第4.5世代の戦闘機「KFX」は、競合機より性能が劣る

空軍

知ってたよ、それ。

揺れるKF-X … 東南アジア市場、欧州に奪われる

記事入力2020.01.26 午前6:02

マレーシア、インドネシア、タイ、フィリピンまで… 。世界の航空宇宙産業の市場で基盤が弱い韓国が開発した軍用機がよく使われている地域が東南アジアだ。

しかし最近になって、米国、欧州防衛産業企業が東南アジア市場に参入の兆しを見せ、韓国立地が揺れることがあるという懸念が提起された。韓国型戦闘機(KF-X)をはじめとする国産軍用機が東南アジアで押し出される恐れが提起されている。

「NEVER」より

寧ろ、韓国型戦闘機KFX(仮想)で、4.5世代機に対抗できると信じている事こそがおめでたい。寧ろ、第3世代機に対抗できるかも分からない。

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競合するのはアメリカ製F-16Vやフランス製ラファール?!

ちょっと盛りすぎでは?

さて、この記事でビックリしたのは、まさかのF-16Vライバル宣言である。

米中対立、台湾で先鋭化=新型F16売却「一線越える」

2019年08月19日18時02分

トランプ米政権が台湾への新型戦闘機「F16V」の売却を承認したことが明らかになった。旧型F16を主力機とする台湾空軍の能力向上につながり、中国は一貫して反対していた。中国と対峙(たいじ)する台湾を米国が支援し、軍拡競争を助長する構図が鮮明となり、米中対立はさらに先鋭化しそうだ。

「時事通信」より

F-16V戦闘機は、アメリカのベストセラー機であるF-16の最新仕様である。Block 70/72のF-16は、近代改修によってAESAレーダーの装備やらコックピット・アビオニクスのアップグレードがなされていて、それまでのF-16 Block60/62とは一線を画すシロモノである。

F-16V

F-16Vの外見は、それほどそれまでのものと比べて大きな変化がないが、台湾は66機を80億USドル(約8500億円)で購入すると発表されて騒ぎになっている。

ギリシャ辺りもF-16V戦闘機にアップグレードするなどというニュースがあって、フィリピンもインドネシアも買いたいと手を挙げている状況にある。

F-16戦闘機は世界で累計で4500機以上を売り上げたベストセラー機ではあるし、それの最新版ともなれば、拡張性がちょっと疑わしい部分があるとはいえ、信頼性は抜群にある。そりゃ、買いたいと思うのも無理は無いだろう。

ラファールも

インドネシアはF-16V以外にもラファールを候補に挙げている。

インドネシア、資金不足で韓国型次世代戦闘機購入できないと言ったのに…仏戦闘機48機購入推進

2020.01.21 08:01

韓国型次世代戦闘機(KF-X)共同投資・開発国のインドネシアが韓国政府に約束したKF-X事業分担金支払いに難色を示しながら、他の国とは戦闘機・潜水艦など大規模武器購入交渉を進めていることが分かった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領まで防衛産業セールス外交に動いているのに、インドネシアがKF-X事業以外に二心を抱いたのではないかとの懸念が防衛産業業界から出ている。

「中央日報」より

報道しているのが中央日報だというのが皮肉なのだが、ニュースソースはフランスの経済専門誌のようだ。

ダッソー社の製造するラファールが優れているかどうかというのは、評価の難しいところだが、価格はそれほど高くないことを考えると、選択肢としては割と悪くないんじゃ無いか?とは思える。

ラファール

かつては「負け組」と揶揄されていたが、フランスが国の威信をかけてコツコツと性能向上を行ってきたこともあり、それなりの性能は期待できる。

フランスがラファールのさらなる能力向上型「F4」開発計画スタート

update:2019/1/21 17:07

フランスのフローレンス・パルリ国防大臣は2019年1月14日(ヨーロッパ中央時間)、視察に訪れたダッソー・アビアシオン社の工場で、主力戦闘機ラファールの能力向上型「F4」開発をスタートさせると発表しました。フランスのラファールは、2018年12月に最新の能力向上型「F3-R」初号機の初飛行を終えたばかりですが、さらなる能力向上を目指します。

「おたくま経済新聞」より

まあ、ラファールが優れているのは価格が安く設定されているにも関わらず、それなりに使えることなんだけれども。

ラファールは1機あたり大凡80億円であるのに対して、F-16Vは200億円以上の価格が付くのでは?と、言われている。台湾は計算すると1機あたり130億円弱となるため、実はもうちょっと安く買える可能性はあるんだけれど。

