【アーカイブス+】驚愕の韓国式建物修復技術

ヤバイ韓国建築物

久しぶりに引っ越し前のサイトで人気があったシリーズ 「ヤバイ韓国建築物」を久々に書いていこうと思う。別の記事にコメントをいただいて、そういえば書いたような……と。

釜山の傾くビル7棟に増加…さらに傾く

2017-10-01 15:35

釜山「ギウブン」オフィステルが先月28日、国土部の調査結果をさらに傾け、周辺に傾いた建築物がさらに確認され、7カ所に増えた。

韓国メディアより

思い出してみると、なかなか味わい深いニュースだった。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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韓国のビルが傾くのは珍しくない?!

どんどん傾く

韓国の建物が傾く話は以前にも書いた。

シンクホールのせいでビルが傾くとか、道路に穴が開くとか、いろいろあった訳なんだけど、今回は「オフィステル」と呼ばれる建物が傾いたらしい。

オフィス+ホテルの造語で、高層ビルの低層階にコンビニ・クリーニング屋等商業施設が入店していることが多く、上層階が住居になっている建物のことをいうらしいのだけど、日本ではあまり使わない言葉なのかな?聞いたことがない。

先月4日から13日の間、Dオフィステル施工士が民間研究所に任せて調査したときは、Dオフィステル上端部が元々なければならない位置より45cm離れるほど傾いた。

韓国メディア「釜山の傾くビル7棟に増加…さらに傾く」より

最初は45cm程度だったのに、この記事の時点では70cmまで傾いたとか。

なるほど傾いてはいるな。当然ながら「危ない」として住人を避難させたようだが、この建物、どうするんだろうか。

専門家らは、釜山一帯建築物が傾いた原因の一つとして「軟弱地盤」を挙げる。この一帯は洛東江流域パール地域を埋立て作られた。

また、中小規模のオフィステルやワンルームなどを建てるときは、建築規制が虚しく安価な工法を書いたり、監理がきちんとできないなど、制度的問題も指摘される。

韓国メディア「釜山の傾くビル7棟に増加…さらに傾く」より

調査すると、あちらこちらで7棟、それぞれ次々傾いてびっくり!という話で、その原因が軟弱地盤だろうというニュースだった。同じ地域でビルが傾けばそりゃそういう結論になるのか。

探したらミーナさんのところにGIF動画があったのでこれも紹介しておこう。

韓国では希によくあるニュースである。

さらに傾く

ところがこのビル、調査を続けるうちにさらに傾いたというニュースが。

釜山「キウデオフィステル」チルト最終的に1m

2017-10-11 08:31

釜山「ギウブン」オフィステルがチュソク連休中に25㎝以上傾いたことが分かった。

チェ・インホとともに民主党議員室は去る9日、サハ区下段洞Dオフィステル補強工事現場を確認した結果、建物上端部が元々なければならない位置より105㎝離れるほどに傾いたことが明らかになったと11日明らかにした。

nocutnewsより

これも写真の方が分かりやすい。

ずいぶんと傾いたね。傾いたのはDオフィステルの1棟だけのようだけれど、他のはどうなったのか。

特に先月13日、Dオフィスステル施工社が民間研究所に調査依頼した時は45cm、先月22日に測定された時は70cmと測定された。

9月15日から22日まで行われたDオフィステルに対する補強工事過程で25㎝がさらに傾き、その後もなんと35㎝が追加的に傾いたわけだ。

nocutnews「釜山「キウデオフィステル」チルト最終的に1m」より

どうやら、補強工事をしている最中にだんだん傾きが酷くなったらしいということで、もはやこの段階では危なくないように撤去だなと、そんな風に思っていた。

まっすぐになった?!

そう、驚きの続報が来たのだ。

釜山「ギウブンオフィステル」はまっすぐに立った?

入力2017. 10. 18. 11:16 修正2017. 10. 18. 11:17

先月の工事中、建物が左に傾いて崩壊の懸念を生んだ釜山のDオフィステルが復元工事で傾きのほとんどを回復したことが分かったという一部メディアの報道に対してネチズンらがしっかりと怒っていた。

Daumより

これも写真を見ないと、はっきりとわからないだろうね。

なにやら復元工事で真っ直ぐなったのだとか。本当か?

