おお、随分とドッグに留まっていた感じだったけれども、ついに進水か。
なお、このニュース、特にニュース価値は無かった。取り敢えず、記憶に留めて置くため程度の話であるのでご承知おき戴きたい。
韓国2隻目の3千トン級潜水艦進水 「安保の中心役果たす」
2020.11.10 11:48
韓国の防衛事業庁と海軍は10日午後、南部・巨済にある大宇造船海洋の造船所で独自技術で開発した韓国軍2隻目の3000トン級潜水艦「安武」の進水式を行うと明らかにした。
「聯合ニュース」より
活躍すると良いな。
韓国の3,000t級潜水艦
初の自国技術?による潜水艦
韓国の潜水艦は今のところ3タイプ。主力級の209型潜水艦と、病気がちな214型潜水艦、そして出来上がったばかりの3000t級潜水艦である。
一応箇条書きにしてみよう。
- 張保皐級潜水艦:209型潜水艦(独) 9隻 水中排水量1,285t ディーゼル・エレクトリック方式
- 孫元一級潜水艦:214型潜水艦(独) 9隻 水中排水量1,860t ディーゼル・エレクトリック方式+非大気依存推進方式
- 島山安昌浩級潜水艦:バッチ1 3隻 水中排水量3,705t ディーゼル・エレクトリック方式+非大気依存推進方式
- 3000t級潜水艦:バッチ2 3隻(予定)水中排水量4,100t ディーゼル・エレクトリック方式+非大気依存推進方式
- 3000t級潜水艦:バッチ3 3隻(予定)水中排水量未定
結構な数があるね。
韓国の独自設計による3000トン級潜水艦「島山安昌浩」が進水
2018.09.14 15:24
盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時に掲げて李明博(イ・ミョンバク)政府時に降ろした大洋海軍の旗が再び掲げられた。
韓国で初めて建造された3000トン級次期潜水艦「島山安昌浩(トサン・アン・チャンホ)」(KSS-III)の進水式が14日午後、慶尚南道巨済(キョンサンナムド・コジェ)の大宇造船海洋玉浦(オクポ)造船所で開かれた。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は18~20日に南北首脳会談を控えている状況でもこの日進水式に出席した。
「中央日報」より
この手のニュースは少しバカにした風に僕はこのブログで取り扱ってきた気がするが、しかし、スケジュール的な観点から見ると、比較的予定通りに話が進んでいる気はする。そういう意味では、しっかりやっていると見るべきかも知れない。
その点は反省したいと思う。
同庁は2012年に大宇造船海洋と設計および建造契約を締結した後、14年に建造に着手した。20年から24年までに張保皐3を3隻建造する計画だ。
「連語ニュース”韓国海軍 次世代潜水艦の起工式開催=組み立て開始”」より
実際に、2016年の1番艦の起工式のニュースに紹介されるスケジュールに概ねのっている感じではある。
ただまあ以前紹介したように、この潜水艦の建造に関しては、イギリスの企業が関わっているので、韓国独自の技術で、とまで言うのは少々問題があるかもしれない。
もちろん、外国の技術を用いたからと言って、潜水艦としてダメなんてことを言う積もりは無い。が、韓国軍は色々とヤバい事をやっちゃっているので、不安は残るよね。
VLSを搭載
ちなみに、島山安昌浩級潜水艦は、VLS(Vertical Launching System)を備えている。
島山安昌浩は、弾道ミサイルや巡航ミサイルを撃つ垂直発射管6本を搭載している。軍当局は張保皐-IIIに射程距離500キロ以上の玄武-2B弾道ミサイルの搭載を検討している。張保皐-IIIが周辺国で敏感に受け入れられうる戦略武器に分類される理由だ。
「中央日報”韓国の独自設計による3000トン級潜水艦「島山安昌浩」が進水”」より
正確には1番艦の「島山安昌浩」のみVLSの搭載が明かされているが、2番艦に関しては現時点でVLSは備えているという可能性は示唆されているが、明示はされていない模様。
弾道ミサイルの発射管が6本ある垂直発射台を搭載しているとされる。ただ、軍当局は3000トン級潜水艦に垂直発射台が搭載されているかどうかや潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を開発しているかについて明らかにしていない。
「聯合ニュース”韓国2隻目の3千トン級潜水艦進水 「安保の中心役果たす」”」より
冒頭のニュースでも、VLSの搭載が明らかにされていないという風に説明されている。この辺りはそのうち明らかになるのだろうが、案外、1番艦の運用で結構問題を生じているんじゃないかな?と、疑っている。
ともあれ、それなりに順調に作られているという事らしい。
ちなみにこのバッチ1の2番艦に注目したい点は、搭載されていると言われている非大気依存推進(AIP)の性能なのだが、この辺りの事は全く情報が無い。214型潜水艦でやらかしているAIPだが、どこの技術を使ったのかは気になるところ。
キミの名は。
なお、韓国の潜水艦はそのネーミングセンスが「アレ」である。いつもの通りだな!
