近況は「お知らせ」に紹介するようにしました。
スポンサーリンク

日韓防衛相会談の失敗

外交
この記事は約6分で読めます。

政権内部からの注文が付けられていたかもしれないが、そりゃねーよ。朝日新聞かと思ったら讀賣新聞だった。

日韓関係に残る「最後のトゲ」取り除く狙い…防衛省幹部「いつまでも、こだわるべきではない」

2023/06/05 06:35

日韓の防衛相が4日、レーダー照射問題の再発防止策を含めた協議加速で一致したのは、事実関係の追及よりも、両国の連携強化を優先したためだ。日韓関係の改善が急速に進む中、防衛当局間に残る「最後のトゲ」を取り除き、日韓、日米韓の防衛協力を進める狙いがある。

讀賣新聞より

正直、日韓関係は長期的に棚上げするか、解消する方向で調整すべきだと思うんだ。

スポンサーリンク

信頼できない相手とは手を握るな

防衛協力は大切だが

さて、讀賣新聞の記事を読んでも中身が伝わってこなかったので、仕方なく防衛省のサイトからの引用である。

日韓防衛相会談(結果概要)

2023年6月4日

令和5年6月4日、浜田靖一防衛大臣と李鍾燮韓国国防部長官は、第20回シャングリラ会合出席のため訪問中のシンガポールにおいて会談を行いました。

両大臣は、5月31日に北朝鮮が弾道ミサイル技術を使用した発射を強行したことは、関連する安保理決議に違反するものであり、これを強く非難するとともに、北朝鮮による核・ミサイルの脅威を始めとする地域の厳しい安全保障環境やグローバルな課題への対応の必要性を踏まえ、日韓・日韓米防衛協力推進の重要性で一致しました。また、日韓両首脳が、日韓関係改善が軌道に乗ったことを確認し、日韓関係を一層発展させていくことで一致したことも踏まえ、防衛大臣間を始めとする日韓防衛当局間においても一層緊密に意思疎通していくことを確認するとともに、以下の項目について協力していくことの重要性について一致しました。

1.地域の安全保障及びグローバルな課題への連携・協力

法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を堅持し、自由で開かれたインド太平洋を実現するため、国際法及び国際ルールに則り、基本的価値と戦略的利益を共有する日韓が協力して、地域の安全保障における責任ある役割を果たすとともに、インド太平洋地域及びグローバルな課題に連携して取り組む。

2.日韓・日韓米協力の推進

北朝鮮の脅威への対応を含む地域の安全保障において、日韓両国の共通の同盟国である米国との協力が重要であることに鑑み、昨日実施した日韓米防衛相会談の議論も踏まえ日韓米の協力を更に進展させるとともに、日韓防衛当局間の相互信頼を高めつつ、様々なレベルでの更なる連携・交流を図る。

両大臣は、上記の共通認識に立ちつつ、日韓防衛当局間の協力を進展させるため、日韓防衛当局間の懸案について、両国の防衛当局間で再発防止策を含めた協議を加速化することで一致しました。

防衛省のサイトより

決まったことと言えば、「緊密に意思疎通をしていく」ことくらいか?

正直、「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の堅持」というのは、韓国政府と約束したところで説得力が無い。拡大解釈すれば、北朝鮮との関係について釘を刺した感はあるが、協力する前に懸案の解決が必要である。

が、「両国の防衛当局間で再発防止策を含めた協議を加速化する」とだけ。

関係……改善?

  • 3年半ぶりの日韓防衛層会談の実現
  • 韓国大統領の尹錫悦氏、来日
  • GSOMIAの破棄通告を撤回
  • 海上自衛隊の護衛艦が6年ぶりに旭日旗を掲げての韓国への入港

何れも、「関係改善」を印象付ける内容のように思えるが、実は違う。何しろ、前半の二つは韓国側の都合で行う必要のなかったことであるし、GSOMIAの破棄通告の撤回というのは、そもそも条文的にオカシイ。

軍事情報保活保護協定(GSOMIA)は、何れかが破棄を通告しない限りは年次更新される仕組みになっていて、韓国側が一方的に破棄を通告してくる事態になった。本来であれば、それを撤回というのは条文上にない話なので、日本側が突っぱねればそれでおしまいだった。

ところが、日本側は破棄撤回を認めてしまったが、韓国側は破棄の効力停止だと、意味不明な主張をして、いつでも効力を回復できると言い出した。日本側はそれを認める必要は無いのだが。

つまり、日本側の認識ではGSOMIAは正常に継続しているというものだった。が、いつの間にか政治カードとして、「破棄通告の撤回」などというものがまかり通ってしまった。

更に、海上自衛隊の護衛艦が自衛隊旗としての旭日旗を掲げることは、国際法上のルールであって、何ら恥じることではない。韓国の港に入港できたから一体何だというのか。

尹政権は問題視せず 海自護衛艦が「旭日旗」掲げ韓国・釜山に入港

2023/5/29 16:13

韓国南部済州島沖での多国間訓練に参加する海上自衛隊の護衛艦「はまぎり」が29日、自衛艦旗である旭日旗を掲げ南部釜山に入港した。

産経新聞より

旭日旗掲げた海自艦の海上観閲は中止…韓国軍「天候悪化以外の理由はない」

記事入力 : 2023/05/30 19:20

韓国国防部(省に相当)は、31日に実施する多国間海上訓練「イースタン・エンデバー23」について、済州島周辺の天候悪化のため規模を縮小して実施すると30日発表した。訓練の参観および海上での観閲も取りやめるとした。

