……まあ、「夢」といっても妄想の類なんだけどさ。
韓国国防科学研究所、韓国産ステルス機開発中…「米国のB-2と似た形状」
2020.08.05 14:35
韓国国防科学研究所が国内初のステルス機を開発中で、現在およそ70%の技術水準に達していることが確認された。
「中央日報」より
え?何が70%なの?
韓国でステルス機開発?!
夢のある話
韓国でステルス機開発なんて話は余り聞いたことの無いが、どうやらやっている様だ。
この日初めて公開された国産ステルス機「カオリ(エイの韓国語)-X」は未来核心技術分野の「低被探知(ステルス)無尾翼技術試験機」に分類され、今後、無人ステルス監視・偵察機および戦闘機などに発展させていくと予想される。
研究所の関係者は「ステルス機の開発段階を3段階に分ければ現在2段階まで終えたと見ればよい」とし「米国のB-2やX-47と似た形状であり、未来の戦場で必須のステルス技術と無尾翼飛行制御技術の国内独自開発が目標」と述べた。
「中央日報”韓国国防科学研究所、韓国産ステルス機開発中…「米国のB-2と似た形状」”」より
えーっと、ちょっと意味が分からないな。
不鮮明な画像だが、確かに雰囲気としてはB-2爆撃機に似ている様な気もする。

アメリカが保有するB-2爆撃機は1989年7月が初飛行で、垂直尾翼の無い全翼機である。しかし、過去に類を見ないような形状であり、開発が始まった1978年から構想図が公開された1988年まで10年の歳月をかけ、翌年にようやく初飛行できている。これの後継機はB-21長距離打撃爆撃機となるんじゃないかと。
X-47の方は無人戦闘攻撃機の開発機で、ステルス性を備えた機体であるらしい。

これもまた不思議な形をしているね。A型は2003年初飛行ということで、現在はX-47BというX-47Aより搭載量の大きな無人機の開発が進められ、2011年に初飛行。しかしこの計画に関しても開発計画は中止されている。
この系列でX-48だとか、色々変わった形の実験機はあるらしいね。ただまあ、これがモノになるかというと。
あれ、この話は新機軸の銃K-11にちょっと似ているような……。
アメリカの無人機計画はX-47からMQ-25へ
ちなみに、アメリカ軍はX-47無人戦闘攻撃機開発計画は諦めたようだが、海軍で開発していたRAQ-25Aという形で開発が引き継がれることになったようだ。その後、MQ-25A Stingrayと命名して開発を続けているそうな。
ボーイング、空母搭載用無人タンカーMQ-25Aを受注
2018年9月2日
米海軍は、空母搭載用の無人タンカーにボーイング提案のMQ-25Aステイングレイ(Stingray/赤えい)を選定した。契約内容は、8.05億ドル以内でMQ-25Aを開発、2024年までに4機を完成、空母戦闘航空団に配属し“初期運用能力(IOC=initial operational capability)”を取得する、と云うもの。この契約は、固定価格・奨励金付き( fixed-price-incentive-firm-target)方式で、期限以内にIOCの認定取得に成功すれば報奨金が貰える仕組みである。
「TOKYO EXPRESS」より
これがどんなシロモノかというとこちら。