艦名は日本による植民地時代、独立運動に貢献した人物や解放後に国家発展に寄与した人物の名前を付ける伝統に従い、独立運動家の安武(アン・ム)から取ったという。
「聯合ニュース”韓国2隻目の3千トン級潜水艦進水 「安保の中心役果たす」”」より
何故か、韓国の潜水艦のネーミングルールは、韓国の偉人という事になっているようなのだが、韓国の偉人の中でも抗日運動家限定というのはちょっとどうかと思う。
過去に、その辺りを整理した事もあったのだけれど、このブログでは言及していなかった。そのうち整理することとして、この2番艦の「安武」が如何なる人物か、について少し言及しておこう。
とはいえ、Wikipedhia辺りの情報を漁るしか手が無いのだけれど。
気を取り直して、安武だが、1883年に咸鏡北道京城で出生している。咸鏡北道という言葉は聞き慣れない(韓国の地名など、ほとんどの人は知らないと思うが)感じがするが、実は現在の北朝鮮に含まれる地域(ロシア及び支那と接する地域)である。……いいのか?
まあいいや、とにかく産まれた土地で国境警備などを生業としていた模様。ところが1907年に日本が朝鮮半島の軍事に関わり出す(この時、24歳)と、所属部隊が解散されてしまったらしく、体育教師に転職。1910年に延辺朝鮮族自治州(支那吉林省)に亡命した事になっているが、タダの体育教師(27歳)が亡命するなどというのは、ちょっと理屈に合わない気がする。現代の感覚で考えてはダメなのかも知れないが。
ともかく、ここから彼の抗日活動が始まったようだ。契機になったのは1919年の3.1運動らしく、間島国民会議というテロ組織に参加したようだ。間島国民会議は、大韓民国臨時政府に服従して活動するテロ組織である。そして、1920年にそこの武闘派組織「征日第一軍」に所属するに至る。どうやら、征日第一軍のトップは洪範図らしく(214型潜水艦7番艦の名前が「洪範図」である)この辺りも抗日テロ組織繋がりである事が分かる。
そして、1920年に韓国最大の作戦となる青山里戦闘に参加して、大勝利に貢献したということになっている。この時、安武37歳で働き盛りだな。なお、「青山里戦闘の大勝利」は韓国の妄想の1つで、実際には被害はほとんど出ていないショボイ感じの争いである。
その後、この安武はロシアの沿海州に亡命して抗日テロ活動を続け、1923年に日本の警官に撃たれてしまう。その際に、治療を断って命を落としている。享年40歳ということらしい。なお、年齢については朝鮮では数え年を採用していたようなので、もうちょっと若かった可能性はあるが。
ともあれ、これだけの経緯を見ると単なるテロリストの一員の様に感じるのだが、そんな実績でも韓国の潜水艦のネーミングライツを獲得した模様。まあ、実際にはもっと素晴らしい実績を持った人物であった可能性もあるのだが……、調べようがなかったのでご容赦願いたい。
コメント
昔からいつも拝見させていただいております。
まあ、ネーミングのショボさは稼働状況の限りないショボさに合っているかなとも思います。だいたい朝鮮とか高麗の偉人の名前をつけることも、反日史観からすれば憚られる筋合いだとも考えられますし。
言ってみれば日本なくして歴史すら語れない依存度合。仕方ないのでしょう!
ネーミングは、……ねぇ。
そのうちもう一度整理したいと思いますが、反日活動家のリストのストックはもう無さそうに思えますよね。
金九とか出てきても不思議じゃないのに、その手の名前は出てきませんし。
一番艦「島山安昌浩」のほうは2020年12月に就航となるという記事が出ていました。(ちょっと前の情報では11月予定だったけど何とか2020年就航をギリギリ守ったというところかな)
http://www.thecommoditiesnews.com/news/articleView.html?idxno=1797
記事の後半は「3600t級、4000t級潜水艦に潜水艦発射弾道ミサイル発射管が増えて推進方式まで核推進」といういつもの韓国の夢になっているけど。
12月就航予定ですか。
予定通りなんですかねぇ?
期待して待つしかありませんが、12月就役だと、来年の3月くらいまでには色々とニュースが出てきてくれるかも。
>来年の3月くらいまでには色々とニュースが出てきてくれるかも。
木霊さん、ずるずる伸びての12月ですから、いつものケチャンナヨ精神で無理やり2020年内を守ってそうで運用開始後になにかネタを提供してくれそうな気がします。