広開土大王艦、哨戒機の「脅威」を受けて改造

海軍

あ、ソウデスカ。

日本の哨戒機の脅威受け、その軍艦、最新型で再誕生した[バクスチャンの軍]

入力:2021-10-24 08:50:51修正:2021-10-24 15:02:34

2018年12月20日東海大和堆漁場近くの公海上。北朝鮮船舶救助要請を受けて出動した海軍駆逐艦広開土大王艦と海洋警察の警備艦5001こと、日本の海上自衛隊P-1哨戒機が低空で接近した。

~~略~~

それから約3年が経った今、広開土大王艦は、新しいトラップに再姿を現した。防衛事業庁は22日、広開土大王艦の性能改良作業を終えて海軍にトラップを導いた。戦闘システムとソナーを交換戦場状況の変化に迅速に適応する能力を備え相当期間現役で活動見通しだ。

「segye」より

書いてあることはメチャクチャだが、広開土大王艦の改良工事が終わったらしい。何を改造したのやら。

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火器管制レーダー照射事件

P1哨戒機、火器管制レーダー照射事件

広開土大王艦といえば、日本のP1哨戒機に向けて火器管制レーダーを照射してきたアホである。

事件の概要はこちらの記事で触れているが、簡単に経緯を並べておきたい。

2018年

  • 12月20日 – 15時頃、能登半島沖で海上自衛隊第4航空群所属P-1哨戒機が、韓国海軍の駆逐艦が数分間、複数回に渡りレーダーを照射される。
    • 現場は日本の排他的経済水域内
    • 防衛省の当該航空機は照射を受けた後、韓国側の艦船に無線で意図を問い合わせたが、応答はなかった
  • 12月21日 – 防衛省が事態の公表に踏み切る。
  • 12月22日 – 防衛省は本事案について
    • 火器管制レーダーによる照射だったことを確認
    • 韓国も採択しているCUES(洋上で不慮の遭遇をした場合の行動基準)に違反していることを指摘
    • 韓国海軍は「火器管制用レーダーを作動させたことは事実だが、日本の哨戒機を狙う意図は全くなかった」と話した。
  • 12月24日 – 外務省アジア大洋州局長が大韓民国外交部を訪れ、強い遺憾の意を表するとともに、再発防止を強く求めた。
    • 韓国政府は一転して、「レーダー照射を行った事実はない」として、日本が事実と異なる発表を行ったと主張した。
  • 12月27日 – 第1回実務者協議を実施。
    • 韓国側は照射を否定
  • 12月28日 – 17時12分、防衛省はP-1が撮影した当時の映像を公表

2019年

  • 1月2日 – 大韓民国国防部が、「友好国の艦艇が公海上で遭難漁船を救助している人道主義的状況で、日本の哨戒機が低空威嚇飛行をした行為そのものが非常に危険な行為」であったとして謝罪を求める声明を発表。
  • 1月4日 – 国防部が、韓国側の正当性を主張する映像を公開
  • 1月7日
    • 韓国海軍参謀総長が、海軍第1艦隊司令部を訪問し「すべての諸隊は外国艦艇・航空機遭遇など海洋で発生し得るいかなる偶発状況にも作戦例規や規定、国際法に則り即刻に対応し、現場で作戦を終結させなければならない」と注意・叱責
    • 同日夜、反論動画に、新たに6ヵ国語を追加した計8ヵ国語分の映像を公開
    • 日本の防衛省は新たに韓国語の字幕等を追加した動画を公開
  • 1月14日 – 第2回実務者協議を実施。
    • 韓国は日本が提案したデータの情報交換を拒否
  • 1月21日 – 防衛省は「本件事案に関する協議を韓国側と続けていくことはもはや困難」との異例の声明を出す
  • 1月22日 – 国防部が「日本が両国関係と韓米日協力、さらには国際社会の和合に何の役にも立たない不適切な世論戦をこれ以上しないことを今一度厳重に求める」との立場を示す

