いやはや。タイトルだけで笑わせてくれる。
韓国が戦闘機「KFX」で日本を上回る! 「世界で4番目に第5世代戦闘機を開発した国」に=中国
2020-09-13 13:12
日本ではF2戦闘機の後継となる次期戦闘機の開発を進めており、次期戦闘機は2035年をめどに配備される見通しだが、次期戦闘機開発を進めているのは日本だけではなく、韓国も同様だ。
「サーチナ」より
尤も、この報道をしたのは支那メディアなんだけど。
完全にサーチナ、悪意があるな。
未完の大器
株式会社サーチナは日本企業
えーと、まずサーチナという組織について簡単に言及しておきたい。
もともとは在日支那人が設立したポータルサイト「中国情報局」が前身で、1999年9月に「サーチナ」と改名され、支那の国営通信社との配信契約を結んでいる。よって、報じられるニュースはほぼ支那の「中国新聞社」からの提供されるニュースであると考えてイイだろう。
なお、現サーチナはモーニングスター株式会社というソフトバンク系の会社に吸収合併されて法人としては存在していないが、ポータルサイトの運営はモーニングスター株式会社が行っている。
で、このサイトはお笑い韓国軍ネタを良く引っ張ってくるんだな。
その性能は未定
さて、冒頭のニュースに一番の注目点は「第5世代戦闘機」という下りだ。
現時点で第5世代戦闘機と呼ばれる機体は世界で4機種あるとされている。僕自身は2機種だけじゃないか?と疑ってはいる。
アメリカ軍が運用するF-22戦闘機とF-35戦闘機は、疑いなく第5世代戦闘機だと言って良いだろう。なぜならこの「世代」というのは概ね世界でトップ性能の戦闘機を作り続けるアメリカの意向が反映される流れなので、アメリカが「第5世代戦闘機」だといえば、そうなる。
とまあ、乱暴な説明をしてしまうとアレなのだが、基本的な条件として以下の条件を満たしているのが第5世代戦闘機ということになる。
<第5世代戦闘機>
- ステルス性を備えていること
- スーパークルーズ(超音速巡航)性能を備えていること
- 高度なアビオニクスを有していること
概ねこんな感じの条件となっているが、最後のアビオニクスに関しては必要条件では無く、又、スーパークルーズ性能に関しては第4世代戦闘機も備えているものを有しているものもある事から、必須条件とは言い難い。だから、ステルス性を備えていれば第5世代戦闘機だと言えるとされている。
これに相当するといわれているのが、ロシア製Su-57でPAK FAという開発名称で一部ではよく知られていると思うのだけれど、運用開始予定が2020年という事になっている。既に去年のうちに15機ほどは配備されるとか、配備されたとかいう噂も出ていたが、現状で分かっているのは2020年に2機ということらしい。
もう1機、支那製J-20が支那発表で「第5世代」だと言うことになっているのだが、そのステルス性能は「怪しい」とは言われている。尤も、支那からは詳しい情報が出てこないこともあって、性能から運用まで全て発表された情報しかない。
設計時点でアメリカのF-22及びF-35の関連の情報(設計図を含む)を盗んで参考にしているらしく、それなりの性能はあるかも知れない。見た感じの印象は、寧ろロシアのSu-57や概念実証機として試作された1.44に似ている気がするが。こうした形状の摘まみ食いをしたことで、ステルス性は低いという分析もある。
運用は2017年に開始されたという風に言われているが、使い物になるエンジンを積んでいるかどうかは不明で、現状はWS-10という支那が開発し生産されたエンジンが使われているとされているが、これの性能が怪しいと言われているので、果たしてスーパークルーズ性能があるかどうかは疑わしいという見方がある。
第4世代と、第4.5世代の違い
第5世代戦闘機の説明をしたところで、第4世代や第4.5世代といったカテゴリーに含まれる戦闘機も存在する。
<第4世代戦闘機>