聯合ニュースと地域新聞社である釜山日報らは17日付報道を通じて「釜山区は地盤沈下で建物が傾いたDオフィステル復元工事をしながら最近施設物安全点検をした結果、安全等級がE等級からA等級に回復した。」との内容の記事を伝えた。

安全等級E等級は建物の使用を直ちに禁止して補強・改築工事をしなければならない等級だが、A等級は軽微な欠陥のみある状態をいう。

Daum「釜山「ギウブンオフィステル」はまっすぐに立った?」より

そして、安全等級がE等級からA等級に変わったのだとか。にわかには信じられないな。

さらに、一部のマスコミでは「現在の現場では地盤安定化作業が進行中であり、精密安全診断結果の異常がなければ住民入居が再び行われる見通しだ」と伝えた。

Daum「釜山「ギウブンオフィステル」はまっすぐに立った?」より

さらに、住民入居が再び行われるとか。

もう、呆れて言葉も出ない。

復元業者は、建物下部の傾いた部分に大量のセメントを注入して建物を持ち上げる「デロック」工法で工事したことが分かった。

Daum「釜山「ギウブンオフィステル」はまっすぐに立った?」より

記事を最後まで読んでいくと、「流石に取り壊せ」という声が多かったようで、新築工事長建築主と施工士、監理業務を代行した建築士を共に警察に告発して、刑事事件に発展したようである。

残念ながら、このビルのその後については報じられていないのか、見つからなかった。まさか、「復元が成功したから、住民住んでよし!」という話になったとは思えないんだけど。誰か続報知りませんか?

コメント

  1. え? 復元した?
    あのぅ……記事の最後の方の写真なんですが……使用前と使用後の写真をすり替えたのでは??
    だってコンナに戻ります??
    地盤に強力な接着剤(ブルドーザーのキャタピラを地面に接着して動けなくなる程度の強度)を注入して、地層を切り取る工事を、古墳発掘現場で見たことがありますが、ああいうのは上にビルを乗せる前提の技術じゃあないしなぁ……
    コンクリだかセメントだかを基礎に注入したって言うけれど……
    生コンクリは水が抜けるまで時間が掛かるし、その間もビルの荷重は掛かり続ける訳ですよね?? そんなんあり?
    セメント成分を多くすると、生コン車の中で固まってしまうし……。そもそも高層ビルは、基礎工事段階で杭を何本も打つ訳ですよね。だとしたら打ち込んだ杭も傾いてしまってると想うし。
    んな簡単に戻るものなのかなぁ?
    やはり写真を加工しているか、すり替えているとしか思えないんですよ。
    そんな技術があったら、手抜きダム決壊の補修だってスムースにやってると想うんですよね。

    • 韓国メディアの話はあまり信用ができませんが、写真を使って嘘を伝えるような事はしないでしょう。ミスは結構ありますが。
      従って、ある程度傾きが戻った(他の方もコメントしていますが、基礎を弄ればやれなくはないと思います)と見るべきでしょう。
      そもそも韓国の建築物は、基礎がかなりずさんなものがあるようで、日本のソレを想定して考えると、事実に沿わない判断となってしまします。
      おそらく、恒久性はありませんが、傾きを戻すことだけならできるのでしょう、というのが僕の推測ですが。

  2. 日本でも傾斜した建物の修正は可能でしょうが、放置せずもっと早く手を打つでしょうね。素人眼には、本来なら安全性を考慮して解体が妥当なところでしょうか。

    • なかなか興味深い事例でしたが、その後どうなったのかは、調べたいところです。
      今のところ分からないので、分かったらまた追記したいです。

  3. 木霊様 皆様 おはようございます。

    BOOKの使命?と勝手に工法の妥当性計算してみたけど今回は失敗っぽい。

    それでもの成果は
     ・写真は改竄の可能性あり。 ・工期1か月はまあ妥当  ・少なくともセメントじゃ無理
     ・日本基準の5倍も傾いてるので日本式工法のどれが適用可能かシロートの私には判断無理

    のこり、計算の記録ですm(_ _)m

    >建物下部の傾いた部分に大量のセメントを注入して建物を持ち上げる「デロック」工法で工事したことが分かった。

    「デロック」工法って何?と思ってググるもズバリは出ない。画像検索で該当しそうなのを探すと「地盤ロック工法」てのが出た。
     https://nishikawa-ziban.com/update/886/
    液状化対策工事・家の傾き直し工事に多用されてるみたい。他にも類似沢山あるようだけど住居一軒家用みたい。
     https://nishikawa-ziban.com/price/

