韓国 VS BAEシステムズで、予定通り韓国敗訴【KF-16アップグレード】

空軍

予想通り過ぎて草も生えない。

[単独] 「KF-16改良事業」千億台の予算飛ばした政府、違約金も受けられない

記事入力2020.02.21 8:56

戦闘機 KF- 16改良事業を推進できる座礁さ数千億ウォンの損害を被った韓国政府が「事業座礁」の責任を求める米国防衛産業企業に訴訟を出した、敗訴して違約金さえ受けできなくなったことが確認された。

「NAVER」より

どこからどう突っ込んだモノやら。

端的に言うと、「韓国政府やらかす」ということなんだけれど、それっていつものことだよね。

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KF-16アップグレード事業

本当にライセンス生産?

KF-16の導入は1994年頃のこと。F-16はそれまでにも運用されていたが、KF-16は1994年に選定され、順次KF-16として韓国国内でノックダウン生産が行われていった。そろそろ導入から20年程度経過することになるね。

近代化改修の話が上ってくるのは、当然だろう。

KF-16

なお、公式にはKF-16が大半は「ライセンス生産」ということになっているが、色々な記事を総合して見ると、どうやら「ライセンス生産」という名前のノックダウン生産をやっていたのでは無いか?と僕は疑っている。

ノックダウン生産は「製品を構成する全ての部品を外国などから輸入し、部品を組み立て製品を完成させる」という手法だ。

一方、ライセンス生産は製品を製造するために必要な技術などを開発国から手に入れて、国内で生産する方式なのだが、ライセンス料などを支払わねばならないので割高になるというデメリットがある。

韓国がやっていたのはいわゆるセミノックダウン方式のようで、一部、機体などの製造を韓国国内で行い、主要な部品はアメリカから調達するようなやり方だったようだ。

このパターンだと、韓国国内で技術的な累積が獲得しにくい。実際に整備的な面でも韓国国内では満足に行えていない現状がある。

アップグレード事業はもちろん外注ニダ!

で、KF-16のアップグレードに関しても、生産国であるアメリカを頼らざるを得なかったというのが、韓国の実情である。

え?日本?日本のF2戦闘機は、当初から共同開発したお陰で高価な物を買わされた印象が強いけれども、近代改修は日本国内でやることが出来ただろうと思われる。実際には、近代化改修した場合に性能向上の余地が少ないとしてやられなかった。細かい性能改善はやられていたようだけど。

F-15Jに関しては日本国内にて近代改修をしているんだけど。

まあ、日本の状況はともかく韓国はアメリカに近代改修をして貰う道を選択した。

KF-16の改修で大騒ぎ

詳しくはこちらを読んで頂きたいのだが、F-16がロッキード・マーティン社によって製造された機体であるにも関わらず、何故か韓国は近代化改修をBAEシステムズ社にお願いしてしまう。

韓国空軍が主力戦闘機KF16を改良へ 英BAE社を選定

japanese.china.org.cn | 06. 08. 2012

韓国空軍の主力戦闘機KF16をアップグレードする1兆1000ウォン(約763億円)規模の「KF16性能改良事業」から米国ロッキード・マーチン社が脱落し、英国BAEシステムズ社の米国法人が選定された。韓国紙「朝鮮日報」が伝えた。 ロッキード・マーチンは現在試験評価が行われている韓国空軍の次期戦闘機(FX)第3次事業の参加企業で、KF16のメーカーでもあり、今回の脱落は意外という声がある。

http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2012-08/06/content_26142127.htm

何故そんな事になったのだろうか?

競争入札をさせるニダ!

その辺りの下りが冒頭の記事に言及されているので引用しておこう。

防衛事業庁はKF- 16戦闘機のシステム統合の部分とに移動(AESA・アクティブ電子走査方式)レーダーを米政府からFMS方式で購入することにしました。FMS方式と米国政府が直接企業を選定し、品質保証などの責任を負う武器海外販売方式を指します。

「NAVER」より

韓国は、未だに戦闘機に搭載できるAESAレーダーを作る事が出来ないでいる。したがって、AESAレーダーはアメリカからFMS方式によって購入することに決めたようだ。

……え?何故部品を?