<韓国が瀬取りに荷担する>より

コレについては改めて言及することもないが、一言で言えば「こんな国とは組めない」だね。

CPUは486で、メモリは16MB

で、件の広開土大王艦なのだが、韓国海軍の主力駆逐艦である。

李舜臣級駆逐艦などの後継艦も出回り始めてはいるが、広開土大王級駆逐艦といえば未だに韓国海軍では現役の主力駆逐艦であり、様々なシーンで運用されていたようだ。

だからこそ、瀬取りの協力なんかもやっていたらしいという話なのである。

ところがこの艦、主力と目されながらもちょっと問題を抱えていた。このブログでも突っ込みは入れていたんだけど。

2014年の国会国防委員会の国政監査では、広開土大王艦などの戦闘システムが486コンピュータに16MBのメモリの機器を使用することで明らかになり、論議をかもした。戦闘システムが頻繁にダウンされて再起動が頻繁した。高画質映像と写真などの情報を送信したり、共有する制約が発生するしかなかった。

「segye」より

なんと、広開土大王艦の戦闘システムがショボかったのである。

この他、停電して漂流するなどの残念な事件もあって、色々と見直しが必要だったという話ではあると思う。実際にこの広開土大王級駆逐艦3隻とも改修するという流れになっていた。

正直、照射事件無関係に、近代改修が必要な状況だったんだよね。それを、わざわざ騒ぐことで近代改修の意義を強調したような格好になっている模様。

2018年、日本哨戒機低空飛行の脅威は、このような問題を再確認する事件だった。広開土大王艦の映像機器にP-1哨戒機の飛行姿を撮影したが、採証手続きもしっかり装備されていない状況で、老朽装備で撮影された映像の画質は、公開が難しいほど画質が低かったことが分かった。結局、海上警察が捉えた映像で当時の状況を対外に知らせた。

「segye」より

「公開が難しいほど画質が低かった」って、それはもう監視業務が正常に行えていないことの表れなのでは。戦闘システムのCPUだけでは無く、様々な面での老朽化問題があったという事らしいね。

性能改良の核心

で、何をやったのかというと……。

性能改良の核心は、戦闘システムの交換だ。ユン・ヨンハ級高速艦をはじめと性能向上が行われた国産艦の戦闘システムは、仁川級と大邱級護衛艦搭載のバージョンでは、先進国と同様のレベルまで性能が高まった。

広開土大王艦と同等艦の戦闘システムは、これを活用した。老朽システムを国産戦闘システムに置き換えつつ、既存の装着されたオランダのゴールキーパー近接防御システムとイタリア産127㎜砲などの武装を電子システムに制御する作業も行われた。

「segye」より

戦闘システムの入れ替えらしいね。

1990年代以前に作られた武装を、2010年代に情報通信技術を活用して制御することは容易なことではないが、この作業が成功し戦闘力の維持と海外市場への進出に大きな助けになるという評価が出ている。

性能改良された広開土大王艦と同級トラップはターゲット管理能力は3倍以上、情報処理速度は100倍以上に増加させて戦闘指揮能力が大きく向上した。

「segye」より

当然、装備している兵装を使えなければ意味が無いわけで。それを統合するために色々と無茶をやった感じが否めない。

潜水艦対応能力の向上のために、最新のライン配列例のソナー(TASS)に置き換え、水中ターゲットの検出と追跡性能も高くなった。

ただし広開土大王艦武装交換はほとんど行われていなかった。シースパローを使用する広開土大王艦対空ミサイルを交換するには、米国産ESSMを導入するべきなのに、規模の経済を考慮すると、適切ではない。

国産ヘグン艦対空ミサイルは、米国産のマーク48の垂直発射管とのシステム統合の問題がある。世宗大王級イージス駆逐艦のように国産発射管を設置する方法があるが、費用負担が少なくない。

大邱級フリゲート配置4乾燥事業が水面上に上がってくる状況で老朽艦艇の性能改良に過度の予算を投入することは慎重でなければならないという指摘が出てくる部分だ。

現在広開土大王艦と同級艦は性能改良直後にも、当分の間、一線を守る予定だが、大邱級フリゲート4隻配置が戦力化されると、一線から退く可能性が高い。これにより、10年余りの間には、韓半島近海で継続姿を表わすと見込まれる。

「segye」より

大邱級フリゲート艦と仁川級フリゲート艦ねぇ。確かに大邱級フリゲート艦が就役したことで、韓国海軍の総合力は上がっているかもしれないのだが、そもそも大邱級フリゲートが動力の関係でまともに動かない状況である。

となると、当面は広開土大王級フリゲート艦を使っていくしかないわけで、やるならもっとガッツリと近代化すれば良かったのに、とは思う。

一番の脅威は日本のP1哨戒機ではなくって、実は建造した艦の近代化をちっともやらない韓国海軍の体質なんじゃないかな。

コメント

  1. 木霊様 皆様 こんばんは!

