【寝言は寝てから】共同開発をアメリカとできないと羨む韓国

お笑い韓国軍

え?そんなの自明では??

日本の2倍アメリカの武器を買った韓国、「共同開発」は押される[ミリタリーインサイド]

入力2020.05.17 13:31

~~略~~

もう一つの問題は、膨大な量の武器を購入している米国との武器共同開発事業がほとんど行われていないということです。2011年から2017年まで、米国と10件の共同研究開発が進めたが核心技術ではなく、「応用研究」がほとんどで、大きな利点を見るはでした。

国防技術品質院の「2019世界の防衛産業市場年鑑」によると、2009年から2018年までの10年間、米国産の武器を購入した国のランキングは、サウジアラビア(134億7000万ドル)、オーストラリア(77億6900万ドル)、アラブ首長首長国連邦(69億2300万ドル)に続き、韓国(62億7900万ドル)が4位です。8位の日本(36億4000万ドル)、輸入額の2倍に迫る規模です。

しかし、米国と兵器システムの開発に積極的に乗り出す日本とは違って、私たちは、毎年足踏みをしています。

「Daum」より

もう、突っ込みドコロ満載の記事だ。

軍事ネタ、というよりは寧ろメディアの認識の問題なので、韓国軍や韓国政府はこんな認識では無いと、そう信じたいところ。お笑い韓国軍のネタを見なおすという観点からは、結構面白い記事なんだけどさ。

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武器輸出を伸ばす韓国

潜水艦を販売したニダ!

先ずは冒頭の、「潜水艦の事でホルホルしている」ところから少し突っ込みを入れていきたい。

えーっと、韓国がインドネシア海軍に潜水艦を売った話はこのブログでも紹介させて頂いた。

インドネシアの目の付け所はどうかと思うのだが……、経緯から考えると選択肢としては「アリ」という風にも思える。……でも、ないわー。

昨年4月に大宇造船海洋は、インドネシア海軍と1400t級潜水艦3隻を建造する内容の輸出契約を結びました。受注金額は1兆1600億ウォンで、2011年1次、インドネシアの潜水艦の輸出(1兆2000億ウォン)に次いで2番目に大きい防衛産業契約でした。

韓国のディーゼル潜水艦建造技術は、「世界最強」で呼んでも遜色がないほどの技術力が高まりました。韓国海軍は、世界で唯一の’28年潜水艦無事故の記録も保持しています。インドネシア海軍は最近、初めて310m潜航記録に成功したが、これは私たちが以前に輸出した1400t級潜水艦で達成したものでした。

「Daum」より

韓国のディーゼル潜水艦の建造技術が「世界最強」なんだとか。

建造技術が世界最強ねぇ、しかし韓国が運用する209型潜水艦はドイツの技術によって開発されたもので、韓国において「開発された」というのは少々問題がある。

そもそも、インドネシアが韓国から潜水艦を購入する事を決定した理由も、ドイツから潜水艦を買うことが上手いこと行かなかったという事情によるもので、インドネシアはもともと209型潜水艦を運用していた。そして、潜水艦を更新するにあたって214型潜水艦を買いたいと、そう考えていたようなのだ。

しかし、ドイツから買うには高額になりすぎる。そこで既に韓国から潜水艦購入実績のあったインドネシアは、韓国に214型潜水艦を売ってくれと迫った模様。ただ、ドイツは韓国に対して214型潜水艦の輸出を許可していないようで、韓国は「209型で良いよね?安くするし、現像技術もあげちゃうよ」という商売をした様である。

  • チャクラ級1番艦 チャクラ 1981年3月就役 ドイツより購入
  • チャクラ級2番感 ナンガラ 1981年7月就役 ドイツより購入
  • ナーガパーサ級1番艦 ナーガパーサ 2016年8月就役 韓国より購入 
  • ナーガパーサ級2番艦 アルデダリ 2017年4月 韓国より購入
  • ナーガパーサ級3番艦 アルゴロ 2019年4月 インドネシアで建造

