韓国、艦載搭載用の近接防御武器(CIWS)の国産化を目指す

海軍

ああ、うん、はい。

1分間に4200発、超音速ミサイル迎撃…空母最後の武器国産化=韓国

2021.04.04 10:56

轟音とともに数百発の銃弾が放たれる。銃口が向けられた海に振り向いたその瞬間に爆音とともに火花が光る。韓国海軍の空母を狙って接近した北朝鮮のミサイルに命中したのだ。2030年代初期、東海(日本名・日本海)で一瞬のうちに行われた戦闘だ。

~~略~~

このように艦艇を守る「最後の砦」であるCIWSを韓国の技術で開発する。

「中央日報」より

コメントで紹介頂いた記事だが、まあ、興味深い話ではある。が、正直「またか」というのが本音だ。

スポンサーリンク
同カテゴリーの人気記事

この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

<同カテゴリーの人気記事>

スポンサーリンク
スポンサーリンク

国産化はかけ声だけの可能性アリ

近接防御武器CIWSの国産化

韓国軍では、アメリカ製のCIWSのファランクスやオランダ製のコールキーパーなどが運用されている。近接防御武器CIWS(シーウス)と呼ばれる兵器は、そこそこのサイズの艦船であれば搭載されている事が多い。

この他の候補としては、ロシア製のAK-630、CADS-N-1、スイス製シーガード、スペイン製メロカ、イタリア製ダルド・システム、支那製730型、1130型とまあ、それくらいのようだ。

あ、どんな兵器かについて言及するのを忘れたが、簡単に言うと近接してくる飛行体に対して弾幕をはる為のガトリング砲とレーダーのセットになった兵器である。レーダーは捜索レーダーと追尾レーダーが備えられていて、ガトリング砲は例えば「ゴールキーパー」であれば7砲身30mmのガトリング砲である。

左からAK-630、ファランクス、ゴールキーパーで、何れも毎分4000発以上をばらまく機能を有している。

防衛事業推進委員会は先月31日、「近接防御武器体系-II事業案」を審議した後、国内開発を決めた。今年から2030年まで4500億ウォンを投じて開発し、10台ほどの試作品と実戦武器を生産する。

「中央日報”1分間に4200発、超音速ミサイル迎撃…空母最後の武器国産化=韓国”」より

それを国産化したいらしい。

しかし、こうした話は以前からあったのだ。

このブログでも2020年6月8日に取り上げたが、計画はちょっと前から動き出しているようだ。そして、この様な自信をを示している理由は、開発を担当する予定のLIG Nex1がタレス(オランダ製ゴールキーパーの開発会社)からライセンスされて製造した実績があるかららしい。

海外から購入していたのに国産化に乗り出したには理由がある。韓国はレイセオンの「ファランクス」、オランダ・タレスの「ゴールキーパー」の2種類のCIWSを導入し運用してきた。これまでは大きな問題はなかった。

だがゴールキーパーの生産だが中断されてからはファランクスだけを導入したが、最近追加導入価格が上がった。ファランクスが世界市場を独占しているためだ。今後海軍艦艇を導入するたびに同じ悩みを繰り返さなければならない。

「中央日報”1分間に4200発、超音速ミサイル迎撃…空母最後の武器国産化=韓国”」より

いやいや、問題はあったくせにぃ。

オウンゴール事件

かつて、韓国軍はコレでやらかしたことがあるが、ご記憶されているだろうか?そう、独島級揚陸艦オウンゴール未遂事件だ。ああ、事件のネーミングは僕が勝手にしているもので公式ではない。

コチラで触れているのだが、独島級揚陸艦に搭載したCIWSの仲間のオランダ製艦艇用近接防御火器システム「ゴールキーパー」が、設計ミスで自軍のヘリを攻撃してしまう可能性のある仕様だったと騒ぎになったことがある。

韓国の軍艦「独島艦」に設計ミス、敵軍でなく自軍ヘリを迎撃=韓国

2011年9月13日 19時22分

韓国最大の強襲揚陸艦「独島級揚陸艦(独島艦)」が、機関砲を発砲すると設計ミスにより、敵軍ではなく甲板上にある自軍のヘリコプターを狙ってしまうことが9日、明らかになった。韓国メディアは「致命的な欠陥」と相次いで報じた。

~~略~~

独島艦には、対艦ミサイルなどを自動で迎撃・撃墜する接近防御火器システム「ゴールキーパー」が装着されているが、当初ヘリコプターの配置を念頭に置かず設計されたことから、角度が低くなると甲板上にある自軍のヘリコプターを射程に入れてしまうという。

独島艦の甲板は、全長200メートル、幅32メートルで、サッカー場2個分の広さを持ち、一方、ゴールキーパーは、仰角(+85度、−25度)、発射速度(毎分4200発)の性能を持つ。報道によると、艦尾側に配置されたヘリコプター4台が射程圏に入るという。

