K1A2戦車を改良するニダ!

陸軍

あれ?K2戦車はどこ行っちゃったの?

軍は、将来に備えK1A2戦車の性能改良本格化

入力:2020.03.29 08:52ㅣ修正:2020.03.29 09:22

軍で運用されているK1A2戦車の性能改良に乗り出す。過去3月初め国防技術品質院はK1A2戦車の性能改良先行研究調査分析公告を出した。6月から10月までに施行される今回の先行研究の調査分析では、K1A2戦車の性能を一次元引き上げるさまざまな改良案が含まれている。

「NowNEWS」より

このブログでも大人気、韓国のK2戦車だが、なかなか本格的な国産化のニュースが聞こえてこない。いや、国産化成功はしたのだけれどパワーパック問題が解決したという話を聞かないというのが、正確なところだ。

そんな状況下でK1戦車の改良計画が持ち上がったようだ。

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K1戦車はアメリカで設計

クライスラー・ディフェンス社による

このブログでも何度か登場したK1戦車だが、韓国陸軍の主力である。

1984年に量産が開始されて、1989年以降、合計生産数が1027両と、韓国戦車の主力として配備される。

そして現在も運用が続けられている。

105mmライフル砲を主砲として備えた2.5世代戦車であり、複合装甲を備えて、総重量51tとそれなりの重量ではあるが、韓国の地形を考慮して機動性が重視された設計になっているようだ。

K1戦車は2001年にK1A1戦車に生まれ変わることになるのだが、主砲は120mm滑空砲に換装され、これに伴って搭載弾数が47発から32発に減ってしまっている。重量は53tに増えた。K1A1戦車は484両が生産されているという。

この後、さらにC4Iシステムなどを追加する改良を経てK1A2戦車として2014年から配備されている。K1A2戦車はK1A1戦車のアップグレードという位置づけで、全てのK1A1戦車は2020年までにK1A2戦車にアップグレードされる予定だとか。

K1A2戦車をアップグレード

ところが、更にこれをアップグレードされる話になった。

具体的には以下の3点を改良していくつもりらしい。

  • 状況認識力強化による戦闘効率の向上
  • 新型対戦車ミサイルに対する防護力強化
  • エンジン出力を引き上げ機動力の向上

具体的には、イスラエルのエルビット・システムズが開発している「アイアンビジョン」と呼ばれるヘッドマウント・ディスプレイを採用することで、戦車内部から外部の状況を360度見渡せる状況認識システム(SAS)の採用が検討されているとか。

こんな感じのヘルメットになるらしいね。

ただ、検討するのは構わないけど韓国国内でこの手のアイテムが開発されたという話を聞かないぞ?

イスラエルに売って貰えるのだろうか?

防護力強化に関しては、K2戦車で採用を諦めたアクティブ防御システム(Active Protection System)の装着を検討しているんだとか。

APSで有名なのはロシア製のアリーナと呼ばれるアクティブ防御システムだが、アレはモノになっているのだろうか?

アリーナ

概念的にはこんな感じにミサイルを検知したら、トップアタック弾頭を備えたミサイルを使って撃ち落とすということなのだが、近くにいる味方を攻撃しそうなシステムだな!実際に、これの前に実際に採用されていたドローストと呼ばれるAPSは、散開した歩兵に対して大きな損害を負わせてしまったという記録もある。

韓国が採用を検討しているのは、イスラエルが開発したAPS「トロフィー」らしいのだけれど。

最後に掲げられた目標のエンジン出力の向上だが……、そもそもここがK2戦車国産化最大のネックだったはずで、ソレは未だに解消されていない。

具体的にはエンジンの小型化に苦戦していることと、エンジンの出力を受けきるだけのギアボックスの設計が上手く行かず、未だにパワーパックとして成り立っていないようだ。これに補助発電機が追加搭載されるらしいのだけれど、どこにそんなスペースが……。

そもそも2011年にK1A1戦車の変速機に重大な欠陥があるとのことで、リコールが行われるという噂もあったが、結局リコールされずにそのまま運用されているらしい。

韓国軍:主力戦車K1A1ピンチ、全てリコールも

2011/06/09 08:58:45

知識経済部(省に相当)傘下の韓国機械研究院はこのほど、韓国軍の主力戦車であるK1A1の変速機(トランスミッション)に重大な欠陥があるとの結論を出し、これを防衛事業庁と監査院に通報していたことが8日までに分かった。

~~略~~

同研究院は、この問題の原因が戦車の変速機の操向装置にあると結論付けた」と述べた。戦車が左右に動くとき、マニュアル車のギアを間違って入れたときのような強い衝撃が発生し、変速機の寿命が短くなり、戦車の故障も増えるとの結論に至ったというわけだ。

~~略~~

防衛事業庁の関係者は「変速機などで複数の問題が発見されているが、野戦整備などで解決できる程度のもので、変速機を全てリコールする必要はない」と話す。

「朝鮮日報」より|魚拓にリンク

つまり、3つの改良案は何れもかなりハードルが高いモノと考えられる。

アレも欲しい、これも欲しい

他にもエアコンの装備などが検討されているようだ。

このほか、化学兵器の状況で、乗組員の生存を向上させるために冷暖房を兼ねた総合保護装置も搭載される予定である。

「NowNEWS」より

これも必要な装備ではあるんだろうけれど、後付けで空調設備を取り付けるのはなかなか難しそうだ。

攻撃力を向上させるためにリモート射撃統制システムも導入される。リモート射撃統制システムと機関銃や自動グレネードランチャーなどの打撃システムとモニタリングシステムが統合された武装デバイスの外部または電車や装甲車に搭載し、打撃システムを人が直接操作することなく、リモート制御装置によって操作するシステムである。

「NowNEWS」より

更にリモート射撃統制システムも導入されるのだとか。夢のような話だな!