未だに影もカタチも無いKFX

そんな訳で、F-16Vもラファールも、現在進行形で生産され、改良が行われている機種なのではあるが、一方のKFXときたら、未だに影もカタチも無い。

いや、形だけならばモックアップで展示されていたが。

現在KF-Xは2021年上半期に試作1号機を出荷して2022年上半期から試験飛行に突入、2026年に開発を完了する予定である。

「NEVER」より

来年には試作1号機がお目見えする予定になっているようだが、本当にそれが可能とは到底信じられない。何しろ、未だにAESAレーダーすら出来上がってはいないのだ。

ラファールに搭載されているRBE2は、フランスのタレス社が開発したものであり、性能面に関する言及は見かけないが、それなりだと予想される。

一方、F-16VにはAN/APG-83という比較的安価なAESAレーダーは、従来品よりも性能向上が図られているため、廉価版であるとはいえ相応の性能を備えている。

……韓国の開発中のAESAレーダーは、これらの性能を上回れるのか?というと、かなり怪しい。だって、今まで韓国でAESAレーダーが作られた実績は無いんだぜ?

開発の目処は付いたというニュースは見かけたが、ちょーっと、無理があるんじゃ無いかな?この2つのAESAレーダーの性能を上回るのは。

武器が無い問題

さて、このブログでも取り上げたが、KFXの最大の問題は武器が無い問題である。

一応、ミーティアは使えることになったらしいと言う報道があったが、ミーティアは長距離の空対空ミサイルである。短距離、中距離で使えない事も無いが、重量が重くなることもあってそれは避けたいところ。

例えば、長距離ミサイルと短距離ミサイルの性能が同じであったとしても、飛距離が違うために搭載する燃料の量が違うので、重量は倍半分といったところ。つまり、長距離ミサイル1本で短距離ミサイル2本分以上の重量があったりするので、ドッグファイトをしなければならないような距離で戦う事を想定すると、ミサイル搭載数の少ない方が不利となる。

まあ、ミーティアは長距離というよりは寧ろ中距離というレベルの射程ではあるのだが、それはさておこう。

何れにしても、短距離空対空ミサイルが搭載できないのは、戦闘機として致命的なのである。

多分韓国が自国で自主開発をするハズなので、それほど心配することは

価格高騰が予想されるKFX

更に、開発が遅れることでのデメリットが指摘されている。

戦闘機を初めて開発した会社がその機種で利益を得るために、400機以上を販売しなければならない。しかし、KF-Xの確定量は韓国空軍120機とインドネシア60機だけである。損益分岐点の半分にも満たない。実戦経験があるラファールも海外受注が困難な状況でKF-Xが、当初の計画通りに作られても輸出は容易ではない。

そのような状況では、インドネシアが離脱すればKF-Xの単価はさらに上昇し、KF-Xの輸出も更に難しくなる。T-50を使用して確保した航空宇宙産業のエコシステムの維持も不可能である。国内航空宇宙産業の最後の「家庭菜園」である東南アジア市場を守るための政府レベルの対策が急がれる理由だ。

「NEVER」より

なかなか面白い前提なのだが、KFXが「予定通り出来た」としても、韓国空軍120機、インドネシア空軍60機導入の予定なので、400機以上販売しないと利益が出ないとしている。

しかし、この前提で欠けているのは、販売予定額が不明であることだ。インドネシア空軍はKFXが幾らに設定されていても買う前提で記事が書かれている。意味が分からない。

まあそれもさておいて、問題無く売れるとしても赤字確定ということは、韓国国民の税金を投入するか、戦闘機の価格を上げざるを得ない。

そして、現実問題としてインドネシアがこれ以上の出資に難色を示しているのだから、更なる価格上昇は避けられない。

出来上がらない限りはその心配は不要

これは韓国型戦車K2と似たようなジレンマを抱えている。

開発が遅れれば遅れるほど価格が高騰する一方で、要求スペックがどんどん上がってしまう。韓国型戦車K2は「高性能」が謳われていたが、未だに完成できていない。

それでも、ドイツ製のパワーパックを手に入れて韓国陸軍に納入できているだけ未だマシだ。

KFXは構想開始から19年経った今でも、まだ試作機もできていないのだから。出来上がってしまえば、大問題が持ち上がるだろうが、出来上がる心配はしなくても良いと思うんだけどね。

コメント

  1. ラファールはいい戦闘機なんですけど、いかんせん搭載武器はフランス製ばかりで、F-16を運用しているインドネシアからすると、ミサイルから機銃弾まで全部新規に取得する必要あり、となると、F-16Vに対する当て馬的な立場ではないですかね。
     そういう意味ではKF-Xをインドネシアが買うことはないだろう、と思えます。当初の予定はどうだったのか、というのは今となっては不明ですが、インドネシアにしてみれば、19年経ってもモックアップのみ、というのは予想外だったのかもしれません。

    • ラファール購入案ですが、インドネシアの空軍はロシアのSu-30「フランカーF1」、Su-27「フランカー」なんかも運用していますから、更に1機種増やしたところで(苦笑
      とはいえ、更に増やすのは流石に酷かもしれませんね。