防衛事業庁は、2011年指名競争入札を通じてシステム統合の部分に対してはBAEを選定しました。この過程で、BAEは指名競争入札するために4325万ドル(約510億ウォン)の入札保証金を必要したが、これを出さず、代わりに、防衛事業庁に「入札保証金の支払い覚書」を書いてくれました。

「NAVER」より

そして、システム統合に関してはBAEシステムズ社にやって貰おうと、指名競争入札をやらせるのである。

……意味がよく分からない。

普通の感覚だと、近代化改修事業をパッケージでお任せするのだろう。FSM方式出購入すると言うことは、政府保障を付けると言うことを意味する。パッケージでお任せすれば、近代化改修された戦闘機の性能についてもアメリカ政府が保障してくれる事になったはずだ。

しかし、韓国は「少しでも安く!」と色々粘ったらしい。

で、その結果、おかしなことになってしまった。

安くするのであれば近代化改修のメニューを絞ればイイと思うんだが、そうはしたくなかったようだね。だが、アメリカ側はFMS方式と指定入札方式を同時に進めるな!と注意したようだ。そりゃそうだろう。アメリカ政府と、民間企業とが競合するような形になるし、そもそもFMS方式と指定入札方式ではその目的も保障範囲も全く異なるのである。

FMSを無視してアップグレードが始まる

BAEシステムズ社の入札によって価格が決定したので、韓国は早々にKF-16をアメリカに送ることとした。

2012年に入札が行われ、2014年にはBAEシステムズ社との契約が解除されてロッキード・マーティン社に近代化改修をお願いしている。

戦闘機改良事業 韓国政府が契約事業者の変更推進

2014/11/13 11:42

【ソウル聯合ニュース】韓国空軍の主力戦闘機KF16の性能改良事業をめぐり、英航空・防衛大手BAEシステムズが費用の引き上げを要求している問題を受け、韓国防衛事業庁が契約事業者を変更する方向で調整を進めていることが13日、分かった。

軍消息筋は同日、「防衛事業庁は19日の防衛事業推進委員会にKF16性能改良事業者の変更推進案を上程する予定だ」と明らかにした。

同庁は費用の引き上げ要求を理由にBAEシステムズと締結した同機性能改良事業関連契約を取り消し、新たな事業者として米ロッキード・マーチンを選定する方向で調整しているとされる。同社は2012年の同事業入札の際、BAEシステムズと競合した。

「聯合ニュース」より

この聯合ニュースの記事では詳しい事情が書かれていないのだが、以下の部分とあわせて読むとその原因らしきモノが見えてくる。

防衛事業庁は、契約締結前の事業総事業費を17億500万ドル(BAEに支給する13億1400万ドルと、米政府の費用3億9100万ドル)で計算し、米政府に働きかけたが、米政府は事業費の増加要因が多いと難色を示しています。防衛事業庁と米政府は、LOAを2段階に定め確定可能な部分から順次締結することに合意した。

防衛事業庁は、契約締結直前の2回に渡って米政府に総事業費を17億500万ドルに明示してくれることを要求しましたが、米政府は、総事業費を確保することができない不動の姿勢でした。

米政府は、総事業費が確定していないが、一度’18億4000万ドル」の価格が書かれた受諾(LOA)を作成し、防衛事業庁に送り、防衛事業庁は、米国政府の支給する総事業費さえ確定していない状態では、LOAにサインしました。

米国政府が2次契約の総事業費の交渉過程で「BAEのビジネス経験未熟」などを理由に、総事業費を24億ドル(メーカー16億ドル、米国政府8億ドル)で発表した。LOAを2段階にすることにしたため、1次18億4000万ドルを少し受諾(ところが、防衛事業庁と米政府の間には契約金額に関する協議は、最終的に行われていない。LOA)を送信し、2次で他の要因を加えて、高価格を提示したのです。コストが大幅に増加することになろう防衛事業庁は2014年11月にようやく米政府との契約を解除しました。

「NAVER」より

BAEシステムズ社は、アメリカ政府と韓国とのFMS方式での契約が完了していないことから、近代化改修作業を遅らせていたようだ。手付金として1000億ウォンほど支払われていたので、作業を始め無いというのも不味いが、最終的な価格が決まっていないから完了するのもまずいというワケだね。