お陰で、ナーガパーサ級3番艦はインドネシアの企業が建造する流れになった。

で、追加で3隻潜水艦を買って貰える!とホルホルしていたら、どうやらキャンセルされてトルコから買う流れになりそうだというのがリンク先の記事の内容である。確定情報では無いので、案外韓国から買う可能性はあるけれども、その辺りはハッキリしない。

ただ、これを「韓国の技術ニダ!」と紹介しちゃうのはどうなんだろう。

自走砲も販売したスミダ!

そして、ネタ満載のK9自走砲も多数外国に輸出している事実についても、ホルホルしていた。

ハンファディフェンスは2017年名品武器である「K-9自走砲」100台をインドで輸出しました。10台は韓国で生産し、残りの90台分は、インド現地で生産する方式でした。今年1月にインド北西部グジャラート州ませLAで開かれた「K-9現地生産工場」の竣工式には、ナレンドラ・モディ、インド首相が出席し、直接K-9自走砲に搭乗する機会もありました。

「Daum」より

K9自走砲が兵器として拙いかどうかは判断しにくい。

韓国の兵器のダメなところは、韓国軍でのメンテナンスが常に手抜きなので、色々なトラブルが発生することにある。兵器そのものが問題かどうかは正直なところハッキリ分からない。

とはいえ、カタログスペックよりも能力が低いとはもっぱらの噂ではある。

その辺りに関してはコチラで突っ込みを入れさせて頂いているので、一読頂きたい。

ただ、そうは言っても兵器があるかないかでは大違いなので、インドとしても現地生産込みで買う事ができれば、「沢山買うよ!」という話になってもおかしくは無い。

モディ氏も嬉しそうに乗っちゃったし、その辺りで勘違いしちゃった可能性も否定は出来ない。ただ、インドは実利に聡いので、果たして狙い通りに行けるかどうかはちょっと……。

K30対空自走砲「 飛虎」も販売するニダ!

ついでに対空自走砲の販売にも力を入れている模様。

この会社は、自走対空砲「飛虎」のLIGネックスワンの誘導兵器「神宮」を組み合わせた「庇護複合」のインドの輸出にも力を注いでいます。3兆ウォン規模の輸出契約を獲得するためにジョンギョンヅ国防長官が今年2月、インドを訪問し協力を要請しました。

「Daum」より

あー、K30ね。

このブログでも色々と言及した香ばしい兵器だが、海外に販売すると息巻いていたという話にも記事では触れている。

K30対空自走砲は、ハイブリッド化を進めて短距離赤外線誘導ミサイル「神弓」もくっつけちゃったという話があり、インドに売りつけたいのもこのバージョンであるようだ。

ただねぇ、そもそも対空自走砲というのは兵器としてはあまり重要視されていない。戦闘機はステルス化が進んでいるし、戦闘ヘリはあまり重要視されなくなりつつある。そもそも戦闘ヘリは対空ロケット砲などを用いて歩兵に撃ち落とさせれば良いよね、という流れになっているようで、日本国内でも戦闘ヘリの後継機選定はかなり蔑ろにされている。アメリカも方向性に悩んでいるみたいだしね。AH-64など戦闘ヘリが高価になりすぎたわりに、脆弱で使いドコロが難しいというあたりがネックになっているようで。

そうなると、K30対空自走砲のような近距離対空兵器の有用性が何処まであるの?という話になっちゃうわけで。

インドは支那との対立関係を気にしているため、K9自走砲のような長距離で砲撃する兵器には需要があるのだろうけれど、対空兵器はどうなんだろう?少なくとも「沢山買う」と言うことにはならないんじゃ無いかな。