K2戦車の国産化に躓いているたけに、今使えているK1A2戦車を更にアップグレードさせたいという要望はよく分かるのだけれど、盛り盛りのスペックを見ると実現可能なラインを検討しているのか疑いたくなる。

まあ、夢を見るのはタダだよね。

コメント

  1. 2018年にK1E1(105mmのK1にC4Iを付加)をK1E2として防護力と生存性の強化と機動力の向上、電子機器装着、エアコン装備とする計画を発表していたから120mm搭載のK1A2も同様に改良するということですかね。
    兵器はあまりスペックを欲張りすぎるとあまり良い結果がでないことが多いけどどうなるかな・・

    K1E2については(https://m.news.naver.com/read.nhn?mode=LSD&sid1=001&oid=011&aid=0003369411)に出てます。

    • そうでしたね、K1E1というヤツもありましたね。ご紹介頂いた記事は見た記憶が。以前、記事にしたような気も……。まあ、多分前のブログでしょう。
      K1E1は主砲は105mmライフル砲のまま、電子機器装着やエアコンの装着というメニューが確かにありました。が、こちらもエンジン強化というメニューがあるんですねぇ。
      さて、K2戦車で失敗したエンジン強化は実現出来るのやら……。

      K1E1がK1E2に改良するのは2024年とありますので、未だ目処が付いていない可能性のある話です。
      そこへ来てK1A2も手を入れるというのですから、なかなか。実績が出来てからにすれば良いのに。

  2. K2戦車は1995年に開発着手し2011年配備開始予定と、元々随分悠長な計画だった様で着手から35年経って得られたのは欠陥品というオチ。(冷笑)

    ちなみに陸自の10式戦車が2002年開発着手で、名前も含めて予定通り2010年試作を含め13両が配備され、現在110両以上配備済であり加えて10両以上の調達予定とか。
    74式・90式と比べて開発期間がやや長いのは、C4I搭載のハードルが高いとあらかじめ考えていたからでしょう。

    さて、2.5世代のK1A2にアップグレード中のK1A1約480両はともかく、1000両以上生産された原型のK1は陸自の90式戦車より古いんですよね。
    そして恐るべきことに開発から60年以上も経つM48(パットン)を500両近く保有(運用できるかは怪しい)してるそう。

    そんな中での3.5世代とホルホルしてきたK2大失敗なので(完全に諦めた?)、相当焦ってるんじゃないでしょうか。
    国産とか固執せずK1と同じように実績のある海外メーカーに完全に頼った方が良かったと思いますが、今となっては覆水盆に帰らずで強烈なお笑いネタだけ残しちゃったァ~。(爆笑)

    さて、北朝鮮との有事に際して使える車両ははたして何両なのか? 余計な心配しちゃいますね。

    • 取り敢えず、K1戦車は還暦を迎えるまで酷使する予定のようです。
      もともと、K2戦車もK1戦車の代替というところまでは揃えられず、その前のM48パットンとの交代が先だと考えている節があります。
      歩兵ならともかく、戦車を運転するともなると、徴兵制度では車長を賄えないと思いますから、総数も減らさざるを得ないんじゃないでしょうか。
      そう考えると、3.5世代とか言わずに、無人化を進めればイイのに、と思ったりもします。
      まあ、難しいのでしょうけれどね。

  3. K-2戦車は1995年開発開始ですが、これが失敗の元でしたね。冷戦が終わり、欧州各国が軍縮に入り、装備していた戦車を輸出に回していた頃で、これを買えばいいものを国産にこだわり、あわよくば輸出も考えていたようですが、結局今に至っても完成したのかあやしい始末です。
     今現在で、西側で新造されている戦車って日本の10式戦車だけではないでしょうか? これを売ってもらえるわけがなく、今から中古を買おうにも、もう客先に収まった感じです。
     そしてK-2はこれ以上の量産をあきらめた、となると既存のK-1を改良するしかないのでしょうけど、余りに盛り込みすぎですね。同世代の日本の90式もC4I機能をフルに詰め込むには余地が足りない、で10式の開発装備に移行していますし。
     電力、エンジン馬力、サスペンションなど、無理して詰め込むとあちこちにシワ寄せが来ると思いますが、さて、モノになるのでしょうかね。

    • 韓国は流行り物が好きのようですが、結果的にいつも周回遅れになっちゃうんですよね……。
      とはいえ、韓国として一番現実的なのはK1A2を改造する案で、これがモノになればK2の事は無かったことにしても良いのかと。