韓国軍から2機のKF-16を受け取ってしまったBAEシステムズ社は、改修作業に着手した。

ところががその作業遅延に加えて、総事業費が増えたことを見て、「そんなはずじゃ無かった!」と韓国側が怒って契約を解除してしまったのである。

そもそもFMS方式は、一般競争入札で決まった価格とは無関係に価格が決定されるし、その事はアメリカ政府から韓国政府に通達がなされていた。にもかかわらず、先にBAEシステムズ社に仕事をさせておいて、これをベースにFMSの価格を下げる交渉に利用しようとしたのである。

余りにもゲスいやり方だな。

結局、ロッキードマーティン社で近代化改修をお願いすることに

で、結局のところ、BAEシステムズ社でのアップグレード作業は中止された模様。そして、FMS方式で仕事を受注した、ロッキード・マーティン社にKF-16の近代化改修をお願いする事になった。

もはや何を言っているのかよく分からない。

韓国空軍のF-16機の近代化事業、ロッキード・マーティンと12億ドルの契約

送稿時間2016-11-23 10:20

(ソウル=聯合ニュース)ユンドンヨウン記者=米国の防衛産業ロッキードマーティンが韓国空軍のF-16戦闘機134台の性能改良事業契約を12億ドル(1兆4千億ウォン)に締結したと21日(現地時間)発表した。

「聯合ニュース」より

BAEシステムズ社を使ったFMS方式での価格が24億ドル程度だったことを考えると、随分お安くなった感じがするのだが、この報道の「12億ドル」にはFMS手数料が含まれておらず、結果的に19億ドル相当での契約だったようだ。

韓国側は14億ドルくらいの費用負担を考えていたようで(BAEシステムズ社が入札した際には13億ドルだったようだ。それに加えてFMS手数料を勝手に4億ドルと見積もっていたらしい)、そこから考えても価格は超過しているのだが、そう報道するわけには行かなかったので、ロッキード・マーティン社との契約分だけ報道したっぽいね。

なお、金額面から考えると、ロッキード・マーティン社との契約の際には、BAEシステムズ社との契約の際よりも内容を圧縮した感じがする。つまり、近代化改修の内容を一部オミットしたのでは無いかという疑いが強い。報じられていないので、想像に過ぎないが。

ともあれ、近代化改修に漕ぎ着けることが出来た点は、褒めるべきだろう。

韓国政府、BAE社を訴える!

訴えられる韓国

で、どうやら韓国、BAEシステムズ社に対して、酷いことをいった模様。BAEシステムズ社から訴えられてしまう。

韓国軍:KF16性能改良事業、国際訴訟に発展

記事入力 : 2014/11/17 10:20

米国政府やBAEシステムズ社の過度な費用引き上げ要求で問題になっているKF16戦闘機の性能改良事業をめぐり、防衛事業庁が契約事業者を変更する方針を固め、これまでに掛かった費用について賠償請求に乗り出す構えを見せる中、現契約事業者のBAEシステムズが防衛事業庁を相手取り、米国の裁判所に訴訟を提起したことが分かった。

「朝鮮日報」より:リンク切れ

どうやら、韓国側がBAEシステムズ社に対して、「近代化改修出来なかったから、金は支払わないよ」という態度を示した模様。

しかし、仕事をやらせておいてそりゃねーだろう。

防衛事業庁はこれまで、費用上昇に伴う契約取り消しの責任はBAEシステムズにあるとして、事業推進の過程で掛かった費用4325万ドル(約50億3800万円)の賠償を非公式に求めた。これに対しBAEシステムズ側は「われわれの責任ではない」として提訴に乗り出したのだ。韓国軍の兵器導入事業が国際訴訟に発展するのは異例のことだ。

「朝鮮日報」より:リンク切れ

BAEシステムズ社にとって、AESAの調達などは韓国政府側の責任である。したがって、「事業推進が上手く行かなかったのはBAEシステムズ社にある!」と、韓国側から賠償を求められるなど、「バカも休み休み言えよ」というレベルの話だと思っていることだろう。

しかし、韓国と付き合うということはそういうことなのだ。

流石に、BAEシステムズ社としても訴訟を起こさずにはいられないというわけだ。

訴える韓国

で、韓国側は何をやったのか?