- 制空や地上攻撃を行うことができるマルチロール性能を備えること
- アフターバーナー付きターボファンエンジンを備えていること
- 多用途に対応する高機能の電子機器が搭載されていること
一方の第4世代戦闘機といえば、アメリカ製F-14、F-15、F-16、F/A-18、ロシア製(ソ連製)Mig29、Mig31、Su27、イギリス製トーネードADV、フランス製ミラージュ2000、支那製J-10A、J-11A、J-15、JH-7、台湾製(設計はアメリカ)F-CK-1、インド製テジャスと、様々な戦闘機が該当しており、多くの国で主力の戦闘機として運用されている。
これよりも優れた性能を備えているとされる戦闘機は、第4.5世代戦闘機と定義されることがある。
これに含まれるのが、アメリカ製F-15E、F-16V、F/A-18E/F、ロシア製Su30SM、Su34、Su37、Mig35、EU製ユーロファイター・タイフーン、フランス製ラファール、スウェーデン製サーブ39グリペン、支那製J-10C、J-11、J-16、日本/アメリカ製F-2といった感じである。
第4.5世代戦闘機は、第4世代戦闘機の性能に加えて、一定のステルス性能を備えているものなどを指す様だが、キッチリした定義がある訳では無いようだ。例えばF-15Eなどは前面からのステルス性能があるよ、という事になっているので、参考になるだろう。
待望のKFX
最近ちょっと記事の脱線が多い気がするが、大雑把には戦闘機の第○世代というのはそんな感じの定義になっていると、ということが理解できれば良いと思う。
では、韓国製のKFX戦闘機はどうなんだろう?というと、それがどうも怪しそうだ、ということになっている。
コチラの記事でも言及しているのだけれど、ステルス性能の獲得は2020年1月の段階で「これからだ」としている。
そしてコチラの記事に紹介したように、形状が出来上がってきたらしく、これで機体の剛性などをテストするという事になっているので、ここから大きく変わることはあるまい。
さて、ここで取り上げた記事でとても気になった点はこちら。
KF-Xは長さ16.9メートル、高さ4.7メートル、幅11.2メートルで、F35Aステルス戦闘機より大きい。双発エンジン(F414-GE-400K)を搭載し、最大推進力は4万4000lb(ポンド)、最大速力は時速2200キロ(マッハ1.8)。飛行速力はマッハ1.6(音速の1.6倍)のF35Aより速いが、ステルス機能はない。
「中央日報”韓国型戦闘機試製1号機、来年上半期に公開…最終組立に着手”」より
ステルス性能は無いってしっかり書いてあるよね?アレ??
続けて、KFXは2022年に初飛行を行う計画であり、26年には韓国およびインドネシアに配備されることになっていると伝え、レーダーは韓国が開発したAESAレーダーが搭載されるが、エンジンには米GEアビエーションのF414エンジンが使われるなど、搭載される技術の多くを「他国からの調達」することで解決していると論じた。
一方で記事は、他国から調達した技術がどれだけ使われていようと、KFXは韓国が開発した第5世代戦闘機と呼ぶことができるのは間違いないと指摘。また、KFXの開発における進捗は圧倒的に日本の開発計画を上回っていると指摘し、このまま開発が順調に進めば「韓国は日本を差し置いて、世界で4番目に第5世代戦闘機を開発した国になり、アジアでは中国に次いで2番目に開発に成功した国になるだろう」と主張した。
「サーチナ”韓国が戦闘機「KFX」で日本を上回る! 「世界で4番目に第5世代戦闘機を開発した国」に=中国”」より
とすると、「このまま開発が順調に進めば」「世界で4番目に第5世代戦闘機を開発した国」というのはウソっぱちという事になる。ついでに言うと「アジアでは支那に次いで2番目に開発に成功」って、支那も開発に成功したかは怪しいのだけれど、加えて今のところKFXはステルス性が無いという事になっているんデスケド!
