凄いな、KF-21推しが。
韓国、KF-21用の長距離巡航ミサイルを開発へ
2022 年 12 月 12 日
韓国は、韓国航空宇宙産業 (KAI) の KF-21 戦闘機から配備される長距離巡航ミサイルの開発に投資しています。
2022 年から 2028 年にかけて、1,900 億ウォン (1 億 4,500 万ドル) が「数百キロ離れた」標的を攻撃できるミサイルの開発に投資されると、ソウルの国防取得プログラム管理局 (DAPA) は述べています。
FloghtGlobalより
そりゃ、長距離巡航ミサイルも欲しいんだろうけど、KF-21を中心に色々開発していく姿勢が凄いわ。
戦闘機開発は続くよ
F-35Bを買うことはない
昨日は、KF-21Nと空母の開発をするという願望記事を紹介した。
このKF-21Nの話は唐突に出てきたわけではなく、当初からその構想はあったようだし、防衛産業展示会でもその模型が紹介されていた。
この時もツッコミを入れたのだが、そもそもF-35Aを購入したのであれば、そのファミリーであるF-35BやF-35Cを入手するというのが、どちらかといえば筋の良い話だと思う。
その理由は、F-35系の戦闘機が統合センサーシステムやネットワーク型情報通信機能を搭載した先進的なシステムを採用した戦闘機であるからだ。

多くの兵器や人工衛星と通信しながら敵の位置を特定して戦闘を行う事のできるシステムを採用しているため、味方同士での情報共有によって有利に作戦が展開できるメリットがある。
揃えてこそ価値がでるシステムなんだよね。
ところがKF-21はどうやらそういう方向ではないようなのだ。
韓国での国産化のメリット
もちろん、メリットはある。
昨日の記事でも紹介されていたが、国内で開発する艦載機には、国内で開発した兵器を搭載するのも自由だし、外国から購入した兵器を搭載するのも自由である。
しかし、共同開発されたとは言えアメリカ製のF-35系の戦闘機では、兵器の調達から修理、メンテナンスに至るまで細かな規定があって、その運用動向はアメリカ軍に把握されてしまうという欠点がある。
修理するにもアップグレードするにも、アメリカにお伺いを立てるというのは結構なストレスになるのだろう。
さらに言えば、アメリカの都合で開発が中止になったり、部品調達が困難になったりというケースも出てくるし、これまでも韓国軍はそれで痛い目を見ているので、そうしたリスクを背負いたくないという思惑もあるのだろう。
そんなわけで、長距離巡航ミサイルも国内開発をするらしい。

で、こんな話が出てくる以上は既にイラストは出来上がっている。韓国あるあるだよね。格好だけは素晴らしい絵を出してくるパターンだ。
ただ、そのイラストはどこかの兵器によく似ているところまでがお約束である。例えば、ロッキード・マーティン社製のAGM-158 JASSMだ。

まあ、こういうのは割りとどこが作っても似たような形状になりがちではあるんだけど、そういえば、韓国で生産させてもらっているドイツ製のタウルスも似たような格好だったっけ。

あ、そういえばタウルスのコピー商品を国内で作る話もあったな。
長距離空対地ミサイル 韓国が独自開発へ
2016.12.14 15:46
韓国防衛事業庁は14日、「タウルス」級の長距離空対地ミサイルを独自技術で開発する計画を同日の防衛事業推進委員会で審議、議決したと明らかにした。
韓国中部・大田の上空から発射しても北朝鮮・平壌の重要施設を攻撃できるミサイルを開発する。2018年から開発し、31年までに計約200発を生産する計画だ。システム開発や量産を含め総額8100億ウォン(約800億円)を投じる。26年に開発を完了する韓国国産戦闘機(KFX)に搭載される予定だ。
聯合ニュースより
と思って、過去の記事を引っ張り出してみたら、タウルス級の長距離空対地ミサイルを独自に開発する予定があったな。忘れていたよ。
過去の報道の中には他にも、対レーダーミサイル、超音速対艦ミサイル、極超音速ミサイルの開発をするよーというような話もあるので、KF-21に搭載できるようになれば、一気に「使える戦闘機」ってことになるんだとは思うんだ。
AESAレーダーも順調
なお、戦闘機に搭載するためのAESAレーダーも順調に開発が進んでいるらしい。
韓国の研究チーム「戦闘機用エイサーレーダーの核心部品開発に成功した」
2022年12月9日
韓国の研究チームが、韓国が独自開発中のKF-21など、最先端の戦闘機の「脳」に該当する高性能エーサ(AESA)レーダーおよび高解像度映像レーダー(SAR)の核心部品を国産化することに成功した。
KOREA ECONOMICSより
……何故か去年も似たような記事を見たんだけど、何回開発成功するんだろうか?
まあ、1つ1つクリアしていってくださいな。アレもコレもという話をすると、ついていく方も大変なので。
追記
どうやらKF-21だけでなくFA-50にも国産ミサイルを搭載する計画があるようだ。
[単独]「国産」超音速ミサイルFA-50に装着する… K-兵器に「拍車」
入力 2022.12.12 (17:14)修正 2022.12.12 (22:11)
韓国軍が空中発射が可能な「超音速巡航ミサイル」を開発し、これを国産軽攻撃機FA-50に装着する計画だとKBS取材の結果確認された。
対北朝鮮抑制力を向上させ、兵器輸出の拡大にも貢献すると期待されています。
KBS NEWSより
しかし、何故日本メディアは韓国が兵器輸出すると「死の商人だ」と批判しないのだろうか?意味がよく分からないな。
早ければ2025年の飛行試験も行う予定です。
作戦半径が狭く武装量が少ないFA-50装着に成功すると、活用範囲は大きく拡大するようです。
KBS NEWS「「国産」超音速ミサイルFA-50に装着する… K-兵器に「拍車」」より
動画ではミサイルが飛んでいる様子を示しており、それなりに開発は進んでいるようだ。予定通りであれば2025年だって。
固体燃料エンジンや誘導操縦装置など関連技術の開発を終え、すでに基本設計を完了したそうだから、結構期待できそうな印象があるね。
コメント
こんにちは。
>核心部品を国産化
>何回開発成功するんだろうか?
あれですよ、ほら。
高純度フッ化水素が枯渇してるから、純水で洗えるトランジスタレベルから一個一個再開発しているという……
またまた。
そういえば、高純度フッ化水素も国内で開発して、何度か成功していたようですね。
韓国の兵器産業は、いまちょっとしたアゲアゲムードですな。
暗~い話ばかりだったので、軍もマスコミも調子づいているんでしょう。
それがあの国の通常運転だが、外から眺めているとまたいつものアレに見えますな。
それでも10年単位でみれば、韓国兵器産業が成長してきたことは確かで、
他国から期待されるレベルまで改善してきたことは事実でしょう。
その答え合わせは当にこれからだけどね。期待を裏切らないといいんだが。
日本も増税論議はさておき、防衛省にカネが回るようになるので、このチャンスを逃さず
一気呵成に国防改革を進めてほしいね。政府が防衛国債を出すなら買うんだけどね。
Twitterで燃えてしまいましたが、韓国の製品が性能が高いという評価を着けられないまでも、価格と性能のバランスに優れた製品に映ることは事実であります。
ただ、K9自走砲、K2戦車の記事を追いかけてきた身としては、「アレで優秀な兵器」というのは認定し難い気がしてしまいます。
問題にならなければ良いんですけどね。
だた、そういった諸々の面を含めても、韓国兵器産業が一大躍進を遂げたと評価出来ますし、好循環を狙える展開担ったことも事実であります。
どんな完成品をみせてくれる事やら。