韓国の誇り!3000t級潜水艦「島山安昌浩」就役

海軍

コメントにも頂いていたが、とうとう就役したようだ。ひとまずはおめでとう!日本にとっては脅威?だが。

設計から建造まで韓国が進めた3000トン級潜水艦「島山安昌浩」就役

2021.08.13 11:17

設計から建造まで全過程を韓国で進めた最初の韓国潜水艦「島山安昌浩(トサンアンチャンホ)」が13日、就役した。

「中央日報」より

「脅威?」とはてなマークを付けた理由は、その性能がカタログスペック通りであれば脅威になるという意味である。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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韓国海軍は受け取った

設計思想は韓国バブコックが主導か?

過去にこんな記事を紹介している。

この話は公式発表ではないのであくまで想像の域を出ない話ではあるが、この潜水艦は韓国の独自設計という訳ではなかろう。

2017年9月に7年契約で潜水艦を建造したDSMEはバブコック社と韓国軍の潜水艦の武器運搬・発射装置の設計・製造・納入契約を結んでいる。

したがって少なくとも武器回りの設計やその運用まではバブコック社が責任を持つことになっていると思うし、経験のない設計を韓国がやったということではないと、そのようには判断できる。

もちろん、武器以外の部分がどのように設計されたのかは想像するしかないわけだが、基本構造に関してはドイツが設計した209型潜水艦と214型潜水艦のノックダウン生産をやった実績があることを考えれば、それを単純に拡大すればいいという話ではないにしても参考資料にはなる。

で、今回、韓国としては潜水艦にVLS(ertical Launching System:垂直発射システム)を初搭載する作業と、ブラックボックス化している武器統合などの仕事はバブコック社が受け持ってくれている。まあ、韓国軍としては安心だろう。

そうはいっても、209型潜水艦は排水量が1200t級で、214型潜水艦は1800t級である。いきなり艦体を3000t級に拡大するには、度胸だけでどうにかなる話ではない。少なからずバブコック社の技術が船体の設計にも入っているんじゃないのかな?と、そう考えるのが自然だと思うんだよね。

そうなってくると、本当に「韓国が設計」といえるのかどうか?「韓国で設計」ならばまあ、本当だろう。

兵装にはSLBMや魚雷

さて、発表通りであれば、今回、韓国海軍に目出度く就役することになった島山安昌浩級潜水艦1番艦「島山安昌浩」だが、SLBM(Submarine-Launched Ballistic Missile:潜水艦発射弾道ミサイル)を搭載していることになる。あ、艦のネーミングセンスは前回突っ込んだね。

今回成功した韓国産SLBMは玄武2B弾道ミサイルを改造したもので、最大射程距離は500kmほどであることが分かった。

「Wowkorea”SLBM水中発射成功…世界で8番目の技術保有国に=韓国軍”」より

これに先立って、こんなニュースがあって、韓国が運用するSLBMは玄武2B弾道ミサイルを改造したものだということが判明している。

ロシア製ミサイル「イスカンデル」がベースになっている玄武2B(改)弾道ミサイルは、最大射程距離は500㎞あると報じられた。ところが先の記事に突っ込んだように、玄武2Bのままだと島山安昌浩級潜水艦の胴体の中に収めることが難しいように思われるんだよね。

島山安昌浩は韓国海軍が保有する初めての中型潜水艦だ。全長は83.メートル、船幅は9.6メートル、直径は7.7メートルに達する。

「中央日報」より

これまでハッキリわからなかったデータが此処に記されていて、直径は7.7mだとされている。SLBMはVLSのセルの中に収められているので、潜水艦の中に縦に収まっているハズ。

これがいつも公表されている大宇造船海洋提供の写真なのだが……、潜水艦の断面は円ではなく縦方向に積み増した感じの形状になっているように見えるので、実は直径7.7mでも高さは10mくらいあるかもしれない。

そうだとしても、イスカンデル級の大きさのミサイルを押し込むVLSが6つも搭載されていると考えると、「この艦の居住スペースは本当にやばいな」と思ってしまう。これも想像の域を出ない話ではあるが。