「Live Door NEWS」より

簡単に言うとこんな感じなんだそうだ。

ヘリコプターを甲板に置いておいたら、穴だらけになる可能性があるというのだから洒落にならない。コレに関しては改修したということはなく、今なお同じ仕様である。

ただ……、敵味方識別装置はあるだろうし、そもそも単に置いてあるだけのヘリコプターを攻撃するような事になるのか?というと、ちょっと疑問ではある。

そして、そもそも独島級揚陸艦には艦載用ヘリコプターが存在しない。搭載する予定なのだけれど、専用機は墜落事故を起こしてしまったマリンオンMUH-1を配備する予定だった。だが、どうなったんだろうね。Wikipedhiaなどを見ると、機動ヘリUH-60「ブラックホーク」やら攻撃ヘリAH-64E「アパッチ・ガーディアン」、そして、対潜ヘリコプターとしてKa-32などがあると説明されている。……Ka-32って、ロシア製の「動かない」ヘリコプターだ、という報道もあったけど大丈夫なのか?

何れも搭載専用のヘリコプターというわけではなく、艦載できるよくらいの意味だろうと思う。だから、いつもはヘリコプターは搭載しない(できない)んだよね。当面は大丈夫なんじゃ?

アメリカは技術移転を拒否

ともあれ、韓国としてはとにかく安く兵器を手に入れたいらしい。

近く始まるファランクスの廠整備も難しい状況だ。米国は関連技術移転を拒否しており米国で直接修理しなければならないという立場だ。韓国が負担する費用は大きく上がるほかない。

「中央日報”1分間に4200発、超音速ミサイル迎撃…空母最後の武器国産化=韓国”」より

相変わらず、韓国は米軍に「くれくれ」をしていたらしいのだが、ファランクスも作らせては貰えない模様。だから、自国開発するとのこと。

ただね、タレスの技術をベースとして持っている様なので、作れないことはないんだろうね。

単純な国内組み立てではない。既存のCIWSより性能が上がる。これまでは時速約1100キロメートルの亜音速ミサイルだけ対応できた。今度は超音速ミサイルまで迎撃可能な水準で開発する予定だ。最近開発された巡航ミサイルはラムジェットエンジンを装備し、概ねマッハ4(時速4800キロメートル)水準まで速くなった。

レーダーも良くなった。機械式レーダーと違いアクティブ電子走査アレイ式レーダー(AESA)を搭載し、さらに遠い距離から発見してさらに速く対応に出られる。以前より探知能力がさらに精密なのも当然だ。

「中央日報”1分間に4200発、超音速ミサイル迎撃…空母最後の武器国産化=韓国”」より

実際に改造してテストしているのか、自信を見せているような感じだ。AESAを搭載したとか色々書かれている。

……本当にテストしたんだろうか?

そして、全ての部品を韓国国内で新たに開発するか?といえばそんなことは無いようだ。

CIWSの国内開発はすべての部品を新たに開発するものではない。これまで使ってきたゴールキーパー艦砲の主要部品を同一に活用する。軍当局は30ミリメートル弾を撃つゴールキーパーが20ミリメートル弾のファランクスより破壊力が大きくて効果的だと判断した。

国産化は段階的に推進する。ゴールキーパーに装着された30ミリメートルGAU-8ガトリング砲は技術導入を通じ火砲専門の韓国企業が生産する計画だ。「タンクキラー」と呼ばれるA-10攻撃機に装備する機関砲だ。圧倒的な火力が長所だ。

「中央日報”1分間に4200発、超音速ミサイル迎撃…空母最後の武器国産化=韓国”」より

GAU-8ガトリング砲を搭載する予定らしいが、GE社製の30mmガトリング砲だったよね。

LIGネクスワンは分解して直しながら技術を得た。2018年からゴールキーパーの廠整備を始めた。韓国海軍が使ったゴールキーパーを工場に持ち込み完全分解した後に再び組み立てた。

「中央日報”1分間に4200発、超音速ミサイル迎撃…空母最後の武器国産化=韓国”」より

リバースエンジニアリングじゃねーか!!!

こうした経験のおかげで韓国型CIWS-IIの開発は難しくないと評価される。LIGネクスワンCIWS-II事業団のホン・ソンピョ団長は、「CIWS-IIに搭載される艦砲はゴールキーパーと同一ですでに関連技術を確保した。AESAレーダーを韓国で最初に開発し戦力化しており、センサー分野でも最高の技術力を保有している」と強調した。

「中央日報”1分間に4200発、超音速ミサイル迎撃…空母最後の武器国産化=韓国”」より

自分で開発せずに、ホルホルしてたという事らしい。

レーダーに関しては精神論しか書かれていなかったので読む価値は無い。しかし、韓国はコレで自信を深めることができるというのだから、どういう精神構造をしているのだろうか??