      インドネシアは韓国に対して1度(場合によっては3度ほど)切れていますから、嫌がらせのために契約を残しているだけかもしれませんよ。

  2. 木霊さん、おはようございます。

    >F-16V戦闘機は、アメリカのベストセラー機であるF-16の最新仕様である。Block 70/72のF-16は、近代改修によってAESAレーダーの装備やらコックピット・アビオニクスのアップグレードがなされていて、それまでのF-16 Block60/62とは一線を画すシロモノである。

    台湾は売却の決まった66機に加えて、F-16A/B×144機のV型改修が着々と進んでおり2022年までには全機完了とか。
    併せると4.5世代最新型が210機体制となり、V型では世界最大機数を保有する事になります。
    これにLM社が技術協力した経国(F-CK-1A)という軽戦闘機が約130機、輸出はできませんが東南アジア各国が欲しい仕様は満足していると思いますし、台湾自体の開発・生産能力そしてメンテ力を維持しているが大きいですね。(ハデではないけど制約が厳しい中で堅実に努力しているみたいです)

    空自戦闘機の近未来配備がF-35A×105機、F-15J近代化改修×約100機、FX-3×100機程度でしょうから戦闘機の総数だけなら台湾の方が上です。
    何よりも台湾としては2022年までに最新型F-16Vを210機も揃えるアドバンテージが大きく、日本はFX-3の実戦配備は2030年代中盤まで待たねばならないですから、対支那で台湾と準同盟を結ぶ意義は大きいと考えます。
    支那の本格的な台湾侵略で何日持ちこたえれるかわかりませんが、340機の防空戦力は後詰のアメリカ軍参戦を待つまで必死で台湾本土防衛に徹するでしょう。

    そして南朝鮮ですが強力なF-15E攻撃機×59機が強みで、F-16はBlock32と52のままで約170機、対北朝鮮戦ならばこれでも十分でしょうけど(但し、本当に使える機体が何機なのかによりますね)、全体的に練度・メンテナンスを含めて陳腐化しているのが一番問題じゃないかなァ~。
    使いこなせば優秀な戦闘機なのに今や常態化した手抜きを放置しているから、実質戦力の半分以下って事もあり得ると思っています。
    F-16は制空権確保目的の優れた軽戦闘機ですから(かつ攻撃能力も高い)KFX国産なんかに執着せず、素直にF-16をアップデートする手もあったはずなんですが最早手遅れでしょう。(冷笑)

    そして、勇ましいKFX計画発動から約20年...、F-35ですら国際協力でスペックすり合わせなんかの難しさもあったのでしょう、実戦配備まで10年弱を要し非難の的だったんですが、その倍の時が掛かっているのに、KFX戦力化のハードルは高まる一方ですねェ~。

    >寧ろ、韓国型戦闘機KFX(仮想)で、4.5世代機に対抗できると信じている事こそがおめでたい。寧ろ、第3世代機に対抗できるかも分からない。

    メデタく出来上がっても3.5世代がやっとって感じになりそう。(まさにお笑いというか恥さらし)
    そもそも老朽化したF-5E/F(タイガーⅡ)を更新するのが目的だったはずなんですが、タイガーⅡは3.5世代相当と評価されていますから、最新KFXはよくて3.5世代並みなんてオチがついたらどうするんでしょうねェ~。

    それにしても開発着手から実戦化まで25年近く掛かった航空機って、航空機史上にあるんだろうか? 珍記録の大幅更新で名を遺す事だけは間違いなさそうですね。(大爆笑)

    インドネシアもタンマリ袖の下を貰ってるからといって、もうKFXに関わるのは諦めたほうがいいと思う、マジで。

    • 台湾は比較的現実的にモノを考える事ができる国民性らしく、経国(F-CK-1)に関しても正しいチョイスだったのだと思います。
      そして、それを近代改修する判断も正しかったと思いますし、その後に買ったF-16をF-16Vにアップデートする判断も極めて現実的だと思います。

      一方の韓国ときたら……。
      F-35A購入の際に、最初に決まっていたF-15SEを購入していたのであれば、チョットは見直しもしたのですが。
      FKXについても、ロッキード・マーティン社が出したT-50改修案というのがかなり現実的だったと思うんですがね。

  3. 1月29日11:19中央日報配信
    在韓米軍司令部は、米国法に基づき、60日前の事前通知を
    行った。内容は4月より在韓芸文基地に勤務する韓国人従業
    者を4月から無休休職にする。今後、全国で説明会を実施予定。

    カードを1枚切ったのか?
    引導を渡したのか?

    • この話は去年も聞いた気がします(脅しだけだったと思いますが)が、今年は本気で通達しちゃったんですね。

      引導、では無いことを願っていますが。