海外輸出には高い壁

アメリカと共同開発したい

そんな訳で、兵器輸出に力を入れている韓国ではあるが、イマイチ、世界では「劣化版販売国家」というような位置づけになっていて悩んでいる模様。

利益率が低いからね。

ただでさえ兵器の利益率は低いので、廉価版の輸出を前提に考えている韓国にとって、巨大な開発費を投入するというのは現実的では無い。寧ろ、「楽してズルして頂き」という路線を狙っているのである。

そもそも韓国の兵器技術は、その大半がアメリカの兵器をパクるあたりからスタートしている。もちろん韓国軍の成り立ちから考えれば当然の帰結なのであるが、韓国にその自覚は無い。

個別に指摘すると、上に指摘した潜水艦技術は殆どドイツ頼みで、自前で潜水艦関連研究開発に成功した事例は今のところ一例も報道されていない。

K9自走砲は、アメリカ製のM109自走砲「パラディン」の技術をベースに開発されている。もともとM109自走砲「パラディン」は韓国サムスンテックウィンがライセンス生産をしていて、韓国版のM109はK-55、K55A1、K56、K77という感じにマイナーチェンジされた経緯がある。K9はM109に比べて大型であり、M109自走砲は20口径または33口径または39口径155mm榴弾砲を搭載していたが、流石にそれ以上砲を大きくすると車体がひっくり返りかねない。K9自走砲が52口径155mm榴弾砲を搭載するために、大型化されている。これが韓国独自技術で開発出来れば良かったんだけど……。

韓国が運用しているK1戦車は、アメリカのクライスラー・ディフェンス社(現:ジェネラル・ダイナミクス社)の設計・開発によって行われ、韓国国内では現代ロテム社が製造を担当していた。K1戦車は51口径105mmライフル砲を備えているので、52口径155mm榴弾砲の搭載も少し無理をすればやれる。実際にマイナーチェンジしたK1A1戦車は44口径120mm滑空砲を搭載しているので、「イケる」と考えたのかもしれない。

K1戦車の試作車両完成は、1983年で、量産開始が1984年。

K9自走砲の共同開発開始が1989年で、試作車両完成が1995年。量産開始が1999年である。K9とK1の開発会社は違うのだが、1987年の民主化宣言までは韓国は民主主義国家では無く軍事政権下で、今なお民主的とは言えない部分が残されている。その当時、技術が流用された可能性は十分に考えられる。

とはいえ、実際にはK9自走砲のエンジンはドイツMUT社製MT881KA-500ディーゼルエンジンをライセンス生産、トランスミッションには米ゼネラルモーターズ社製ATDX1100-5A3をライセンス生産、サスペンションは英HDS社製をライセンス生産して使っている。つまり、K1戦車の技術か使われたにせよ、ボディの設計に参考にされた程度だとは思う。そう考えると、寧ろK1戦車の技術を吸収してK9自走砲を作り出す事ができれば、韓国にとっては幸せだったかも知れないが、現実は色々な国の技術を組み合わせたキメラ自走砲だというのが実態なのだ。

ついでにK30対空自走砲についてだが、シャシー部分はアメリカのAIFV歩兵戦闘車の技術が使われている。そのシャシーの上にスイスのエリコン・コントラヴェス社製の30mm機関砲(注:1999年にエリコン社の兵器部門はゼネラル・エレクトリック社に売却された)を搭載している。なお、ハイブリッド化によって搭載された地対空ミサイル「神弓」だが、ロシアの9K39「イグラ」をベースに開発された兵器だ。

外国の兵器開発無しには、韓国国内での兵器の研究開発は立ちゆかないというのが現実なんだよね。

技術流出が与える影響

ところが、先日ヤバい話が出てしまった。

最近の記事なので言及は控えておくが、この状況で外国が「共同開発しましょう」などと言ってくるはずがない。

韓国のこの記事では、SM-3の開発に日本がアメリカとの共同開発をやった点を指摘して、「羨ましいニダ!」と騒いでいる。

まあ、妬み嫉みは韓国の十八番なので羨ましがるのは構わないのだが、現実を見た方が良いよ。日本としてもしたり顔でその事実を指摘できるほど順調かというと、兵器輸出に関しては韓国より大きく遅れている。そういう意味では、これ他山の石として己を顧みる必要があるのだろう。

コメント

  1. エリコンは機関砲製造権をラインメタルに売却済み。

    • おお、知りませんでした。ご指摘感謝。

      ただ、K30対空自走砲の開発時期を考えると、ラインメタル社ではなくエリコン社からのセレクトということに。権利関係はどうなっているんでしょうねぇ?