朝鮮日報より

しかし、入港はしたが海上観閲は中止になった。5月31日の済州島付近の天気予報を確認すると、風速4m/s程度で晴天に恵まれ穏やかな気象だった。

済州(Jeju)(韓国)の過去の天気 - tenki.jp
済州(Jeju)(韓国)の過去の天気です。今日の天気・週間天気、実況天気に加え、7日前までの過去天気を掲載しています。雲量や視程、気圧、湿度など、どこよりも詳しい現地の気象情報を閲覧できます。

とても中止にする理由があったとは思えない。

つまり、とても正常化したとは言えない状況なのだ、未だに。

レーダー照射事件があったことすら韓国側は認めない

更に、レーダー照射事件は「再発防止を」などと言っているが、そもそも韓国側はその事件があったことすら認めてはいない。

レーダー照射問題は文在寅前政権時代の18年12月に起きた。日本側は、朝鮮半島東の東海で遭難した北朝鮮漁船を捜索していた韓国海軍の艦艇が海上自衛隊の哨戒機に火器管制レーダーを照射したと主張し、証拠として哨戒機から撮影した映像を公開した。韓国側はレーダー照射はなく、むしろ哨戒機が艦艇周辺を低空で威嚇飛行したと反論。双方の主張は平行線をたどり、国防当局間の交流も途絶えた。

国防部関係者は「同問題に対する韓国と日本の当局の立場は現在も変わりない。とりあえず、従来の立場をそのままに再発防止策を講じていくことで合意した」と伝えた。

聯合ニュースより

立場に変わりがないとは言うのは、謝罪するつもりすらないというわけだ。そして、事件は「発生しなかった」のだから「問題視する必要もない」というわけだ。ふざけるな!

一方、北朝鮮が弾道ミサイル技術を用いて「宇宙発射体」を打ち上げたことについては韓日国防相が国連安全保障理事会の決議に反するものと、声をそろえて批判した。その上で、北朝鮮の核・ミサイル脅威の抑止や対応に向け、韓日・韓米日の安保協力を一層進展させるとともに、韓日国防当局間の信頼を高めながらさまざまなレベルでの交流協力を拡大することが重要と強調した。

聯合ニュースより

信頼のおけない国とどのような防衛協力が出来るというのか。

国民を馬鹿にするのも大概にして欲しいものである。何より、現場の人間にはとても納得してもらえないだろう。一歩間違えれば後ろから弾が飛んでくるような状態は今なお継続中なのだから。

コメント

  1. BOOK より:

    木霊様 皆様 こんばんは!

    まあ彼ら、個人~政府に至るまで「絶対に謝罪しない人々」で、理由はご存じの通り
    彼ら 個人~政府に至るまでメンタリティーは日本で言う「反社」と同じで、

     「一度謝った者からは一生骨までしゃぶりつくす」

    のが子供でも知る常識。なので謝罪=人生を捨てること。

    ですから彼らから謝罪を得るには「謝罪しなければ「今死ぬ」状況に持っていかねばなりません。

     現在彼らは米・中と戦争したら負ける。日本と戦争すれば圧勝。と思ってるし、かなり事実でしょうし日本侵略したがっていることでしょう。

     軍備増強・憲法改正しないかぎり軍事協力は不可能でしょう。すなわち今は不可能。

    キシダは、米国が言うから渋々、形だけ、、という言質を米国から取っとく必要がある。ホワイト国復帰も含め、、、、
     

    • 木霊 より:

      アメリカからの圧力があるとは言え、何故にここまで岸田政権は譲歩するのでしょうかね。
      それで日本の国益につながるならいいんですが。

  2. けん より:

    こんにちわ、

    韓国の意気りというか、居直りというか、相変わらず日本に対する”甘え”が酷いですが、
    これも「岸田政権は押し通せる相手」と舐められていることが原因でしょう。

    ユンユンは、国内では弱腰外交と揶揄されているらしいので、対日外交では強気に出ることが、国民の肯定評価になるんでしょうが、それならば、日本も韓国に冷や汗をかかせることくらいはしておくべきだと思います。突然、輸出管理厳格化再開を仕掛けたら焦るでしょうね。

    • 木霊 より:

      舐められているんでしょうねぇ。
      身内に甘かったのも、失敗の1つのような気がします。

      まあ、完全に決まった話というわけではなさそうなので、もうちょっと様子見はしておきたいと思います。
      が、官邸にメールは出しておきました。

  3. 七面鳥 より:

    こんにちは。

    まあ、あと3年ちょっとできっとまた極左反日政権にぶり返すでしょうから、それまで小康状態で、その時に一気呵成に攻める、というのも手ではある……のかな?

    ※今の政権が親日かというとそうではなく保守中道(やや左)反日政権だと思ってますが。
    ※あれだけ嘘ついて国内世論を吹き上げたのですから(旭日旗問題の次くらいに嘘八百……あ、イアンフとかチョウヨウとか嘘しかないのも……)、国内的に(前政権のせいとは言え)絶対認めないでしょうから、次にやらかした時にぐうの音も出ないようにする、そのために今、言質取っておく、というのはアリかもしれません。消極策ですが。

    どっちにしても、「無能な味方は有能な敵に優る脅威」だという事を、現場が忘れない限りはまだなんとかなる……かな……最高指揮官が信用出来ないけど……

    ※グダグダ書きましたが、本決定に関しては、結構はらわた煮えくりかえっています。

  4. ゆめはる より:

    ただ一言。

    こんな、大将の下では「とても、命を懸けて戦うことができない。」

    戦場で、後備についていた仲間(と思っていた?カンクン?)から、打たれた・・・
    でも、「いつまでも根に持っていたら戦えない。」なんて言い出しかねない大将のもとでは・・・
    とてもじゃないけど、自衛隊に志願する気にはなれない。

    こんな気になるのは、私だけだろうか???