UAEの韓国製原発、運転承認される

ヤバイ韓国建築物

ああ、この原発、動き出すんだ……。

韓国の原発輸出第1号 UAEで運転承認=計画から3年遅れ

2020.02.17 19:33

アラブ首長国連邦(UAE)の連邦原子力規制庁(FANR)は17日(現地時間)、同国のバカラ原子力発電所1号機の運転を承認したと発表した。同原発は韓国が海外に建設した初の原発。

「聯合ニュース」より

どんな話かというと、アーカイブスで扱った話である。

読んで頂ければ、なんとなく「凄い原発」である事は理解できると思う。

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APR1400が稼働する

韓国で最新の原子力発電所

「韓国型」と言われる原子炉は、2タイプ存在する。

OPR-1000とAPR-1400である。

このうち、OPR-1000(KSNP:韓国標準型軽水炉)と呼ばれる原子炉は、アメリカのABB-CE社が開発したSYSTEM80をベースに「改良標準化し、建設コスト低減あるいは信頼性向上を図った」もののようだ。

一方で、SYSTEM80+をベースに開発したのがAPR-1400(KSNP:韓国標準型軽水炉)である。

興味深いのは、SYSTEM80+はSYSTEM80を改良した原子炉なのだが、どういう訳かOPR-1000はSYSTEM80からの改良、APR-1400はSYSTEM80+からの改良なのだという。どちらもKSNPと表現されることがある模様。

これが示唆するところは一体何なのか?おわかり頂けるだろうか。何れの設計もABB-CE社で、KSNPは韓国用にローカライズされた原子炉を意味しているのだ。

バカラ原発事業は韓国の原発運営会社、韓国水力原子力(韓水原)が独自技術で建設した韓国型原発「APR1400」4基(発電能力計5600メガワット)をアブダビから西に約270キロ離れたバカラに建設するプロジェクト。韓国電力が2009年に事業を受注し、12年7月に着工した。

「聯合ニュース」より

そして、それを輸出ししゃった。

ABB-CE社にとって、原子力技術は「虎の子」であったが、残念な事にアメリカではスリーマイル島原子力発電所事故(1979年3月28日)より原子力発電所の建設ができないでいる。そうした背景から原子力事業はあっちこっちの会社を転々とし、今は東芝グループ傘下にあるウエスチングハウス・エレクトリック社がライセンス管理をしているようだ。だが、これもまた権利関係がややこしい事になっているようで。

実際に、ウエスチングハウス・エレクトリック社が韓国電力に対してAPR-1400に使われた技術に関する知的所有権を主張するような事もあって、輸出にストップがかかる騒ぎがあった。これがどうやって解決されたかは不明だが、「韓国水力原子力(韓水原)が独自技術で建設した韓国型原発「APR1400」」というのは嘘であることが分かる。

新古里3・4号機でAPR-1400を採用

で、このUAEに輸出された原発で興味深いのは、UAE原発の建設を受注した2009年時点では韓国国内に稼働しているAPR-1400が一基も存在しなかったところにある。

新古里3・4号機で完工式 韓国開発の軽水炉を初採用

2019.12.06 15:00

【ソウル聯合ニュース】韓国独自開発の加圧水型軽水炉「APR1400」を初採用した新古里原発3、4号機(蔚山市)の建設事業が、着工から12年余りを経て最終的に完了した。

「聯合ニュース」より

衝撃のニュースが2019年12月6日付けで聯合ニュースによって報じられた。

新古里原発3号機って、確か2016年から試運転していたはずで、同年12月20日には商業運転が開始されていたんじゃ無かったっけ?

政府関係者は、17年初めに3号機の完工式を開催しようとしたが、当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾を巡る政局などが影響して行えず、4号機の完成後に総合完工式を開くことになったと説明した。

「聯合ニュース」より

どうやら、4号機の完成を待っていたようで、商業運転はやっているみたいだね。

そんな訳で、韓国国内においてAPR-1400の一号炉が新古里原発3号機、二号炉が新古里原発4号機であり、実績としては新古里原発3号機のみ、と。

UAEは大丈夫かな?だって、UAEでは4基の原子炉を作っているんでしょう?

韓国国内では新しい原発が作れない

そして、計画だけは多数残っているのだけれど、ムン君が反原発派なので新たな原発を作る事はハードルが非常に高い。

しかし状況は変わった。バラカ・プロジェクトが始まってから10年も経たないうちに、韓国は古い原子炉を停止させ、新規原子炉の建設予定を破棄して、自国の原子力産業を廃止し始めている。国営エネルギー企業は再生可能エネルギーにシフトさせられている。李大統領の遺産は崩壊し、韓国の原子力計画で気候変動に立ち向かうという望みも消滅してしまった。

「MIT Technology Review」より

つまり、UAEが求めているAPR-1400の運転実績は、韓国国内では2基のみ。ノウハウをフィードバックしていくという話も、かなり怪しくなってきている。

このUAE原子炉受注にあたって、韓国は様々なオプションをくっつけて売ったと言われているが、果たして、どうなるのか。

あと、前の記事で紹介しているが、グリース問題はどうなったのだろう?

大丈夫か?本当に。

追記

このブログの読者さんのtwitterで面白い記事をtweetされていたので、チョット紹介しておこう。

【時論】月城原発1号機を再稼働すべき理由=韓国

2020.02.20 11:44

不合理な脱原発政策が深刻な水準だ。問題のない月城原発1号機を停止する決定の過程に多くの疑惑が提起されている。政権の政治的立場を強化するために不合理な政策を国民に強要してはいけない。

政府が韓国水力原子力(韓水原)の意思決定に介入した状況は表れている。韓水原は「原発を減らすことにしたので事業者として措置を取るべき」という政府の公文書を受けたという。形式論理上、韓水原に意思決定を委任したとみられる。しかし政府は「第8次電力需給基本計画」から月城1号機を除くなど実質的・明示的に韓水原に圧力を加えた。

「中央日報」より

日本も韓国のことを笑えない状況で、原子力発電所の再稼働を阻んでいる。が、日本の現状はここで突っ込むと長くなるのでさておき、この社説で再稼働を訴えているのは、月城原子力発電所1号機だ。

では月城原子力発電所1号機はどんな原子炉ですかー?と、いうと、CANDU炉という少々特殊な原子炉だ。そして、運転開始は1983年4月22日である。

そう、実は運転開始から37年経過しているのである。

原子炉の耐用年数は40年程度と言われていて、原子炉によっては60年に延ばそうという動きもあるのだけれど、そのために安全点検をしっかりする必要があるなど対応が必要となる。

そして、CANDU炉というのは面白いことに減速材に重水を使うタイプの原子炉である。これの問題点は何かというと、燃料を燃やすとたくさんのプルトニウムを生成してしまうことと、重水を使っていることでトリチウムがたくさん生成されてしまうことである。

つまり、日本に対して「トリチウムを海に流すな!」とさんさん騒いでおいて、自分の国では「垂れ流そうぜ」という主張なのだ。

ふざけんな!

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