     広開土大王級駆逐艦をwikipediaで調べると、建造1995-就役1998年で23歳ですか。これもWebで調べたニワカ知識によると軍艦は高価ゆえ延命処置されて30〜40年ほど使うらしく。この艦もあと20年ぐらい使うつもりかな。 ただいくら軍事スペックでもコンピューターはせめて10年程で更新したいが、してなかったですか。

     いきなり23年進んだコンピューターにし、ただし攻撃武器類は更新しないとなると、接続インターフェース部は、FPGAやエミュレーションかましまくりなんでしょうね。これで過不足なく動くなら、実はこの技術って海外輸出できそうな気も。。。

     。。。しかしCPUは486で、メモリは16MB??? 私の記憶が正しければ(笑) 95年頃ってOA用途はともかくFA用途ではPC用CPUシステムなんて信頼性の低いオモチャ扱い。枯れた8bitコントローラーや高度用途ではミニコン・ワークステーション系列が主流だったような。

     ましてや軍事用途でPC派生技術???。。。。ここもK国独自設計? 立派だけど汎用性はなくて上記輸出用途は無理かもなあ。

    • そうですね、艦齢で40年くらいまでは現役の船が多い様で。
      ただ、だからといって艦載用のコンピューターが古くて良いという話にはならないんですが、その辺りが理解出来ていないのが韓国軍の現状のようですね。

      CPUが486というのは、今でこそPC用のCPUを使うことはちょっと違和感を感じますね、確かに。
      韓国の記事はあまり信用出来ないケースもありますが、いくつかの記事で書かれていますので、多分486系CPUを使っていた可能性は高いと思います。それが独自設計なのか、アメリカの技術を使った結果なのかはよく分かりません。ちょっと調べてみましたが、それらしい情報は出てきませんでした。UNIX系のシステムを積んでいそうなものですが、どうなんでしょうね。

  2. こんにちは。

    広開土大王級駆逐艦、いわゆるKDX-1ですが、トップヘビーで操艦性が劣悪で、まだ共同訓練やってた当時、海自のしらねだったかくらまだったか、あるいははるなだったか、蒸気タービンのDDHの操艦について来れなかったって話を聞いた覚えがあります。

    そもそもが、目の前の哨戒機の脅威って時点で抱腹絶倒なんですが、実際問題、P-1が殺る気になったら、見えない遠距離からASM-1か2の8発つるべ打ちくらいして来るでしょう。
    果たしてロートル艦に対応出来ますかどうか。
    それを、身をもって証明する未来が来ないことを祈ります。

    • トップヘビーで復原性に難アリ、という話もありましたし、船速が襲いという話もありましたねぇ。
      ネタ満載なのはいつもの事なのですが、国防を本当に真面目に考えているのかと、ちょっと不安になる事はあります。
      まあ、面白ければ良いんですけどね。

  3. 初めまして

    今回のKDX-1とKDX-2の対空ミサイル誘導装置が今年の国政監査にて大幅な老朽化と部品終売が発覚したそうです
    またコレといった改修プランが無いまま海軍は2026年改修完了を保証してるとか
    大幅な近代化改修はしたくても出来なかった様です
    https://bemil.chosun.com/nbrd/bbs/view.html?b_bbs_id=10081&num=709

    • 情報ありがとうございました。
      早速別の記事に書かせて頂きましたよ。
      しかしまあ、次から次へと……。

  4. 哨戒機事件については、「遊軍ではないにせよ敵でもない、状況的に使える機体に手伝いを要請しなかった。」のが全て。な、気もしますが。もしかしてロックまでしておきながら「撃てなかった」事のほうを問題視してないか、こいつら。とも疑ってます。IFFとかFCSの安全装置回りがどうなってるのかは知りませんが、それらの解除に失敗してああなった。と言うのもありそうな話で…

    • 以前は「準同盟国だ」などとも言われましたが、流石にこんな国と組んで軍事作戦というのは何の悪夢か。
      ご指摘の様なシナリオも十分考えられますが、その後の対応がまた何ともお寒いのがこの時の事件でした。
      オペレーションミスにしても、採るべき対応というのはあったでしょうに。