2015年、政府は落札業者だったBAEを相手に訴訟をしました。

先に政府とBAEの間に結んだ合意覚書で「BAEが義務を履行していない防衛事業庁がLORを発送した後、米政府からLOAが到着するのに6ヶ月を超えた場合(ただし、米政府によって使われた期間は遅延期間に含まれていない)」BAEが入札保証金の支払い覚書に記載された4325万ドル(約510億ウォン)を政府に出すようになっているが、米政府のオファー申請書を提出し、6ヶ月以内に、米政府のオファー受諾書を受けない以上、これを履行するようでした。

「NAVER」より

BAEシステムズ社を訴えたとのこと。

斜め上にも程があるが、自分たちの失態を覆い隠すためには、BAEシステムズ社が悪く無ければならない。そのためには訴えるしか無いのである。

興味深い事に、韓国側が訴えたのは入札保証金の覚書に記載された4,325万ドルに関するものだった。

実は、BAEシステムズ社は、この合意覚書の中で、KF-16の近代化改修について6ヶ月以内に契約内容を履行しなければ没収される入札保証金を支払うと書かれていた。しかし、BAEシステムズ社にとって、後にFMS方式の価格が決定することになっていて、そこが決定しないことには作業が始められないという事情があった。そのため、「支払うよ」という覚書を書いて実際には入札保証金を支払うことはしなかったようなのだ。

意味が分からない状況ではあるが、覚書の文言の中身を吟味すれば、BAEシステムズ社は入札保証金を支払わねばならなかったのだろう。

しかし、裁判所は韓国側の訴えを退けた。

韓米政府がLOAに適用することにした法が、米国法に記載されて以降の解釈および効果を判断する基準も米国の法律に従うため、訴訟を提起せず、両国政府同士の協議で紛争を解決することにした以上の訴訟をするのは不適法下のです。

裁判所はまた、協議に加えて、LOA以前に締結された合意覚書に基づき入札保証金の支払いを求めるなど、訴訟を提起することも可能になることができないと結論しました。

政府は、合意覚書締結後LOAを米国と締結した以上LOAの規定は、LOAで定めた準拠法によって解釈および効果の範囲などが判断されるべきだと主張したが、裁判所は、これも受け入れていない。

「NAVER」より

ちょっと韓国語を機械翻訳した内容なので、意味が理解出来ない部分が多い。しかし、裁判所側が韓国政府の訴えを退けたという事は理解できると思う。

最悪なのは、韓国政府がこれで勝訴したとしても自身の立場を悪くするだけである。事実を知られれば国内でも批判を受けかねない。訴訟を起こしたことそのものが問題なのである。

そのうち、アメリカ政府が「民間企業が仕事を受けてくれないから、キミの国とは契約できないよ」などという話が出てくるんじゃ無いかな。

コメント

  1. 木霊さん、おはようございます。

    昨日の朝投稿しようと思ったらできなかったんで、一昨日Googleアプリをいじったのが原因かとちょっと焦りました。

    さて、呆れた話の流れなんですが結果的に相見積されちゃった、アメリカ政府はどう考えているんでしょうねェ~。
    一般人でもモノ買うのに相見積するのは当たり前ですが、FMS絡みだとルール無視でそんな事許されるはずないと思いますけど。

    >韓国は、未だに戦闘機に搭載できるAESAレーダーを作る事が出来ないでいる。したがって、AESAレーダーはアメリカからFMS方式によって購入することに決めたようだ。

    FMS方式の縛りがあるのは判っているはずなのに、BAEシステムズ社にやらせるといういいとこ取りの目論見だったんでしょうか。
    アメリカ政府・LM社・BAEシステムズ社すべてが呆れかえっているんじゃないかな?

    余談ですがアップされたKF-16編隊画像...、機体が汚過ぎでマトモな洗浄や定期塗装なんてやってないんじゃないってくらい酷い。
    軍がアピールする為の写真でもこんなのという感性がズレてます。
    外観がこれですから重要部分のメンテナンスのレベルも知れていますね。

    • アメリカ政府も韓国の対応に「付き合いきれない」と思っている節はあるようですね。
      とはいえ、今のところ未だ同盟国であります。無碍にも出来ないという事らしいですな。

      韓国の戦闘機は、写真のモノに関わらず薄汚れたモノが多いです。
      不思議ですね。
      メンテナンス、どうなっているんでしょうか?