    どうも日本では3F以上のビルなんかはもっと本格的工事が必要(建築基準法施行令38条(基礎)3)
    なので既に計算計画は破綻の様相も、めげずに傾き具合で適用できる工法違うだろうとしてあたりをつける作戦に出よう。

    今回のDオフィスステルの傾きを求める。

    ①写真より:怪しい3,4枚目の奥のブラウンの建物も同じように傾いている。魚眼レンズ写真を切抜き傾き強調してる?けどめげずに適当なお絵描きソフトに貼り付け補正なしで測定
      傾き 61/1000 3.5°
    ②寸法より 
     ・横移動量 max105cm = 1.05m
     ・建物高さ9F max 9*3.5= 31.5m, min 9*3= 27m (1Fあたりの高さ3~3.5mと仮定)
    ②-1max傾き 39/1000 2.3°
    ②-2min傾き 33/1000 1.9°

    結論1 ①写真は②③より大幅に傾き大なのでやはり傾き強調してるのだろう。
    結論2 一番甘く見積もっても日本で傾き補正が必要とされる基準 6/1000 0.34°の5倍も傾いてるので日本式工法のどれが適用可能かシロートの私には判断無理

    余談
     ・私の学び舎(高度成長次代の突貫建築、解体済み)はこの半分くらいは傾いてた(笑)
      ・ピサの斜塔が今でも入場可能なのだからこの建物もちゃんと鉄筋はいってたらまた傾くかもだけど保つかも?(笑)

    • 建物の傾きを修正する工法としては、ご指摘の「地面ロック工法」以外にもいくつかあるようですね。
      いずれも、何かを地面に注入するという方法のようです。

      日本であれば、この程度の高さになると基礎を岩盤に達する深さまで打ち込むというルールがあるので、ビルにはこの工法は基本的に使えません。
      よって、ビルの傾きを修正するなどという話にはならないようですが……。
      理屈的には、傾き修正はできそうですよ。ただ、この件は軟弱地盤が問題ですから、参考になりませんよね。

  4. オフィステル。日本だと、「下駄履きマンション・建築」と呼んでるモノにあたりそうですかね。
    本邦事例だと、博多駅前にどでかいシンクホール空いた事がありましたが、復旧作業の早さがクローズアップされがちですが、それ以上に驚いたのが周囲のビルの基礎打ちの頑丈さ。基礎の鉄筋見えるくらいビル下まで抉れてたのに、全然傾いても無かったですものね…
    トルコ・シリアの地震と合わせて、やっぱ基礎って大事。と、思うところであります。

    • 博多駅前のシンクホールは凄かったですね。
      あれを埋めてしまう技術もなかなか凄いですが。
      そして、ご指摘のように、日本では高層建築物には地震を想定して、地盤の堅さに合わせた基礎構造を採用するようになっていますから、周囲の建築物は傾かなかったということになると。

  5. 韓国ってこんな柱で許可下りるんだ。
    凄いなぁ。度胸あるな。
    真四角の柱と断面積が同じでもこういう柱だと地震でねじれたとき薄い面の強度しかないから、一瞬でボキンってへし折れるよね。
    地震来たらトルコより被害出そう。

    • 実際に、韓国では震度5程度の地震でかなりの建物が損傷しましたから、心配はされているみたいですね。
      地震の少ない国は羨ましい。

  6. 1時間あたり2万発の砲弾を撃ち込むよりも、超大型放射砲のような弾道ミサイル打ち込むよりも、核爆弾を空中爆発させるよりも、ソウルの地下に核兵器を仕掛けて爆発させた方が遥かに惨たらしい被害をもたらすそうです。 マグニチュード10の人工地震で建屋の8割以上がパンケーキクラッシュなんですかね。

    • 人工地震ですか。
      マグニチュード10だとTNT換算で15Gt程度の破壊力を必要とします。
      最強の爆弾だとして有名なツアーリボンバーですらTNT換算で100Mt程度なので、威力が足りません。現実的ではありませんね。
      ソウルを破壊するのであれば、北朝鮮にある任南ダムを破壊すれば、下流にあるソウルが水没する(これに対応するために「平和のダム」と呼ばれる乾留ダムが備えられるが、機能するかは不明。破壊しておけばOK)ので、その方が確実でしょうね。