広開土大王級駆逐艦
韓国の主力級駆逐艦と言えば、この広開土大王級駆逐艦である。

韓国初の国産駆逐艦とあって、それはもう誇らしげに(笑)
ただ、この艦も韓国伝統のトップヘビー構造である。その結果、復元力なんかに問題があると指摘されている模様。
とはいえ、次級の忠武公李舜臣級駆逐艦の建造が決まってから、9隻作られる予定だったこの広開土大王級駆逐艦は3隻しか作られなかった。だからこそ、問題も色々置き去りらしい(苦笑
停電する駆逐艦
まずは、この問題。
韓国駆逐艦が5時間停電、その間に北が攻撃していれば…
2013年10月23日08時59分
西海(黄海)の北方限界線(NLL)を守る西海第2艦隊の主力駆逐艦「乙支文徳」で昨年12月未明、ブラックアウト(大停電)が発生し、於青島付近の海上で5時間ほど立ち止まっていたことが確認された。
「中央日報」より
停電したら当然ながら艦は動かない。実際、停電してしまった2番艦の「乙支文徳」は、於青島付近の海上で5時間ほど停電のために立ち往生していたそうな。
駆逐艦が停電で動かなくなるのも大概だが、発電機のトラブルで動かなくなるなんてことは、考え得ることではある。しかし、大抵は予備発電機を積んでいる。システムの多重化は、軍では当然だからね!
ところが、この「乙支文徳」の凄いところは、予備発電機すら動かなかったところだ(笑)
更に非常バッテリーすら充電されておらず(後でバッテリー更新が行われていなかったことが発覚する)、通信さえ出来ない状況に陥る始末。
結局、予備発電機の一部(ガバナー)を壊して発電し、再起動したようだが、お粗末な話だね。
シャットダウンを繰り返す
ところが、お笑いエピソードはそれだけに留まらない。
[単独]ドイツで買い付けた中古のパトリオット」の部品がない」
記事入力2014-10-13 20:34
「2千億ウォンをかけて乾燥した広開土大王艦も送受信システムの機器が老朽化して、月に一度の割合でシステムがシャットダウンされていることが分かりました。
「NAVER」より
意味がよく分からないが、どうやら戦闘システムが予期せずにシャットダウンする病気が発生している模様。
広開土大王級駆逐艦の戦術システムは、なんとC4Iを積んでいるのだが、これを動かしているのがIntel486でメモリが16MBだというのだ。
何ともレガシーな仕様なのだが、設計が古いので仕方が無い部分はあるだろう。ただ問題は、お粗末なCPUとメモリで、無理にソフトウェアを動かしていることらしい。
そりゃ、メモリ不足でシャットダウンするわ(苦笑
ちなみに、その対策としてシステムを毎日リセットするんだとか。いやもう、流石に戦闘システムのアップグレードしろよ。
日本と問題を起こした時に発覚した疑惑
さて、そんな船ではあるのだが、日本の哨戒機と問題を起こしちゃった。このブログでも触れている。
簡単に説明すると、韓国の駆逐艦である広開土大王級駆逐艦が、上空を飛ぶP1哨戒機に対して、FCレーダーを照射(いわゆるロックオンである)したという話。
この行為は、海洋上の国際的な取り決めである海上衝突回避規範(CUES)に違反する行為であり、とても友好国に対する行動と言えないモノなのだけれど、この事件で疑われるいくつかの点が問題になっている。
- FCレーダーの照射はCUES違反だが、艦長以下、乗船していた乗組員の誰も処分された形跡がない。→ 上層部がやらせた事が示唆される
- 自衛隊側から発した無線に返答できず、「聞き取れなかった」と言い訳をしたが、本当だとすれば韓国の通信機器は共同作戦がやれないレベルで悲惨である
- レーダー照射の事実を否定する材料がお粗末すぎて、自らの主張を客観的に判断出来る軍人が上層部にいない
性能に関わる話で無ければ良いんだけど。
コメント
だいぶ前のエントリですが、テストがてら2014/10/14の「魚雷防衛システム」に関し、間違いがあるようですので書いておきます。
こちらは以前ウィキでも間違って書かれていたのですが、韓国製のSLQ-261Kは射出型の魚雷防御システムでスクリュー音を欺瞞するデコイを射出するもので、日本のFAJに相当する物のようです。
SLQ-261Kの開発開始は1993年で1999年完成とかなり早いです。日本は魚雷防御システムとして射出型のFAJ、自走型のMOD、潜水艦用もまとめて開発したようで、1998年開始で2011年完成です。フランスにもSLATという同じようなシステムがあります。米国は曳航式のAN/SLQ-25のみのようです。
MK36 SRBOCはチャフ、フレアの発射装置で対艦ミサイルの妨害用です。韓国イージス艦では同等の欧州製のDAGAIE MK2をライセンス生産したKDAGAIE MK2を搭載しています。
情報ありがとうございます。
調べて修正しておきます。