  2. 木霊さん、おはようございます。

    >韓国のディーゼル潜水艦の建造技術が「世界最強」なんだとか。

    相変わらず身の程知らずで恥ずかしい自画自賛なのが香ばしいもんです。(冷笑)

    >建造技術が世界最強ねぇ、しかし韓国が運用する209型潜水艦はドイツの技術によって開発されたもので、韓国において「開発された」というのは少々問題がある。

    ドイツの209型は輸出専用として各派生型62隻を誇る大ベストセラー、南朝鮮の9隻はその完成品・ノックダウン・ライセンス生産にしか過ぎず、ある程度の建造技術は取得したのでしょうが後継艦214型の国内生産で途端に大失態を犯したはず。
    技術をパクったつもりがそんなに簡単でなかったという証左でしょう。(当たり前です)

    214型は排水量・搭載兵装は海自のそうりゅう型に劣るとはいえ、航続距離・潜水期間・潜深能力は通常哨戒型潜水艦ではライバルと言える様です。
    姉妹艦の212A型(主にドイツ海軍向け)を含めると30隻近く運用中、さすがUボートで世界を脅かしたドイツの技術と言えるでしょう。

    >しかし、ドイツから買うには高額になりすぎる。そこで既に韓国から潜水艦購入実績のあったインドネシアは、韓国に214型潜水艦を売ってくれと迫った模様。ただ、ドイツは韓国に対して214型潜水艦の輸出を許可していないようで、韓国は「209型で良いよね?安くするし、現像技術もあげちゃうよ」という商売をした様である。

    南朝鮮に214型の輸出許可がない以上、運用中のトルコあるいはギリシア・ポルトガルから買うしかないほどインドネシアは切羽詰まっているのかな?

    いずれにせよ南朝鮮のせいで劣化版・欠陥品と汚名を着せられかねない214型の輸出を、ドイツは許さないんじゃないでしょうか。

    P.S.
    ところで、その214型すらマトモに運用できていないのに、「ご自慢の世界最高」の技術を投じ建造中の3000t級(島山安昌浩級潜水艦)の出来は如何に...?
    極端なサイジングの極大化の結果がどうなるか、僕は興味深々で続報を期待しています。(爆笑)

    • 韓国は、ホルホルしていないと国民の自尊心が守られません。
      しかし一方で、根拠なくこうした主張をしてやれば国民が付いてくると言った構造でもありますので、国全体でそういう傾向にある様ですね。特に政権はそれを利用して国威発揚し、その事が後に足を引っ張るパターンとなる事が多いと思います。

      209型については、何かのおりに調べていて、ドイツからブロック単位で買ってきて、組み立ているだけなので、ノックダウン生産というのも烏滸がましいレベルであると言う話を見聞きしました。
      214型もそのような状況にあるようで、潜水したときにボルトが緩んだり、タイルが剥がれたりという報道がいくつか見られましたね。

      ただまあ、ドイツ本国の惨状を見て(まともに潜水できる潜水艦が1隻もない、殆どの戦闘機は整備不足で空を飛べない)いると、果たして新規契約で潜水艦を買うべきと他国が思うかは、少々疑問であります。

      韓国の新型3000t級潜水艦の情報がいつ出るのか、というのは楽しみにしていますが、今、納入前のテスト中だと言うことなので、そのうち報じられるでしょう。期待して待ちたいと思います。