まあ、取り敢えず作ってみたら良いんじゃないかな。記事を読んだ感じ、とても韓国国内の技術でできる様に思えないのだが、きっと何とかするんだろうね。頑張って!

コメント

  1. これって発想自体は悪くないと思うし、日本も取り組んでもらいたい兵器開発案件じゃないでしょうか。

    但し、護衛艦専用だけではなく陸自の装軌装甲車や16式機動戦闘車をベースにし、基地防衛で地上配置の部隊を新設するくらいの思い切った政策を期待しますね。
    陸自の島嶼限定配備でもいいと思いますし、空自基地にも配備できそうです。

    そして、武器輸出のハードルも低く台湾他のASEAN諸国の艦艇に売れる可能性がありますから。

    >ゴールキーパーに装着された30ミリメートルGAU-8ガトリング砲は技術導入を通じ火砲専門の韓国企業が生産する計画だ。

    4000発以上/minで撃って砲身その他に支障が出ない、国産技術があるとはとても思えないんですけどねェ~。
    南朝鮮の技術では数秒で戦闘不能って事態が今から予測されますね。(失笑)

    • うーん、日本でCIWS国産化ですか。
      何というか、住友機械でしたっけ?ミニミの製造でトラブっている話を聞くに、そう単純な話でもなさそうなんですよね。
      そりゃ、やってやれないことはないのでしょうけれど……。

      韓国企業のほうがもしかしたらこの手の技術はあるのかもしれませんよ。
      ただ、あの国は「時刻開発するニダ」と発表した途端にポンコツな物を作り始める癖があるんですよね。
      与えられている技術を忠実に再現するだけなら、マシなものが作れるのでしょうに。

  2. ・毒島艦のオウンゴールの件は、駐機中の機体&甲板を撃たないよう射界に制限を付ければいい話なんですが、①その制限プログラムをタレスが引き受けてくれない(多分値段が高い)②出来たとしても、駐機中はともかく発着艦中の機体を撃ってしまう→制限範囲が広がる→左舷方向はがら空きになる(役立たず)、という、そもそも何考えてあそこに付けたんだかという設計ミスですよね……(本邦のひゅうが以降は飛行甲板の端っこに、より軽量なファランクスかSea-RAMを置いてますね。ゴールキーパーはクソ重くて、それをアイランドの上に置くとは……)
    ※ファランクスは「置くだけ」で設置可能らしいですが、ゴールキーパーは土台から構造に組み込まないとダメだって聞いた覚えがあります。

    ・韓国の砲熕兵装は、オットーメララの艦載砲でも劣悪な砲身付けて予算ポッケナイナイしてた記憶があります。首都のビルの上の機関砲でもやってませんでしたっけ?なので、アヴェンジャー30mmで同じ事やったら、あっという間に大惨事が起こるんじゃないかと……

    ・どっちにしても、「国内で組み立てた=国産」の国ですし、「計画したら出来たも同じ」の国ですから。
    ……どう考えても、敵にすると笑えるけど味方にすると恐ろしい国ですよね。

    • オウンゴール事件は悲しい出来事でしたね。
      ただまあ、使う機会はめったに無いでしょうから、「気をつけて運用」だけで良いと思いますよ。設計ミスは仕方がありません。

      韓国でオットーメララ社の76mm砲の話ですな。中古品を買ってきて整備して「新品を載せたニダ」とかやっていた気がします。
      ところが自社生産した挙げ句に改悪したのが不味かったらしく、暴発するはめに。たしか暴発してけが人も出ていた気がしますよ。
      あと、防空防衛用のエリコンKDB35mm機関砲でやらかしていたはず。訓練時に破損・亀裂現象が出たとかけが人が出たとか。
      総意味ではアヴェンジャーを作らせたらとってもスゴイことになりそうですな。

      • >「気をつけて運用」

        「左舷!弾幕薄いよ!何やってんの!」

        失礼しました。

        ※どのくらいこのネタ通じるか……

  3. まずCIWSは実戦経験が無く、テストなどで有効(だろう)とされたのみです。記事中の海弓ミサイルは多分天弓ベースでしょうから、最新のミサイルは迎撃できないでしょう。そこでCIWSだけ更新してもねぇ。艦隊防空のコンセプトから兵器は開発しないと。
    またゴールキーパーはファランクスよりも、ガワがでかい、倍くらい重い、砲も30ミリでファランクスの20ミリよりゴツい、レーダーと砲身が別ユニットで、値段が相当高かった筈です。売れてもいなかったようなので、かの国は相当値切ったんでしょうね。ファランクスが高くなったのはレーダーとかのアップグレードもある筈ですがね。その辺丸っと無視して安くなると目論んでいるのがなんとも。
    当然輸出も考えているんでしょうが、ゴールキーパータイプなら、建造時に組み込まないとならないので、制約が大きいと聞きました。ファランクスは後からでも載せられます。ビジネスとしても厳しいのでは。
    まぁまずはまともに作れるかですが。