また、構造的には、前方にはソナーや魚雷発射管が埋め込まれているはずなので、VLSは艦橋の多分後方に配置され、更にエンジンや鉛蓄電池が詰め込まれているはずだ。あ、214型同様に燃料電池方式のAIP( Air-Independent Propulsion:非待機依存推進)も搭載しているはず。

主な武装体系ではSLBMや重魚雷-Ⅱ、対魚雷用音響妨害手段、自航式掃海具などが搭載される。探知体系では曳航ソナーおよび側面配列ソナー(ISUS-90)などが設置された。

「中央日報」より

その他にも色々積んでいるというから、どうなっているのやら。

つよいかいぐんりょくの象徴

しかし、韓国海軍は無邪気に喜んではいるようだね。

ヤン・ヨンモ潜潜水艦司令官は「島山安昌浩は、海洋強国である大韓民国を力で後押しする強い海軍力の象徴で核心軸であり、海に向かったわが夢とビジョンを明かす戦略資産」とし「存在だけでも頼もしい『戦略的匕首』になり、わが海を強固に守るだろう」と話した。

「中央日報」より

流石というべきだろうな。韓国軍の幸せ回路だけは、なかなか真似出来ない。

国産化率は76%らしく、これを改良したモデルをインド海軍にも輸出する計画があるとかなんとか。

運用はこれからなんだが、よくやるよ。

ともあれ、色々と謎の部分が多い韓国海軍が手に入れた島山安昌浩級潜水艦1番艦だが、韓国該軍が運用していけば順調なら2022年8月に実戦配備となる。

そうなった時に、カタログスペック通りであれば日本としても厄介な存在となる。少なくとも海中からSLBMをぶっ放される可能性のある国が増え、日本に極めて敵対的な姿勢を見せているのだ。困ったものである。

まあ、潜水艦発射型の弾道ミサイルでも、核弾頭を積んでいなければさほど意味はないんだけどね。

追記

島山安昌浩級潜水艦の全体像がイマイチよく分からないのだが、別の角度の写真があったので紹介しておきたい。

うーん、この角度からのシルエットはけっこう四角いな。

韓国初の3000トン級潜水艦「島山安昌浩艦」就役…敵を不意打ちできるSLBM搭載

登録:2021-08-13 20:46 修正:2021-08-14 09:37

韓国が独自技術で設計・建造した海軍初の3000トン級潜水艦「島山安昌浩艦」(KSS-3)が13日就役した。海軍は公式に発表していないが、この潜水艦には敵を不意に威嚇可能なため「ゲームチェンジャー」と言われる潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)が6機も搭載されていて、朝鮮半島有事時には重要な「戦略的役割」を担うことになるとみられる。

「ハンギョレ」より

そして意外なことに、韓国海軍はSLBM搭載を公式には認めていない様だ。

同日ヤン司令官が明らかにした通り、3000トン級の潜水艦は海軍がこれまで運用してきた他の潜水艦とは質的に異なる戦略的意味を持つ。敵に不意に脅威を与え、場合によっては「2次攻撃」を加えられる潜水艦発射弾道ミサイルを搭載できるためだ。こうした戦略的重要性のためか、北朝鮮も2019年7月に3000トン級と見られる潜水艦の外観を公開し、同年10月初めには「自衛的国防力強化の一大事変」と称した潜水艦発射弾道ミサイル「北極星-3型」発射を試み、成功した。これまで海軍が運用してきた張保皐-1(張保皐艦)と張保皐-2(孫元一艦)は、それぞれ1200トン級と1800トン級だった。

「ハンギョレ」より

ふーん、公開された動画を見ると、胴体のチューブ部分は円形だった。

コメント頂いた動画からのキャプチャ画像で申し訳無いのだけれど、水圧に耐えるためにも円形が基本になるのは当然だと言える。とすると、縦長に見えるのも目の錯覚か別の理由なのか。動画も見たけれども、概ね円柱状であると言って良いだろう。

そうなるとやはり、VSLをどうやって詰め込んだのかは気になるところ。

ところで、引用した画像で潜水艦の鼻先部分に相当する部分に四角い線が見えるのは……、まさかね?

