為に開発されていたんじゃなかったっけ?

その割りにはちょっと距離が心許ないな。

ところでこのKTSSMは一体「何で」誘導するんですかね?え?米軍用GPSだ?それでも数m程度の誤差は出るとか……。ちなみに韓国は軍事用のGPSの使用が認められていないという噂もあって(過去にはそういった報道もあったが、真偽不明)、仮に一般のGPSを使うと誤差は10m程度は出てしまう。実はアメリカから軍事用GPSの使用を許可されていたとしても、数m程度の誤差はでる。

流石!そんな情報を基にしても、ピンポイントで対象が狙えるんだね!これは世界一の技術では?案外、レーザーで誘導したとかか?

ちなみに、地上テストをした様子は動画で公開されているようだ。これを見ると結構精密に攻撃できる模様。テストした飛距離は不明だが。

あと、K-239天武の記事ではたかだか40kmの射程でも試射する場所がないとしてテストしたとかしていなかったとかいう話も紹介したような気がするんだけど、100kmに目標を設置してミサイルの射撃テストをいつやったのかも気になるね。海上テストということなので、海の何処かに目標を設置したのだろうけれど。

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