横からのスタイルは良く見えないな。

前から見ると、なるほど潰れた形で特徴的だな。
ただまあ、海軍が要求したのは攻撃機だけでなく偵察・監視任務もこなせる多目的ステルス無人艦載機ということらしい。写真では分からないのだけれど、翼も折りたたみできるんだろうね。
韓国の計画は?
さて、アメリカではこんな開発を延々やっているのだけれども、なかなかモノになるのは少ないようだ。
いや、寧ろ兵器開発というのはこうした紆余曲折を経るケースが殆どで、何処かで戦争をやっていれば試験運用もそこそこに実戦投入されるなんて話も出てくるのだろうけれど、そうした都合の良い場所も無いので、色々開発しては改良を繰り返す、なんてことになるのだろう。
もちろん、そうした意味合いにおいて韓国軍だって「カオリーX」だっけ?十分意欲的な試みだと思うぞ。ちょっとネタ的な取り上げ方をしたが、新機軸の兵器について研究開発をして、その経験を蓄積するという事そのものは悪い話じゃ無い。
ただ、そもそも韓国では航空機開発実績が殆ど無く、KFX戦闘機事業も随分な害機関漂流していることを考えると、こうした航空機に関する意欲的な研究開発は、時期尚早じゃ無いかな。胸を張って「これスゲーだろ」とやるよりも、実直に性能評価すべきだと思う。
間違いなく、K11複合型小銃の轍を踏んでおかしな方向に行ってしまってはいけない。ところで、冒頭でちらっと突っ込みを入れたんだけど、何の70%だったんだろう??韓国の技術水準って何さ。
コメント
木霊様、皆さま、今晩は
> え?何が70%なの?
「XX%国産化した」と同様に、数え方次第でどうにでもなります。
部品「エンジン」は完成品を輸入、部品点数としては「1」。ネジはン万本、部品点数としては「ン万」てな数え方をすれば「国産化率はほぼ100%」になります。
技術要素で数えれるとし、技術要素が10あるとして、未取得の技術は
・無尾翼機の機体設計、制御(未取得)
・スティルス機の形状(未取得)
・電磁波吸収素材(未取得)
といった数え方ならば「70%」でしょうね。難易度を考えていないのではありませんか?
アンプの組み立てキットを作って「アンプに関する技術を習得した」と思っている中学生レベルのように思えてなりません。(注:私、オーディオマニアです。アンプは作れるけど、買った方が安いので作りませんけど)
数字のマジックですね。
国産化率ですか……、KFXに関しても8割弱の国産化に成功したみたいな話があったと思いますが、未だに核心技術を手に入れていないといわれていますよね。
いやはや。
韓国はF-35よりF-117の方がステルス性能は高い、と思っているみたいなんだけど。
https://news.joins.com/article/23588316
さて「ステルス」って意味わかってから開発を進めた方が良さそうなんですけど。
誰の発言かと思って記事を読んだkらKAI関係者ですか……。
F-117のステルス性能に関しては「高い」とはされていますが、F-35よりも上かというとどうなんでしょうねぇ。
F-117は運動性能を犠牲にしてRCSを最も小さくできた機体だとは言われている様ですが、後に設計・製造されたF-35の方が有利のようにも思えます。
えーと、信用おけるデータかどうかは分かりませんがRCSで比較すると……。
F-117 : 0.025㎡
F-35 : 0.0015~0.005㎡
……おやぁ?
この話、もう一つオチがあるのです。
日本語ウィキの「レーダー反射断面積」で以下にリンクがあるのですが、こちらだと、F-117の方がF-35より小さいとあるのです。
https://www.globalsecurity.org/military/world/stealth-aircraft-rcs.htm
この記事を見たのかなぁ、と思いつつ。韓国語版ではこの数値を丸写ししているんですね(ちょっと前は韓国語版に数値の記載はありませんでした)。
韓国の兵器開発は「計画=できた!」ですから、そのステルス機にどんな機能を持たせるのか70%決定(妄想)したという事ではないでしょうか?
まだ30%も妄想の余地があるなんて夢のある話ですw
最近、色々な兵器開発計画が出てきていますが、それこそ「国格」に合わない予算規模です。
国が傾いている事を見越して、ポッケナイナイのネタ元を増やしている様にしか見えないんですけどね〜w
「計画したら8割完了」というヤツですね。
実際には、段取り8分仕事2分という言葉が日本にもあって、大雑把に言うと準備段階でどれだけ入念に準備をするかで、仕上がりが変わっちゃうよ、という話なのだけれど、韓国では何か違いますよね。
王様の耳はロバの耳。
それとも
裸の王様。
韓国って、不思議!
スティルス無人機(戦闘機を念頭)は隊員不足に苦しむ日本にとっても重要な課題であり、先日河野防衛大臣の前向きなコメントを紹介したばかりです。
まずはFX3の複座式でコントロール可能な空自迎撃型、そして軽空母搭載可能な海自偵察型が視野に入れて開発して欲しいもんです。(別に南朝鮮への対抗意識ではなく、近未来の日本にとって必須の装備と考えるからです)
>ちなみに、アメリカ軍はX-47無人戦闘攻撃機開発計画は諦めたようだが、海軍で開発していたRAQ-25Aという形で開発が引き継がれることになったようだ。その後、MQ-25A Stingrayと命名して開発を続けているそうな。
アメリカはほぼ形になっていたX47でさえ計画中止ですから、開発から戦力化まで膨大な試行錯誤と予算が必要な案件と思いますが、日本は頭脳・基礎技術の粋を結集してやらないとね。
>そもそも韓国では航空機開発実績が殆ど無く、KFX戦闘機事業も随分な害機関漂流していることを考えると、こうした航空機に関する意欲的な研究開発は、時期尚早じゃ無いかな。胸を張って「これスゲーだろ」とやるよりも、実直に性能評価すべきだと思う。
あっと本題ですが...、お笑い兵器の悲惨な進捗状況(混乱かな?)で楽しませてくれる事を期待しますね。(冷笑)
韓国の技術水準達成率てのには海外からの技術導入も含まれると記憶しています。
自前の要素技術研究達成率は低い、というか出来合いの技術があるなら、それを有償無償を問わず導入して製品を組上げるのが賢いという風潮があると思われます。
歴史の浅い技術体系はそれでも良いのですが、膨大な失敗の積み重ねをベースにした技術体系を短期間で我が物に咀嚼習得するのは困難でしょう。
結果的にK2パワーパックやK11複合小銃のように、要求性能未達で原因究明と改修の繰り返してなことになります。