北大西洋条約機構(NATO:North Atlantic Treaty Organization)の事務所を日本にも置くという話が出てきた。
NATO日本に事務所検討 駐米大使が記者会見
2023/5/10 00:18
冨田浩司駐米大使は9日、ワシントンで記者会見し、北大西洋条約機構(NATO)が日本に連絡事務所を開設する方向で検討を進めていると明らかにした。NATOはウクライナに侵攻したロシアに近づく中国を警戒してアジア太平洋地域との連携を強化しており、日本との協力も深める狙いとみられる。
産経新聞より
北大西洋(Atlantic Ocean)だけではなく、太平洋(Pacific Ocean)も含むことになるとなると、NAPTOとかになるのだろうか?
枠組みの変革
NATOって?
さておき、NATOは北米2カ国と欧州29カ国が加盟する軍事同盟であり、「集団防衛」、「危機管理」及び「協調的安全保障」の三つを中核的任務としている。
そして、日本やオーストラリアはNATOのグローバルパートナーに位置づけられているので、元々協力態勢を築いてはいたのだが、ここへ来て日本に連絡事務所を置くと言うことは、「その必要がある」ということだろう。
具体的には対支那対策ということであり、台湾有事に対応するために必要だと判断したという意味だ。
冨田氏は開設は「最終的に確認されたとは聞いてない」としながらも「その方向で取り組んでいる」と述べた。
産経新聞より
そして、ソレはほぼ決定事項だということらしい。
支那は「体制上の脅威」だ
NATOが支那を警戒しているのは今に始まったことではないが、国際社会の場で公式に言及したのは、令和4年のことだ。
NATO「中国は体制上の挑戦」 戦略概念で初言及
2022年6月29日 23:29 (2022年6月30日 5:04更新)
北大西洋条約機構(NATO)は29日、今後10年の指針となる新たな「戦略概念」を採択するとともに、首脳宣言を発表した。NATOの戦略概念として初めて中国に言及。中国が「体制上の挑戦」を突きつけていると明記した。
~~略~~
ストルテンベルグ事務総長は記者会見で「中国の威圧的な政策は、我々の利益、安全、価値に挑んでいる」と戦略概念と同様の表現で訴えた。中ロの位置づけを大きく変えたことで、米欧の軍事同盟であるNATOは歴史的な転換点を迎えた。
日本経済新聞より
これはNATOの首脳宣言における事務総長の言葉だが、岸田氏との会談においても似たような言葉を使ったようだ。
中国“中国脅威論 誇張すべきでない”岸田首相 NATO会談に反発
2023年2月1日 20時29分
岸田総理大臣とNATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長が会談し、中国とロシアの軍事連携が増大していることなどへの懸念を共有したことについて、中国外務省の報道官は「中国脅威論を誇張すべきではない」と述べ、反発しました。
NHKニュースより
支那はこれに過激に反応したようだが、まあ、いつも通りだね。
ただ、NATOの事務総長の言葉がNATOの総意かというと、ちょっと怪しい。NATOは一枚岩ではなく、既に支那に大分食い込まれている。
日本のNATO加盟というのは、すんなりとはいかないだろう。が、それでも今まで以上に協力大抵を強化するという方針となったことは、本当に待った無しの時代になってきたという意味かな。
コメント
こんにちは。
くだらないコメントである事を先にお断りしておきます。
NATOの万年少佐に、是非とも日本事務所に出向していただきたいところです。
※青池保子さん、描いてくれないかな……
何のことかと思ったら、「鉄のクラウス」じゃないですか。
しかし冗談抜きでスパイ跋扈する日本においてNATO事務所というのは、ちょっと困ったことになるかも知れませんね。
>ちょっと困ったことに
それきっかけの外圧で、いっそ、「スパイ防止法」をサクッと通していただきたい所でもあります。
スパイ防止法、欲しいですねぇ。是非とも。