エンジンはアメリカのGEアビエーション社製F-414-GE-400というF/A-18E/F「スーパーホーネット」に採用しているエンジンを使用する予定になっていて、その性能自体は第4世代、或いは第4.5世代戦闘機を満足する可能性が高いが、エンジンの制御は韓国が何とかしなければいけない課題である。
……何処かからコピーしてくるつもりなんだろうか??
ともかく、僕としてはKFX戦闘機の完成に期待をしているのだけれど、正直、KFXが第3世代戦闘機だろうが、第4世代戦闘機だろうが、構うことは無い。先ずは空を飛行出来るところが重要だからだ。使える状態にならないと、第5世代などと自慢していても意味は無い。
にもかかわらず、こういう風に笑いものにする記事はどうなのかな!このブログの記事で書くことが減っちゃう!(本音)
結局、冒頭の記事は支那メディアの「百家号」が報じた内容をサーチナが紹介する形にはなっているのだけれど、どう考えても内容を揶揄するつもりで引用してきただろう。弄られているぞ、韓国軍。サーチナ、許すまじ!(苦笑)
コメント
なんか、典型的な
>【中国人】「出来ました!(出来てない)」
>【韓国人】「出来ます!(出来ない)」
>【日本人】「出来ません(出来る)」
の実例だと思いますね。
少なくとも初飛行しないと「出来ます」「出来ました」とは言えないような・・・
今回の記事はあくまでも支那経由で韓国の噂を書いた感じのネタ記事です。
流石に韓国も「できた」とまでは言っていないでしょう。
ネタ的に面白かったのですが。
第五世代とかってのは、基本的には言ったもん勝ち&アメリカのセールストーク以上のものではないという認識なのですが(関西芸人も同じか)……
とりあえず、実大実証機を組めるのはうらやましい&早く飛んで欲しいです、飛行機好きとしては。
少なくとも初号機はウェポンベイ無し&アビオがポンコツは確定なので、進空したとしても実戦配備まではまだまだ相当係るでしょうけれど。
本邦のF-3もまだペーパ-プランの域を出てませんから(欧州のあれやこれやもそうですが)、隣国としてはなんとしても先んじておきたいところでしょうけれど、今はシステムで戦う時代なので、総合力がないと一点豪華主義の役立たずになりかねませんから、その変動なんでしょうね>お隣。
とりあえず、興味津々ではあります。
いや、悪い意味無しで、がんばれ、超頑張れ>隣国
そうですね、言ったもの勝ちな側面jはありますよね。
確か、計画段階でF-3は第六世代とか言う噂も出ましたから。
ただまあ、韓国のこのKFXの件でスゴいと思ったところは、何はともあれ筐体を作り始めたところです。
日本のF-3はX-2を作って以降、具体的なモノが出来上がったという噂すら聞きません。作るのにはハードルは高いのでしょうけれど、政治的圧力はかなり強いのでしょうね。何とか形にして欲しいところです。
まあ……、KFXが飛ぶ保障は何処にも無いんですが。
苦節20年...(苦笑)、試作機の組み立てがやっと始まったばかりで、まだ飛べるかどうかも判らないのに第5世代と豪語する厚かましさは大したもんかも。
まず、第5世代戦闘機の必須条件である「スティルス性」と、パイロンにいくつもぶら下げた写真を一瞥すれば荒唐無稽だと判りますよね。
「高度なアビオニクス」もご自慢のAESAを筆頭に、本当に国産で果たして大丈夫なのか?
>にもかかわらず、こういう風に笑いものにする記事はどうなのかな!このブログの記事で書くことが減っちゃう!(本音)
これが目的なら納得ですね。
しかし、支那のメディアも酷い事しますねェ~。(爆笑)
試作機の姿が見られるようになってからが勝負なのだと思います。
まあ、取り敢えず飛べれば成功じゃ無いでしょうか?
産経新聞と、レコードチャイナは僕の敵ですよ!(苦笑)