【韓国海軍】対潜水艦能力強化の新型護衛艦の進水に沸く

海軍

えーっと、新型?

韓国海軍、対潜水艦能力強化の新型護衛艦「ソウル」進水

2019.11.11 13:40

潜水艦対応能力を強化した韓国海軍の「ソウル」が進水する。韓国海軍は海軍創設記念日を迎えて11日午後、蔚山(ウルサン)現代重工業で新型護衛艦「ソウル」(FFG-II、2800トン級)進水式を開催する。

「中央日報」より

なーにを手に入れたんだい?

スポンサーリンク

大邱級フリゲート

新機軸?のフリゲート艦

FFG-IIといえば、 大邱級フリゲート艦の事だ。

元々は、仁川級フリゲート艦(FF)の計画があって、6隻の仁川級フリゲート艦が建造されていたのだが、コレに大規模な変更を加えてリニューアル設計されたのが大邱級フリゲート艦である。

仁川級フリゲート艦が排水量2300tクラスであったのに対して、元々、仁川級フリゲート艦の計画時に3000tクラスの船を作りたかった(予算の関係で縮小)こともあって、紆余曲折を経て 大邱級フリゲート艦2800t級が作られるに至る。予定では9隻作られるハズで、今回の「ソウル」は3番艦に相当する。

この写真は1番艦の「大邱」であり、2018年に就役式を迎えている。

対潜能力に優れた韓国の次期護衛艦「大邱」、就役式を無事終了

2018.03.07 08:16

韓国海軍作戦司令部は6日、慶尚南道(キョンサンナムド)の鎮海(チンヘ)軍港で、韓国次期護衛艦第2次事業1隻目となる艦艇「大邱(テグ)」の就役式を行った。

韓国の技術で建造された大邱は韓国海軍の戦闘艦で初めて推進電動機とガスタービンエンジンを結合した推進システムを採用した。推進電動機は騒音が小さく平常時に潜水艦が探知しにくいように航海可能で、ガスタービンエンジンに転換すれば迅速に航海できる。したがって対潜水作戦に非常に有利な護衛艦とされる。

「中央日報」より

個人的な感想でもうしわけないが、韓国海軍にとって最も必要なクラスは、この手の小型フリゲート艦であって、なんちゃってイージス艦などでは断じてない。空母など言語道断である。

新機軸が徒になった?

ところでこの大邱級フリゲート艦(FFG)「大邱」だが、進水時に既に問題が見つかっており、出だしからかなり不安な状況であった。

だが、同艦は水の漏えいなど製造過程でさまざまな欠陥が見つかった。ソナーから信号を送って敵の潜水艦の動きを感知するための穴の場所を通常より下の部分に設置してしまい、ここから海水が流入した。製造会社側は設計を変更して穴の位置を変え、問題を解決すると釈明した。この他にも推進電動機からガスタービンエンジンに転換する時、かかる時間がこれまでのエンジンに比べて3倍以上長くなる問題も指摘された。

「中央日報」より

特に深刻なのが、主機を CODLAG方式にしてしまった点だ。 仁川級フリゲート艦は 主機にCODOG方式を採用し、MTU社のディーゼルエンジン2基とGE社のガスタービンエンジン2基を搭載していた。

詳しい説明は省くが、要は構造がより複雑化したという話。

CODLAG方式は、MTU社のディーゼルエンジン2基とロールスロイス社のガスタービンエンジン1基により駆動するのだが、仁川級フリゲート艦のように、「ディーゼルエンジン1基+ガスタービンエンジン1基+スクリュー1軸」×2という構成では無く、「ディーゼルエンジン2基+ガスタービンエンジン1基+スクリュー2軸」を駆動する。このため、ギアボックスの設計が複雑化するのだ。