コメント

  1. 前々から思っていたのですが、軍事に限らず強国とか大国って言葉が好きなのかよく見かけますね。

    • 「〇〇強国」とか「世界で〇〇番目」というフレーズが大好きです。

  2. この潜水艦の就役直前に韓国が映像を公開してたんですよね。その映像にほ建造中のものもあって、船縠の厚みまでしっかりと映っていたのですよ(笑)
    側面アレイということは単縠構造のわけで、潜航深度まで解ってしまうのに(笑)
    もう消したようですけど、コピーして翻訳してupしてたのがありました↓
    https://m.youtube.com/watch?v=YpDB-W6R6nE

    • 単殻構造って大丈夫なんですかね?
      小型化には向く構造のようですが、3000t級規模の大きさの潜水艦で単殻構造にするメリットがあるのやら。いや、よく考えたら日本も部分単殻構造を採用しているので、メリットがないわけでもないのでしょうかね。
      側面アレイのことも含めて、結構、日本の技術を研究しているかもしれません。
      そういう意味では情報流出は迷惑なんですけど。

  3. 木霊さん、おはようございます。

    カタログスペックを見る限りこれでもかという程テンコ盛り仕様ですね。
    エンジンを含めた基本の運航能力はもちろんですが、これだけの武器・ソナーシステムを僅か1年で実戦化検証できるのでしょうかねェ~。

    売りの自称自国開発VLSは全くの未知ですし、214型でも成功したかどうか判らないAIP推進システムも未だに怪しい...。
    まあ、バブコックが基本技術提供してるならそんなに重大な問題は起きないでしょうが、船体の溶接などの基礎技術はかなりヤバイって予想しています。

    >そうなった時に、カタログスペック通りであれば日本としても厄介な存在となる。少なくとも海中からSLBMをぶっ放される可能性のある国が増え、日本に極めて敵対的な姿勢を見せているのだ。困ったものである。

    海自の索敵能力に期待し変な動きすれば撃沈すればいいのですが、その前に政府が憲法9条の縛りを投げ打ち命令できるかの方が一番の課題でしょう。

    • カタログスペックてんこ盛りは韓国の十八番なんで、「ああ、いつものことだな」と感じてしまいますが、船体構造からしてVLSをくっつけるのは最大潜水深度を犠牲にしている気がしますよ。

      敵性戦力の増強は常に心配すべきで、そういう意味では韓国の潜水艦もポンコツと馬鹿にせずに戦力を丁寧に見極めておく必要がありますよね。

  4. 潜水艦って、どちらかというと縦より横に大きくなるものだと思うのですけど…断面がおにぎり型になると言いますか。普通にトップヘビーで転覆したりして…

    • 匿名さん
       潜水艦は水上艦艇と異なり転覆の恐れがないというか水上艦艇であれば転覆となるくらい傾いても水中では船体下部に重心があれば復元するので横に大きくする必要はないです。
       水上走行時も船体のほとんどが水中なので縦に大きくても転覆の恐れはないですしね。
       もっとも現代の潜水艦は姿勢制御装置により水中で高速急旋回しても傾くことはありませんので傾くときはお陀仏になるときくらいでしょうか。(映画とかでは原潜をバンクさせてたりしますが間違いです、内部は遠心力がかかるので乗員はバンクしてるように感じるそうです)

       横に大きくなった潜水艦は内部構造的には2隻の潜水艦を並べてつなげたソ連のタイフーン級くらいかも、主流は日本のそうりゅうのような縦長楕円や米国原潜のほぼ丸に近い楕円でしょうか、昔の潜水艦はU-boat、伊号、ガトー級いずれも縦に細長い形状でしたね。

    • 安定性はどうなんでしょうねぇ。
      基本的には214型を拡大して造ったような船体構造だと思いますから、大きくその形から外れているとは思いません。
      が……、どんな形状で、その結果どのような能力を秘めているのかは気になるところですね。