それを外国に任せておけばまだマシだったのだが、国内で作っちゃったからさー大変。

こちらで突っ込みを入れているけれども、まともに動かないような状況になっちゃった。

これの修理が出来たという話は聞かないし、今回のニュースも、大邱級フリゲート艦(FFG)「大邱」について触れてはいないので、案外修理は済んでいないのかも知れない。

スペックと兵装

ところで、大邱級フリゲート艦の一番のウリは、なんと言ってもVSL8連装を2つ用意したことである。

 仁川級フリゲート大邱級フリゲート艦
機関MTU 20V956 TB92ディーゼルエンジン×2
+GE製LM2500ガスタービンエンジン×2
MTU ディーゼルエンジン×2
+RR製MT30ガスタービンエンジン
推進方式CODOG方式CODLAG方式
兵装Mk.45 mod.4 5インチ単装砲
ファランクスBlk.1B 20mmCIWS
海星SSM 4連装発射筒
3連装短魚雷発射管
RAM Blk.1近SAM 21連装発射機
Mk.45 mod.4 5インチ単装砲
ファランクスBlk.1B 20mmCIWS
海星SSM 4連装発射筒
3連装短魚雷発射管
VSL 8連装×2
 海弓K-SAAM
 青鮫K-ASROC
全長114m122m
排水量軽荷2,300t/満載3,251t軽荷2,800t/満載3,650t
調達額1100億ウォン3200億ウォン

16連装のVSLだが、積んでいるのは海弓K-SAAMと、青鮫K-ASROCだ。

方向音痴の青鮫も大概ではあるが、「海弓」ってのは聞かないな?と思って調べて見たら、どうやら天弓系列のミサイルのようである。

天弓の開発もあまり順調では無いようだが、大丈夫なのかね。

South Korea Set To Deploy New K-SAAM Haegung Shipborne SAM System

23 Jan 2019

The Republic of Korea Navy (ROK Navy) is set to deploy the newly developed ship-based Haegung surface-to-air missile, the country’s Defense Acquisition Program Administration (DAPA) stated in late December.

The South Korean Agency for Defense Development (ADD) and LIG Nex1 completed the development of the Haegung (« Sea Bow »). It has been designed to replace Raytheon’s RIM-116 Rolling Airframe Missile and provide close-in defense for warships. It will be deployed on the RoKN’s frigates and landing ships.

「navainews.com」より

なお、天弓にせよ海弓にせよ、ベースとなる技術はどうやらロシアのS-400らしい。

搭載するヘリコプター

なお、この船に載るはずのヘリコプターはAW159「ワイルドキャット」という事になっている。

こちらの方でも触れたが、韓国へのAW159導入にあたってはトラブルも幾つか聞いている。大丈夫なんですかね?

今のところ、韓国はリンクスを運用していてワイルドキャットに随時更新していく話になっているようだが、どういう訳か4機購入後の続報を聞かない。

今回導入する艦船は、対潜能力が高いことがウリなんだけど、肝心なヘリコプターは搭載しないで運用していくことになるんだろうか?あ、いつもの事?

そうかも知れない。

そう言えば、大邱級フリゲート艦は曳航式アレーソナーに関してもトラブルを抱えていたハズなんだけど、アレはどうなったんだろう?

「ソウル」は全長122メートル、幅14メートル、高さ35メートルの2800トン級艦艇。5インチ艦砲と近接防御武器システム、艦対艦誘導弾、戦術艦対地誘導弾などで武装し、海上作戦ヘリコプター1機を搭載できる。特に「ソウル」には潜水艦を探知するための船体固定式ソナー(HMS=Hull Mounted Sonar)を装着し、対潜水艦能力を高めた。

「中央日報」より

ん、今回の船「ソウル」にはHMSを積む様な事が書いてあるな。

また、新たな問題発覚!みたいな流れにならなきゃ良いけど。

追記

おっと、コメントにも頂いていたのだけれど、「海弓」はこのブログで紹介していたよ!

こちらにも書いたけれど、 合格判定は1回のテストでOKだったようで。

まあ、ベースとなる技術(S400「トリウームフ 」)があったらしいので、そんなに心配しなくて良いようなんだけれど(棒)。

コメント

  1. 暇人 より:

    海弓は、木霊さんも3月にエントリを書いていたではないですか(笑)

     韓国はMH-60Rを13機買うそうなので、これをイージス艦など大型艦に載せて、フリゲート艦にはAW159を載せる計画なのかもしれません。
     しかしFMSのお買い物リスト、最初から共食い整備前提の買い方です。
    https://www.dsca.mil/major-arms-sales/republic-korea-mh-60r-multi-mission-helicopters-support

     ヘリ13機に、レーダ、エンジンの予備は1基しかありませんし、魚雷はゼロ、機銃は12.7mm、7.62mmを各4挺、暗視装置も入っていないなど、マトモに哨戒ヘリとして運用する気はあるのでしょうか。

  2. マスメディア反乱軍 より:

    木霊さん、おはようございます。

    沸くって脳ミソの方が沸いてんでしょうかねェ~。

    >個人的な感想でもうしわけないが、韓国海軍にとって最も必要なクラスは、この手の小型フリゲート艦であって、なんちゃってイージス艦などでは断じてない。空母など言語道断である。

    その通りで普通に考えれば、このクラスこそ20隻くらい重点的に建造してもいいくらいでしょう。
    無駄に造っちゃったナンチャッテ・イージス×3隻、朝鮮版DDH(忠武公李舜臣級&広開土大王級)×計9隻-但し、忠武公李舜臣級は部品共食いで運用可能なのは2隻とか-、これやめて2000~3000t級フリゲートに特化してればねェ~。

    >今のところ、韓国はリンクスを運用していてワイルドキャットに随時更新していく話になっているようだが、どういう訳か4機購入後の続報を聞かない。

    極めつけの???がこれですね。
    南朝鮮海軍が所有する対潜ヘリの内、スーパーリンクス Mk.99×11機でこれはDDG/DDHに搭載されているようですが、定数基準では最低21機必要な訳で今でも計算が合っていません。(通常、予備機+研究開発用に3~4機を揃えるもんだと思うと、半分以下なんですから哨戒能力も半分以下って事。

    >今回導入する艦船は、対潜能力が高いことがウリなんだけど、肝心なヘリコプターは搭載しないで運用していくことになるんだろうか?あ、いつもの事?

    仁川級×6隻と大邱級×9隻にはAW159(リンクス・ワイルドキャット)を搭載する様ですが、これも計画が始まって6年以上経つのに4機しかなく(発注は8機らしい)、15隻に搭載するには11機以上調達が必要。

    つまり全戦闘艦で最低定数40機以上必要なのに現実は15機...、艦への着艦・発艦は相当の練度が要求されると思いますが、搭乗員は訓練したくても1/3以下の時間しか経験できないんじゃないでしょうか。
    ヘリ搭乗員は不安でしょう、若干同情します。

    もうひとつ気になるのが乗員数ですね。
    海自が建造中のFFM型は約100名と省人員の設計ですが、それより約1000t小型の大邱級は140名規模。
    VLS×16セルはFFM型への対抗意識でご愛敬ですが、近距離対空兵器にseaRAM・対艦兵器に17式誘導弾、加えて対機雷戦まで想定しているFFMより人員が多すぎるということは、C4ISRと電子戦を含めて、最初から陳腐化必至の設計みたいな気がしますね。

    まあ、これからもお楽しみネタ満載ですね。(大爆笑)

    P.S.
    搭載ヘリが足りないと言えばLPH型(揚陸艦)のヘリはどうなるんでしょうね。
    もうすぐ2隻目の馬羅島が就役するはずですが、スペック通りなら2隻合わせて20機のヘリが必要。

    期待のマリオンMHU-1は事故もですが基本仕様の欠陥問題もあり、その後情報はトンと聞きません。
    晴れてLPH型に乗れるのは何時の事やら?(爆笑)